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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

カルチョーフィ丸ごとはおいしいよね(ホテルとレストランの記録)

2017年12月の週末旅行、ローマの古代から現代まで、番外

ここらで、覚書として、ホテルとレストランのことを記しておこうと思います。
といっても、ローマは超の付く観光都市だから、いつだって適当なホテルは見つかるし、レストランも、最近ではとんでもない店は減ってるのではないかと思われるので、よほどの観光施設の近くでない限りは、あまり心配することもなさそうです。
修行旅に際しては、ホテルはまさに寝るためだけの場所なので、最低限のファシリティーがあればよく、できれば動くのに都合のより便利な場所が優先します。列車でアクセスする場合は、荷物をもっての移動を最小限にするために、テルミニ駅周辺が便利なので、この時も、定石通り、テルミニ近くのホテルに二泊しました。

Hotel Serena
Via Principe Amedeo 64, Roma

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ファシリティーの詳細をよく覚えていないのですが、こんな時代のかかった素敵なエレベーターを撮影していました。いいですよねぇ、こういうの。あまりに古すぎて手動感満載、逆になかなか壊れないんじゃないか、というタイプのやつ。

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窓からはこんな眺めだったので、3階とかですかね。
シングルで一泊税込み60ユーロ弱。朝ご飯は込みです。
朝ご飯は、比較的早めな7時半からでしたが、もう少し早くならないかお願いしたところ、「できるけど、有料になる」というんで、素直に、じゃあいいです、と引き下がったところ、「有料っていっても、これだけどね」と指でゼロマークを…。
そういう、どうでもいいおちゃめが隠せない、昔ながらのイタリアらしいホテルでした。

初日の夕食は、疲れていたこともあり、ホテルの目の前のレストランでいただいたのですが、今グーグルで検索してみたら、レストランの名前が変わっていました。
特に安くもなく(むしろ、内容に比して高いような気がしました)、おいしくもまずくもなく(野菜のグリルと羊)、でしたが、便利というだけで行ったので、文句もなく。

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野菜のグリルが、これで7ユーロは高いですよね?
きっと、だからお店、変わっちゃったんだろうな、笑。

次の日は、さすがにちょっと遠征して、といっても、トラステヴェレの方までわざわざ行く元気はなかったんで、いずれもホテル界隈ですが、とにかくお店の多い地域なんで、ぶらぶらとメニューを見ながら、迷いながら、最後に入った店は、確か地下に降りるようになっていたはず。

Alessio
Via del Viminale 2/g、Roma

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場所柄、観光客向けにもなっていますが、クオリティは悪くなかったし、サービスもよかったと思います。それなりに古い店みたいだし、グーグル上では、今もちゃんと営業しているようです、笑。
お値段は、安くはないですが、ローマでは、あまり安すぎるよりは、ある程度のお値段の方が、信用できるかも、という変な心理も働き…。
この、カルチョーフィ丸ごとは、ローマ名物なので、食べたかったやつ。正直、できは今一つでしたから、5.5ユーロは高いな。まぁ、ミラノにはないので、よし。

ちなみに、このレストラン、一人だからか、最奥部の狭い席に押し込められちゃったんですが、お隣が日本人ご夫婦でした。やはり日本人は文句なんか言わないだろう、ということで、そんな席に詰め込まれたのかもね。
一人でも、飲んでたら楽しくなるし、旅の記録付けるのに忙しいし、全然手持ち無沙汰にならないタイプなんですが、一期一会でおしゃべりするのは、これまた嫌いじゃないタイプなんで、お邪魔しすぎないように会話を楽しませていただいて、それも楽しかったです。

ここではセコンドにカジキマグロをいただいたと記してあるけれど、まったく覚えていない…。18ユーロしたとあるので、それなりのものだったのではないかな。それにしても、赤ワイン半リットル5ユーロが、「ネロ・ダヴォラっぽくて意外と美味しかった」とか酒のことは詳しく書いてあるというのに、我ながらあきれます。

最終日に、迷いネコのように教会に道草しながら、ランチ時間も押し迫った頃にトレステヴェレについて、以前行ったときに、それこそカルチョーフィが美味しかったレストランを探したんですが、さんざん探した後に、そのレストランは夜しか開いていないことが分かり、仕方なく、目に付いたレストランに入りました。

