コモ湖攻略第二弾、サン・ベネデット修道院に行ってきました。
コモ湖畔の町OssuccioまたはLennoから、標高800メートル超の修道院まで、かなりの急坂を歩くこと1時間半。想像していたよりもよほどきつくて、最後の方は、もうだめだ…、という感じでした。暑いので、汗もだらだら、まさに滝のように流れます。
他に歩いている人もなく、完全な山の静寂の中。時折聞こえるのは鳥の声、川のせせらぎ。雰囲気はすばらしいのですが、身体は悲鳴を上げています。もう本当にこれ以上はだめ、と思ったちょっと先に、あ、見える、あれ?それとも幻?と一瞬元気になって、急ぎ足で近づくと、うれしいことに本物でした。
しかし!扉が閉ざされています。
インターネットでの情報では、夏季は毎月第一日曜と最後の日曜にオープンしているとあり、今日はまさに最後の日曜日。なぜ?どういうこと?と外部の写真を撮りながらも納得できず、修道院のちょっと手前に、家があり人がいたのが見えたので、鍵のことを訊ねに戻りました。
その家はさらに上ったところにあるので、下の方から大声で、修道院の鍵はこちらで預かっているのですかぁ!?と叫んでみます。そうすると、「いや、あそこは年に数回しかあかないんだよ!鍵の保管者は僕たちじゃないし。でもちょっと待ってて」、と返ってきました。待ってて、それでどうなるのかな?と思っていると、若者二人降りてきて、「たまたま今日は預かっていたんだ!」とにっこりしながら、鍵を見せてくれました。なんてラッキー!早速彼らと一緒に戻り、教会に入ります。
中は、資料で読んでいたので、知ってはいたけど、実にシンプルで、でもとてもうまく修復してあって、心落ち着く素敵な空間でした。これは外からだけでは分からないことで、あけてもらえて、本当にラッキーでした。その上、鍵を持っていた若者は修道院のことにとても詳しくて、その歴史から修復の話まで、かなり細かくガイドしてくれたのでした。
はるばる遠い国の人が、わざわざこれを目指して来てくれるなんて、すばらしいことだよ、地元の人すら来ないのに!と鍵を開けてくれた彼は彼で、うれしかったみたいで、みんながハッピー、何より。遠慮せず、頼んでみてよかった!
教会を見ながら、持参のおにぎりを食べ、木陰で休み、いざ下り道。これがまた実に厳しい急坂で、登山靴でもずりずり滑りそうな。最後の方は、もう足がいうことを聞かない状態になっていて、へろへろ。ここは、二度と行かない、というかいけないだろうなって思います。
教会の写真や資料は、またロマネスクのサイトの方にアップします。いつになるやら分かりませんが。
こんな結果、予想だにしませんよね!まさかスタート直後で、ロッシ転倒なんてっ!
気合這入っていたのに、いきなりがっくり。でも、ロッシがトップに絡んでいないから、心穏やかに見られたかも。哀しいですけど。それに、ロッシ・ファンとしては、彼のめげないファイトがよかったですねぇ。転倒直後に必至にバイクを立てようとする姿、トップから40秒でしたっけ?遅れていても、あきらめることなく、とにかく前へ前へと駆り立てられるように走る姿…。どんなに少なくても、ここでポイントをもぎ取ることはすごく重要ですしね。
実際、ロッシのファイトは、毎度のことながら常人の域を外れています。レース後に、わたしはバイクに乗らないのでその大変さはよく分からないのですが、転倒で、足で操作するギア・ペダルが転倒で破損して、なんか金属棒状態になっているのを操作して走っていたらしいです。それで、最速に見劣りのしないスピードで走り続けたっていうんですから。ハンドルのとこもひん曲がってましたし。
その上、レース後のインタビューは例によってさわやかで、自分が引っ掛けちゃったデ・プニエにも謝ってましたね。ますますファンになっちゃいます。
タイヤがまだあったまってなかったのが原因だったらしいですが、しかしロッシほどの人でもそういうこと、あるんですね。っていうかロッシだから?それに、彼のスタート、何とかしてほしい。下手すぎです。今日だって、3位発進だったんだから、ストーナーやダニのようによいスタートを切っていれば、この転倒はなかったんじゃないんですかね?
