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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

最後までとっといた大好物が…(ゴッホ博物館)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)9(最終回)

本日は、Zoomを使ったビデオ宴会初体験。東京とイタリアから接続でしたが、この三人で集うなんて、何十年ぶりのこと。無料だと40分しか接続できないんですね。落語の「お直し」じゃないですが、笑、何度も何度も、はい、お直しね!という感じで、結局3時間くらい、楽しい午後を過ごしました。
確かに電話より臨場感もあるし、人と会って話した感が強いです。自分からはなかなか積極的にできないことですが、ありだと思いました。Zoomは、評判よくないみたいですが、類似のアプリはたくさんあると思うので、ビデオ宴会、このご時世には仕方ないし、たまにはいいかもしれないですよ。

さて、オランダの旅、やっと最後の美術館。

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ヴァン・ゴッホ美術館Van Gogh Museumです。

実際に、旅の最後に訪ねた美術館です。ここは当然のように、事前予約をしたのですが、いろいろな可能性を想定して、最終日としました。大正解だったと思います。
昔訪ねた時は、結構小さい建物一個だったのが(上の写真の左奥にある建物だったというような記憶)、今はすごいことになっていますね。人の数も、周辺含めてすごいです。

でも、ここでも、なんだかシステムが分かりにくくて、アバウトなオランダ式っていうか。

2020 olanda 108

予約時間より、ずいぶん早く到着してしまったのですが、すでに結構な行列が出来ています。予約があるのに、なぜ?と思いつつ、律義に並ぶと、まず予約チケットをチェックされ、「うーん、ちょっと早いけど、ま、いいでしょう」と、列にいることが許された様子。とすると、行列は、やはり予約があっても並ぶもののようですね。

建物内で、駅の自動改札のような場所があり、チケットをかざして通過するのですが、我々のMuseum Cardは、冒頭の記事で書いたように、すでに無効になっているので、当然止められてしまいました。
係員が見に来て、これは予想通り、と、前夜に大騒ぎして登録したことを確認するメールを、黄門様のご印籠状態で、偉そうにかざしました。ほら、ちゃんと登録してるから!と、自信満々で宣言しつつ…。

係員の男性は、ちょっと哀れむような目線で、ちらとご印籠に目をやりましたが、「Museum Cardは、事前に申し込んで、オリジナルを持っていない限りは、5館までしか見学できないんですよ…。でも、特別展の予約もされているし、まぁいいでしょう。でも、次の館では、こうはいかないかもしれませんよ。」と言いながら、入館を許可してくれました。
え~!堂々のおばさんコンビ、一瞬絶句で、ショボーン、赤面、みたいな。だって、堂々とご印籠しちゃったんですから、恥ずかしかったですよぉ。

ま、何はともあれ、入場できて、本当によかったです。もし拒否されていたら、最後にとっといた大好物を、するっと誰かに食べられちゃう感じっていうか、やるせなかったと思います。それに、今となっては、再訪がかなうかどうかもわからないわけだし、さらに、お兄さんに感謝の気持ち。

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広々としたホワイエ。ここも、お土産は充実していました。高いものも多いですが、お手頃価格の実用品もあり、本当にお土産に困らない国。

しかし、ここでまたオランダ式。
このショップの手前側がクロークになっているんですが、なんというか、無秩序。フォーク並びもなくて、受付ごと、5本くらいの行列が出来ていて、ぎゅうぎゅうとまるでイタリア的なカオスでした。でも、受付の人たちは笑顔ですっごく感じよくて、なんかアンバランス。これなら、コインロッカーの方が、効率がよいと思うんですが、どこも、基本、人が対応するクロークのみ、の方が多かったと思います。

地下から入って、上に登っていくような展示となっています。

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ここでも、オーディオガイドは、チケット代に含まれているので、日本語版を借りました。本来、ガイドは好きではないので、借りることはないのですが、超過料金もない上に日本語だと、ついつい借りてしまいます。そして、借りてしまえばやはり聞いてしまいます。
全部の絵について説明があるわけではないですが、それでも、自分で好きにみれば、好きな絵を探してじっくりとか、自分のペースで見られるところが、ガイドがあるとどうしてもその順路に従ってしまうので、ペースが作れない。ガイドのペース。
その上、すごい量の絵…。

結果、すごく疲れました。それに、見学者の数がすごいので、常にざわついている中をかき分けるようにして見なければいけないので、なおさらです。

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有名な絵の前は、常に人だかりがしていて、なかなか正面からは見られず、大抵、斜めです、笑。
ガイドの解説は、蘊蓄が面白いものもありますが、ほとんどはいらんかな、と思いました。そう思いながらも、聞いてしまう。次回があれば、借りずに、自分のペースでみたいです。