Trattoria La Casa Mia in Trastevere
Via della Renella 88/89 Roma

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ここは、どうやら同じ建物に、同じ名前のB&Bがあるようでした。
見た感じがかわいらしくて小ぎれいだったし、人込みざわざわ感がなかったのと、とにかく時間がすでにやばかったので、えいやっと入った後で、トリップアドバイザーとかで検索。そこで評価悪くても、どうしようもできないっていうのに、あほですよね、笑。
ちなみに、結構高評価でした。

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そういえば、食べてないな、と思って、アマトリチャーナいただきました。まるでナポリのように、かなりのアルデンテだったと記憶しています。
11ユーロで、レストランの値段としては高くはないけれど、リラの時代から考えるとやはり高いし、イタリアってレストランだと、パン代、ミネラルウォーターがかかって、実際のお会計は結構膨らんで、ランチでも15ユーロは確実に飛ぶので、なんかねぇ。あ、飲むからいかんのですな。

この時の旅では、初日は移動中だったから無理でしたけれど、二日目も三日目も、ちゃんとランチもいただいて、もちろん昼も夜もワイン付きな、リッチな食生活でした。

今年も、実は12月早々に五連休があるんですが、ローマもいいな、と今考えているんですが、でも、これだけ見てしまうと、行く場所あるんだっけ?地下ツアーでも、探してみましょうかね。

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  1. 2021/10/02(土) 15:09:59|
  2. イタリアめし
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今更トリュフとか…

去年の秋のまま止まっていたデジカメを発見して、ちょっと寄り道するつもりが、コロナの話に終始してしまいました。というわけで、たまにはこういう記事も、ということを書いときます。

というのも、トリュフは、今後しばらく、毎年恒例になるかな、と思っているので、記録のためもあって書いておきたいのです。そう、前年に続き、去年もまたトリュフ・ランチしてきました。

前回は、同行の友人が、すでに何度か行ったことのあるレストランでしたが、今回は違う店を見つけましょう、ということで、最終的に、私が以前、グラッパ合宿の際にランチした店になりました。

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Campanaro'
Corso Vittorio Alfieri 36 Asti

すぐ近くに公共の無料駐車場もあり、立地は便利です。自分が以前食べたとき、シンプルだったけどおいしかったし、サービスもとても感じよかったんです。
トリュフは同行の友人のこだわりなんですが、事前に電話で問い合わせて、ちゃんと白、入荷してます、という確認もして、いざ。

まず前菜は、あったかいのと冷たいのと、それぞれ全部盛りにして、適当にシェアしました。

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大好きな生肉もありましたし、どれも繊細でおいしかったです。ピエモンテの名物がふんだんに、という感じ。何より、2020年は、片手で数えられるくらいしかレストランに行けていなかったので、いや、片手どころか、ここに行った時点では、夏休み中に3回行っただけじゃないのかな。そういうわけで、レストランで、サービスされて、おいしいものを食べる、というシチュエーションが、すでに非日常化していたんで、もうそれだけで感無量の気分ではあったんですよね。

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で、トリュフ、イタリア語だとタルトゥーフォですが、ここらではもちろん白でなくてはいけません。タリオリーニでシンプルに。

tartufo 064

目の前でシャーっとおろしてくれて、ストップ言うてね、というスタイルです。が。

最終的には、パスタを覆わんばかりにかけていただいたんですが。

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香りがめちゃくちゃ薄かったんです。
そういえば、この時期って、気の利いたレストランに入ると、まずはトリュフの香りが漂ってくるんですが、ここではそれがなかったんですよね。
そして、目の前ですっているのに、ほぼ香りなし。
正直がっかりでした。食感は普通だったと思いますけれど、これだけ香りがないってことは、冷凍ものとか?謎です。

セコンド(メイン)、めっちゃ庶民的。

tartufo 066

デザートも、かなり庶民的な家庭料理で、でもどれもおいしかったし、お値段的にもリーズナブルだと思うんですが、トリュフはね。ダメだった。そのために行っただけに、残念でした。

私は、最後に、これ。

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レヴィさんのやつ。オーナー家族の息子さんが、「僕が生まれたとき、レヴィさんとこで、ご両親がグラッパ買って、自分のためのラベルを描いてもらったんだよ」、といううらやましくも楽しいお話を伺いながらのいっぱい。さらにおいしく感じますよね。あ、もちろんこれは違いますよ。レヴィさんのグラッパでも、お値段は良心的でした。

