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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ワインラック - ペンキ塗り

ちょっと前からワインラックを探していました。
家の中で唯一暖房器具がなくて、ワインを置くのに適しているのは、すでにご紹介した玄関スペース。でも、邪魔にならないようにワインを置くには、とてもわずかなスペースしかないし、なかなかこれ、というものがありませんでした。
そんな中、他の用事でホームセンターに行ったところ、縦長で、まさにニッチ・スペースに置くにぴったりの組み立て式ラックがあったのです!でも、たった6本しか置けないのに、それも、色も素材も選択肢ゼロで、そこにあるだけという商品。それでいて20ユーロもします…。
新居に住みだす頃まで狂っていた経済感覚ですが、最近はすっかり、モトの貧乏ベースが戻ってきてます。ゴミ箱に、多少悩みながらも30ユーロ近く出していた頃とは違うのです。その上、この色と形では、何とかしないとあの場所に合わないし、と思うと、とても20ユーロも出す気にはなれませんでした。
で、もともと使っていたけど、ここではなぁ、でも捨てるのもなんだし、と押入れにしまっていたダサいワインラックを出してきて、白に塗ってみようと思ったわけです。そのホーム・センターで、白のペンキを買ってきました。

塗りだしてから、一発パチリ。


お、楽しい!すぐ乾くし、ペンキの気持ち悪い匂いも全然なし。これはいい感じ!と丁寧に二度塗り。
完成!



一昼夜くらい、居間の真ん中で堂々と乾かして、いざ、使用開始です。狭い場所がますます狭く、慣れてない人には引っ掛けられてしまうかも、という感じのポジショニングですが、とりあえず、わたしの動線は邪魔されないみたいです。それに、木肌のままだとダサかったのが、白にしたら、全体が白のイメージの玄関スペースでのしっくりとします。


9本ほど入るので、当面の役には、十分!じっくりと探して、何かよいものがあれば、そのうち買うことにしましょう。今のところはこれで我慢です。やっぱり呑ん兵衛、それもワイン好きには、どうしても必要なんですよね。

それにしても、ペンキ塗り、面白いです!余っても意味ないので、最低量のペンキを買ったのですが、今、他にぬれるものはないかと考えています。塗るだけでイメージが変わって、達成感もあり、ペンキ塗り、楽しいですねぇ。日曜大工入門編としてお勧めかも!
  1. 2009/05/15(金) 05:48:15|
  2. 日曜大工、手芸
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新居紹介-その3 浴室。

この家の特徴として、寝室と居間は十分すぎるほど大きいのですが、台所と浴室が、とてもとても小さいのです。どうするんだろう、この狭さ、という感じではあったのですが、幸い痩せているので、まぁ何とか動けそうだし、今後加齢とともに絶対太ってはいけないんだな、メタボ予防に最適、とか思ったものでした。いや、実際、ちょっと身体の大きな人だと、正直トイレはご遠慮願うしかない、という感じなんですよ。
まずは、モトの家の様子(写真だと結構きれいに見えますが、壁は薄汚れているし、違法の湯沸かし器がついているし、洗面台も便器もすごく古い形で、くたびれきっている様子でした)。


そして、すさまじい状態の工事中(ああ、この光景。すでにすごく懐かしい。これを見たときは、工事、終わるのかな、と本当にぞっとしました)。


現在。



大きく変えたのは、
・入ったところの上部に物置があったのを取り外し。
・狭いが、洗濯機を入れるスペースがほしいので、ビデを撤去。
・便器の位置。
です。

バスタブをつけずにシャワーだけなら、余裕でスペースがあるんだけど、と言われたのですが、日本人として、バスタブは絶対にはずせません。たとえこの4,5年、バスタブでお風呂に入ることがなかったとは言え、なくて入れないのと、あるけど入らないのとは、決定的に違います。その結果、棟梁がよく考えてくれて、小さめのバスタブ、小さめの洗面台、小さめの便器を入れてくれたというわけです。この、一見子供サイズの洗面台と便器は、とってもかわいらしくて、大好きです。



