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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ひっそりとごっつんこ千年(クレッセと(クレと)ペロンヌ)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その11

マイナー度満載の小さな教会が続きます。

2018 france centre 156

クレッセClesseの教会Eglise Notre Dama(住所Rue Sainte Marie)。事前のメモでは、一応サンタ・マリーという名前をゲットしておりましたが、現地では、教会としか表記がないんですよ。そもそも、なぜ、わざわざこんなに小さいところまで、丹念に回ったんか、今となっては謎みたいなひと時です。

本当に、通り過ぎそうになっちゃうような小さな村でしたが、看板を見ると、ほらね。

2018 france centre 157

教会は、「12世紀の教会」と出ているだけで、ワインのカーヴ中心でした。ワイン生産者さんがひしめく土地なのですね。

通り過ぎそうな位置に建っているのですが、その古いたたずまいは、見逃せません。

2018 france centre 158

ね、ね。
ファサードにある超素朴なブラインド・アーチの並び、うっとりします。1090年建立、とあり、その、11世紀の古さを見事に体現している教会。魅力的です。
残念なことに、修復中のようで、全体が柵で囲われていました。もう、工事の様子はなかったので、あとちょっとで完了、柵も取り払われるとか、そういうタイミングではなかったかと思われ、残念です。

小さな村の中心に当たると思うのですが、教会の前に、印象的なバス停がありました。「Eglise(教会)」という簡潔かつそのものずばりのバス停の名前も印象的なら、その運行時間も非常に印象的でしたよ。

2018 france centre 159

行きと帰りと、路線を一日一往復するだけのバスのようでした。

2018 france centre 160

突き当りが、そのバス停です。
こういう村は、おそらく二度と来ることもあるまい、と思ったように思いますが、なんだか、またいつか通りかかって、あらら、再訪しちゃった、ということになりそうな予感もあります。

この勢いで、お隣の村、Crayにあるサン・ピエール教会Eglise Saint Pierreも探しました。上に、中心部だけの地図をアップしましたが、北の方にちょっと進んだところに、村の名前が出ているくらいに近い場所のはずだったんです。
墓地だということもわかっていたし、ウロウロしようもないような場所なのに、それでも何度も行ったり来たりしたんですが、結局教会らしい姿は見当たらず、尋ねようにも通りすがりの人もおらず、すごすご敗退しました。
別に無理して訪ねる予定にもしていない場所だったので、それでも問題ないのですが、ちょっと意地になっていた気がします。

諦めて、ちょっとだけ西に入った村へと進みます。
美しく整備された道を、気持ちよくドライブして、村にたどり着きますが、村は、その幹線道路から、ちょっと入った方に広がるようだったので、まずは、幹線道路沿いに駐車して、徒歩でアクセスすることとしました。

2018 france centre 161

ペロンヌPeronneという村。ここは、駐車した、確か市庁舎とかがある新市街的な場所です。
緩やかな坂を上っていくと、どん詰まりに教会がありました。

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サンタ・マリー・マドレーヌ教会Eglise Sainte-Marie-Madeleine。

教会脇の家の人が、どうやら夏休みで一族が集まっていて、一斉に車に乗り込むところで、忙しない空気が流れていて、車を離れたところに置いてきた正解だった~、とほっとしたことをよく覚えています。そんな些細なことが、記憶の呼び水になって、このたたずまいなどを、くっきりと思い出せたりするので、どうでもいい記憶も重要ですよね。

全体のたたずまいは、比較的新しくなっていて、面白みがないのですが、ちょっとしたものがあります。

2018 france centre 163

一見、なんの面白みも感じられない南壁ですが、かつては扉があったであろう場所、右手の後陣に近い方になりますが、そこです。

2018 france centre 164

変な顔した二人がごっつんこしていました。
建物がどんどん変わっていく間、いつも二人で、千年ごっつんこしているって、なんだかうっとりしました。病気ですね。

後ろ足の間から尻尾をクルリンと出しているスタイルはよくありますが、それにしても、この子たち、そうは見えないながらライオンでしょうけれど、足が細くて長い、独特のスタイルです。

