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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

アルザスの名誉のために、美しい村

最初で最後のアルザス中世、多分…(2019年4月)、番外編2

旅の最後の方で、半端な時間があったので、いわゆる「美しい村」に立ち寄ってみました。アルザスは、すでに宿泊したカイゼルベルグなどについても、過去記事で、思わず教会無関係な観光写真をアップしましたけれど、そういうレベルの美しい町村が本当に沢山あるんですね。

まずはリボーヴィルRibeauville。アルザスをめぐるツアーだと、必ず立ち寄るようです。

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街並みとしては、ドイツ・イメージだよね。木組みで土壁みたいな。こういう町村では、保存しましょうキャンペーンやってるんだろうけど、どこでもここでもだからすごい。京都があちこちにあるレベル。

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結構高さがあるから、階段も大変だろうな。こういう家にエレベーターはつけられないだろうから、年取ったら住めないか、または一生閉じ込められることになるよね。
なんかさ、一段ごと、ギシギシするような狭い木の階段、イメージできるなぁ。

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右手前にうつっているお店の看板。こういうのも、ドイツ語圏特有だと思うけど、どうだろう。鉄製のこういう感じだよね。鋳鉄とかの技術と原材料があるから、ということなのかな。かわいいんだよね、どこでも。
人生で初めて欧州に来たときは、こういうものに目を奪われて、当時はフイルムカメラで、現像代も高かったけど、何枚も何枚も撮影してたよなぁ、と懐かしく思い出すアイテムです。

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観光客にも目が向いているこういうお店って、こういうディスプレイだよねってやつ。ミラノでも、なんでこんなところに八百屋さんが?と思うような通りに八百屋と乾物屋さんが一緒になったような小売店があったりするんだけど、ディスプレイがすっごくきれいで、野菜や果物の一つ一つがすごくきれいで、で、お値段馬鹿だか。でも、毎朝8時前からお店開けて、きれいに陳列しているから、ちゃんとお客さんもいるんだろうよね。栗なんてさ、私が近所のスーパーで買うやつの3倍くらいのサイズのを売ってたな。きっとお値段も3倍くらいするんだろうなぁ。

笑っちゃうのがね、これ。

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町の入り口には、さすが人気の美しい村だけに、とても整備された美しい駐車場があるんだけど、その近くのロータリーが、やっぱりイースター仕様になってて。アルザスのイースターのお菓子、羊型のケーキみたいなやつ、朝食に出たって記事にしたけど、どうやらあの羊たちが並んでたよ。おそらくどこぞのお菓子屋さんがスポンサーなんだろうなぁ。
それにしてもさ、要にリアルで、お菓子としてもどうかと思ったんだけど、この絵看板は、さらにリアルさマシマシの上、粉砂糖かぶってるし、もうアルザスの人のセンスって…。

次に、わりと近所にある別の村、リクヴィルRiquewihlへ。

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それぞれかわいいけど、こんなんばっかりだと、ちょっとさ、張りぼての遊園地みたいに見えてきちゃうってのもあるよね。あ、どうしてすぐこうやって、余計なことを、笑。

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ここは、ブドウ畑ですかね、時期的にこんな様子だったけど、葉が茂っている季節は、美しい風景が広がりそうです。なだらかな丘の土地も多いので、それで美しさが増すというのはありますね。そういう意味では、確かにブドウには適しているのだろうけれどもねぇ。赤はダメなのかな。白であれだけずっしりどっしりができるなら、いっそ赤だったら、とも思うけれど…。

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やけにかわいいと思った看板。
土地柄、こうのとりなのかな。それにしてはポさが薄いけど、でも、ちょっとレトロ感があって、愛嬌のある子。

愛嬌と言えば、こっちも。

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クグロフ型とかを陶器で作ったもので、これは飾り用なんでしょう。モチーフはやっぱりコウノトリメインみたい。
それにしても、地元の土で云々とかかいてあると思うんだけど、飾りのクグロフ型が40ユーロ超とか、誰向き?というお値段なんですけど。いや、たとえ実用品としても、高すぎない?