うれしかったのは、一番奥に、洗濯機がぴっちりと納まるように、スペースをうまく作ってくれたこと。出っ張りを一部削ってくれて、厚みが40センチという薄型洗濯機なら、ちょうど置けるようになりました。しかし、浴室全体が完成したあとで、この洗濯機を据え付けるときは、結構大変でした。

バスタブに、プラスチックのシャワー扉を付けてくれたのも、大変うれしいアイディアでした。


普段は三つに折りたたんであります。


広げると、バスタブ全部カバーされて、シャワー・ルームのようになります。
これまではシャワー・カーテンを使っていましたが、あれ、ダサいんですよね。どうしても水が飛び散りますし。何といっても水垢で汚れて、とても汚らしくなります。

小物類は、探すの結構大変でした。基本的に鋳鉄系、と思っていて、イケアで見つけたシリーズでそろえるつもりだったのですが、なんと品切れになってしまい、何度行っても入荷せず。




この鏡や、洗面台下の家具、洗濯機の上の方にある棚は買えたのですが、タオルハンガーとかの小物がなくて、とにかくあちこち回って、結局本物の鋳鉄製の小物で、トイレット・ペーパー・ホルダー、タオル・ハンガー、フック、鏡下の小棚、便器お掃除用ブラシをそろえたんですが、かなりお金がかかりました。それはともかく、その本物との対比で、イケアで買った、嘘っこ鋳鉄風小物が、どうにも安っぽく見えてしまって。
そうそう、すごく気に入って買った電気の傘も、嘘っこ鋳鉄風なので、同様の憂き目に。


ちょっと残念でした。といっても、多分そういうのは、自分に変なこだわりがあるからで、他の人が見れば、どれもおんなじように黒で、金属っぽい、って感じにすぎないと思いますが。

金属といえば、ゴミ箱だって、結構こだわちゃったんですよね。
サイズも難しいし、見た目的にはこれしかないっていうのが、確か三千円以上したんじゃないかな。他のプラスティック製のとかが千円もしないであるとこで。ゴミ箱にこの値段かよ、とためらいつつ、でもきっと一生使うし、と最後は満足して買ってきたんですが、なんか、家にもって買えれば、別にそんなにたいしたもんじゃないし。
結局そんなもんですね~。

でも好きです、この浴室。お風呂も、まめに入ってしまいます。慣れてしまえば狭さもさして気になりません。でも実は、床掃除が大変。なんせ狭いので。いい運動になるけど、でも身体を変にひねらないように気をつけないと!という感じです。
  1. 2009/05/14(木) 03:05:01|
  2. ミラノ-不動産の話
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ロマネスク-今さら基本に戻って…

今朝、朝日を浴びながら、法王の中東訪問(今、ヨルダン~イスラエル訪問してます)のニュースを見ていて、唐突にはっとしました。
東向きって、つまり聖地に向いているのか!だから東なんじゃん!

アスティ周辺の教会を訪ねたとき、朝早くから行動開始したもので、どの教会に行っても、ファサードの写真を撮ろうとすると、逆行になってうまく行かないのです。そのときに、そうだった、教会は後陣が東向きだから、ファサードが重要な教会は、朝訪ねてはだめなんだな、と思いました。
後陣が東向きというのは、基本中の基本の知識ですから、ロマネスクを勉強しだした頃から知っていたのですが、でも知識として知っていることと、本当に理解することって、違います。
そう、今朝、これまで頭の中での知識であった東向きが、意味を持って理解できたんです。遅っ!