ファサード寄りに、今入り口となっている扉がありますが、そちらの方にも浮彫が。

2018 france centre 165

これは、全体の印象から、もしかして比較的新しい浮彫なのでは、と感じたのですが、そんなことなくて、現地にあった説明によれば、ケルトの影響を受けた雄鶏であろうということでした。雄鶏は、太陽の光を象徴するシンボルであると。
今、それが置かれている扉は、あとに開けられた扉っぽいので、この雄鶏君は、別の場所にあったのかもしれないですね。

ここは、扉全開でした。
入ると、一瞬にして萎えるタイプ…。

2018 france centre 166

こういう風にきれいにしちゃうの、本当に好きですよね、フランス人。
でも、幸いなことに、後陣部分は、一部、漆喰ぬりぬりを避けたか、近代になってはがしたか、という状態で、石色がむき出しになっているんです。

2018 france centre 167

ぼんやりしちゃっているけど、何となしにかわいらしいやつらが、ひっそりといました。

2018 france centre 168

この人のいる柱は角柱で、柱にも装飾彫りが施されていて、かなり古い時代の再利用感がありましたし、柱頭も、とっても稚拙でシンプルな感じが、古さを醸し出していますよね。猿なのかなぁ。Xメン的でもあります、笑。

2018 france centre 169

全体はつまらないけれど、それでも、入れてやっぱり嬉しい。

2018 france centre 170

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  1. 2019/06/19(水) 05:23:14|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

外側だけで満足してたらよかったのかとか(サンセとレゼ)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その10

Maconの後は、地味な教会が続きます。まずは、マコンから緩やかに続いているような村と思っていたこちら。

2018 france centre 140

サンセSance'のサン・ポール教会Eglise Saint-Paul(住所131Impasse de l'EgliseまたはPlace de l'Eglise)
確かに隣村というか、地図で見るとつながってる感じなんですが、結構、一旦町が途切れた他の村でした。

お隣の建物との接近はともかくとして、ちょっとした高台、というか、盛り土的な状況になっているたたずまいで、ちょっといい感じです。

2018 france centre 141

かなり整備された住宅街の中にあって、教会そのものも整備が行き届いている様子で、風情はあまり感じられませんが、ありがたいことに、開いておりました。

2018 france centre 142

中もずいぶんと整備されておりますが、大きい切石の床のすべすべ具合は、結構好きでした。光を反射して、つやつやする感じって、結構ぞくっとします。結構床フェチな傾向がありますんで、笑。
内部に、装飾的なものは、あまりなかったのですが、かすかに。

2018 france centre 143

彩色の名残なんかも、それもいやらしくない色合いで残っているのが、好感度高いやつ。

2018 france centre 144

どうやら、福音書家が勢ぞろいしていたようです。ルカちん。ということは、鳩にしか見えない上のやつも、福音書家か?
マルコらしきお姿もあるし、実は、マッテオ君もいたんですよ。

2018 france centre 145

どういう彩色だったのかなぁ。なんか、ちょっと想像つきにくい残り方。
一応史跡的に、看板もありましたが、この辺りの細かい解説は一切なし。
開いていただけで、ありがたい、というような教会かな。
現代風の素敵なステンドグラスは、かわいかったです。

2018 france centre 146

そして、次に向かったのが、こちら。

2018 france centre 147

レゼLaizeのサンタントワーヌ教会Eglise Saint Antoine(住所Rue de l'Eglise)。
ここは、教会の場所はわかったものの、いったいどこに駐車したらよいのやら、とびくびくするくらい、周囲が急坂で、昔暮らしたトスカーナのシエナの、古いシトロエンだと登れないくらいの急坂地域を思い出しました。

塔の上に変なもんが乗っかっちゃっているのは、ご愛敬というところですが、たたずまいは、実に、好みのタイプです。というのも、オリジナルは11世紀と古いもので、そういう片鱗が、ちょっと残っているのですね。

2018 france centre 148

この、ちょっと押しつぶされたような、シンプルなスタイルの後陣。ブラインドアーチに、素朴極まりないつけ柱。そして、石をそいだ瓦。佐多氏が好きすぎるアイテム満載です。なんでこんなものが、そんなに好きなのかわかりませんが、ラヴ!具体的な理由が説明できないラブです。

後陣と鐘楼が一体化しているのですが、そこに、なんと。

2018 france centre 149

階段付き!
勿論登れるところまで、興奮して登りました。だから何ってわけでもないですが、なんか興奮してしまうんですよね、こういう構造そのものに。
しかし、鐘楼などは、かなり修復激しいことが、よくわかりました。

