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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミラノのコロナウィルス事情、ご報告

コロナの件で、日本在の友人知人にご心配おかけしていると思います。多くの方からご連絡をいただき、ありがたいことでございます。
元気に過ごしておりますので、どうぞご心配なきよう、お願いします。

ミラノでは、2月22日の週末に、劇的に状況が悪化し、2月24日月曜日より、学校閉鎖、多くの会社で在宅勤務の強制または奨励という事態になりました。とりあえず1週間、というものでしたが、翌週も続き、明日からの週も、続行です。
私の勤務する会社では、今のところ通勤可能ですが、いざとなれば、在宅勤務の体制は整っています。
そういう状況ですから、24日から、通勤の地下鉄は、まるで正月かクリスマス状態のがらすき状態となっています。先週後半は、ちょっと戻りが感じられましたが、この数日の動きにより、明日からはまたがらすき、いや、さらに人出が減るであろうと想像しています。

しかしながら、日常生活の支障は、今のところありません。昨日もスーパーに買い物に行きましたが、棚には商品があふれており、普段の週末とほぼ変わるところのない風景でした。ただ、保存食品の棚が、若干品薄かも?という状況、そして、牛乳は確実に品薄でした。たまたま、だったかもしれませんし、実際に、品薄だったのかもしれず、そのあたりは、不明です。日本でも、勿論イタリアでも、ミラノのスーパーからものが消えているという映像が流れたことがありますが、正直、ミラノで、そういった光景を見た人は、身近には誰もいませんでした。また、明らかに買いだめしている人も、私は目にしていません。一応、ミラノに人たちは、クールに対応している印象です。
ちなみに、アジア人差別も、私は受けることは一切ありませんでした。これもミラノ所以と思いますけれど。っていうか、アジア人云々の前に、ロンバルディア人とかイタリア人が差別される事態になってしまった、ということもあるかもしれませんが、笑。

このような状態がすでに二週間続いているので、今更、パニックが起こるとは考えにくいですが、ただ、感染者が劇的に増え続けている現状から、買いだめなどは、今後起こらないとは言えないと考えてはいます。
同僚の一人が、ミラノに隣接する町に暮らしているのですが、その町で一人感染者が出て、感染者の住むアパートが隔離されました。同僚は、自主的隔離で、その日から在宅勤務をしています。そういう事態を想定すると、ちょっと買いだめしとく?という心理にはなるかもしれません。

いずれにしても、多くの人が、自主隔離で自衛していますし、アパートの隔離などは、自治体がスピーディに決めています。
かなり積極的な防疫対策をしていると思うのですが、それでも減らないのです。

イタリアは初動を誤った、という批判があったようですが、そして、当初はそれもあるのかもな、と思っていましたが、実際に日々のニュースを見て、人々の生活を見て、今は、それがすべてではないと感じています。どこで起こったとしても、初動は間違えも何もない、わからないのですから、どういう正しい処置も取れなくて当たり前だと思うのです。
誤った部分があったかもしれませんが、仕方のないこと。その後は、関係者一同が不眠不休に近い状態で働いており、感心しています。

イタリアでの感染者が6000人にも迫ろうとしている、いや、もうそうなっちゃったのかもしれませんが、そういう状態で、ではなぜ、日本が、あれだけ感染者が出ないのか。
多くの人が気付いていると思いますが、そんなはずはありませんよね。コロナ、感染力が強いんですから。これは、単純に、検査数、そして、モニター実施の有無によるものだと思います。
イタリアや韓国は、徹底的な検査、モニターを実施して、実態を把握していますが、日本は、どう見ても放置。イタリアや韓国並みの検査を実施したら、おそらく感染者数は、公になっている数の数十倍になるでしょう。検査やモニターをしても、解決にはならないわけですが、でも、実態の把握は、長い目で見たら、絶対に有効だと思います。