あ、どうしてもこうなっちゃうね。
アルザスとの相性は、どうやらあまりよろしくないようです、笑。

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  1. 2022/11/12(土) 15:27:25|
  2. アルザス・ロマネスク 67-68
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レオーネ9世、土建屋説、笑(オットマールスハイム)

最初で最後のアルザス中世、多分…(2019年4月)、その32

バーゼルから始めた旅、北上しつつ、あちこちを見て、最後は一気に南下してきました。と言っても、アルザス地方は、さほどの大きさではないので、距離は大したことなくて、これは意外でした。
そして、最後の見学地は、バーゼル近くのこちらとなります。到着時は、時間の関係で、あえて立ち寄らずに、最後に残しておいた場所です。

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オットマールスハイムOttmarsheimのサン・ピエール・エ・ポール教会Eglise Saint-Pierre-et-Saint-Paulです。

クルマでアクセスすると、最初に見える教会の様子は、こういう感じで、何とも不思議な様子に見えます。この、手前に見える長方形の箱みたいな塔は、後付だと思うんですけども、正直、実際に見る姿よりも、こうやって写真で見ると、無粋さが際立ちます、笑。

では、反対側からだとどうか、というと。

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これまた、後から色々付け足しがされちゃっている様子で、あきれるほどのごっちゃごちゃです。本来の姿、ほぼ分からないじゃないですかね。
これが、一番分かりやすいのかな。

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ここ、アルザスでは非常に珍しい、円形スタイルということなんです。解説によれば、カロリング朝スタイルが、ロマネスクまたはオットー朝的に解釈された独特のもの、となっていますから、要は古いスタイルで、珍しい、ということらしく、それぞれの様式と言われてもどうなのか、私など浅学で分かりません。
ただ、円形スタイルというと、イタリアなどでは、間違いなくエルサレムを発祥としているのですけれど、ここではカロリングということで、ほぉ、となりました。エルサレム基本の円形スタイルだと、外観も、完全に円形になっていますから、その辺、違うんかな、というところですね。
カロリングは、勉強不足で、なかなかねぇ。中世の大きな基盤となっている文化なので、本当はもっと勉強しないといけないんだけども。

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中に入ると、円形なのが分かりますけれど、サイズが大きいと、写真ではなかなか。
それにしても、明るいですよね。外光がよく取り入れられているし、中の、石灰岩らしいですけど、白い石も、明るさに一役買っているようです。
八角形のクーポラの、外から見るとお飾りみたいにミクロな窓が、意外とちゃんと窓として機能しているのですね。

もともとは修道院教会であり、1050年、アルザス出身の法王レオーネ9世によって奉納されたもの。この法王、他の地でも活躍していました。地方でブイブイ言わせた後に、国政に打って出て、地元にインフラ事業を引っ張って、地元潤す政治屋さんみたいなやつですかね、笑。
まぁさ、教皇庁の長い歴史の中でも、やはり現代になってすらイタリア人以外の法王は少ないわけで、そういう中でおらが村からが、おらが国からとなったら、本人にしても、出身地の人にしても、期待感、半端ないとこあるだろうし、あったんだろうとは想像します。

日本は、近代ではキリスト教の普及が全然進まなかった国だから、バチカンにもあまり興味のない国で、だから法王のことって、私は全然知らなかったしあまりニュースにもならなかったと思うんですけどね、それでも、ジョバンニ・パオロ2世の長いお勤めと政治が、結構いろんな印象を変えたかもね、と思ったりします。
私がイタリアに住み始めてからずっと、法王は彼だったから、なんかなじんだし、政治力がすごかったし、何かにつけて、法王の存在感というのが出てくる国にいるから、驚くことも多かったっていうか。誰もが信心深いわけではなく、むしろ定期的にミサに通う信者の方が少数派ではあるのが現実だけど、それでも、生活の根底にキリスト教があるから、そこはもう日本とは大いに違うところではあります。
バチカンは、大金持ちだし、ペドフィリアだったり闇経済だったり、色々なブラックな部分もあるし。そういう世界のトップなんだから、法王ってやはりすごい人なんですよね。そもそも、大抵のケースで、かなり高齢者、後期高齢者は当たり前っていう人だったりするのに、元気だし、それだけでも、神がかりな気もしますわ。