2018 france centre 150

そして、石をそいだ瓦は、こういう感じ。まさに石なんですよね。
なにこれ?っていう写真ですが、後塵の円錐屋根部分を覆っている瓦を、階段に上って、見下ろした画像です。これにワクワクした人、危ないですよ(いないと思いますが、笑)。

ここね、外だけで満足した方がいいのかもね。でも開いてたんで、勿論入ります。

2018 france centre 151

こういうのって、別の意味で衝撃ですよね。見事なピカピカぶり。こういう風にしたかったんですよね、ある時期のフランスは特に。
幸いなことに、外で見た後陣部分は、一応、一部、古い状態で残されてはいるのでした。

2018 france centre 152

一番上の、半円部分ですね。他は全部ピカピカにしちゃいましたが、そこだけはロマネスク時代のスタイルと残してはくれたっていうか、おそらく後陣壊すの面倒だし、倉庫みたいな場所として、使ってきたんだと考えられますね。

2018 france centre 153

でも、16世紀以降のフレスコ画があって、それ以外は漆喰ぬりぬりパターンなんです。それでも、構造は、古いままではあります。
しかし、石がむき出しというだけでも、かなり雰囲気があるでしょうけれど、ここは、16世紀以降のフレスコは削れない、という結論の修復だったんですね。そのあたり、イタリアなどは、もっと思い切って、ロマネスク回帰した修復が多いような気もしますけれど、なんとなくこういう漆喰系が、フランスの好みのような気がします。

ピカピカの本堂で、何かあるんじゃないか、と目を皿のようにして探しましたが、唯一認められたのは、この聖水盤。

2018 france centre 154

何かを転用したものでしょうけれど、浮彫にロマネスク的なテイスト、満載です。

情報として載せておきますが、ファサード側はこんな感じで、すっかり新しいです。こっちからアクセスしたら、見逃しますね。

2018 france centre 155

心残りないように、開いていればラッキーと思うわけですが、かえって心を残した方が、気持ちが残る教会、というのは、実は結構あるかもしれないです。

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  1. 2019/06/18(火) 05:30:16|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

ひっそりと隅っこで生息中(マコン)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その9

前回のトランブリーTramblyから、ほぼ真東に半時間、出発地点に戻るような感じで訪ねたのが、次の目的地です。

2018 france centre 124

マコンMaconの、サン・ヴァンサン大聖堂Cathedral Saint-Vincentです(Place Lamartine)。
大聖堂といっても、博物館のようになっている廃墟状態の教会で、オープン時間は、月曜日曜祝日が14-18、それ以外が10-12/14-18となっています。受付がありましたが、入場料は無料でした。

ちなみに、マコンはそこそこの町なので、教会近くまで車でアクセスするのは難しかろうと考え、事前に、駐車できる場所を調べておきましたが、正解でした。私が駐車したのは、教会から数百メートルの、旧市街の入り口とでもいった様子の場所で、住所は325Rue de Parisです。

日影のほとんどない時間帯、暑い中を7,8分歩いて、上の写真の姿が見えた時は、え~!でした。これは、驚き、失望、どっちかというとネガティブの「え~」です、笑。
だって、そもそもロマネスクじゃないですもんね。そしてその上に、廃墟。こんなところに、わざわざ来る価値があるんだっけ?と、自分の事前情報を大いに疑いましたよ。

6世紀に建てられた教会の上に、なんそうにもわたって、異なる時代の建物が積み重なった場所のようです。

そんなことが記されている看板を眺めていて、まず気になったのが、建物に向かって左側の、かなり高いところにある窓。上の写真でも、小さく映っていますけれど。

2018 france centre 125

廃墟にくっついている、元は教会の建物だったはずの場所ですが、大型の犬が、窓からほとんど乗り出すようにして、吠えていたんです。
かなり高い位置なので、落ちないでよぉ、と思うとともに、ああいう犬がいるってことは、おそらく一般の家になっているんだろうなとか思って、しばらく眺めてしまったんです。この廃墟、今は国有または州の所有になっているようなんですが、いつの時代かに、隣接する建物は、一般に払い下げになったのか、または、占有権を主張して、勝手にわがものにしてしまった人がいるのか。イタリアでは日常茶飯事的な状況ですが、フランスでもそうなのかなぁ、とか、日本ではなかなかありえないような現実を考えてしまって。