ゴッホは好きです。
でも、好きな絵が好き。つまり、ほとんどの絵が有名で、すでに自分の好きな絵が決まっているから、やはりその絵を見たい。極端な話、その絵が見られればいい、という感じ。
ここにあるので一番好きなのは、寝室の絵と、椅子の絵かな。アーモンドの花、アイリスも。それだけを、もうちょっと少なめの見学者の中で見られたら、最高ですね。でも、そんな日は、住んでいない限りは、ないでしょうね。私が訪問するときは、祝日だったり週末だったり、どうしたって、人が多い時なわけですから。

世界のあちこちで、様々なキュレーターが、展覧会を企画するわけですが、なるほど、企画展の意味ってあるな、ということもすごく感じました。
もうずいぶん前になりますが、仕事でロンドンに行ったときに、たまたまゴッホ展をやっていたので、夜間開放の日に見に行ったことがあるんです。それはゴッホからテオへの書簡をテーマにした展覧会で、展示している絵には地味なものが多かったのですが、ストーリーが見えてくるような展覧会で、ひどく面白かったのですね。その直後に、ゴッホの書簡集、買ったくらいです(イタリア語版、結局積読、笑)。

これだけの数を、人生を追うように並べられて、そりゃ作家を俯瞰的に見るには正しいことでしょうが、疲れちゃいました。本当に疲れました。
実年齢としては短い人生だったかもしれないけれど、絵画的には、普通の人の何倍も生きた人だったかも。

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遺された絵でも、これだけ人を疲れさせるエネルギーを持っているんだから、実在の人としては、多分、疲れる人だったのだろうなぁ、とか、そういうことを考えさせられたのは、個人にささげられた美術館だからこそかな。ゴーギャン、大変だったと思います。あの人は、結構普通の人だったぽいし、笑。

そんなわけで、美術館巡り、というテーマに関しては、本当に充実堪能の旅でした。
食事については、次回はもうちょっと調べていかないといかんな、と思っています。また、アムステルダムを拠点としなくてもよいことも分かったので、次回は、空港からいきなり他の土地に移動もありだと思っています。

最後に、そういえばクリスマスだったので、北の国らしい充実したイルミネーションなどを期待していたんですが、これまた、オランダ的なアンバランス感満載というか…。

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最初の晩に、頑張って中心部の広場まで行ってみたんですが、え?これだけ?というしょぼさ。上の写真だと、ちょっときれいに見えますかね。
実際は、かなり寂しい暗さで、ミラノといい勝負…。いや、ミラノはDuomoのおかげで、印象は結構華やかだからなぁ。

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飾りは、この広場にちょびっとと、あとは、周辺の主要お買い物ストリートにちょっとで、我々が歩くホテルまでの長い道のりのほとんどは、普通の人同じ、地味で暗いものでした。ミラノの方が、もうちょっと地元の商店街も、しょぼいながらやってるよなぁっていう感じ。びっくりしました。そういえば、クリスマスマーケットが盛んなのは、ドイツだから、オランダは、クールなのかな。
家々も、カーテンもない大きなガラス窓が多いのですが、そういえば、クリスマスの飾りは、積極的にやっている様子はなかったですね。

クリスマス感かけらもなし、ですが、アムステルダムは、こんな家並みが、一番美しいものかもしれませんね。

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今年、再訪できるかできないか。Covid次第です。頼むぜ!

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  1. 2020/04/27(月) 01:56:14|
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銅版画のおもひで…(レンブラント博物館)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)8

エッシャーにしろ、ミッフィーのディック・ブルーノさんにしろ、また、ミッフィー関連で、レオレオニさんもオランダ生まれだったことを知りましたが、オランダって、意外に、というのも失礼ですが、著名アーティストを輩出しているのですねぇ。考えたら、日本の鎖国時代とか、オランダが唯一の外国だった時代があったりもするんですよねぇ。
その頃のオランダが、いかに豊かであったか、そして、チューリップが有名ですが、繁栄の象徴として、投資投機が盛んだったということで、ひいては、芸術家を養う余裕があったということなのでしょう。

まさにそういう時代のアムステルダムに生きたのが、この人ですね。

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レンブラント博物館Museum Het Rembrandghuis。彼の住まいが、博物館になっています。
ここも、昔は、普通にお家に入る感じだったと思いますが、今はちゃんと、お隣に美術館らしい扉と受付スペースがあります。そして、ここも、それなりに見学者が多く、私の見学時、今だったら、ソーシャル・ディスタンスを保てないくらいの人がいました、笑。