それにしても、人生で二回も、法王選出をテレビ中継で見るとは、夢にも思わないことでした。もしかすると三回目もあるかもだしなぁ。いかにジョバンニ・パオロが長かったか、ということなんだよねぇ。

おっと、長い脱線すみません。

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全体に、やけに白くて、ピカピカしていて、中世的な魅力は、建築的には限定的です。一応、見所として、15世紀のフレスコ画があげられていますが、15世紀ですからねぇ…。

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15世紀と言えど、それほど保存状態が良いわけではなく、多くは色あせています。

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残されているのも、一部だけなので、おお1というインパクトにも欠けます。いや、別にそういうインパクト求めてないですけれど、なんか、これだけでかくて、変にピカピカしているとね、どこを見てどう感じればいいのか、戸惑うということで、せめて、フレスコ画でも結構残っていれば、15世紀の絵はうざいな、みたいなネガティブ・インパクトもあるんでしょうけれど、それすらないと、引っ掛かりどころがなくて。

とはいえ、アルザス最後の訪問教会なので、記憶には結構残っております。ただ、残念だったのが、これ。

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アルザスのロマネスク・ルート、あまり詳しくはないけれど、簡潔に分かりやすいサイトがあり、この旅の時もまずはそこにお世話になったのですが、もしかしてそういうことをやっている本拠地が、ここだったのかもね。
この日は、残念ながらクローズでした。これは、今回の旅で一番残念だったかもねぇ。

ちなみに、教会裏には、とても広くて整備された無料駐車場と併設トイレがあって、大変ありがたい教会となっております。

最後にしては、若干しょぼい内容になってしまいましたが、これで、今回のアルザス・ロマネスク終了となります。最初で最後の、とタイトルにつけたように、今後のイタリア滞在の残り時間を考えても、まず間違いなく最後の、ということになりそうです。
全体として、好物感は少なかったのですが、でも、ロマネスク的にも、また一般的な土地としても興味があったので、行けたことはよかったと思っています。あ、ごはん的にも、もういいや、というのはありますね。

若干文句が多かったと思いますし、アルザスの良さをお伝えするためにも、もう一つ、番外編つけますけど、好意的な記事になりますかどうか、笑。
お付き合い、ありがとうございました。


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  1. 2022/11/11(金) 17:47:21|
  2. アルザス・ロマネスク 67-68
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かわいいウサギが…(アグノー)

最初で最後のアルザス中世、多分…(2019年4月)、その31

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アグノーHaguenau(ハゲナウとしか読めなくて、ある種の人には発音しにくい名前だなぁ、という印象しかなかったです…)のサン・ジョルジョ教会Eglise Saint-Georgeです。

石はあるアルザスっぽい赤色だけど、何だろ、雰囲気が不思議なファサードです。
解説には、「イタリア風の、典型ロマネスクのファサード」とありましたが…。
どう見ても、上の方は、後付で変わっちゃった、ということなんでしょうけれど、イタリア風と言われても、下の方だけとしても、にわかに納得しにくいなぁ。どうでしょうか。

石の感じは、ここなど、適度に汚れ感もあったりして、バリエーションというかグラデーションは良くて、サルデーニャにこういう感じのあったなとか髣髴はしますけれども。

ま、それはともかく、これ見てしみじみ思ったのは、外光取り入れ、というのかな、窓、渇望してたんだろうな、みたいなこと。これだけ窓開けられたら、内部の明るさ、全然違いますよね。技術ができてきて、嬉しくてうれしくて、開けないでもいいところまで、もっともっと、とどこまでもやっちゃった、みたいなファサード、笑。

あまり期待なく入場しました。

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が、おおお…、でしたね。
太くて背の低い円柱が、雰囲気をよく残しているんです。間違いなく、上は付け足しってわかる感じですが、そして、下の部分もシンプルだけど、この背が低くて太い円柱って、独特の味わいがあって、多分好物なんです。