それにしても、レース自体は面白くなかったですね。4位争いが唯一、ちょっとだけ盛り上がりましたが、トップ争いは、スタート直後からストーナーぶっちぎりで、ダニはついてもいけないし、本当にもぉ。ドゥカーティ、マジで来ちゃったという感じです。でも、メランドリは全然だめだし、やはり誰にでも乗りこなせるマシンじゃないのでしょうね。ロッシにも合わないような気がします。
いずれにしても、ストーナーが優勝争いに絡んでくるのは必至。ロッシ、スタートを何とかしないとだめですね。
そういえば、ロレンツォは怪我のあと、妙におとなしくなってしまって。あれ?って感じでした。
ロリス・カピロッシは、今回予選で転倒、せっかく指の怪我は治っていたのに、腕を怪我しちゃいましたが、次回はきっと復帰できるでしょう。それも楽しみに、次回のレースを待つこととします。
今年こそ、コモを攻略する!と決めてます。
手始めは昨年訪れたコモの町。サンタッボンディオとサン・フェデーレだけ訪れたのですが、そのとき、コモの本屋さんで、コモ湖周辺のロマネスクという本を求めたのです。勿論、ロマネスクにとって、このコモ湖周辺というのは特別の土地で、多くの建物が残されていることは知っていたのですが、土地がちょっと山がちだったり、湖沿いの道は狭くて追い抜きもできないくねくね道だったり、というドライブ・テクニックの観点から、どうしても積極的になれないでいたのです。シュン。
でも、もはやそんなことは言ってられません(って、いきなり演説調)。コモを見ずにして、何のロマネスクか!と決意。不可能な山道発進とかのろのろ運転で後続車に迷惑をかけるとか、そんなことは構っちゃいられないぞ!というわけで、まず比較的容易であると検討を付けたこのピオナの僧院が、攻略第一弾というわけです。
実に美しいロケーションです。湖に突き出た小さな半島のようなところの、その突端全体が修道院で、みずみずしい緑の中、清潔感にあふれた建物がありました。
僧院というからには、全体ドデかくて、その中に教会があったり回廊があったりするんだろう、と以前訪れたスペインの大きな修道院を印象していたら、いきなりこじんまりとした教会と回廊があって、結局そこしか入れないので、僧院全体は外からは皆目検討もつかないつくりになっていました。売店で求めたブックで、鳥瞰図を見てはじめて、おお、でかい、と感心した次第。ただ敷地は相当広く、湖を見張らせる場所があったり、ルルドの洞窟を模した場所があったりして、ちょっとすごく観光地です。ドイツ人がかなり来ていましたから、力が入っているのかもしれません。
修道院では、その修道院で作られた自然系の製品(リキュールや蜂蜜等の食べ物系、クリームや石鹸など化粧品系、など)を売るのがお約束ですが、ここの売店はこれまた立派で、やたら広い。おそらくドイツ人の団体などが来たときにぴったり、という感じのサイズになっています。いろんな製品があるけれど、多くは、包み紙やシールだけがその修道院のもの、中身はどこも一緒、というフツーの名産品の鉄則が当てはまるので、あまり魅力はありません。また売り子が、いかにも俗世まみれのオヤジ二人だったのがますます胡散臭さをあおっていました。せめて修道士が売っていればいいのに。
わたしはブックを買っただけです。それも、修復前の僧院の姿の写真が衝撃的で、思わず買いました。もうぼろぼろで、よくもここまで修復したな、とイタリアの修復技術に感服です。
全体的に、一度は行ってみる価値のある場所でした。二度目はどうかな。
道は、思っていたよりは簡単で、わたしにしては珍しく一度も迷うことなくたどり着いたのですが、最後の石畳の道が曲者でした。
2キロも緩やかな下り坂が続きます。これ、車で行ってよいのか?と思わず考え込むような道です。その上、所によっては、車がすれ違えない幅しかなくて、これなら、徒歩だけのアクセスの方がよいのではあるまいか、と思うようなものでした。というより、行きはよいよい帰りは怖いです。結構な下り坂だったし、あれを戻るのか、坂道発進のできないわたしが?と恐怖に震えつつ、帰宅の途についたですよ…。そしたら、実は案ずるより生むが易しでしたけどね、幸い。知らない道って、長く感じるものですね。