それもこれも、ここまで来ても、なんだか興味が沸かない建物だったからでしょうね。

さて、入場です。

2018 france centre 126

むむ?これはいったいどういう構造なのだ?と、事前準備が足りない私は、悩みました。塔の側から入って、すぐにこじんまりしたスペースに出ますが、ぐるりと開口部となっています。今はガラスでふさがれていますけれど。
そして、入ってきた方を振り返ると…。

2018 france centre 127

あ~!そういうことなんですね。ここ、本来はファサードの前のナルテックスに当たる場所ということらしい。この、タンパンあるのが、ロマネスク時代の教会の扉に当たるらしい。
これを見に来たんですね、私。

いつも事前の勉強がいい加減なんで、こういうことって意外と多い。こうやって、見逃しようのない場所はよいけれど、わざわざ知っていて、見に行かないと見逃す場所は、やっちゃってます。イースターに訪ねたアルザスでも、思いっきりやってます、笑。

さて、タンパンです。浮彫です。

2018 france centre 128

これ以上ないっていうくらいシンプルで、でもわかりやすい図解がありました。これはいいですね。

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全体には、傷みも激しいですが、このような廃墟であることを考えると、よくぞ残ったものだ、というレベルではあります。彫りは細かいし、技術的にも構図的にも、しっかりしたものだと思います。

2018 france centre 130

アーモンドは空っぽだし、その周辺の痛みはひどいのですが、残っている部分を見ると、さぞやきちんとした彫りだったのだろうと想像できます。
下は、アーモンドの右手(向かって左)にいる天使ですが、このお手々、かわいいんです!

2018 france centre 131

一番下の、説明版によれば、天国と地獄が描かれている場所は、石も違うような感じで、比較的保存状態が良いのですが、どこ人物フィギュアも、手が、細かく彫られていて、それがやけに残り方がよくて、手フェチがいたら、狂喜しそうな状態かもしれません。

2018 france centre 132

または、手フェチ的な職人さんが、後代に、手の部分だけ修復したとか、そんなこともないとは言えないですけどねぇ。
でも、ね、なんか表現力もある職人さんですよね。

保存状態としては、柱頭の方がよかったかも。

2018 france centre 133

戦う大天使ミカエル風ですけど、なんかポーズがすっごくかっこいいです。衣のなみなみもドラマチックな臨場感にあふれています。

構造物にも注目します。

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おなじみ、足元もオシャレな柱たち。
装飾的な文様浮彫も、なかなか味があります。どうやら時代が色々混ざっているので、その面白さもあるかもね。

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この赤い色は、なんだったのか、よくわかりません。石色とは思えないので、彩色かなぁ。

なんだかんだ言いながら、それなりに楽しんで、外側もぐるりと観察です。
塔の下の方に、ロマネスクっぽい壁構造があります。

2018 france centre 136

ゴシックぽい全体の中で、心ときめくブラインドアーチの群れ、笑。ほっとします。
あ、回ってきたら、わかりました。

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古い教会の前の構造物も、ほぼ新しくなっていたのですね。その割に、ナルテックスの構造の基部には手を付けないで、ただ、前にドカンと新しい構造物を付けて、ごまかしたというやつです。
おかげで、こんな怪しいやつも、生き延びたんですね。

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それにしても、ここまでごちゃごちゃ状態で、よくぞ遺したもんだ、と感心します。

2018 france centre 139

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  1. 2019/06/13(木) 05:35:19|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

マイナーな町村に対するジレンマ、というか(トラマイユとトランブリー)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その9

「ここは行くべきなのかどうなのか」、と悩んだ場所として、結果、前回のサン・ポワンは、それなりに見どころもあり、満足度もありましたが、さて、ご近所のこのふたつは、どうかというと。

2018 france centre 110

トラマイユTramayesのサン・ジャン・バプティスト(洗礼者ヨハネ)教会Eglise Saint-Jean-Baptist(住所Place de l'Eglise, Tramayes)。

到着したとき、開いているのを認めたので、取るものもとりあえず入場しました。しかし。

2018 france centre 111

これは萎えます。それも相当に。本当にキラキラの漆喰ぬりぬりで、風情どころか、何かあるかも、というかすかな期待すら裏切るピカピカです…。
ブルゴーニュのサイトで、それなりに評価されていたのは、おそらく、これのためだと思います。