それは、Montiglioの教会で、北側の外壁が、南側の外壁に比べると装飾も少なく地味で、北は死者の方角だからというような解説を見たことも関係しているのかもしれません。

キリスト教は、イスラムと違ってキリスト像だったりマリア像だったり、レリックだったり、なんとなくその辺の庶民は、聖地よりもそういう身近なブツ(なんて言うのも失礼ですが)を信仰の対象にしているイメージがあるじゃないですか。だから、ピンと来なかったんですよね、方角というものが。
キリスト像なんかを通り越して、後陣の向こうに、聖地を見ていた人もいるんでしょうねぇ。十字軍帰還者なんて、教会で祈るとき、何を思ったでしょうねぇ。

東は、聖地の方向でもあり、また日出ずる方向。誕生の方向。日本が神秘の国として、ヨーロッパで様々な時代に憧れの対象になったというのは、日本が東に位置していたのが大きかったのかもしれないですね。
ところで仏教だと、浄土は西ですよね?お寺は、その向きにやはり法則があるのでしょうか。考えたこともなかったのですが。やはりお釈迦様のいらした方を向いているとか?考えたこともなかったので、わたしにとっては新しい切り口!そのうち調べてみることにしましょう。

  1. 2009/05/12(火) 02:49:57|
  2. ロマネスク全般
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アスティ周辺のロマネスク その4 Vezzolano

Montafiaのあとは、Vezzolanoを目指しました。途中、いくつかマイナーなロマネスクがあるようでしたが、あれもこれも訪ねていてはきりがありませんし、どうせ、この辺はまた来るだろうから、先に進むことにしたのでした。
といっても、地図から理解したよりは、圧倒的に近くて、ここでもまた道に迷うことなく、すいすいと走って、ついてしまいました。うーん、不思議。
Albugnanoの郊外に位置するVezzolano。ここにはサンタ・マリア修道院があります。ガイドブックでは、ピエモンテにおけるロマネスク後期の傑作、とうたわれております。だから、とってもわくわくして訪ねました。



Albugnanoを過ぎたら、後はひたすら谷を下る道です。ひえぇぇ、下ったら必ず登らなきゃいけないわけだし、嫌な感じ、と思いながら、対向車もないので、快適なスピードで下ります。と、広い道に出たと思ったら、そこが修道院でした。おお、緑の中に、レンガの建物、美しいコントラストです。

美しいファサードを潜り抜けると、いきなりこういう、障壁状のものが、入り口と後陣を区切っています。とても変わった構造ですね。フランスの教会にはよく見られる構造(Jube')だそうですが、イタリアではめったにないと。初めて見ました。





そして二色使いの後陣。わたしには、コモのサン・カルポフォロ教会に続く二つ目のツートンカラー教会です。
この地域の他の教会は、外壁をツートンカラーで装飾されていますが、ここは内部装飾的には時代が下るので、その影響を受けたのでしょうか。



南側に、美しい回廊があります。

全体に、わたしの好むタイプより時代が下っているので、期待が大きかったわりには、今ひとつでした。確かに、どこも美しく修復保存されており、ロケーションもすばらしく、観光的には整っているのですが(実際、ここばかりは、多くの観光客が来ていました)。ファサードの装飾も、全体は、うったえてくるものがなかったのですが、そんな中、あ、これはわたし好み!と思ったのが、向かって左側の扉装飾です。


確かアラゴンの教会で見たキリスト風の顔にも似た浮き彫り。とてもお茶目で、あなた誰?なにしてるん?と、思わず聞きたくなるような。誰なんでしょうね。かはいい。

ここが、今回の訪問地ではミラノから最も遠くで、ここから、東に進路を取って、帰りながら、も一つ訪ねますよ!
  1. 2009/05/10(日) 22:56:57|
  2. ピエモンテ・ロマネスク
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春本番

うれしいことがありました。
前の家は、大きなベランダがあったので、結構植木を育てていました。
でも、わたしは緑に関しては、全く才能がなく、サボテンすら何度も枯らしてしまうタイプ。そんなわたしを見捨てずに、しぶとく生き延びている鉢植えがいくつかあります。
新居のベランダはとても小さいのですが、とりあえずしぶとく生き延びてきた彼らは捨てられないので、勿論一緒に引っ越してきました。

水遣りをしていて、うれしい発見。なんと、もう何年も花をつけなかったサボテン系の植木に、なんとつぼみがついています!それもすごいたくさん!