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当時、かなりブイブイ言わせていた巨匠のひとりだったようですが、その割には、お住まいは結構こじんまりとしています。上は、中二階、階段の途中に開けられた窓から、玄関ホールを見下ろしたところ。玄関ホールは天井が高くて、雰囲気はあります。
オランダは、とにかく、窓が大きいですね。
レンブラントの時代も、現代も、ほぼ同じような作りで、通りに面した壁は、ほとんど窓、それも、カーテンすら吊るさずに、丸見え、というお住まいも多いのが、驚きます。
イタリア的視点だと、まず、不用心、と思ってしまいます。

アンネの項でも触れましたが、当時のオランダ人がいかに小さかったかは、このお家でも分かります。やはり台所が分かりやすいのですが、調理台の高さは、アンネの家同様に、日本人にとっても低すぎるくらいでした。
驚いたのが、ベッドです。

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男性二人が経っている場所がベッドなんですが、箱型で、とても小さいんです。なんと、この当時の人たちは、横たわって寝ることはよくないので、背中は立てて座った姿勢で寝たんだそうです。これは、本邦初の知識でした、笑。
昔と違うのは、どの美術館でも、オーディオガイドがあって、大体チケット代に含まれているということです。それも、日本語が必ずあったと思います。どこか一カ所はなくて、イタリア語で聞いたような気も…。ここだったかも。

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私の好きなレンブラントは、なんといっても銅版画なんです。奥様のサスキアさんをササっと描いた銅版画が大好きなんですが、もしかすると、ここで出会ったのだったか。

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30年ほど前の訪問のときに、あまりに好きで、小さなポスターを買って帰ったことは、よく覚えています。探せば、今も押し入れに入っていると思います。
以前来たときは、もっと版画の展示があったように思うのですが、今回は、絵は少なくて、より当時の生活の再現的な展示になっていた気がします。まぁ、私の記憶ほどあてにならないものはないので、当時からこんな感じだったのかもしれません。
ただ、銅版画にずっとあこがれていて、もうずいぶん昔になりますが、教室に通って、三年ほど楽しんだんですけれど、あの憧れの出発点は、ここだったのではないか、と思うんですよ。

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銅版画は、薬品を使うし、刷るためにかなり大掛かりなプレス機がいるので、よほど豪邸でもない限り、自宅でやるのはちょっと骨なんです。通っていた近所の教室が、職業訓練コースみたいのに組み込まれてしまって、週に3回も通うのは無理でやめざるを得なかったんですが、あれは本当に楽しかったし、自分には合っていたように思います。でも、趣味を長く続けようと思ったら、やはり一人で自力でできるもの、とならざるを得ないですね。自画自賛状態で恥ずかしいですが、自分の作品を家に飾っていたりします、笑。

さて、上階の方は、アトリエです。

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自分が働く場所があり、さらに上の方には、工房の弟子たちのスペースがあります。中世~ルネッサンス時代のように、工房で、多くの作品を仕上げていたらしく、弟子たちの力量は重要でした。

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ガイドで、結構面白い話を色々聞いたのに、ほとんど忘れちゃってます。レンブラントに興味のある方は、是非現地で、ガイドを聞いてくださいね。レンブラントのレッスン料は安かったとかなんとか言ってたような。でも、理由を忘れてしまいました、笑。

興味深かったのは、たくさんのオブジェ。

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本当にすごい量の、いろんな種類のオブジェが所せまし、なんです。やはり絵を描くための資料として、稼いでいる人ほど、こういったオブジェへの投資を怠らなかったとか。やはり当時は写実絵ですし、現物を再現すればするほどの時代ですから、目の前にマチエールがあることが、非常に重要だったのでしょうね。
貝などの海もの資料など、あきれるほどの量でした。

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彫刻類に加えて、模写するための絵も、どっさりと綴じられていました。
将来絵で身を立てたい若者は、こういったものがたくさんある工房を、基準に選ぶ人もいたかもしれないですね。考えたら、本一つだって、簡単に買える時代じゃないし、今そこにあるモデルさんとか、食卓以外は、正確な資料がなければ、描くのも大変なことですからねぇ。

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今と違って、照明も、ほぼ自然光がメインですから、いろいろと工夫したそうです。
上は、レンブラント自身が、作業するときに一番よく使用したスペースだったと思いますが、窓の位置、そして、光をうまく反射させるように、白いカーテンというか、幕というか、そういうものをレフ版のように使うとか、そういったことがすごく考えられていたようですよ。

そういうことを考えていると、当時の画家の暗闇と光の表現力が卓越していることも、なんとなく、そりゃそうだよね、って気がしてきます。

というわけで、アムステルダムの産んだ巨匠のひとりでした。次回、もう一人。

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  1. 2020/04/24(金) 02:00:20|
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ピンクの衝撃と、花よりアップルケーキ(お食事レポート)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)7