今後どうなるかは全くわかりませんが、少なくともイースターは、どこにも行けないこと、決定です。昨日から、ミラノを含むロンバルディア州は、禁足で、州外には出られなくなったのです。4月初頭までの処置ですから、4月10日からのイースター休暇は、まず無理。
これは衝撃です。
正直、こういう状況になると、もう、どっか行きたいとか、そういう気持ちにもなれなかったりします。旅は楽しいもので、計画も楽しいものなのですが、そういう気持ちになれない。
在宅勤務を強いられている友人も、2週間も閉じ込められてうつ病になりそうだと言っています。今後、こんな状態が長く続くと、メンタルに来そう。
それに、私レベルでも、景気が心配になってきます。人が出ないから、ものが売れない。多くの小売店は厳しいと思います。だからと言って、レストランに行こうとは思えませんしね~。

そんな様子です。
今週は一つの山場かな、と思っています。どうか、在宅強制になりませんように、と祈るばかり。

あ、イタリア旅行をご計画の方は、できるうちにキャンセルされることをお勧めします。来ても、楽しくないです。
また、状況に応じて、アップデートしますね。気になることがあれば、気軽にお問い合わせくださいね。

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  1. 2020/03/09(月) 02:37:10|
  2. ミラノ徒然
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今更新年のご挨拶

なんというていたらく…!

新年、明けまして、すでに1か月以上が経ってしまった今になって、今更の初ブログって、我ながらあきれますです。
無駄に、足をお運びいただいた方がいたとしたら、申し訳なく、また、ご心配をおかけしたかもしれず、重ね重ね、失礼いたしました。ペコリ。

もはや古い話となってしまいますが、実は大みそかにインフルエンザで倒れまして…。今思えば、コロナ前で、よかったですが、笑、インフルエンザなどにかかるのは、何十年ぶりという事態で、当初、熱にも気づかないという情けない状態でした。なんかどうにも調子が悪いし、と念のためにあてた体温計が38度5分を通過したときに仰天して、気付いた始末です。

で、やっと何とかなりそうな時点で、なんとなんと、今度はぎっくり腰にやられてしまったんです。ぎっくり腰、イタリア語だと、「魔女の一撃Colpo della Strega」というのですが、まさに一撃でした。こんなひどい奴は、二十歳のころに初めてやったヤツ以来でした。

1月半ばに一時帰国だったので、必至で療養に努め、仕事には何とか行っていたのですが、どうにも辛くて、最後は、藁にもすがる思いで、ミラノで開業されている日本人の整骨士のお世話になりました。
この方、元Jリーガーという経歴らしいのですが、二回施術していただいて、びっくりするくらいに軽くなったので、「ゴッドハンド」的な噂も、決して眉唾ではなかったらしく、実際大変助かりました。
おかげさまで、無事、長時間フライトにも耐えることができ、楽しい東京生活を二週間。

そんなわけで、初ブログがこんな時期になってしまったというわけなんです。

今年も、年初からこんな感じですから、ペースは変わらず、下手するともっとゆるゆるになるのかと危惧していますが、それでも、続けていくつもりですので、どうぞ、よろしくお願いします。

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  1. 2020/02/09(日) 18:29:58|
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友情亀裂の危機!フィギュア・スケート・グランプリ・ファイナル2019観戦記


何度か記事にしていると思いますが、フィギュア・スケートが好きで、と言っても、かなりミーハーなレベルの低いファンで、いまだにジャンプの区別もほとんどつかないんですけれど、10年ほど前から、機会があれば、ライブを見に行きます。当初は、真央ちゃん、それからカロリーナ、大ちゃん、と来て、今でも彼らが大好きだし、ファン、と言えるのは、やはりこの三人に限るんですけれど、そうはいっても、やはり羽生結弦選手、一度は見たいと思っていました。

昨年、ミラノで世界選手権が開催されましたが、ゆづ、出場せずで、もう彼をライブで見るチャンスはないとあきらめかかっていたところ、なんとグランプリ・ファイナルがトリノ開催。興奮いたしました。しかし、シングル・チケット発売は、いつも結構遅いので、友人ともどもうっかりしていて、気付いた時には、良い席はほとんどはけているという、やはりレベルの低いミーハーだよね~、とあきれつつ、それでも、望遠鏡なしでも、何とか観戦可能な位置を購入できて、ホッとしました。