2018 france centre 112

ファサード側にある、鐘楼の装飾です。本当にわずかな部分ですが、確かに、この辺りのロマネスク教会の様式を踏襲した塔になっています。

2018 france centre 113

でも、こんなになっちゃったファサードの上に、ちょっぴりだけだから、うーん、通過点として有効な場所でもないし、ここは、端折ってオウケイな教会だと思いました、正直。ごめんなさい。

この辺、マイナー教会地域で、全体を端折るか、とりあえず行ってみるか、という選択を迫られる場所で、要は行ってみたわけなんで、当たる確率が結構低いだろうことは想定済みですが、それでも、がっかりはしますよね。
とかなんとか思いながら、来るという選択をした以上、一応回るわけです。
でもね、この辺りは、結構山道で、迷いながらですから、気持ちも迷いつつで、そういうのって、私みたいに、一応欧州に住んでいるから次がある、という部分も含めて、そうするべきかと迷い満載、修行旅の辛いところです。

次の村は、結構迷ったんです。ここっぽいな、と思った場所で駐車場があったので、やっと駐車して、鐘楼のおかげでわかった次第。

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村は、斜面に張り付いているようなロケーションなんでしょうね。下の方に駐車場があって、教会が上の方にあるのがわかりました。
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地域の幹線道路沿いなんですが、こういう感じなんで、走っていても、なかなかわからなかったりするんですよねぇ。そういう場合、尖頭状になっているケースが多いフランスの鐘楼は、ランドマークとして、かなり有効ですねぇ。四角いだけの鐘楼だと、なかなか遠くからの目視は難しいですが、尖頭だと、結構とんがっていて、見えやすいですからね~!

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トランブリーTramblyのサン・パンタレオン教会Eglise Saint-Pantaleon。
駐車場からのアクセスが良くわからなくて、変に遠回りをしてしまったのですが、そのおかげで、最短距離を行ったのでは、おそらく出会わなかったものに、遭遇しました。

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遊歩道のような道沿いに、ショーケースが並んでいて、青空博物館とでもいう位置づけなんですかね、化石がずらりと。おそらく、地域で発掘されたものと思われます。化石掘り放題な地域なんですかね。まぁ、実際かなりの田舎だし。
シダ類が多かったようですから、かつて海底だった、ということではなく、ちゃんと陸だったということなのかな。

さて、肝心の教会は、ここでも、こんな感じです…。

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漆喰ぬりぬりされると、本当に時代も何も不明となりますから、困ったもんですよ。ただ、ここでは、後陣部分は、一応オリジナルの雰囲気、わずかながら、遺されておりました。

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本当にね、わずかで。ただ、基本構造と、小さい円柱と柱頭と。それでも、こういう出会いは、逆にありがたみが増して、心から嬉しかったりします。

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ここも、それなりに訪問価値として挙げられるのは、鐘楼だと思います。

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後陣側の眺めは、こうしてみると、それなりの風情は保っているかもね。

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付け足しみたいな円柱系の塔は、鳩塔かしらん?

後陣には、軒持ち送りも少しだけ、ありました。
2018 france centre 123

こうやっていいとこどりで見ていくと、ギザギザのライオン歯帯にしても、なんか、結構見どころあるじゃん、と思いますね。現場では、あーあ、という気持ちだったの覚えてますけれど、笑。
やっぱり、行ってみないとわからないな、本当に。

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  1. 2019/06/11(火) 05:58:39|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

ラマルティーヌさんのおかげなのかどうなのか(サン・ポワン)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その8

ブルゴーニュのロマネスクに関しては、かなり詳細に情報をまとめた百科事典的なサイトがあるので、「ブルゴーニュのロマネスク教会リスト」という意味では、かなりの数の教会をピックアップすることができました。サイトの主催者判断と思うのですが、星を付けて、リストアップされていて、それが、一応の目安にはなると思うのですが、しかし、例えばベルゼ・ラ・ヴィルなど、ロマネスク的に、絶対に訪問すべきいくつかの場所をのぞくと、何を判断基準にするか、というと、かなり主観が入りますから、なかなか難しいわけです。