次回は、絶対にトリュフのおいしい店を探さないとね。
それにしても、今年は、何回レストランに行けるんだろうか。いや、もちろん規制のレベルによって開いているし、のべつ行ってる人もいるし、でも、無理に行こうという気持ちにはならないという話。
夏休みも、昨年に続いて、また炊飯器持参を考えていますしね。

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  1. 2021/03/08(月) 02:08:44|
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宿と食事の記録。ダサいです(笑)

2017年7月 エトルリアを巡りつつロマネスクもちょっぴり、トスカーナとラツィオの旅 番外編

ロマネスクの後は、エトルリア遺跡とか、ちょっと観光的な町村の訪問とかをまとめてみようと思いますが、いつものように、番外編として、宿と食事のことを記しておきます。
あまりご参考にはならないかもしれませんが、将来の自分の参考になるかもしれないので、笑。

宿は、例によってBooking.comで探したのですが、すっごく難しかったのです。7月でそこそこ混んでいる時期ですし、トスカーナはいつだって人気が高く、また外国人観光客が多いせいか、相場が高いのですよ。
その上、欧州の観光客は、ダブルベッドを好むカップルが多く、二つベッドのツインとなると、いきなり選択肢が減るのも困ったものです。皆さんラブラブなんですねぇ。私は、ラブラブ状態であっても、安眠のためには、ベッドを人と分けるのは嫌なんですけれど、笑。

最初は、トスカーナ中部で一泊。
Hotel Fondovalle
SP 308 Loc.Ponticelli, Citta' della Pieve

街道沿いで、ガソリンスタンドのお隣。窓からはスタンドがよく見える、といういたって実用的かつダサいロケーションの宿で、写真も撮影していません。

そして、後半3泊は、ラツィオに下って、ボルセーナ湖という湖のほとりの町です。
Hotel Relais del Lago
Via Laertina 140, Marta

ルレーなんて、ちょっとこじゃれた印象ですが、これまた町はずれで、道沿いで便利、かつ駐車場が広々としていて停め放題という、なんか実用だけで決めたホテルです。ベッドふたつ、朝ごはん付きでそこそこのお値段、という選択肢では、本当になくて、消去法でした。
でも、結果的には、旅の目的地との距離感がよくて、必要最低限の設備はありましたし、問題なかったです。ただ、一人だったら、ちょっと寂しい裏寂れ感があったかも。

ホテルのあるマルタという町は、湖のほとりなので、湖沿いを散策したり、旧市街をふらふらしましたが、変に観光地化してなくて、トスカーナに連泊するより、よかったと思います。トスカーナ最南端からたいした距離じゃないけれど、ラツィオに入ると、なんかすごくダサくなるっていうか田舎臭くなるっていうか、観光地度も違う感じ。

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旧市街は、古い石積みの家並みで、なかなか風情がありました。それなりに古そうな建物もあります。
こんな彫り物を窓に据えるのは、きっとお金持ちのお家だったんだと思います。ニシン御殿的な網本さんの家とか。

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湖のほとりですから、湖で漁をして生計を立てている人たちもお住まいです。

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網を繕っていらっしゃいました。のんびりした夕方です。
美しい湖です。鳥が、等間隔に屋根に並んでいるのが、すっごくかわいかったです。

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湖のほとりでは、撮影隊がいました。

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黒いスケスケの衣装のきれいなお姉さんが、最後は水に入っていました。なかなかかっこよい写真になりそうでしたけど、カメラマンも大変だ~。

お食事は、最初の日のお昼を、グローピナのふもとの町、Loro Ciuffennaのすっごくダサいピッツェリアでピッツァ。
Pizzeria Dimicla
Via Circonvallazione 4, Loro Ciuffenna

見た目も内装も、相当ダサかったのですが、これがなかなかおいしいピッツァだったので、びっくりしました。確かシンプルにマルガリータにしたと思うのですが、素材が新鮮で、余計な味がなくて、ぺろりと食べてしまった記憶があります。私、ピッツァって、途中で飽きちゃうんで、一枚完食ってなかなかできないんですけどね。
ちなみに、このLoro Ciuffennaは、昔グローピナを訪ねた時にも立ち寄って、ランチをしたので、土地勘がありましたが、町の入り口に大きな駐車場があるし、旧市街には、複数のレストランがあるので、この近辺で食事の時間になったら、お勧めです。