これ、買ったときは、確かとても小さくて、どんどん育って、一度だけ、いくつかの花をつけたことがありますが、その後は、たまに一輪、せいぜい二輪、という感じだったんですが、今年は、思いっきり咲きそうです。彼女も、新居が気に入ったのでしょうかねえ~。

ふと他の鉢を見ると、ジャスミンのつぼみもピンクに染まって、そろそろ開花しそうです。これも、いつも外に出しっぱなしなので、夏にちょっと延びては冬に枯れる、という繰り返しで、なかなか大きく育たないのですが、今年もかろうじて花を付けてくれそうです。ほんのちょっとの花でも、とてもよいにおいが漂うので、うれしいのですよねぇ。



そして、ラベンダー。これは、種から育てて、何とかここまで。この数年は、花のあとに種を収穫して、子供たちもすくすく育ってきています。育つまでも時間がかかるし、花が咲くまでは、数年かかっているのではないでしょうか。



それにしても、ほとんど手をかけてないのに、毎年律儀に、花をプレゼントしてくれて、植物はすごいです。和みます。
  1. 2009/05/09(土) 03:53:08|
  2. 植物、花
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アスティ周辺のロマネスク その3 Montafia

CortazzoneからVezzolanoに行く途上に、いくつかあるのを知ってました。どうしようかな、と思って走り出すと、Montafiaの表示がありましたので、それなら立ち寄りましょう、と決めました。ほんと、スムーズなドライブです。表示がしっかりしているのかな。
途中、分かれ道があり、右に行くとBagnasco、左がMontafia。まずはBagnascoの方です。

緑滴る坂道を下っていくと、前方左手にすぐ、いかにもロマネスクの後陣が見えてきました。あそこに違いありません。


サン・ジョルジョ教会。墓地の中にある教会です。小さな村なので、墓地も小さくて、教会もちょうどよい大きさです。扉がしまってましたので、こんなところ、きっと日曜しかあいてないんだろうな、と思いながら、試しに押してみると、スーッとあいたのでびっくり。
中は、無骨ながら、とても素朴で、ロマネスクの原点にあるような、シンプルこの上なさです。


椅子などの用意もないので、おそらく今では使われることもないのでしょうが、でもきれいに掃除されていて、大切にされている様子でした。

道を少し戻り、分かれ道を、今度はMontafiaに向かいます。こちらも、ロマネスクの教会は墓地の中にあるということだったので、通りすがりの人に道を聞き、町を通り抜けて、ちょっとした丘の上にある墓地に向かいました。


墓地はやけに立派で、その中に、かなり崩れてしまった教会が、一人で建っています。先ほどのサン・ジョルジョに比べると、後代の手が入っているのが明らかですから、ある意味、長い間、使用されてきたということなのかもしれません。でもロマネスク的には、ちょっと残念な感じもします。
とは言え、近年、最低限の修復はしているようで、後陣は、一応、この地域の典型的な形が残されています。軒送りの変な浮き彫りがかすかに残り、また市松模様はきれいにのこっています。石とレンガでの装飾も、まさに典型。



それにしても、思いっきり外人が、墓地を訪ねても、地元の人は動じないですねぇ。この辺は、一応ワイン街道とともに、ロマネスク街道みたいな観光プロモーションをしているみたいなので、ぽつぽつでも、教会を訪ねてくる人がいるのでしょうかね。また、日曜とかだと、実際に葬式があったりするから、あら、東洋人の葬式かしら、くらいに思っているのかな。
そういや、この地域は、墓地教会が中心ですねぇ。今回訪ねた6箇所のうち、墓地組が、半分。