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装飾もほぼないキューブ型の柱頭ですが、執拗なリピートのリズム感があったりして、癖になる感じ、とでも言ったような。

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外からも結構採光があるにも関わらず、室内の照明もかなりしっかりあって、ここはすごいですね。覚えてないけど、人もいるし、何かやっていたのかもね。普段からこれだけの明かりはつけてないだろうから。
全体が、上と下で完全に別物な作りになっているアンバランス、面白いです。上の方は、15世紀頃ということですから、200年くらいの違いがあるわけですから、それも当然。一つの建物を、そうやって長年月使い続けるって、そういうことなのよね。簡単に壊せないからこその石の文化。

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柱頭は、これ以上ないっていうくらいのシンプルさ。
ただ、何か跡がありますね。一部金色の彩色が見られるし、もしかするとバロックとかで、余計な漆喰装飾などが付けられていたのを、後からはぎとったとかそういうことかもね。
いずれにしても、オリジナルの創建時、12世紀終わりから13世紀らしいですけど、その頃は、こういうすっきりシンプルなものだったのだと思います。
では、他には何もないのか?
と、いつもの宝探しです。

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そしたら、お足元が、上品に飾られていたので、一つ一つ確認していきます。
どれも、まぁまぁ普通なモチーフだったんだけど、こ、こりは…。

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私には、ちょっと悪魔くんとか怪物系が、水面から顔半分出しているやつに見えるんですけど、うがちすぎ?
ハリーポッターの靴下の子、何だっけか、あれの感じ。小鬼的なやつ?

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暗闇でひっそりとヤンキー座りしている人なんかも発見した。
背負ってるのが金色だね。彩色は、やはり暗闇では分かりやすいな。

ここで目立った装飾は、なんといってもステンドグラス。

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モチーフはモダンじゃないけど、表現はモダンなステンドグラスは、現代のものと思います。イラスト的で素敵だし、色のさし方がモダンですよね。

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なかなか良いですよね。きっとそれなりの位置にいる作家さん作じゃないかと。

ロマネスクのものは限定的だけど、でも円柱のインパクトで結構満たされ、このステンドグラスも楽しく、それなりに好きではありました。
それにしてもさ、アルザスのセンスって、なんていうか、度し難いものがある。

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どの町村でも、結構イースターのお飾りがあったんだけど、それがもう、ダサい…。あのウサギを、ここまでかわいくないものに作れるって、ある種才能…。


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  1. 2022/11/07(月) 17:04:47|
  2. アルザス・ロマネスク 67-68
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アルザスの名物料理、困惑

最初で最後のアルザス中世、多分…(2019年4月)、番外

そろそろ佳境なので、終了前に、周辺情報として、ホテルや食事のことを記しておきたいと思います。

まず、食事についてですけれど、これは、ちょっと記事でも触れましたかね。
アルザスって、やっぱりフランスとドイツがミックスしていて、食文化は、かなりドイツ寄りだと思いました。有名だし、結構楽しみにしていたアルザスワインも、思いっきりドイツ寄りのテイストで、私はおいしさが見いだせなかった、というところです。

結果的に、旅を通して、一番満足したのは、旅の初っ端のランチでした。

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Feldbachのシェヴァル・ブランRestaurant Cheval Branc
ミシュランにも載ってる、まぁまぁのレベルのお店のようでしたし、いかにも、という田舎の良いレストランというたたずまいで、地元の人たちでかなり混雑していました。観光地じゃないですし、イースターですしね。

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イタリアだと、どんな安食堂でも、レストランとなれば、布のテーブルクロスは当たり前ですが、フランスでは意外とそうでもなくて、そこそこのレストランじゃないとお目にかかれない布のテーブルクロス、笑、そして生花。