というわけで無事に帰還。ミラノまでの帰り道は、行きに使ったトンネルばかりの準高速でなく、湖沿いの一般道をのんびり走ってきました。これは快適で、超お勧めの道です。
僧院の詳細は、HPでまとめます。
うーん、ロッシ・ファンとしては、ちょっと爽快感のないレース展開で残念でした。
折角二位スタートで、それも割りとよいスタートが切れたというのにぃ。
なんでダニと二位争いしてるんぢゃ~、トップを目指せ~、という感じで。バルセロナのときも、ストーナーと二位争いで抜かれそうになったり抜かせたり、今回はダニともっとめまぐるしかったけど、ああいう時って、あまりにバイクのポテンシャルがおんなじレベルで、どうしようもないってやつなんでしょうかねぇ。そうか、ダニとストーナーのポジションが変わっただけで、バルセロナと同じ面子で同じ展開だったんですね。ロレンツォが落ちちゃったし、今年はこの三人の争いが最後まで続くのかな。だとしたら、それはそれで面白いかも。去年みたいな一人勝ちは盛り上がらないからね。
そういえば、今日はロレンツォ・ファンは楽しかったでしょうねぇ。最後の走りはすごかった!ロレンツォ嫌いな私も、思わず、ゴ~~~!と盛り上がりました。っていうのも、おそらくトップ争いがなかったので、そっちばかり映してたからですが。
ストーナー、それにしても今日はインタビューでも満面の笑みで、不気味なほどに機嫌がよかった。勝ったこと以上に、マシンの新しいセッティングに満足しているようですね。来週のオランダも、相当自信があるような発言でした。う~。一方ロッシは、相変わらず甲高い声で、いつもの調子でした。この人のテンションは、見事なまでにいつも一緒。いいです。それにしても、ふわふわ髪のときは、あの声もあのしゃべり方も、それなりに似合っていたけど、坊主になって、一見ストイックな求道者のように見えたりするので、すごくミスマッチ。いや、全くどうでもいいことですが。
やはりファン心理って、何が何でも勝ってほしい!なんですね。来週に期待します。
ちょっと前から気になっていた中国人のやっている美容室。本日潜入!
今年に入って早々、それまではミラノの中心部、ブランド品のお店が並ぶ有名なモンテナポレオーネ通りとか、アルマーニの旗艦店とかにもほんの数分で行けてしまう、ミラノらしいお洒落なゾーンにいたのが、思いっきり都落ち状態で、一応市内ではありますが、かなり庶民ゾーンへと、勤務している会社が引越ししたんです。そのゾーンを占めるのは、イタリア人ではなく、中国人、南米人、アフリカ人。お店も、そういう外国人がやっている各国料理レストランとか食料品店などがすごく多くて、ちょっと異様な雰囲気もあります。
そこで、目に付いたのが、中国人の美容院。こちらでは、大抵表に料金が書いてあるのですが、その中に、「シャンプー+カット+ブロウで、8ユーロ」とありました。8ユーロ?一瞬目を疑いました。
ちなみに、私がこのところ何回か通った美容院の料金は、同じセット料金で、40ユーロ。全く普通の全く地味なアパートのそばにある美容院で、下手とは言わないけれど、特にすごくうまいわけでもなく、すごく感じがよいわけでもなく、ただ近いから行っていただけ。そもそもそれ以前はこっちの美容室が嫌いで、一年に一度、日本に帰ったときに行くだけだったんですよね。日本の美容室は本当に気持ちよくて、多少お金を払っても満足できますから。
そんな私ですから、8ユーロに注目したのは当然です。そういえば、この辺に住んでいる人が、ずいぶん前に、中国人の美容室を試したと言っていたような記憶がよみがえってきました。早速当人に聞いてみると、「今も行ってるよ!もうお客様カードも持ってるし。」というので、それなら私も試してみようと思った次第です。