というわけで、その百科事典的な情報を基として、自分の歩くルートを考えながら、行けそうな場所をピックアップしたわけですが、そしてもちろん、すべてを訪ねることはできないので、移動しながら、さらにピックアップしていくわけで、なんだか、なんでここ選んだんだっけ?ということが段々わからなくなってきます。勿論、見どころと認識した部分は、「扉装飾、柱頭(外と中)」みたいなメモにはしているのですが…。

で、マイナーな場所は、本当に訪ねるまではわからないんですよね。この場所のここに行くなら、こっちに行った方がよかった、という残念なこともままあるわけです。

なんでこんなことを書いているかというと、ブルゴーニュのこの辺りは、本当にそういう意味で大変な地域で、よくご存じの方からしたら、なぜ?というような訪問をしているかもしれないから、言い訳です、笑。

そういう流れで、取捨選択、というより、状況的な結果として訪ねた小さな教会が続きます。

ベルゼ・ラ・ヴィルBerze-la-Villeから、北西の方角、幹線を外れて、丘というより、山の雰囲気となる地域に分け入ります。サン・ポワン村Saint-Pointです。

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村に入ってすぐ、高台にある教会を認めたのですが、どこまで車でアクセスできるのかわからなかったので、通りすがりの人に尋ねると、「歩いても5分程度だから、ここに停めた方がいいよ」というので、村の入り口に駐車しました。実際、徒歩5分程度でした。

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夏は、日陰に駐車するのも重要ですからね、なるべくそういう場所を選びたいものです。

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案内板がありました。同名のお城もあるのですね。Lamartineって、領主?土地の名前?
で、指示された方を進むと、立派なお墓があります。

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ラマルティーヌTombeau de Lamartineのお墓とあるので、同じ人。この土地の歴史知りませんが、お城はかなり立派なたたずまいの写真だし(勿論見学していません)、相当ぶいぶい言わせていた家柄ナンデショウネ、ラマルティーヌ家。

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ラマルティーヌの教会Eglise de Lamartineという名前になっているんですよ、教会まで!
おそらくサン・ポワンの教会、というだけの教会が、ラマルティーヌ家の教会みたいなことになっていたんじゃないでしょうかね。ラマルティーヌ家は、18世紀辺りに栄えた様子なので、その頃に、教会も色々手が入って姿が変わったけれども、その分、ちゃんとケアされてきたとか、そういう歴史かな、とまたぞろ、資料もあたらず、勝手に考えています、笑。

教会脇にばらばらな感じで佇む墓石や墓碑が、眠ってらっしゃる方に対しては、こんな言い方失礼かもしれませんが、いい雰囲気の無秩序感で、時を感じさせていたように思います。また、高台となるので、美しい風景が広がり、素晴らしい墓所です。今はもう使われていないのでしょうけれどね。

2018 france centre 101

教会に、構造図がありました。小さいのに三身廊。

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ちなみに、この図には、「サン・ポワンのロマネスク教会」とありました。そして、城ができた時、城の礼拝堂になった、ということも記されていました。その時から、通称が「ラマルティーヌの教会」となったということでしょうね。

それにしても、この教会、中がすごいんですよ。

2018 france centre 103

何がすごいって、ロマネスクのことではなくて、この変な構造。柱が異常に太くて、ただでさえ小さな本堂の、半分くらいを、柱が占めてる感じなんです。すごい圧迫感。
圧迫感といえば、この信者席のびちびちぶりも、相当なもんですよ。狭い側廊の方も、内陣近くからファサード側まで、余計なスペースは無駄!と言わんばかりにぎっちり並んでいるんです。

2018 france centre 104

内部は、漆喰ぬりぬりだし、全体が新装されちゃっています。後陣にはフレスコ画がありますけれど、相当新しくて、私が苦手なタイプ、時代。

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開口部を含む構造も、変えられちゃっていますね、多分。フレスコ画の下に並んでいるかまぼこ上の穴が、もともとのアーチの跡じゃないのかな。
そういう意味では、向かって左側の、小さい後陣が、ちょっとかわいかったかな。

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この教会は、やはり外側を愛でるのが正解。

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こちらのたたずまいは、創建当時に限りなく忠実な姿を保っていると思います。
そして、この鐘楼は、文句なしに美しいですよね。

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地味だけど、印象の良い教会でした。
しかし、この村の真の観光地っぽい城はどこにあったんだろう?

2018 france centre 109

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  1. 2019/06/08(土) 19:49:33|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:2
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