ここらで一つ、旅のお約束の話題を…。
知ってはいましたよ。昔々、イタリアで学生しているときに、オランダ人の学生もいましたからね、ほんっとに、食に興味ないっていう傾向はね。だから、基本的には期待してなかったものの、一応、何が食べられるのか、何を食べたらいいのか、については、ちょっとは調べてみたんです、事前に。
で、やはり、これはちょっと期待しにくいのでは…、とほぼ確信はしておりましたね。そもそも、クリスマス時期でもあり、閉まっているお店も多いだろうことも、予想はできましたし。

到着した日、まさにクリスマス当日ですから、そういう意味で、どこかで食べられればミ見っけもの、くらいの気持ちで、ホテルのチェックアウトをした後、美術館に向かいました。そしたら、意外と、人がうろうろしているし、さすが、世界に誇る観光地だし、クリスマスと言えども、きっと何かあるはず、という期待が…。
しかし、道端のお店はどこもクローズです。
やっと開いていたお店は、オムレツ屋さんでした(Omelegg-de Pijp)。事前に調べたオランダ名物の一つが、まさにオムレツですから、いきなり当たりじゃん!とのぞくと、大混雑でした。
でも、他に待っている人もいなそうだし、すぐ開くわよ、メニューでも見ながら待って、と言われたので、メニューをもらって待つことに。
しかし、待てど暮らせど声はかからないし、メニューにも、あまりそそられない。中に入って、まだ当分待つのか聞いてみると、「あなたたちの前に一組いるし、順番はまだだから、外で待ってろ」と、投げつけるように言われました…。
クリスマスのアムステルダムですから、寒いんですよ、昼間とは言え。それに、さっきは、すぐって言ったくせに…、と腹が立ち、やめました。お店の様子は悪くなかったですが、なんか手際悪そうだし、感じ悪かったです。考えたら、クリスマスで、他が閉まっているだけに混んでいて、もしかすると、臨時の従業員とかもいたかもだし、お店の人たちも、お手上げ状態だったのかもしれませんけれどね。

で、先に進み、マクドナルドが見えたところで、いきなりマックかぁ、と思ったところ、パンケーキという看板が目についたのです。
メニューを見ると、塩系もありそうだったので、あまり深く考えないで入りました。


Mr.Stacks – Bubble Tea and Pancake
Govert Flinckstraat 122, Amsterdam

店内は、半分型埋まっていたと思いますが、やれやれと座った途端に、お隣のテーブルに料理が運ばれてきたのを見て、かなり後悔が押し寄せました。どう見てもおいしそうじゃない…。あれがパンケーキとは思えない、という代物…。
メニューを見て初めて分かったのですが、ビーガンの店でした。完全菜食…、我々とは関係ない世界に飛び込んじまった…。隣の人のお皿、生っぽいエノキとかも載ってるし…。

でも、パンケーキ、オランダ名物ですよ!そう、これも事前で調べた時に、名物に入っていたのです。
観念して、この際、塩系メニューの一番安いやつとしました。飲み物は、ビールすらないので、パスして、手持ちのミネラルウォーターをひそひそと飲むことに…。無駄金を使いたくない気持ちが共有できる友人でよかったよ!
しかし、ここでもまた、待てど暮らせど出てこない。マクドナルドにしなかったことを、心底後悔しました。
待ち時間30分が過ぎたところで、あと5分内くらいで出てこないなら、美術館の予約に間に合わなくなるので、出ます、と言ったところ、なんと、4分半で出てきました。ダメなレストランの典型…。多分順番を二組くらいすっ飛ばして、こっちに来たような気がします。
で、出てきたのが、これです、涙…。

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衝撃的なピンクでした。それもこんもり、パンケーキを覆って山を作っているんです。確か、ビーツで色が付いたひよこ豆系のものだったと記憶しています。味は、実は悪くなかったんです。いや、むしろ味そのものはおいしいと言ってもよいソースだったかも。でも、ご飯って、見た目大事。多分ですが、特に食事を大切にする日本人やイタリア人にとっては、目で食べる部分も大きいと思うんです。いや、実際、味はおいしいと味覚が訴えるのですが、どうしても、視覚が許さないという状態で、感覚が狂うような異常な状態で、いただきました。
後から復習で知りましたが、名物と言われるパンケーキは、クレープ状のもの。ここのパンケーキは、日本で言うところのパンケーキの形状(直径10センチくらいの円形で、高さが1.5センチくらいある)で、しかしふわトロではなく油で揚げているような固さかつ重たい代物。

味覚的にはそれなりにおいしくいただいたわけですが、実際かなり空腹だったので、量もしっかりいただいたのですが、この日は夜中まで持たれている状態でしたから、やはり油かと。