お店は、昔の床屋さんを使っていて、外装も内装もかなり古いままで、おしゃれ感は全くなし。でもカット台は、6台もあります。そのわりにシャンプー台は1台。入ったときには、カット台にお客さん二人、シャンプー台に一人という状態でした。待合室みたいな隅っこに椅子がいくつか置いてあり、何をしているのか分からない人々がいます。お店の人たちは皆若い中国人で、どうやらイタリア語はかなり片言レベル。そこらで待っとけ的なことをいわれたらしいな、と検討をつけてあいている椅子に座りました。そしたらシャンプー先客の人は5分ほどで終了し、「君、シャンプー」とかつぶやかれたので、私の番ということだろうな、と推測してシャンプー台へ。居心地よくはありませんが、イタリアの美容室で居心地のいいところなんてそうそうないので、特に気にならず。ちょっとお湯がぬるかったけど、おそらく言葉は通じないので、黙っていました。シャンプーは、安そうな匂いだったけど、8ユーロだからこんなもんだろうな、とリラックス。しかしまだティーンエージャーにしか見えない男の子は、かなり丁寧に洗ってくれます。最近行っていた美容室よりは、確実に丁寧に、時間をかけて洗ってくれました。
終わると、煮しめたようなタオルを巻かれ、カット台へいざなわれました。煮しめたような、といっても、決してくさいとかではなく、見た目が、もう何十回となく洗っている様子がありありの、へなへなになったタオルです。
さて、カットは、なんとシャンプーの男の子がやるようです。うへぇ~、大丈夫?って感じ。「カットね、カット、この辺。」と大体示しましたが、どうもあまりコミュニケーションする気はないようで、「ここ、カット」となんだか馬鹿みたいなリアクションで、やおら切り出しました。おお、クリップで留めたりとかそういうの一切なし?潔い~。一気にジャクジャク切って、あまり細部にこだわらず、あっという間にカットは終了。ブロウに入ります。しかしブロウはかなり丁寧で、クリップで留めたりして、右から左から、しっかりやってくれました。最後に、飛び出たりしているのをちょんちょんと切って、ハイ、終了。髪よけの肩掛けをはずしたのが合図で、いいもなにもなく、強制終了です。美容師君は、すぐにお会計カウンターに行き、携帯でおしゃべりを始めています。私は、切った前髪が、全部顔に引っ付いていたので、鏡を見ながら、自前のハンカチ、ティッシュで、一生懸命髪を取っていたんですけどね。僕ちゃん、かまわず携帯。
そんでお会計。20ユーロ札を出したら、きっちり12ユーロのお釣り。明朗会計です。東京で一度、表に4000円とあったのに、実際は6000円以上取られたことがあって、あなたは髪が長かったから、とかわけの分からないことをいわれたことがありましたが、中国人はきっちり、看板に偽りなし。ただし、領収書はなし(イタリアはインボイス主義なので、お釣りがなかろうがなんだろうが、必ずレジを通して、レシートや領収書を出す義務ありで、出さない場合は、脱税しているということ)。でも8ユーロじゃ、絶対文句言えませんし。
本当は、もうちょっと切ってほしかったんだけど、40ユーロ取る美容院だったら、ほとんど終わっていても、あと2センチ切って、といったと思うんですが、っていうか、普通、どうですか、とか美容師が聞くし。でも、8ユーロじゃね。
いやはや中国人恐るべし。安いからって、冷凍ギョウサとかは買えないんですが、髪きりだったらいいよねぇ。帰ってきて、髪の毛があちこちに引っ付いてちくちくするけど、8ユーロの前には、すべてがOKとなってしまいます。他にもいくつか同じお値段の店が、そこらにいくつもあるので、次回は違うところを試してみようかと思います。しかしそういえば、お客は、イタリア人や南米人、いずれもビンボーそう、という共通項がありましたが、中国人は来ていなかったですねぇ。中国人は、どこで髪を切っているのだろう?