初日の宿Fondovalleは、レストランもありましたので、夕食はそちらでいただきました。

2020 etruria 149

気軽なトラットリアという様子の店で、それなりに混んでいました。それでもサービスは感じよかったんですが、なんと、頼んだ豚肉のグリルが、驚くくらいに塩辛かったんです。
ベースの味はおいしいんですが、お肉もおいしいお肉だとわかるのですが、塩が、なんだろう、料理の最中に、誰かが間違えて塩つぼを落としたんじゃないのか?というくらいに塩辛い。
私は、トウガラシの辛さは好きなんですが、塩辛さは、かなり苦手なので、これは参りました。同行者に味見してもらったら、やはり塩辛いということだったので、間違いなく塩辛かったとは思いますが、塩辛さが好きな人だったら、または南の人だったら、行けたのかなぁ。
とても無理だったので、塩辛くて食べられない旨言ったら、お肉やソーセージとかのグリル盛り合わせを代替品として持ってきてくれたのですが、やはり塩辛かったです。豚肉よりはちょっとましだったし、申し訳ないので、頑張って食べましたが、うーん。誰かに行ってもらって、試してもらいたいもんです、笑。

訪ねたのが、ちょうどランチの時間になってしまったピティリアーノでは、路肩が駐車場になっている道脇に、これまた見た目がダサいお店があったので、迷うことなく入りました。

Il Grottino
Via San Michele, Pitigliano

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テラスからの眺めが素晴らしいレストランで、ここはテラスが文句なくお勧め。でも、あまり食べたいものはないし、トマトソースのパスタを頼んだところ、まるで人んちでいただくような、至極家庭的な乾麺パスタだったので、出てきた時はげっ、と思いましたが、これが、なかなかおいしくて。なんか結局家庭的なエリアなのかしら、笑。
オーナーらしいおやじは、大変愛想がよく、南出身らしい人で、どのテーブルにも愛嬌を振りまいていましたが、息子?孫?親戚の子供?ウェイターをしていた少年は、笑顔もなく、ふてくされていて、何があったの、というくらいに不機嫌な様子で、こっちが心配になるほどでした。
夏の、それなりに書き入れ時に、ああいう店員を置くというのは、やはり色々事情があるのだろうなぁ、などと、どうでもよい他人の家庭事情を同行者と語るのでした。
日本語出来る人が増えたとはいっても、欧州多言語に比べればまだまだ完全マイナー言語ですから、もしかして失礼なおしゃべりも堂々とできます。
ちなみに、今どきのミラノは、本当にできる人多いので、それは気を付けてくださいね。

ボルセーナ湖のほとりでは、近所のレストランに通ってしまいました。

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Bar Pizzeria Pineta
Via Elmo Chiatti 2, Marta

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これまた家庭的な料理で、たいした驚きはないのですが、新鮮な食材だけを使っているので美味しかったです。また、ファミリー経営でしたが、メインでサービスをやっているおかみさんが、すっごく感じがよかったのです。食後には、トスカーナ名物のカチカチのビスケット、ホームメードのカントゥッチを、地元の食後酒とサービスしてくれるなど、至れり尽くせり。こういう田舎の大衆食堂って、いいですよねぇ。トラック運転手とかが来るようなお店です。

2020 etruria 153

そういうわけで、地味目でしたが、家庭料理系を楽しんだ旅でした。

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これは、トスカーナ中部の名物パスタ、ピチみたいだけど、どこでいただいたのか記憶なし。
ピチは、かなり太めの手打ち面で、私が一年強過ごしたシエナでは、イノシシ肉のミートソースや、カチョカヴァッロという辛めのチーズのソースでいただくのが定番です。もちもちした食感が大好きで、ミラノに暮らしだした頃、レストランでピチを見つけては試していたのですが、おいしいものに会う確率は皆無。今では、トスカーナでしか食べられないもの、と思っています。
生肉をピエモンテでしか食べないような、笑。
これは、帰り道のどこかでいただいたのでしょうね。

あまり、フォトジェニックなお皿の写真がなくて、残念です。

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  1. 2020/05/20(水) 02:34:58|
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ルッカでの、入店拒否と、すってきな老舗レストラン

モンテピサーノ・ロマネスク、番外

この週末旅行で、宿泊したのはルッカです。
クルマが停めやすく、旧市街にも歩いてアクセスできる、城壁外のお手頃なB&Bに泊まりました。
だから、夕食前に、ルッカの町を散策する余裕も持てました。