立て続けに名物に出会いながら、どうもしっくりしない食体験スタートとなりました。

夕食も、同じような状況で、旧市街からずっと歩いて探したのですが、たまに開いていれば満員などが続き、結局ホテルにかなり近い一角に並ぶレストランの一つで、スープとサラダ、という軽食にしました。

Toetanchamon
Europaplein 67, Amsterdam

看板からはエジプト料理なのかイタリア料理なのか、皆目見当がつかなかったんですが、すいているし、感じはよかったし、スープとサラダだけなのに、文句も言われないし、グラスワインはなみなみ注いでくれたし、満足感ありました。ちなみに、スープは、コショウが異常にきいていました。エジプト系なのか?もたれた胃に刺激になって、よかった気がします。

初日にこういう経験をしたこともあり、翌日以降は、ホテルの朝食時に、携帯食を用意することにしました。ホテルのバイキングはなかなかすごくて、やはり北の国では朝食を大切にするんだろうという感じです。暖かいもの冷たいもの、中国人が多かったせいか、おかゆまでありました。
あの頃はまだ、Covid問題なかったですが、今思えば、かなりの中国人がいたので、リスクはあったのかもしれません。
朝食スペースもだだっ広いため、特に隠す必要もなく、堂々と立派なサンドイッチを作り、バナナやミカンもいただいて、満足感のいく携帯食。これで、続く三日間、一食分を浮かしました。実際、移動日には、列車の中でいただくことができて、お金に加えて時間の節約にもなりましたし、少なくとも、初日にいただいたパンケーキよりは、よほど健康にもよくておいしいご飯でした、笑。

二日目の夜は、地図サイトで調べた日本食にしました。ホテルからは、10分弱で、日本人経営のようでした。事前に電話したところ、予約なら20時過ぎと言われてしまったのでしなかったのですが、19時過ぎに行ってみたところ、問題なく入れました。

博多せん八
Wielingenstraat 16, Amsterdam

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店内は、ほとんど日本の居酒屋でした。お客さんは、現地人と東洋人が半々ってところ?日本よりは若干高いのかもしれませんが、ミラノのこの手の居酒屋よりは、ずいぶんと安いお値段設定でした。焼き鳥やらサラダやらの後、しめはラーメン。ここでやっと、ハイネケンビールをいただくことができました。

そう、アムステルダムは、ハイネケンの本場。おそらくもともと工場があった場所に、今もハイネケンはあり、ビアホールとか、見学用の見せる工場になっているようです。毎日、脇を通って、町とホテルの往復をしていました。

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最後の夜は、ちょっと豪勢に行こうよ、ということで、唯一、名物としてまともな食事、ステーキを目指しました。これまた相当歩いたのですが、パッとした店がないんですよね。
いや、ほんと、おいしいまずいの前に、まず店が少ないんですよ。
カフェはたくさんあります。有名な葉っぱのためのコーヒーショップも含めて、笑、カフェは多い。
でも、レストランは、すごく高い店か、または朝食的なメニュー中心の店しかない感じなんです。オランダ人は、一杯飲んでおしゃべりはしても、食にお金かけるような文化なさそうだからじゃないかと思うんですけど、どうなんでしょうか。

で、さんざん歩いて、ふと通り道にあったお店。道に面してガラス張りで、そういう外から丸見えな席で食べている人たちがいたのですが、どれどれ、とのぞき込んでいると、入ってこいとジェスチャーを受けちゃいました。
確かにステーキだし、もういいか、と素直に入りましたが、その人たち以外は誰もいなくて、若干不安が…、笑。

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De Staalmeesters B.V.
Kloveniersburgwal 127, Amsterdam

内装は、パブっぽくて、上品な奥様がサービスしていました。

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確か、300グラムくらいのを、シェアしたんだと思うんですが、正直、今一つでした。
ステーキって、やはりある程度の塊で焼かないとおいしく焼けないということで、昔、肉牛のアグリツーリズモ行ったとき、確か最低で250グラムくらいじゃないと、と言われた記憶があります。なので、あえて大きめの肉をシェアした方がおいしいかも、と思ったのですが、なんと、塊ではなくて、すでに二枚で焼いてきてたし…。お値段はなかなかよかった割には、満足感はちょっと…。グラスワインも高い上に、一杯がちょびっとでした、笑。
見た目は、オランダ的というか、洗練されていませんが、デザートのチョコレートケーキは、なかなかでしたけど。

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こっちの選び方も半端なんだとは思いますが、でも、全体に、バランスが悪いというか、なかなか満足感が得にくい食生活の国。一番、バランスよし、コスパ良しだったのは、もしかすると、最後の人のランチだったかも。
ゴッホ美術館の見学を終えて、近所で探した挙句、お総菜屋さんの店先のイートインでいただきました。