ミラノって、今の日本ではおしゃれの代名詞みたいなとこありますが、実際はこういう世界もありますということで。
これこれ、こういうレースが好きなんですよね~。ロッシ、二位に終わったのは残念でしたが、久しぶりにロッシらしい華のあるレース展開でした。9位スタートで、その上毎度スタート下手なのに、あの勢いでいきなりトップ集団に追いつくとは、マシンの調子もよかったのでしょうが、あれはやはりロッシにしかできません。こういう風に次々と抜いていく姿、本当に久しぶり。うまいですよね~。ほれぼれします。
ダニがあまりにも先に行ってしまったのが、ちょっと残念でした。やはり一位がかかっていれば、もっと緊張感の高いものだったでしょうし、それにあんなにがんばったのに2位というのは残念。ダニは、それにしても、早いとこ抜けといてよかったと胸をなでおろしたことでしょう。まぁ、カタルニア人のダニがあそこで勝つのはお約束ですね。先週ムジェッロはロッシだったし。
後半、ロッシとストーナーの二位争い、ストーナーをわざと抜かせたようなあたりから、なんとなくロッシの余裕を感じました。解説者も、これはタイヤの消耗とかを抑えるためにも、ロッシはあえて抜かせたねって言ってたし、すごくそういう風でしたよね。ロッシが先にたって走っているときのストーナーは、髪振り乱して必至に抜こうとしている感じだったけど、ストーナーのあとに付けたロッシは、なんか軽々とついていってました。解説者が予想したとおり、残り2周で抜いたときは、気持ちよかったです~。
何でロッシが好きかというと、走りに華があることも理由だけど、性格がめちゃくちゃよさそうなところもすごくかわいいので、そこも気に入ってるんですよね。レースのあと、必ずライバルに握手を求めに行くし、ライバルをほめるし、今日みたいなレースだと、勝敗は置いといて、心から楽しんでいる様子が分かるし。今日のレース後のインタビューもそうでした。一方で、何でストーナーが好きになれないかというと、要するにロッシと正反対の部分なんですよね。少なくとも、今日のレースはエキサイティングではなかったのかなぁ。確かに、ロッシに完敗だから、悔しかったんだろうけど。お子ちゃまだなぁ、と思ってしまいます。まぁ今期は調子が悪いから余裕ないんだろうけども。
それにしても、カピロッシはかわいそうでした。右手の小指複雑骨折らしいけど、でも手術もなしで大丈夫らしい。あの移動医療チームの技術ってすごいですね(なぜか、コスタ先生というのが胡散臭く見えてしまうんですが)。カピロッシ、インタビューで相当怒っていました。接触の場面はテレビでは写らなかったのだけど、相当やられた、という感じだったのでしょうか。いつも温厚な人なので、微笑んではいましたが、でも悔しい気持ちが隠せない感じでした。最近調子いいし、1レースは確実にだめ、下手したら2レースもお休み、と思ったら、やはり悔しくて当たり前でしょうが。残念です。
何はともあれ、今後が楽しみです。ロッシ復活の優勝も大いにありえるし!
やっと晴れ間が見えてきました~。お天気が悪くて、ずっとどこにも行けないでいたのですが、この週末は、月曜祝日で三連休なので、絶対に車を出さなければ、となんか追い詰められた気持ちでいたんです。というのも、イースターにパドヴァに行ったくらいで、この2ヶ月ほどロング・ドライブしてないんです。せいぜい週末に、近所のスーパーに行く往復4キロくらい…。で、素人考えではバッテリーが心配で仕方なかったんですよねぇ。
で、休みだというのに8時に起きて、ピエモンテのロマネスクを訪ねる半日ドライブに出かけました(なぜ半日かというと、午後からはモトGPのテレビ観戦をしなければならなかったからです)。
目的はロマネスクの教会めぐりで、行き先はオレッジョ、そして時間があればその近所のいくつか。距離にしたらたいしたことないし、ViaMichelinで見ると、1時間程度(ということは、私の運転なら1時間半くらい)。高速料金節約で一般道を利用して、途中2回思いっきり間違えましたが、間違えながら、「ああ、絶対間違ってるじゃん」と気付くタイプの間違いだったので、すぐに戻って傷は浅め。しかし、必ずどこかで間違えるっていうのはどういうことなんでしょうね。今回なんて地図で見ても、走っていても、これは簡単だわ、これでは間違いようがない、という道だったのにですよ。まぁつまりそれが方向音痴であるということなんでしょうが、なんかわがことながら納得できないものです。