昔、真央ちゃんとカロを、今回と同じ会場パラヴェラに見に来たときは、ギリギリにチケットを買ったので、下の写真で言えば、奥の方の角の、もう天井に届きそうな席でした。

2019 grandprix final 001

それを思えば、今回はその席を見上げるような位置ですから、少しは成長したのかな。いや、ミーハー度が上がっただけかな、笑。

結果については、あらゆるところであらゆる方が書かれていますから、私が書くこともなし。とにかくけがもなく、無事、この場に来ていただけて、もうそれだけでよかったし、しっかりと観戦できただけで、大満足でした。

2019 grandprix final 002

出場直前のゆづ。

2019 granprix final 003

投げ込まれるのを待つ無数のプー。

2019 grandprix final 004

会場のテンション、マックス。滑り出す直前です。この後は、手に汗を握って、美しい姿を追っかけました。
それにしても、まさかの…。技術的なことは、ジャンプの種類も含めてよくわからない私ですが、あ、コンビネーション入ってない、アクセル抜けた、とわかるミスですから、これは深刻でした。
でも、ゆづも人間、こういうこともあるよね。

それでも、これです。
プーさんの雨

生ゆづが見たかった気持ちには、この、プーの雨を見たい気持ちもセットでありましたから、おお~!でした。

2019 grandprix final 005

今回は、銅メダルとなったフランスのケビン・エイモス選手にも注目しました。テレビ観戦したショート、とっても好みだったのです。そして、フリーでも爆発!
わたしは、踊れる人が好きなのですが、この選手はそういう人だと思いました。今後が楽しみです。

それにしても!
25歳にして、このツルツル。

2019 grandprix final 006

アップで見て、衣装のキラキラひらひらさに仰天しましたが、この衣装をしっくり当たり前に着こなせてしまうゆづという選手の、なんでしょう?人間離れ感?妖精感?
いないよなぁ、こんな存在、とただただ感心いたしました。

感心という意味では、アイスダンスのフランス組。

2019 grandprix final 007

今やダントツのトップに君臨しているペアですが、私はあまり好きではないのです。が、今回、他があまりにつまらないのと、意欲的な振り付けに、しっかりと技術が伴っているので、要は、完璧。これは好き嫌いを語るレベルではない、と思った次第。しかし、ショートは見るのも恥ずかしいので、早く違うプログラムにしてほしいです。ある意味意欲的なんでしょうけれど、あれだけ似合わないことは、しない方がいいです、笑。

ジュニアなんて、全然知らないんですが、なんと、ゆづ同様仙台出身の佐藤駿君が、優勝。とっても安定した演技でした。

2019 grandprix final 008

コーチを間に、表彰式待ちの様子ですが、新聞等の記事にありましたが、このときゆづと話したんでしょうね。いい笑顔です。
でも、この子は、うまく成長しても華を持てるかどうか。フィギュアは実に難しいものがあります。技術だけでは、やはりだめなんですよねぇ。ダンサー的要素も含めたスター性が、圧倒的にものをいう世界ですからねぇ。ゆづは、そういう意味で、これ以外ない、というものに出会って、本人も周りも幸せですねぇ。

言わずもがなですが、追っかけの人たちは、すごかったです。ロビーに出たら、ここは日本か、と思ってしまうほどの日本人率。それも、女性、年配率高し、笑。そりゃそうです。追っかけは金がかかるので、若い子にはできないからね。

2019 grandprix final 009

手作りのこれ、すごかったです。トリノの場所に金色のゆづ。
プーの帽子まで…、失礼ながらいい年して、素晴らしいことで、ただただ恐れ入りました。大変な趣味です。世界中追っかけ。一生続くわけじゃないから、何とかなるんでしょうけれど。それにしても、いやはや。

女子は、正直ロシア選手には興味がないので、緊張感もなくリラックスして観戦。予想通り、表彰台はロシアの子供に独占されました。

子供という表現は、ちょっとまずいのかな。でも、明らかに子供なんですよね。選手が出てくるエリアに、なんで子供があんなにいるんだろう、と思ったら、要は表彰台の三選手なんですよね。

2019 grandprix final 010

その中でザキトワだけが、体型もすっかり大人の雰囲気になって、同門の他の選手とは距離があるようでした。実際、ウェイティング・エリアでも、一人離れて、コンセントレートしている様子でした。ちょうど、席の真下に来ていたので、お、と思いました。