多分、ですが

Small Talk
Van Baerlestraat 52, Amsterdam

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同名のカフェ・レストランの並びが、お総菜屋さんで、地元の人たちがひっきりなしに、お惣菜を買いに来る店でした。
指さしで選んだものを、チンしてくれます。
キャベツみたいな野菜がたっぷり入ったポテトサラダとミートボール。ボリューム感もあり、サラダは、庶民的な下世話的なおいしさがあり、きっとこういう簡単な家庭料理の国なんだなぁ、と思った次第。
あ、勿論、お総菜屋さんですから、お値段は大変良心的でした。

名物として、絶対に試したかったものもありました。自動販売機のコロッケです。

FEBOというチェーン店で、アムス市内にいくつかあります。おやつを食べる時間って結構難しいのですが、たまたまちょうどよい時間に、通り道にあった、というより、無理やり通り道にしたんですけどね、行ってみたんです。

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笑っちゃう。自販機というには無理があるシステムでした。
お店の一角が自販機になっていて、でも、裏側は厨房。数がはけていくと、厨房から揚げたてを入れていくという原始的システムな自販機です、笑。

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目的のコロッケは、肉系で、固くて、でかくて、一個2ユーロもします。味は濃いし、なんか、日本人の考えるコロッケとは、まったく違うものでした。アツアツだし、まずいとは言わないけれど、おいしいとも思わないし、二度はいらないかな。

そういう中、唯一期待を裏切られなかったのは、アップルケーキです。
いつどこで食べられるかワクワクしつつ、タイミングが難しいと思っていたのですが、ミッフィーに会いに行ったユトレヒトのセントラル美術館のカフェで、無事遭遇しました。

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これ、ほとんどリンゴ、それも甘さ控えめで、すっごくおいしかったです。一切れと言わず、食事的に食べれちゃうくらいのものでした。
この美術館のカフェは、雰囲気も昭和的なゆったり感があり(ルノワール的なスペース感)、お休みどころとして、とてもお勧めです。

是非もう一度いただきたい、と最後の日に、ずいぶんと歩いて、何とか無理やり遭遇を絞り出した感のある、もう一つのアップルケーキは、アムステルダムの市内のカフェ。

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Cafe' George
Leidsegracht 84, Amsterdam

これは、アイスクリームまでついている、レストランのオシャレなデザートでした。この店、手前はカフェですが、奥はレストランでしたし。
ドカンと、リンゴ一個を丸煮したもの。これまた甘さ控えめで、ミッフィーのケーキとは全然違うタイプで、でもやっぱり激うまでした。

相当うろうろした挙句に、何とかたどり着いたカフェなので、探しても行けそうもない、と思いましたが、今地図と見ると、意外とゴッホ美術館からも遠くはなさそうです。

というわけで、食を目指して行く国ではないと思いますが、アップルケーキは絶対のお勧めです。

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順番が逆になりましたが、お花も、一応、笑。
冬は、お花市場も規模が小さいですが、球根の、「買わなきゃソンソン」的な攻撃力はすごかったです。友人宅のチューリップは、先週あたり満開になったそうです。オランダのものは、発芽率がいいと思います。

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  1. 2020/04/22(水) 05:29:50|
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ミッフィー、改めて(ユトレヒト美術館)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)6

ユトレヒトにも、脚を伸ばしました。オランダって、国が小さいから、どの都市もとても近いし、電車が発達しているため、アクセスが簡単です。電車賃は、あまり安くなりし、往復割引とかそういったもんもないようでしたが、イタリアと比べるのはちょっと違うかもね。イタリア、特急料金とかは高くなりましたが、ローカル線の電車賃は、相変わらず、安いですからね~。

ユトレヒトの目的は、こちら。

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ミッフィー美術館Nijntje Museumです(ちなみに、ミッフィーのオランダ語オリジナルの名前は、”ナインチェ”。正直、全然かわいくないサウンドだと思ったのですけど、オランド語的には、愛らしい響きということなんですかね)。
いや、これ、一人の旅だったら、多分行かなかったです。ユトレヒト、他に何かあればともかく、ウサ子ちゃんのためだけに遠征はしなかったです。同行者が絶対行く場所のリストに入れていたんで、行っただけなんです。
けど、ごめんなさい、結果から言えば、すっごくよかった。ディック・ブルーノ、知らなかったよ~、すまん。

しかし、ちょっと笑えたです、おばさんの行動。
この美術館、対面に町のメイン美術館がありまして、チケットはそこで発券です、ということでした。そこでチケットをもらって(ここも、Museum Cardにより無料)、こちらに戻ってきたんですよ。
そしたら受付のおばさんが、「お子さん…、いないのね?ここは、子供のためのスペースなので…、大人の方は…。まぁ、見ていってくださいね。でも、玩具や調度は子供のためのものなので、見るだけでよろしくね」と、クスクスしながら注意してくれて。