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ちょうどシーズンだったし、メニューに見つけて迷いなく選んだのが白アスパラ。若干ゆですぎ感はあったものの、これは大体どこでもそうなんで許容範囲。美味しかったし、お値段もそんなに高くなかったように思います。
白アスパラ、いつもはベネトとかトレンティーノ方面のグラッパ合宿で、大抵いただいていたものですが、コロナのおかげでそれが出来なくなって…。白アスパラって、なんとなく産地で食べたい食材なんですよね。

そしてもう一つフランスで嬉しいのが、これですね。

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カフェ・グルモン。
仕事でパリに行ったときの会食で教えてもらって、感動したデザートです。要は盛り合わせなんですけど、ミニサイズで、どれもこれも食べられる楽しさ、そして見た目の美しさ。この時は同行者が甘いもの好きで、でもこういうデザートを知らない人だったので、感動を与えてあげました、笑。

しかし、この後、どんどん下降線に…。

初日の夜、いざ、地元名物を食べよう!と、いかにも地元っぽいレストランに入って、事前に調べといたメニューを発見してオーダーして、来たもの見て、目が点に…。

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これ、シュークルートChoucrouteというお皿らしいですけど、なんなんですかね。量も半端ないし、なんかこれ食べれるの?みたいな変な生肉感あるし、何より、すべてにおいてまったくそそられない一品…。
ザワークラウト大好きなんですが、これは、どこで食べたものとも違う、まさにザワークラウトは発酵食品だった、と再確認させられるというか…。ドイツでも何度かいただいたと思うけど、それなりにおいしく食べた記憶しかないんだけども…。

せめて二人で一皿にしておけば、と後悔先に立たずで、二人とも半分も食せずでした。

それに加えて、日中我慢した分、飲むぞ~と気合が入っていたわたくし。まずは、お値段に目が点に。同行者は飲まないので、気軽にカラフで半リットル、と思ったんですが、確か16ユーロ。カラフ売りは、イタリアだとハウスワインなので、半リットル10ユーロを超えることはないですし、白ワインで、普通にボトルで16ユーロって、そこそこのもんですから、びっくりです。
それでも、昼間飲んでないし、と楽しみに注文したところ、なんか甘い…。

重いけど、甘みが強くて、確かにこういう料理に合うのかもしれないけれど、料理もダメだし、ワインも好みじゃないし、なんだか、損した気分でした。でも、のん兵衛としては、飲みましたけどね。

これに懲りたわけじゃないですけど、二日目のランチは、フレンチで。

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セレスタSelestatのCrep'Ozというお店、目的の教会の後側にあり、とても落ち着いた場所で、静かでよかったです。
久しぶりのガレットは嬉しかったですが、今度は量がしょぼいし、なんていうんだろうなぁ、本拠地じゃない感満載。つまり、外国の料理っていうのかな、イタリア外でいただくピッツァ的な感じ?
イタリア外では、日本と南チロル方面でしかいただいたことないですけどね。日本は、イタ飯のレベル高いし、南チロルは、一応イタリアなんで、まぁまぁです。でも、フランスなどのピッツァは、見るだけでうんざりするような代物だったりが多いように思うんですよね。で、このガレットも、ちょっとその系統に近いところがあるような。
まずくはなかったですよ、でも、ボリュームなさすぎ…、文句多し。

二日目の夜は、ストラスブール郊外のホテルに泊まったので、確かトラムで都心に出て、レストランを物色して、ステーキハウスに決めました。

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SteakHouse District, Strasbourg

ここは、普通に美味しかった。かなりのボリューム感もあり、これで20ユーロくらいだったから、肉は安いみたいですね。
そして、しつこくアルザス・ワインにトライして、先日はピノ・グリ、ここではゲブルツトラミネールという北方種、イタリアだと南チロルで産する白をいただいたのですが、やっぱり好みじゃなかったです。ここでは前日の轍を踏まず、カラフ4分の1にしときました、笑。