サン・ミケーレ教会Chiesa di San Michele。

ルッカは、以前じっくり回ったので、今回はお散歩だけ。
夕暮れの町は、実に美しかったです。そして、モンテピサーノの町村では、どこも人が少なかったのに、ルッカはさすがに観光地で、旧市街は大変な賑わいで、なんか戸惑いました。




サン・サルバトーレ教会Chiesa di San Salvatore。

B&Bで、レストランのリストをくれたので、町に出る前に、行き先をブーカ・ディ・サンタントニオBuca di Sant'Antonioに決めました。
数年前に姉と来た時に、ランチをいただいた店。というのも、その時おいしかったし、ホテルから最も近い位置にあったから。

予約はできなかったけれど、開店と同時に行けば、一人ならおそらく大丈夫だろう、と、散歩で時間をつぶして、開店の19時半に到着。

扉を開けると、迎え入れてくれたボーイさんが、「おひとり様ね、大丈夫ですよ」とすぐにテーブルに案内しようとしてくれたのですが、その途端、奥から年かさの男性が出てきて、「ちょっと、予約ある方?」と私にか、案内しようとしたボーイさんにか尋ねたんです。
ボーイさんが、否定すると、「それなら、悪いけれど、今夜は予約でいっぱいです」と、慇懃な調子で、断りを言うのです。

イースターの金曜日だし、そういう可能性はあるとは思っていましたが、本当に予約でいっぱいなら、スタッフがわかっているはずだし、そうでなくとも、開店と同時に一人だったら、ほとんどの場合は、受け入れ可能のはず(週末の夕食だから、遅くからの予約も多いはずなので)。一人客は嫌だったんじゃないでしょうか。入店拒否だと思います。
いろんな意味で、びっくりしたし、納得しかねる気持ちでしたが、暴れても仕方ないので、では残念です、と出てきました。

それなら最初から、もっと早くに開いている店に行けばよかったのに、と歩きながらむかむかしてきて、ダメもとで、いいレストランにトライすることにしました。




レストランジリオRistorante Giglio。
時間が遅くなってしまったし、それこそ断られるかな、と思って入ったのですが、対応してくれたボーイさんは、すぐにオーナーらしき女性のところに行き、状況を確認してくれます。オーナーさんが直接やってきて、8時半までならテーブルがあるけれど、どうかしら、と言います。すでに19時半を回っている段階なので、1時間もなく、それはちょっと厳しいので、と断ろうとしたら、もう一度、予約帳を見直して、「いえ、21時までは大丈夫。ちょっとくらい過ぎても平気だし、どうかしら」と、やりくりしてくれるのです。

それなら、ゆっくり飲めそうだと思ったので、ありがたくテーブルを頂戴しました。

とてもクラシックな、重厚な雰囲気のレストランです。




こういう店なら、がっつりと前菜とメインをいただきたいな、と思い、メニューを検討した後に、ボーイさんに、量を聞いてみました。
「うちのお皿は、結構ボリュームがありますよ。」と言います。実は、前菜もメインもいただきたいのだけど、あまり量があると、食べきれないし、と迷うと、「それなら、ハーフ・ポーションで出しましょうか」と提案してくださったのです。

ええ~、そんな親切あり?それも、結構いい店なのに?
半信半疑で、ご迷惑でないなら、是非お願いします、ということになりました。

せっかくなので、ワインは、グラスではなく、ハーフ・ボトル。もちろん、地域の赤をお願い。

前菜の前に、突き出しが供されましたが、カリフラワーのクリームに、アンチョビが添えられている逸品で、この後にお皿に期待できるお味です。

私がお願いした前菜は、大好きな生肉!




生肉は、あまりたくさんはいただきたくないので、前菜でちょうどいいし、このハーフ・ポーションの量は、ちょっと後を引くくらいで、ベストなボリュームです。

セコンドに行く前に、お皿が出されて、なんだと思ったら、なんと、オリーブオイル!