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なんでそんな注意を?ミッフィー美術館って、みんな、特にかわいいもの好きな日本人はここを目指してくるんじゃないの?と不思議な気持ちで、乳母車がたくさん置かれているロッカールームで、めっちゃくちゃかわいいロッカーに荷物を預けて、いざ。

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めっちゃくちゃわかった、オバサンの注意の意味、笑。ここね、親子で遊べる児童館的な?そういうスペースだったんです。ブルーノの絵を基にした、こんな電車があったりして、小さい子供が乗っているんです。そりゃ子供も連れてないおばさん、いたたまれないし!

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展示はかわいいけれど、美術館ではなく遊ぶ場所という位置づけだから、鑑賞するものもなく、ただかわいいというだけで…。え、これを見に来たんだっけ?と同行者ともども、「?????」でした。
ここまで来たんだし、必然的にメインの美術館も見ていこうということになりました。

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ユトレヒトのセントラル美術館Centraal Museumです。
何があるんだろう、と館内案内図を見たら、ミッフィーの作者、ディック・ブルーノのアトリエが再現されたスペースがメインのようでした。

そういえば、彼は、割と最近亡くなって、結構なニュースになってたよな、とこの時点で初めて、作者への思いが沸いてきました。

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で、美術館の最上階に再現されたアトリエ。感動しちゃいましたよ。何がって、その普通さっていうのか。アーティストというより、この方、限りなくグラフィックデザイナーなんですね。いかにもそういう理路整然としたスタジオで、すっごく普通の文具があったりして。

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うちにもあるスティックのりとか、オルファのカッターとか、ロットリング、スコッチ…。お家感すごいですよねぇ。思いっきり食いついちゃいました。

お部屋を再現した場所などもあり、ビデオも多種流されていました。ミッフィー以外は知らなかったので、あれこれ見て、書籍の装丁を主にやっていたとか、知らなかった話多数。

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有名な推理小説シリーズの装丁を多数手がけていて、洒落たものだし、ミッフィーとは全く違う世界観の作品で、びっくりしました。本人的にも、なんでこんなに人気出ちゃって、という感じだったようです。ミッフィーの人、になってしまって、当初は必ずしも大満足、というのでもなかったけど、だんだん、楽しくなってきた、みたいな感じでした。
わたしは、子供もいないし、ミッフィーの絵は、ちょっと無機質な感じで、好きと思ったことないんですが、ミッフィー以外にも、たくさんのキャラクターがいて、どれもすっごくかわいいのですね。

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シンプルな絵ですが、絵を描くところのビデオもあって、フリーハンドでまっすぐの線を引いて、色を塗って、すごい完成度で、それもまた感銘を受けてました。この線を、迷いなくまっすぐって、なかなか引けるもんじゃないです。

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色も、あえて、同じ色を、最低限の組み合わせで使うようにしていたそうです。

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この美術館、他にも何かしら展示がありましたが、目的はここだったんで、結局この再現アトリエだけで、1時間半くらい見学してましたかね。行かなくても別に、と思ってた割には、すごい食いついたもんです、笑。

で、ミッフィーは、この美術館だけで終わりませんよ。
見えるかな、ポールのてっぺんに、ハートを抱えた子がいるんです。

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これは、美術館を出てすぐのところなんで、容易に見つかったんです。こういうディック・ブルーノさんフューチャーのものが、点在している町なんですよ。
一応事前に調べたミッフィーのクッキーを作っているお店は、残念ながらクリスマス休暇でお休みでしたが、これは、遠回りして、見に行きました。

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激かわ~💛
しかし、撮影は困難を極めました、笑。信号ですからねぇ。それも、車の往来がかなり激しい大通りなんですよ。
床面も、虹色でかわいい。ここを行ったり来たり、何往復したでしょうか。ほんと、花火や電飾物の撮影は、難しいです。

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青は、成功せず。

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あほな日本人のおばさん状態でした。撮影している人は、勿論他に誰もいなかったです。

昼過ぎから遠征してきたんで、見学が終わった時はすっかり夕方。ユトレヒトの駅はとってもキラキラしていました。

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  1. 2020/04/20(月) 01:21:47|
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エッシャーがオランダ人と知っていましたか?(エッシャー美術館)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)5

デンハーグには、もう一つ、必見の美術館があります。

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エッシャー美術館Escher in Het Paleis。