2019 grandprix final 011

残念な結果でした。ショートは底力を出して、復活したかな、という印象もありましたが、フリーはがたがた。しかし、これだけ身体が変われば、それは大変なことに決まっています。それなのに、たった17歳で、世代交代とか言われてしまうって、おかしい。
ロシアは、この数年、若い選手を使い捨てのようにして回している様子があって、私はその風潮が大嫌い。飛べば点数が出ますけれど、それだけではフィギュアの魅力はなくなってしまいます。メドベがカナダに行ったのは、本当に勇気のいることだったと思いますが、そうしなければ、つぶされていたでしょうし、ザギトワも心配。飛べない彼女は、もうお払い箱、みたいな扱いになってなければよいのですが…。

2019 grandprix final 012

紀平さんもまだ若いし、やる気満々ですから、これからが楽しみです。日本は、使い捨てみたいな風潮ないし、伝統的な美しいスケートを全うしてほしいものです。
他のことで話題のコーチ、リンク脇の彼女を結構見ていたんですが、全身全霊で選手を見つめている様子は、好感度高かったです。色々あるんでしょうけれどもね~。

そんなわけで、実に長い一日でした。
結局、シニア男子、ジュニアペア、ジュニア男子、ジュニアアイスダンス、シニア・アイスダンス、シニア女子が13時から21時過ぎまで、延々と。そういう意味では、チケットのもとは十分とれる内容かもです。しかし、疲れました。

観戦もいい加減疲れたのですが、実は、会場への移動で、思わぬトラブルがあったのです。正直、会場に入る瞬間まで、もうゆづを見ることはできないのではないか、という状況だったのです。

ミラノから友人の車で行き、ホテルにチェックインしてから、また車で会場へ行ったんです。その時点では、結構押せ押せな時間になってしまい、本当は近所でランチを調達する予定でしたが、それは無理だね、ということで、直接会場へ。
ところが、会場の駐車場に入ろうとすると、通しチケットを持っている人以外はダメ!と入れてくれないじゃないですか。もう場所がないから無理、という事態をかすかに想定していたのですが、まさか入れないとは考えてもいませんでした。駐車場情報はあっても、一部の人しか駐車できないとは書いてなかったですから。
それならば、公共の交通か徒歩で来ていても、十分間に合ったのですが、今更ホテルに戻って駐車して、などしていては、とても間に合いません。仕方なく、周辺をうろうろしたのです。
しかし、状況は、その時車で見ている万人に共通ですから、近場の路上は、すでに満杯状態。運転をしている友人は、縦列駐車は苦手だし、そもそも町中の運転は、苦手です。一回、ちょうど出て行った車があり、やれうれしや!と入ろうとしても、苦手な縦列駐車で、なかなか入れません。私が外に出て誘導しても、怖いのか、指示の通りに動いてくれません。私もイライラ、彼女もイライラ…。不穏な空気が漂い出します。
通りがかりの人が、それ、無理だよ、絶対入らない、と言ってくれたので、あきらめ、さらにうろうろして、何とか無理なく駐車できる場所を見つけた時、すでに12時半を回っていたはずです。開始は13時。そして、駐車した場所は1キロ強離れています。さらに、二人の間には、非常に険悪不穏な空気が漂っています、笑。
それでも、スマホを頼りに、会場に向けて小走りで、これなら何とか間に合うよね、と励ましあいながら向かったのですが、会場近くの道に出て、茫然とすることに。
なんと、入場待ちの行列が、先が見えないほど続いているのです…。

延々と行列の後ろを目指して、さらに小走り。相当な長さです。やっと最後尾に着いた時には、会場は影も形も見えないし、行列は全然動きません。

2019 grandprix final 013

12時50分。
調べたら、ゆづは5番滑走。最初の練習の時間と合わせて、50分くらいはあるのかと思いつつも、あまりの行列に、絶望的だと思いました。ゆづのために来たのであって、正直、他はどうでもよかったし…。
二人とも、イベントへの思いに集中しようと努力しながらも、いろんなイライラを感じていたと思います。私は、運転を頼んだのに、なぜナビの私が、プランBとして、路駐できる場所なりなんなりを調べとかなかったんだ!という自分への怒りに、絶望的な気持ちとともに捕らわれていました。
友人は多分、いらいらしながら縦列駐車を指示した私の態度とかに、腹が立ったり、イラッとしたりしていたようでした。