これ、すっごくおいしいから、食べてみて、と。
イタリアって、フランスと違って、レストランで、パンにバターを付けて食べる習慣がなくて、パンはパンだけ。日本の白いご飯に近いんです、役割として。
だからこんなサービスって、初めて。

実は、後日、フィレンツェに長く暮らしていた友人と話したときに、ルッカのレストランの話となり、私が名前を失念していたところ、もしかして、オリーブオイルのおいしい店?ということで、無事、レストランを確定することができました。どうも、レストランが関与したオリーブオイルらしいんですよね。
だからと言って、売るわけでもなく、メニューに載せているわけでもなんですけれど、どうも、本当においしいから、みんなに味わってほしい、というようなそういう感じで、とっても好感度高かったです。
本当においしかったんです。

そして、セコンド。




肉の煮込みとぽれんただったのですが、これまたハーフでよかったよ~、という量でした。
素朴な家庭料理ですけれど、おいしかったな。

ハーフなのにお腹いっぱい。ワインもぐいぐいいただいて、とてもデザートは無理。で、お約束のグラッパをいただきました。
ごはんはハーフなのに、ワインはしっかりハーフ・ボトルをからにした上、グラッパまで飲む東洋人。お店の人にも、あきれられたかもしれません。

お勘定の段になって、「ハーフとか言いながら、おそらくお勘定はハーフではないだろうな。」と思いながら、レシートを見てびっくり。本当にお勘定も、ちゃんとハーフでした。
それなのに、至れり尽くせりのサービスで、いやな顔一つせず。
お勘定をすましたとき、ちょうど21時で、大満足です。オーナーさんも、わざわざ見送りに来てくれました。

夜景を楽しみながら、ホテルまで千鳥足。




旅で出会うおいしいご飯って、本当に幸せ。

ごはんでは、この他にも、ちょっと面白いレストランに出会ったりしたのですが、それはまたの機会に。
モンテピサーノ、是非また訪ねたいと思います。そして、この素敵なレストランを含めて、ルッカも。

お付き合い、ありがとうございました。

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アグリツーリズモで、ピエモンテ伝統家庭料理堪能

秋のグラッパ合宿、ピエモンテ、おまけ食事編2

お食事編の続きは、宿泊したアグリツーリズモです。




Agriturismo La Mussia
Via Opessina 4, Castelnuovo Calcea
www.lamussia.it

街道を外れて、牧草地を進んだどん詰まりにある、典型的な農家のつくり。アグリツーリズムとしては、かなり大きな方だと思います。
宿泊に加えて、ここでは夕食もいただけるということで、宿泊した二泊とも、朝晩ともにお世話になりました。

上が宿泊棟で、下が、オーナーさん宅兼レストランです。




私の泊まった部屋からは、放牧場が広がり、一日中、カウベルが聞こえるのどかな環境です。




夜は、息が白くなるほどに冷え込みましたが、牛たちは、夜も放牧されていたので、びっくりでした。カウベルがうるさいかも?と思ったのですが、さすがに夜は、牛たちもじっとしているのですね。夜中は窓を開けてもシーンとしていて、夜明けごろから、徐々にかすかなカウベルの音が聞こえるようになりました。
牛、意外と寒さに強いのかしら。

お食事は、ほとんどすべて地産地消、というより、キロメトロ・ゼロ(0Km)と言った方が正しいのかな。裏の畑から積んできた野菜、自分ちの牛がマテリアル。

最初の夕食は、ソフト・サラミから。ワインは、アグリツーリズムのラベルで、これも自分のブドウで作っているようでした。




トマトのブルスケッタ。




パスタはラザーニャ(フォトジェニックじゃなかったので、写真割愛)、メインは肉の煮込みとラタトゥイユ。




これも、見た目はいかにも家庭料理でなんですが、やはりとれたて野菜だと、ラタトゥイユも激うまなんですね~!全然違います。

デザートはピエモンテ特産、これも、この土地に来たら必ずいただくブネ(チョコレートのババロワみたいな家庭のお菓子)。これも、写真は割愛。おいしかったですよ。

ブドウを作っているくらいですから、搾りかすもあるわけで、グラッパも自分のラベルでした。でも生産は、我々におなじみのベッカリスに委託しているもので、当然、おいしかったです。

翌日の夕食も、違う種類のソフト・サラミで開始。




この、柔らかいフレッシュなサラミは、生産地でないとなかなかいただけないものです。脂肪も多いし、決して健康に最適な食べ物ではないと思いますが、脂肪があるからこそおいしいんですよね。たまにはいいでしょう、とついいただいてしまいます。