三日目のお昼。

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Aux deux Clefs, Marmoutier
町にあるホテルのレストランだったようですが、ここは大変感じがよかったです。
時間があまりなかったので、早く食べられる料理を聞いたところ、前菜をグレードアップして、一皿盛りでもボリューム出るような感じにしてくれたんです。
上の写真見ても、これは何の料理なのか、よく分からないけど、笑。
でね、また性懲りなく、なるべくドライの頂戴って、グラスワインをお願いして、リースリングをもってきてくれたんですが、もうね、同じ。結局どの種でも、ベースっていうか、作る方向性が同じだと、飲み口同じになるんだ、という発見でしたけど、もういいわ、とアルザスワイン、打ち止め。

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なんか、昔ながらの旅籠って様子がいいね。

そして、夜は再びストラスブールで、別の店で、懲りずに地元料理にトライした。

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Il Journale, Strasbourg

有名なカテドラルすぐ近くだし、かなり観光客向けな様子もありましたが、店の雰囲気は悪くなかったな。
ポトフ、というのを頼んだけどね、それが、深皿の入ってる何かの肉の塊で、再び驚愕だよ。ポトフって、野菜のスープじゃないんか?このぱさぱさで、出汁を取るためみたいな肉の塊は、何?食べろと?といった代物でしたよ。そんでもって、肉と一緒に汁に使っている野菜は、なんと生…。どゆこと?もうね、アルザスの食文化の真髄が、まったくわかりません。
ワインは、ブルゴーニュかどこかの赤、潔くね。間違いなくこれはおいしかったよ。

最後の日のランチは、同行者が調子悪かったのと、時間がなかったので、カフェみたいな安直な店で軽食としました。

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こんなんでいいんだよね、実際。修行旅だと、食べないことも多いわけで。

ホテルは、以下でした。
Hotel Kle - Kaysersberg, 10 Rue du Pere Kohlmann(1泊)
Hotel Athena Spa - Strasbourg, 1 Rue Armande Bejart(2泊)

カイセルベルグは街中で観光には便利なものの、駐車場は旧市街の外側にあるので、ちょっと面倒なことでした。でも小さい町だしね。
改装ほやほや、ということで、清潔感はありましたし、オーナーさんは英語が堪能だったので、楽ではありました。

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ホテルの朝ご飯に、イースターのお菓子が並んでいましたけど、こういうのでも分かるよね、センスが。羊の形をした、内容は、名物のクグロフと同じと思うんですけど、特に美味しいとは思いませんでした。なんか、身体を切って食べるというのも、どうなの?って思っちゃうしねぇ。
クグロフも並んでいたと思うけど、見た目はイタリアのパネットーネにも似ていますが、まったく違うもので、私は好みではなかったです。

食は置いといて、ストラスブールのホテルでは、ちょっとした事件を起こしてしまいました。
ホテルの地下に駐車場があって、我々の場所は、一番入り口に近い端っこだったんです。両日とも、朝は私が運転したんですけど(ランチでアルコールを入れたら交代、笑)、二日目に、後進でクルマを出そうとしたところ、入り口のセンサーに引っかかってしまったらしく、いきなり、入り口が開きだしてしまったんです。

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クルマの置いてあった場所からだとこういう感じ。要は、下がり過ぎて(日本の方に、駐車時におしりから入れる習慣ないので、頭から壁に突っ込んで駐車しています)、扉のセンサーが働く部分まで行ってしまって、それで、この扉の端っこが、クルマの窓のところにがきっとはまっちゃって、身動き取れなくなったんです。
どうなったのか、よく分からないけどさ。 

同時刻に、何台か、出発しようとしている車もいたんだけど、みんな固まっちゃって、誰一人何一つしてくれない。私は車を動かそうにも怖くて動かせないし、固まっちゃって呆然。やっと気を取り直して、同行者にレセプションに行ってもらったりしているうちに、お客さんの一人が、とにかくそろそろと動かして、クルマをどけないと仕方ない、というので、瑕がひどくなりそうでいやだなぁ、と思いながら動かし、無事、クルマは外れました。