でもね、この後、なんだろう、暴動が怖かったのか、笑、急激に列が動き出して、なんと、13時20分ごろに、会場に入ることができたのです。二番目に滑っている選手の演技の途中から、リンク脇で観戦できたのです。奇跡と思いました。

男子の後、ジュニア演技は無視して、近所のEatalyで遅いランチもいただけたし、夜食にはおにぎりを持参したので問題なく、その後はうまくいきました。ほんのちょっと、友人とのわだかまりが残りましたが、翌日にはきれいさっぱり(と思いたいです、笑)。

あとから、そういえば、ミラノの世界選手権のときも、すごく早く行ったよね、それなのに行列あったよね、と、大変遅ればせな記憶を掘り起こす二人でした。ダメよね、こういうレベルのミーハーって。しかし、ゆづが見られない事態になったら、本当に友情にいやな変化が起こったと思うんです。一時的にせよ。いや、本当にみられてよかったよ。

2019 grandprix final 014

北京の次がミラノなんですが、もう無理だねぇ。週末でアクセスできるヨーロッパの町で、世界選手権かグランプリ・ファイナルが開催されることを祈ります。

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  1. 2019/12/12(木) 01:44:54|
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鋭意再開、のつもりです、笑。

二か月ぶりの記事となってしまいました。
これまで、パソコンの不具合等で、思うように記事のアップができない時期もありましたが、こんなに長くご無沙汰してしまったのは、ブログ開設以来、初めてのことではないかと思います。
いつも来ていただいている方には、ご心配をおかけしたかもしれません。たまには近況報告でも、と思いながら、どうしても記事を書く気にならず、とうとう二か月、というところです。

前回の記事の後、一時帰国したのは、母の介護が目的でした。2週間強東京で、介護漬けの日々を過ごし、ミラノに戻ってすぐ、夏休み前に手配していた、週末ロマネスク修行の旅に出かけ、その後は、趣味としているハンコ関連のイベントの準備に集中と、本当に忙しい日々が続いたのです。

そのイベントが近づきつつある11月半ば、母が緊急入院。
それでも、すぐにどうかなるという様子でもなく、イベントには参加したい、という気持ちも捨てきれず、半端な数日を過ごしたものの、このままではどうにも落ち着かず、万が一の場合後悔する羽目になるやも、という気持ちが募り、結局、10月の一時帰国から1か月で、再び日本へ。
帰国して、4日目に、母が永眠しました。

帰る前は、なんとなく、けろっと持ち直して、あーあ、喪服なんて持ってきちゃって、と笑ってしまう予感がしていたのに、まさかの進行でした。わがまま一杯、自分の好きなことだけ優先して生きてきた母の、最期の子供孝行だったのか?というような、見事なタイミングで、茫然としてしまいました。

ネットのおかげで、航空券をいつ何時でも手配できるとはいえ、飛行機に乗って、一日かかってしまう遠方に住んでいる私にとっては、間に合わなくて当たり前と思っていたのですが、誰もが予期しないタイミングで、さらりと。

まぁそんなわけで、この二か月間、時間が全くなかったわけではないのに、パソコンに向かって時間を使うことができなかったのでした。
そういう中でも、ちゃんと旅にまで出ているんですから、それはびっくりするし、私がちゃんと旅に行けるタイミングを作ってくれた母にもびっくり。というか、それが彼女の生き方だったから、あの母にしてこの娘あり、というところなのかな。

あまりにも間が開いてしまって、何をどう再開すれば、という戸惑いも満載ですが、何事もなかったかのように、前回の続きから再開したいと思います。
どうぞ、引き続き、よろしくお願いします。

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  1. 2018/12/10(月) 00:44:07|
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実は生出演しちゃいました!