事前に、せっかくデンハーグに遠征するなら、他にもないかと探しておいた美術館でしたが、これって、「エッシャーと言えばここ」というような位置づけの美術館だったのですね~。
実は、彼が、オランダ出身なんてことすら知らなかったんです。てっきりスイス人だと思い込んでいましたが、スイスは、人生の後半に住んでいただけだったことも、今検索して知りました。
エッシャーは、おそらくですが、安野光雅さんの絵から入って、知ったように思います。だから、イメージとしてはイラストレーターとかグラフィックデザインの人で、画家と思ったことはなかったかも。でも、絵は大好きで、数年前にミラノで展覧会があった時も、じっくりと鑑賞しました。

この美術館は、Museum Cardのネットワークに入っていないため、別途入場料を払う必要があり、また同行の友人は、特段興味があることもない、というより、ほぼ知らない状態だったので、どうかと思いましたが、結果的には、私はもとより、友人も大変楽しんだので、本当に調べておいてよかったです。デンハーグまで行って、ここを見なかったら大損ですので、今後いかれる方は、どうぞ、マウリッツハイス美術館に加えて、ここも必ず行ってみてください。

驚いたのは、昼過ぎの時間だったと思いますが、なんとチケット売り場には、結構な行列が出来ていました。狭いホワイエに、ぎっしり。今だと、ソーシャル・ディスタンスが保てないような様子でした、笑。

ここもまた、立派なお屋敷を入れ物として使っています。

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イメージとして、オランダってなんとなく近代的な様子を思い描いていましたが、意外とどこもここもこういう感じなんですね。入れ物によさげな、大型の金持ちのお屋敷がたくさんあったということもあるのかもですが。チューリップ投機とかそういう時代の産物なんだと思います。

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お屋敷の雰囲気も利用しながら、現代風な調度も置いたりと、ここでもまた、作品に加えて、時代の混ざった楽しさを味わえます。
一応エレベーターはありましたが、とっても小さい後付けのもので、ほとんどの人は、階段を登って、ぐるぐる。本当に立派なお屋敷ですが、やはり階段は幅小さめで急で、今のオランダ人の体格に絶対合わないサイズ感でした、笑。

作品は、今更紹介するまでもないですが、これまで見たことのないものもたくさんあったので、楽しかったです。

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イタリアの風景をベースにした作品が多かったのですが、長年ローマに住んでいたのですね。これも知らなかったよ。

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見知った絵でも、やはり見れば見るほど楽しくて、細部までじっくりと見ずにはおれない、という作品の目白押し。入り口が込んでいたように、内部もかなりの混雑で、絵によっては近寄れなかったり、長く独占できないこともありましたが、少なくとも静寂の中で鑑賞したい(勿論それがベターですが)、というタイプの絵でもないので、問題なし。

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どうしたら、こんな絵を発想できるのか、と、しばし考えこみながら鑑賞しました。そして、アイディアの独創性や構図に、何かハンコ制作に生かせるものはないか、と、お門違いの目線も持って、笑。

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組紐の絵一つ、見本を見なければおよそ描くことのできない私とは、明らかに頭の構造が違います。

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だれでもが、少なくともその一部は目にしたことがあるだろうメタモルフォーゼの絵は、絵巻物なんですね。すっごく長い横長が、カーブしながら展示されていて、これまた目が釘付けでした。

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後日、お隣のお家にお邪魔したら、壁に複製がかけてあって、長いままのポスターが売っているんだ、と驚きました。これは、飽きないタイプの絵だから、家に飾るのは楽しいかも。

そして、最上階だったと思いますが、体験型の展示があって、ここは楽しかった~!

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だまし絵の手法を使った実際の屋内セット。これ、誰でも遊べるんです。その場で写真を撮ってくれて、自分ももらえるんじゃないかな。いろんな変なポーズを取ってる人たちの写真が、展示されていました。
この写真だと、あまりよくわからないかもですが、床と天井が歪んでいるとかで、これ、同じ体格の人でも、巨人と小人になるんですよ。右の角の所に立つと、最小になるのかな。カメラの位置によっては、すごい効果です。この二人も、同じような身長です。

これも、壁に唐突に変な線があって、でも、絶対に意味があるはずだから、色々立つ場所を変えたりして、何が見えるかを探しました。奥にある鏡に映っているのが、オレ、笑。

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やっと見えたのは、ある一点に立つと立方体が見えて、そこから人が出たり入ったりするような図になるんです。面白かった~!体験型は、いつも楽しい。

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この他にも、インスパイアされた他のアーティストによる大迫力の3D映像とか、実験的な積み木みたいなものとか、実際に触れて遊べる仕掛けもたくさんあって、これは人気なわけです。

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そんなわけで、たっぷり2時間、堪能しました。

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それでも、また行きたいと思います。できれば、もう少し人の少ない時に…。

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  1. 2020/04/19(日) 01:49:50|
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