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写真で見ても大したことなさそうだけど、結構な瑕でした。
これはともかく、その後扉が動かなくなって、それでしばらく大騒ぎでした。イースターだから業者も呼べない云々、とホテルもかなりタカビだし、他の宿泊客の目も辛かった~、涙。
正直、ちょっとびっくりした。これ、イタリアなんかだと、ホテル訴えるぞ、と思ったから。だって、ホテルの表示が不足しているとかそういうことが原因たり得るから、訴えたら、こっちが勝つもん、確実に。それなのに、すごいタカビなのは、社会が違うんだなぁ、ということ、同時に、こっちがアジア人だから、というのもあったかもね。

まぁ、結果的には、無事解決して、さほどの時間をロスすることなく、出発することが出来ました。保険のこともずっと気になっていたんだけど、フルカバーつけてたのかな、請求来なかったしね。しばらくの間、ドキドキしてたけどね。
そういえば、この車は、最初の頃にも、タイヤの空気圧アラームが出てきて、同行者とおろおろもしたんだよね。ガソリンスタンドで、手伝ってくれそうな人を見つけて、警官だったんだけどね、空気、入れてもらったりしたわ。
なんか色々面倒なレンタカーだった。

旅って、ほんと色々あるよね。だから面白いってのもあるけど、その時々はマジ辛かったり。それでもまた出かけるんだから、面白いが勝つってことなんだろうな。
でも、これだけは言える。食を求めてアルザスには行けないし行かない。


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  1. 2022/11/06(日) 13:05:49|
  2. アルザス・ロマネスク 67-68
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分からないことだらけだ…(ノーヴィレ・レ・サヴァーヌ その3)

最初で最後のアルザス中世、多分…(2019年4月)、その30

とりとめのない、笑、ノーヴィレ・レ・サヴァーヌNeuwiller-lès-Saverne訪問、続きです。
二つ目の教会です。

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サンタデルフォ元参事会教会Eglise Saint'Adepheです。
フランス語のリエゾンが、いまだによくわかりませんが、この場合、サント・アデルフォになるのかもしれません。

前回までの記事で、このアデルフォさんのことは触れました。この方のレリックを受け入れ、増大した巡礼者をうまくさばくために12世紀、正確には1190/1225年に建てられた教会となります。
時代的には、ロマネスクからゴシックへの移行期となり、ここでも、もはやゴシック・テイスト満載という感じでしょうか。

ファサードには、かなりこじんまりとしていますが、二本の円柱が組み込まれたスタイルです。他年の、大規模な教会同様、こちらも赤い砂岩が使われていますが、二本の巨大角柱ドカン!のスタイルに比べると、全体に小ぶりで、共通性があるようでないですね。
この二本の塔、あえてアシンメトリーになっていると、解説にあったのだけど、そうですか?私にはシンメトリーにしか見えないけど、僅かにサイズ感とか高さが違ったりするのかしら。または、開口部のあるなしだったり?
ちなみに、とんがり帽子は、19世紀の超後付だそうです。

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内部は、もうロマネスク的な様子は希薄で、構造だけ、というところでしょうか。
一応、いつもの宝探しはルーティンですので行うと、ちょっとだけね。

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彩色がなかったら、目につかなかったかもね。

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これは、ぼけちゃって…。
それにしても、こういう色をさすって、どうなんだろう?

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柱に、こういうすじぼり的なシンプルなやつ。これは、なんだろう?下の帯は、それなりに装飾的で意味があると思うけど、上のは、とりあえず彫ってみたけど、完成してない感全開ですよね。練習?

後代にかなり手が入って、もともとの内陣はなくなっちゃってるそうです。
この、身廊を区切るアーチ構造は、往時のままなんだろうけども、かなり修復されちゃってるから、イメージがわかない。

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後陣側、外からだとぺったんこでした。もともとは三つの身廊と呼応する三つ後陣スタイルだったらしいけど、13世紀終わりまたは14世紀初頭に、取っ払われちゃったようです。残念ね。

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そこらのお足元に、ちょっとチャーミングな人がいた。

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衣が違う気もするけど、巡礼なのかな。脚がかわいいよね。

以上、ちょっと長くなりましたが、この町おしまい。書きながらも、ストレスな見学で、読んでもストレスだったと思いますが、お付き合いありがとうございました。


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  1. 2022/11/03(木) 16:40:21|
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