フィギュア・スケート世界選手権(ミラノ)

前回書いたように、試合観戦は、トリノで開催された世界選手権以来。もっと前かと思っていましたが、2010年、8年前のことなんですね。
当時は、フィギュアスケートをライブで観戦する、という発想がなくて、滑り込みでチケットを買ったため、リンクからは果てしなく遠いアルプス席のような端っこでの観戦でした。
でも、今思うと、滑り込みでも席が買えたし、今ほど、日本からのお客さんもいなくて、もっとずっとアットホームな感じでした。




それが今や、世界中のどの大会でも、日本人や日本企業のスポンサーなしでは語れなくなっているので、フィギュアの世界では、この8年、いや、おそらくもっと前から熱くフォローしているフィギュアファンにとっては、隔世の感があることでしょう。

女子フリーで、最初に登場した日本人は、樋口新葉選手。
いきなり繰り広げられた日の丸の羅列に、一瞬絶句しました。




リンクに一番近い最前列のほとんどが、日本人のファンに占拠されていて、リンクをぐるりと取り巻く日の丸。そして、リンクに面しては、日本人向けに日本語で書かれたスポンサーのロゴ。
すでに、この世界では当たり前の光景なのでしょうが、なんせライブ観戦8年ぶりの私には目新しく、たまげました。周囲のイタリア人の多くも、ざわついていました。
テレビだと、選手がリンクに登場すると、選手にカメラが行きますから、こういう風景って、見えないんですよね。

この、かぶりつきの席は、会期中通しで全試合観戦できるパッケージ・チケットでしか買えないことになっています。もちろん、地元で買う人もいるのでしょうが、普通に生活している以上、1週間通しで観戦できる人は限られますから、ほとんどが、海外発の観戦パッケージ旅行のために、買い占められるのでしょう。海外初と言っても、ほとんどは日本でしょうね。
シングル・チケットの発売は11月に入ってからで、発売開始当日に購入しても、最前列で9列目でした。
三つの試合を見ましたが、同じような顔が周囲に散見されたので、多くの人が、同じようなタイミングで買っていたのでしょう。




それにしても、日本人の排他的な様子は、ちょっと気になりました。
男子フリーは、朝10時からでしたが、9時過ぎに入場すると、最後の組の練習時間でした。
最前列の日本人の多くは、見事にずらりと席についています。それ以外の場所は、ガラガラですけどね。
そして、黙々と練習風景を動画に撮影している人がほとんど。
他の観客に混じって、最前列まで降りて、宇野昌磨選手を撮影しようとしたら、最前列に座って、撮影している日本人の女性に、まるで犬猫を追い出すような動作をされてしまいました。それも、マジ、怒り顔。
怖かったですね~!
その時、その場所にいることは、禁止されていることではないはずなのに、「VIP席の私の撮影を邪魔するとは許せん!」という無言の圧力。
みんな、楽しく応援に来ているのに、何を殺伐と…。怖いので、黙って引き下がりましたけれど、なんですかね~。




なんかもっとこう、楽しく、選手も頑張ってるんだから、みんなで頑張って応援しよう!みたいなムードになれないもんでしょうかね。観客がすさんでどうする?と思うんですけれど。

日本人以外にも、在住、旅行者を問わず、多国籍な観客でしたが、誰もがもっと応援を楽しむ的な様子だったと思うんですけど。




フランスのかわいいベレーのおばさんとか、下の写真の人たちなんて、英語をしゃべっていたのでイタリア人ではなかったのですが、いろんな国の旗を持っていて、どの旗を広げる時も、応援を楽しんでいる様子でした。どっちも毎回ご近所さんでした。




男子フリーのときのお隣さんは、スペイン人だったのですが、なんとミーシャの大ファンで、巨大垂れ幕を広げて、私の視界を遮ってくれたんですが、笑、そのためにカメラが来て、なんと全世界放映のテレビ出演しちゃいました!