この日は、生肉も出ました。




前菜だからちょっぴり。このくらいが、一番おいしく食べられる量ではないかと思います。ちょっとお代わりしちゃいたいな、でも、後ろ髪惹かれながらも、後を考えてやめようかな、みたいなところで。

そして、これまたピエモンテ伝統家庭料理バーニャカウダ。




黄色ピーマンにアツアツのバーニャカウダ・ソースがかかっております。




これは、あんまりおいしくて、ついもう一つお代わりしちゃいました。野菜だし!
そして、ミラノに帰ってから、バーニャカウダにトライしたのですが、簡単ではないことが分かりましたね~。レシピも見ないで、いい加減に火にかけてみたのですが、なんか、全然違うし、びっくり。シンプルなものほど、きっちり作らないとダメっていうやつですね、きっと。

この日のパスタは、タヤリン。




タヤリンは、極細の手打ち卵パスタ。おいしいタヤリンは、細くて薄くても、もちもちっとした食感があって、おいしいんです。ここの、おいしかったです。

メインはお肉でしたが、前日とあまり変わり映えせず、見た目も味も、いまいちだったかな。
デザートも手作りで、家庭料理感があふれる一皿で、悪くなかったです。

ただし、この夕食、全部こみこみ(ワインも水も)とはいえ、一人30ユーロだったので、ちょっと高いな、という印象です。内容は決して悪くないですが、感覚的には20ユーロ。25ユーロだったら、ちょっと高いけど許容範囲、と思いましたが…。
チェックアウトのときに知って、一瞬、え?ウソ?と純粋にびっくりしました。

今、二代目のラウラさんという方が経営しているようなのですが、外人客も多いし、彼女は英語もキチンもしゃべるし、経営力にたけている方と見受けました。確かに、ドイツや北欧から来れば、この値段は、高いどころか、というレベルと思いますので、マーケティングしっかりしている印象ですが…。ちょっと複雑。

ただし、朝ごはんは、おすすめ。夕食よりもサプライズ感がありました。




チーズの種類が豊富で、さすがピエモンテ、と思わせるバイキング。その上、ラウラさんが、テーブルを回って、卵を進めてくれます。
食堂の一面がオープンキッチンになっていて、そこでお母さんが注文に応じて、いり卵やフライドエッグを作ってくださるんです。




出来立てアツアツを持ってきてくれるサービス、茹で卵が置いてあるよりも、数段嬉しいですよね。コーヒーも、同じガスコンロで、巨大マッキネッタを使って、次々に入れているのが、家庭的で好感度高かったです。

そして、このアグリツーリズムを、私の主観的に非常にフレンドリーにしてくれたのが、この子!




保護色になっちゃって見えにくいですが、生後半年くらいの子猫ちゃん。
信じられないくらい人懐っこくて、肉球まで触らせてくれるし、決して爪を立てないの~!こっちが対応すれば、いつまででも遊んでくれるんです。もうべろべろ。
他にも猫はいたのですが、大人の猫はツン、としてました。
そして、ミルキーちゃんだったか、犬も。




この子も、結構大型犬ながら、大変良い子だったので、慣れましたけれど、私が猫と遊んでいると、どうやら嫉妬して、猫をいじめに来るんですよ~。




これも保護色になっちゃってますけれど、いじめから逃げて、テーブルの脚に隠れている子猫ちゃんです。
この猫は、出発するときも、にゃーん、と寄ってきて、もうお持ち帰りしちゃうぞ~!というくらいの愛らしさでした。いいなぁ、猫飼える人。

そんなこんなで、最終的には印象の良い宿ではありましたよ。夜、わざわざレストランに移動しないで済むと、ゆっくりできる良さもありますしね。

最後に、おまけのおまけで、マンタの城Castello della Mantaのフレスコ画を。




美術史を勉強している同行者が、どうしても行きたい、ということで、ご一緒したお城。
中世起源のお城のようですが、かなり下る時代まで居住城として使われていたらしく、構造的には中世の秘密っぽい雰囲気はなくなっていて、テイストとしては、私の興味の範疇外でしたが、この大広間のフレスコ画は素晴らしかったです。




ということで、この秋のグラッパ合宿も大成功でした。
次回は、来年春。通常なら東部(ベネトやフリウリ・ベネチア地方)の番ですが、ちょっと趣向を変えて、ということになりそうです。どちらに行くことになりますやら、お楽しみに。

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