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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

お得感全開、カタルーニャのご飯

カタルーニャ・ロマネスクめぐり、番外(最終回)




ずいぶんと時間がかかってしまいましたが、昨年の春先のカタルーニャ、超特急修行旅編、やっと完結。お付き合い、有難うございました。

今回最終地バルセロナでは、空き時間を使って、サグラダ・ファミリアの様子もしっかり見に行ってきました。

通りかかったペドレラPedreraでは、あまりの観光地化ぶりにびっくり仰天。




このときは、仕事関係の同行者がいて、彼女はバルセロナが初めてだったので、せめてひとつくらい観光地を拝みたい、ということで、サグラダ・ファミリアに向かう途中だったのですが、すごい行列に驚き、そして、入場料の高さに呆然としました。
ここ、すごく昔は入れなかったはずだし、その後は、住人に迷惑をかけないように、直接屋上にだけはいけるようになったような記憶があります。お金を払ったような記憶はあまりないんだけど、払ったにしても、たいした金額ではなかったはず。常に貧乏なわたしが、躊躇せずに行ったわけですから。

そして、ライト・アップが美しいカーサ・バトリョCasa Batllo。




ガウディは、本当にいいですね。いつ見ても好きです。

そして、旧市街は旧市街、新市街は新市街、それぞれがそれぞれの様式を持って美しいバルセロナの町並みは、何度訪ねても、飽きることがありません。





いつものように、ちょっとだけ、旅の情報を。

バルセロナ外で、今回宿泊地としたのは、ヴィック。たったの二泊だったので、動きやすさだけを考えて決めました。当然、駐車場も必要。
というわけで、ヴィックの旧市街を出た場所にある、元修道院を使ったホテル。




Seminari Allotjaments
Ronda Francesc, Camprodon 2 Vic

修道院ったって、かなり近代的な時代の建物が基礎になっており、ホテルとしては、超モダンです。
まるで病院の受付のような殺風景でがらんとした入り口からお部屋のある棟までは、大きな中庭を二つも奥に進む必要があり、その途中も、まるで学校とか公共の施設のような愛想のなさ。




でもお部屋のある場所は、完全に現代ホテルで、もちろんカードキー。内部は、イビスとか比較的低料金のチェーンホテル仕様って感じで、面白味はないけれど、必要なものはすべてそろっていて、清潔。




なんといっても安かったんですよね。
古い話になってしまいますが、宿泊初日、ソチ・オリンピックの、フィギュア・スケート男子フリーの日だったんです。スペインでのオリンピック放映がどうなっているかは不明ながら、スペインからは、ハビエル・フェルナンデス(今は、安藤美姫さんのパートナーとして有名な方)というヨーロッパではトップ・クラスの選手が出場しているので、普通の地上波で放映しているに違いない、と期待して、18時過ぎ、ホテルに到着するなり、テレビをつけました。
ザッピングしたところ、案の定中継しています。
お腹がすいているけれど、外に夕食に行くと見逃しそうだし、中継を見た後に出かけるのは鬱陶しい。ということで、ホテル受付で勧められた、ホテル内食堂を利用することにしました。
このホテル、部屋数は多いし、安いしで、学校とか各種団体の利用が多いようで、そのために食堂が併設。レストランではなく、食堂です。夕食8.50ユーロ。レセプションで事前にチケットを購入するシステムです。

早い時間から開いているので、さっさと行ったところ、まさに食堂。セルフ・サービスで料理を取り、テーブルに置いてある水やワインは飲み放題。いかにも合宿とかの子供たちが団体で食事中でしたが、とても広いので、まったく問題なし。
味は、もちろん食堂ですから、多くは望めませんが、このご時勢に、8.50ユーロでワインも飲み放題、時間も節約できるなんて、まさにこの日にぴったりの夕食でした。
で、すばやく食事を終えて、部屋でフィギュア・スケートを堪能したと言うわけです。

翌日もホテルの人には食堂を勧められましたが、さすがに二日続けていただくのは…、と辞退し、レストラン情報をもらって、旧市街に出かけました。
ヴィック、さほど大きくない町だけど、レストランひしめいています。いくつか歩いて、最後はこの右側のお店にしました。




がっつりといただきました。前菜にカルパッチョ、メインに、豚肉のグリルと野菜たっぷり。ワインは飲み放題1本。それで20ユーロくらいでしたから、やはりスペインは安いですよねぇ。





今回、途中の田舎で、カタルーニャ名物のねぎグリルをいただいた話は書きましたけれど、もうひとつ、カタルーニャ名物、コカもいただくことが出来ました。
これは、多分サン・クガのランチだったと思います。