ミーシャの演技中の動画にも、ばっちり写ってしまいましたよ。いい記念になります。

こういう熱い応援ならいいんですけれど、自分が独占的な熱さは、ちょっと苦手です。

わたしなんて、本当にミーハーなんで、選手よりも、こっちにキャー、なんて言っちゃう口なんで…。




ランビ様。王子様タイプのデニス君とのキス・アンド・クライ。さすがランビ・コーチ、躍らせますよね。

なんて、ミーハーぶりなんですが、今回、フィギュアスケートの観戦における志向、とでも言ったことを考えてしまいました。
というのは、女子フリーのとき、お隣にいたイタリア人が、おそらく何らかの形でフィギュアにかかわっている男性だったんです。あの衣装はほしいわね、なんて話している、知り合いらしい若い女の子たちも近くにいたので、ちょっとしたスケート教室のコーチとか、そういう人ではないかと思われました。

彼、演技観戦中、真剣そのもので、素人目にはうまく降りたようにしか見えないジャンプでも、「残念」とか、逆に、「完璧だ」とかつぶやき続けていました。カロの演技のあとに話して、彼がエキスパートであることがわかったんですが(最初のジャンプは回転不足で、その次は云々、と、流れるように解説してくれた)、やっている人とか、競技をよく知っている人は、もしかして、そういう目で見てしまうのか!ということに気付いたんです。

そんなの当たり前だろう?と言われてしまいますかね。




でも、たとえ、回転不足でも、美しいものは美しい。演技全体を通した振り付け、表現力が素晴らしければ、満足できるときもあると思うんです。もちろん、回転不足では、点が伸びないわけですが。
でも、彼の観戦態度、というのか、志向というのか、それはもう審査員的な見方なんですね。そうなっちゃうんだったら、ちょっと寂しい。




どうせ、回転数どころか、ジャンプの見分けすら、一生できないと思うし、負け惜しみになっちゃうかもだけど、審査は審査員に任せて、私はやっぱりミーハー志向でいいな、って思いました。

ただ同時に、フィギュアスケートという「スポーツ」の特異さ、というのは、改めて感じました。
ジャンプは、四回転以上は行かないと思うし、行ってほしくないと思うし、美しさの観点から行くと、三回転の方が絶対に美しいし、個人的には、フリー中の四回転は2個まで、とか、そういう制限をしてほしいくらいです。
スポーツとしての競い合いがなくなるのはつまらないけれど、今回のネーサン・チェンのように、四回転が決まれば、とんでもない点が出る、というルールは、なんか、納得しかねます。フィギュアスケートの本質的な部分が、抜け落ちているような。
それだったら、ジャンプだけの部門を作ればいいのでは、と思ってしまいます。昔、コンパルソリーがあったように。

今回、女子で優勝したオズモンド選手。ご近所さんのエキスパートによれば、想像通りでしたが、すべてのエレメントが完璧であると。だけれども、全体としての面白みはなくて、わたし的には、女版パトリック・チャン、と思いました。
彼らのようなタイプが、点を伸ばすのは、今回、よくわかりましたが、みんながチャンやオズモンドになったら、きっとこのスポーツはつまらなくなります。




そういった意味で、フィギュアスケートの本質を唯一守っているのが、アイスダンスだと思うのですが、そこにも、カナダ系技術完璧志向が入り込みつつあり…。アイスダンスまで、技術中心になってしまったら、おしまいです。
やっぱり、北米系が、そういう志向が強いんですかねぇ。日本人は、絶対そうはならないし、欧州系も、やはりしっとりプログラムで見せる志向が強いですよね。




というようなことを、つらつらと考えていました。
とにかく、生はいい。
ライブで見たからこそ分かったことが、たくさんあるように思います。
例えば、衣装の色にしても、テレビ写りって、結構違うようです。
それに何より、静かな音楽の時に聞こえるエッジの音って、ゾクゾクします。選手がノリノリのときは、身体から何かが発散しているのが目に見えるようだし、逆に疲れてきた時の重力も、視覚化される感じ。
下位選手とトップ選手の差が、そんなところに見え隠れするんですね。




多くの選手について、今後の進退がはっきりしないですが、まだまだライブで見てみたい人たち、たくさんいますから、どうぞ、また次の機会がありますように、と祈るばかりです。

では、次回からは、通常のロマネスク営業に戻ります。お付き合い、ありがとうございました。

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  1. 2018/03/27(火) 05:45:58|
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