予定通り、ほぼ1時間半後、無事にオレッジョに到着、この辺が町なんだろうな(田舎町って、どこが町の中心部か分かりにくいことがよくあるんです。時として、隣町だったということもよくあります)、というところで、目に付いた道端のオヤジに、教会があるという墓地の場所を尋ねました。かなり明確に教えてくれたので、全く迷うことなくたどり着くことができました。墓地だけに駐車場もしっかりあるし、日曜だったせいで、参拝客も結構いて、さびしいこともなかったです(田舎にロマネスクの教会を訪ねるときよく思うのですが、ある週末、東洋人が、特に観光地になっているわけでもない地元の教会、それも古臭くてカビの生えたような、時として現役として使われていることもないような教会を訪ねて、わざわざ一人で車に乗って来ている、というシチュエーションは、私がたとえば道を訪ねた人なんかは、どう感じるのかな、と。イタリア人は何でもあるがまま受け入れる人たちですから、特に何の疑問も感じたりしないのでしょうけど、逆の状況-日本の東北とかの土田舎で、アフリカ人が、古い廃寺の場所を尋ねる-を考えたりすると、妙におかしくて、ほくそえんでしまいます)。
訪ねたサン・ミケーレ教会が、墓地の中にあるというのは知っていたのですが、しかしこれほど「中」とは。ちょっと驚きました。本当に、お墓に取り囲まれているのですから。今は墓地のスペースが広がっているんですが、オリジナルの墓地のスペースで見れば、まさにど真ん中。教会と墓はつき物ですが、でも、ロマネスクの教会だと、継続的なミサには使われていない場所も多いし、またミサは行われても、墓は同じ場所にないところの方が多い気がします。このサン・ミケーレは、千年前のものだというのに、今も思いっきり現役で使われているわけで、珍しいです。教会で葬式ミサをやって、そのまんま、教会脇の墓地に埋めたりするんでしょうねぇ。分かりやすいです。
教会は、実はさして期待していなかったのですが、とても素敵でした。建物そのものが、とても愛らしい。煉瓦と普通の石が交じった外壁で、煉瓦壁って、時としてあまり好きじゃないのですが、ここのはとても感じよいのです。盲アーチや付け柱が、煉瓦と普通の石が交じっていることで、妙に素朴で威圧感がありません。内部も、これまたよいのです。構造的には、ガッリアーノのサン・ヴィンチェンツォに似ているかもしれません。内陣が階段数段分高くなっていて、その下に素朴なクリプタがあるところとか、内壁がフレスコ画で飾られているところとか。きっと鐘楼もあったに違いありません。
あまり素敵なので、早く写真を整理したいものです。内部にはたくさんフレスコ画があり、その多くがロマネスクの時代のものらしいし、これまたちょっと資料を集めて、勉強したいですね~。
モトGPムジェッロ、期待はしていましたが、期待以上のすばらしい走りで、ロッシが優勝。やはりうれしいですねぇ。このところやっと調子が出てきて、ブリジストンに履き替えた成果というのか、やっぱり替えてよかったじゃん、とやっと言える状態になってきました。去年は勿論のこと、今シーズンも最初はうまく行かず、250ccから上がってきたばかりのルーキー、チームメートのロレンツォが、ミシュランで調子いいので、かなり悩んだんじゃないかと思います。私も見ていて辛かった~。去年最悪だったミシュランが、ロッシがブリジストンに乗り換えたとたんによくなるなんて、皮肉すぎるし!
でもミシュランも、去年に比べたら、すごくよくなったみたいですね。だからロッシ、無理して履き替えなくても、もしかして問題はなかったのかも。今期初頭は、無駄な努力を強いられたのかもしれませんね。ミシュランも、もっと前に企業努力をしろよ!という感じです。まぁ去年のままの状態が続いたら、おそらくF1同様、ブリジストン・タイヤの独占ということになりかねなかったので、さすがにがんばったのでしょう。
それにしてもやはりムジェッロは気持ち的に盛り上がります。イタリア人レーサーががんばるし、応援も熱が入っているし。そんな中、カピロッシは残念でした。スズキも、個人的には応援しているんですが、どうしても今ひとつ走りに粘りがないですねぇ。それに比べると、今年のヤマハは本当にすごいことになっています。
しかし、ロッシはやはりすごい。このところ年間優勝に恵まれていませんが、それでも常に平均して、トップ集団にいるというのは、すごいです。ストーナーにしろ、ニッキーにしろ、一度優勝しても、なかなかそのレベルを継続できないわけで、そういうのを見ると、ロッシはマシンが替わっても優勝しちゃっているというのは、やはりまさに天才というやつなんでしょう。それでいて、インタビューのときの声が、まるで「馬鹿」みたいなのも、なんだか好きです。
来週はバルセロナ。ここもまた盛り上がるレースなので楽しみです。きっとダニ・ペドローザが、飛ばしてくることでしょうね!
Author:Notaromanica
ミラノ在住で、ロマネスクが大好きで、主にイタリア、フランス、スペインを回っています。