コカって、ご存知でしょうか。麻薬じゃないですよ。要は、カタラン風ピザ、ですね。イタリアだとピザ、フランスのお昼にはそば粉の塩系クレープ、ガレットが、手軽なように、カタルーニャのお昼には、このコカ、お勧めです。
ピザやガレット同様、生地の上に、様々な具が載せられてきます。わたしは、お店のお勧めだった中華風を頼んだのですが、具はまさに中華の炒め物で、白いご飯が欲しくなってしまいました。

やっぱり、ご飯がおいしい土地は、楽しいですね。その上安いとなると、これはもう嬉しさ一杯。昼間はともかく、夜はワインもがぶがぶで、スペインの旅は、文句がありません。

ということで、既に次回のスペイン旅行が楽しみです。実は、今年も7月に、スペイン方面を訪ねる予定です。
長々とお付き合い、有難うございました。

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  1. 2015/05/20(水) 05:39:15|
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喧騒のランブラのはずれで瞑想。

カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その32

サント・パウ・デル・カンプ修道院Monastir de Sant Pau del Camp続きです。
ファサードを堪能した後、今度は後陣外側です。




地味ながら、ロンバルディアの香り満載で、素敵な後陣。ブラインド・アーチに、そして大好きな付け柱。我が家に帰ったような安堵感すら覚えます。




若干、修復が激しすぎるようなきらいが無きにしも非ず、ではありますが、でも、美しいのでオウケイ。許す。
アーチの根元には、素朴な彫り物が見られます。





そして、回廊へ。
今、教会正面の扉は閉ざされていて、脇にある入り口から入るようになっています。そうすると、最初にアクセスするのが、この回廊となるのです。




とっても小さい、本当に愛らしい回廊です。
ほっそりと優美な小円柱間は、なんと普通のアーチではなくて、クローバー型というか、花形というか、まるでアラブの装飾のような意匠が施されているのが、印象的。




全体は、かなり修復されているのですが、柱頭は、相当朽ちています。




動物フィギュアも、なんだか素朴を通り越して、違うものになっている気もします。




磨耗したところを、無理やり形をつけるような彫りなおしをしてしまったような感じもありますね。右側のなんて、川を上ってくる鮭を捕まえようとしている北海道のヒグマ、と言った風情じゃないですか。
左側の、馬らしき姿と鹿らしき姿も、ちょっとねぇ。あ、馬鹿になっちゃうし。

もしかして、アダムとイブ?と思った柱頭。





なぜかというと、単純に、真ん中に蛇らしきものがいるからですけど。これだけ朽ちちゃってると、もう想像力の世界だけ。
これなんか、どうです?




らくだの皮のパンツをはいたヨハネ。わたしの想像。

それにしても、今回のカタルーニャ、最初から最後まで、回廊、キオストロ攻めでした。こんなに短期間に固めて、大から小まで回廊を見たことはなかった気がします。かなり狭い地域を回っているので、ということは、この時期、この辺りには、修道院がひしめいていたと言うこと。修道士が一気に増えた時期とかあるって言うことなんでしょうかね。
それとも、最初は小さなコミュニティーが、どんどん淘汰されて、修道院が大きく立派になって言った、その過渡期のものが、この地域にはたくさん残っているということか。
他で、これほど回廊が密集している地域に出会ったことがないと思うので、興味深いです。確か修道院を特集した本を持っていたと思うので、紐解く必要がありそうです。

この修道院の敷地を出たら、地元の人や観光客であふれかえるバルセロナの町なのに、ここにはほとんど誰一人訪ねてきません。わたし自身、先に書いたように、何度も何度も訪ねていながら、初めてここに来ているわけですから、不思議でもなんでもないんですけれど、なんだか不思議な空間になっています。

最後に、教会へ。




修復がされているといっても、構造の古さがわかる後陣。
こういう素朴な石積みの、ただ石だけが感じられる本堂というのは、ゾクゾクしてしまいます。こういう場所ほど、実際に訪ねたときの感じって、実際行かないと分からないんですよねぇ。装飾にひかれて訪ねる場所とは、全然違う感覚を覚えます。




うっとりしながら、改めて回廊を回って出口に向かう途中、遭遇してしまった柱頭。




サムソンっぽい。全然ハンサムじゃないけど…。そして、ライオンじゃなくて、道産子の馬にしか見えないけど。ひづめだし、やっぱり馬ですかね。とすると、誰かしら。
聖書、もっと勉強しないと~。

というわけで、修行、終了です。
おまけ編が続きます。

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  1. 2015/05/13(水) 05:45:08|
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ヘタウマ激かわいい素朴系フィギュア満載

カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その31

久しぶりのバルセロナ、旧市街。




これまで、イタリアのどの町よりも多く訪ねているかもしれないくらい、本当に何度訪ねたか分からないくらい、来ている町です。でも、実はこの寺院を訪ねるのは、初めて。




サント・パウ・デル・カンプ修道院Monastir de Sant Pau del Camp。
ランブラ通りの途中から西側に向かって、細い道を、結構奥に入り込むし、途中からアラブ人とか外国人比率が高まるし、ちょっとドキドキ。
20年くらい前だったら、きっと足を踏み入れたらいけない、と言われるような場所かもしれません。ランブラすら、危ないのなんのと言われていたんですよね、昔は。今では、治安もずいぶんとよくなりました。
治安がよくなると、町全体がきれいに明るくなります。どっちも相乗効果があるんでしょうけどね。
この辺りも、全体に再開発されたようで、こぎれいな近代的博物館とか図書館が建てられていて、かつてはスークのようではなかったか、とイメージできる小道なのに、怖さが払拭された感じがあります。そして、元修道院の場所は、全体が公園となっていて、開けた明るい雰囲気です。

一応入場料を徴収する博物館となっているし、訪ねた時点で既に19時で、若干薄暗くなりつつある状態だったので、入るなり受付のオバサンに、「帰り道とかどうでしょう、怖くないですかね」みたいなことを聞いたのですが、何言ってんの、という感じで、「まったく問題ない!」と断言されたので、大いに安心しました。

それにしても、こんな素敵なロマネスクがあったんですねぇ。バルセロナに来ると、ついガウディとか現代美術ばっかりに目がくらんじゃって、本当に今更、です。

ファサードから既に釘付けです。




だって、ディテールが、とってもかわいいんです。

正面扉。




タンパン、そして、アーキボルト、その上部の彫り物。すべてがいい感じです。
タンパンは、キリストと、両脇は、サント・パウってんだから、パオロと、ピエトロだったりするんですかね。
アーキボルトの、超浅浮き彫りのクリスモンとか碑文が、朽ちて褪せている感じが、すっごく好きです(判読は難しいのですが、やっぱりピエトロとパオロの名前が書かれているような気がします)。




アーキボルトの一番外側の付け根にある、お干菓子モチーフの浅浮き彫り。そして、多分ルカの牛が~、超かわいい!




福音書家は、他三名も、ちゃんといらっしゃいます。ルカほどかわいくないけどね。





アーキボルトの素朴系彫り物も、すっごくかわいいんです。





ざざむし系、パイナップル状の葡萄房、キリストの図像化のお魚とか、お団子二つ並べは、もしかすると、ふっくら乳房かなぁ。もう、すべてが、たまらない愛らしさです。

ロンバルディア・スタイルで、屋根に沿ったアーチの垂れ下がり部分にも、しっかりと変なフィギュアが彫りこまれています。




アレは、たこではないの?たこ?




いや、蛸ではなさそうですが、それにしてもなんだろう?
もお、とにかくかわいいのには、変わりなし!
本当の目的、回廊は、次回。

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  1. 2015/05/12(火) 05:34:45|
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想像しがたい極彩色の柱頭

カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その30

サン・クガット・デ・ヴァリェスSan Cugat de Vallesのサンタ・マリア修道院Monaestir de Santa Maria続きです。




回廊の柱頭。
聖書シリーズ。
受胎告知。多分。




ガブリエル、近っ!鬱陶しいくらいの受胎告知。近すぎだろうって感じ。柱頭という限られたスペースで語ろうと言うには、こうするしかないかもしれないのですが、それにしても、マリアじゃなくても、思わず身体が引けてしまうような近さ。行き場のない翼が上にある?

いきなり旧約にジャンプしますが、イブの誕生、かな。




復活?分かりにくいけど、マリアズ(マリア、複数形)?




説明プレートが付いていても、磨耗とか結構激しく、俄かには判断できないモチーフ連続。はっと思ったのは、ここ。




これも、内容は分からないながら、色がついています。
やっぱりオリジナルは、彩色だったんですかね。ここに残っているのは、赤色。今では、それすら退色して、地味な自然な色合いになっていますけれども、もし彩色だったとすると、おそらく結構派手な色が全体にあったのではないかと想像します。




出エジプト記、っぽい。

結局、現場では、細かいことは分からず、ただ、撮影にいそしむ感じ。
回廊の上部は、博物館になっています。
展示が、結構かっこよかった。




柱頭のテーマやマテリアルなど、いろいろが説明されています。
そして、やっぱり!




彩色されていたようですね。左が、今ある姿。そして右側が、創建当時、こうだったと想像される彩色の柱頭。
そして下が、実際の現在の柱頭。テーマは、アクロバットの人々で、聖書などとは関係なく、当時の柱頭のモチーフとしては、割と見られるものですね。




しかし、これだけの柱頭が、すべて彩色されていたとすると、なんだかもう、想像を絶する、現在とのイメージの違い。フランスの一部、今でも忠実に彩色を模倣する教会を想像すると、ぼんやりとしたイメージは湧くものの、修道士たちの瞑想の場所でもあった回廊の柱頭が、極彩色で、今時だとチベットとか中国の寺院のイメージだったのかも、と想像するのは、容易ではありません。

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  1. 2015/05/11(月) 05:36:47|
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サムソン・ラブ!

カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その29

旅の終着駅、バルセロナに行く前、最後に訪ねたのは、サン・クガット・デ・ヴァリェスSan Cugat de Vallesのサンタ・マリア修道院Monaestir de Santa Mariaです。

結構大きな町だったのに、意外と簡単に駐車場を発見。日曜日で無料だったので、ちょっと嬉しく、歩いて5分ほどで目的地に到着。




びっくりしました。全然ロマネスクじゃないじゃん。ということで。いかに事前に、きちんと学習していないかが分かる展開です。
教会では、ちょうどミサの真っ最中だったので、この写真の左側に入った場所にある、ガラス張りのインフォメーション・センターへ。
とてもしっかりとしたインフォで、でもその割りに紙もの資料はほとんどなく、町の地図だけもらって、博物館となっている修道院の一部に向かいます。

そう、修道院の最も重要な遺構は、現在とっても整備された博物館になっているんです。

これが、修道院全貌。




教会の左側、つまり北側にある回廊部分が、博物館になっています。有料だったと思うのですが、記録がないから、もしかして日曜日の恩恵で、無料だったのかな。記憶無し。

では早速。




広い~。もう、ロマネスクの遺構的ひなびたような空気はゼロですね。二階部分は、もちろん後代の増設でしょう。目的は、一階部分に並ぶ、円柱の柱頭です。
さすが博物館にしただけあって、きちんと整理されているのは、感心しました。
柱頭の内容が、一部ですが、ちゃんと記載されているのは、初めてだったような。




柱の下の方に、小さいプレートが掲げられているんです。
小さなひなびた田舎の回廊で、こんなことされちゃうと、ちょっと興ざめかもしれないけれど、これだけの大きな、それも博物館化している回廊なら、全然オウケイ、というより、実際、有意義な気がしました。

しかし、こんなにちゃんとした場所なのに、適当な紙もの資料が、全然なかったのは驚き。いや、すごく大判の立派な写真集とかはあったんですけれど、そして実際購入しようかどうしようか迷ったんですが、カタラン語だけしかない、と言われて、すっぱり諦めが付きました。でも、小さいガイド本があれば、絶対買ったのにな。

旅が終わってから、ネットで、検索したら、この修道院のサイトがあり、柱頭についても、詳しく掲載されていました。でもわたしはアナログ人間なので、紙の本が好きなんですよね。大体、自宅にはプリンターもないし。

柱頭を、一部、紹介します。

例によって、どこから見学すればよいか、まったくわからないままに、一番最初に撮影した柱頭は、これ。




サムソンですよねぇ。ハンサムさんに表現されることが多いので、大好きなモチーフ。やっぱり呼ばれちゃうのかしら?
それにしても、時代もちょっと下るのでしょうし、かなり繊細な彫り物です。ちょっとルシヨン地方との共通性などを感じたりしたのですが、考えたら、ピレネーをはさんで、ルシヨンはすぐそこなのですから、石工さんも行ったり来たりしていたかもしれないし、共通性があるのも当たり前ですね。

デザイン化された植物モチーフに、人や動物のフィギュアが彫りこまれるタイプが多数。




こんな感じ。




「ジムで、重いもの持ち上げのマシン(なんというマシンか知りません)に座っている人」状態ですよね。

正統派植物シリーズ、葡萄蔓に葡萄房。




この時代に表される葡萄房は、松ぼっくりかパイナップルの方が近いと思うことが多いのですけれど、なぜでしょうか。今、葡萄房を描くとすると、上の方が広い逆三角形だと思うのですが、この当時は、たいてい縦長の楕円。葡萄の形が違っていたとしか思えません。

ライオン君たちも、植物の陰で仲良し。




それにしても、このライオンの不細工なことったら。カベスタニーの鋭いライオンたちとはえらい違い。人のフィギュアは、顔も含めて均整が取れているのに、なんだか不思議です。動物苦手な石工さんがいたようですね。なら、ライオンなんて彫るなよ、と思いますが。

動物と言えば、ふと目に付いた円柱の根元。




このお尻はかわいいです。

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  1. 2015/05/07(木) 05:54:01|
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