このあたりも、地図で見たら何もないのですが、緑のあふれる、とても美しい道が続きます。なんか、車のコマーシャルで出てくるような道の連続。ずいぶん昔に買って、ときどき思い出したように引っ張り出す「イタリアで最も美しいドライブウェイ100」という本を持っているのですが、この辺の一部は、その中に取り上げられていました。帰ってきてから思い出して広げたので、行く前に見ろよ!と思わず自分で突っ込みました…。
  1. 2009/05/07(木) 05:07:01|
  2. ピエモンテ・ロマネスク
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追悼 忌野清志郎

昼休み、たまたま朝日・コムを見ていて、ショックなニュースに出会いました。
キヨシロウ、逝っちゃったんですね…。あわてて、購読している日経新聞を開くと、日経新聞でも、ちゃんと写真入で訃報がでているのでした。ショックでした、本当に。午後は、仕事に集中できず、ついつい、思いを馳せてました。58歳って早すぎます。
コンサートも行かず、新譜も買わず、ファンもないもんですが、でも、好きだったですね、彼のことは。今夜は、一人通夜やってます。
残念なことに、古いふるいカセットテープが1本あるだけなので、それを繰り返し聞いています。いいことばかりはありゃしない…、涙です。
チャボが参加してからの、RCサクセション時代のファン。唯一のライブは、大学祭のコンサート。ブレーク直前で、あの時は、まだ学祭に来てたんですよね。いい時代です。田舎大学なもんで、ギャラリーもたいしたことなかったんですが、みなの興奮で、古い講堂の床が、今にも抜けそうになったのを覚えています。わたしは最前列、まさに舞台にかじりついて、泣きそうになりながら、一緒に歌っていたなぁ。
見た目貧相だし、ちゃんとしゃべれないし、なんかこの人変、っていう感じの人なのに、舞台になると、本当にかっこいい。わたし、多分こういうかっこよさが好きなんですね。
辛いなぁ。転移は他人事じゃないし。
去年、完全復活ライブ、やったんですよね。でもきっと、もうリンパに行ってたんでしょうねぇ。それでも、ライブがやれてよかったんでしょう、きっと。ライブ行けた人は、すごいですよ。一生の宝。
ああ、たった一度でも、ライブを見られたことに感謝して。完全復活ライブのDVDを、何とか買おうと思っていたんですよね、最近。絶対手に入れます。
この硬質でいて、ブルースにのる声。大好き。
合掌。

  1. 2009/05/06(水) 05:51:33|
  2. ミラノ徒然
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アスティ周辺のロマネスク その2 Cortazzone

ここもまたかわいらしい教会です。コルタッツォーネのサン・セコンド。写真で見ていたときは、もっと堂々とした大きな建物のイメージだったんです、なぜか。実際は、小さくてこじんまりとしていて、いかにもわたし好みです。

コルタッツォーネは、小さな小さな村。町名表示にしたがって車を走らせていると、市庁舎の表示が出ていたので、結構な細道、それも上り坂を、嫌だなぁ、対向車来たら、どおすんじゃい、と思いながら1分。教会の塔が見えましたので、車を停めました。しかし降りてみると、それはロマネスクではないのです。お隣に市庁舎(といっても、民家と変わらない小さな建物ですが)があったので、訪ねてみると、親切な職員が、口頭で説明してくれるとともに、ちょっとほら、こっち来ると見えるから、と道の見えるところまで出てきてくれました。
教会は、町から1キロくらい離れたところにあるのです。
そして、このところ降り続いた雨のため、あちこちで土砂崩れがあり、教会の表示に従っていくと、途中通れない道があるので、表示を無視して、こういってこういって、と、とても分かりやすく道を教えてくれました。田舎の人って、ほんと、親切ですね~。
その通りに進むと、無事、教会の前までたどりつくことが出来ました。後から来た人たちは、土砂崩れで通れない道に出て、途中から結構歩いたということだったので、ラッキーでした!
さて、教会です。ここも、ちょっとした高台にあり、昔は森だったかもなぁ、と思わせるロケーションです。



ファサードの上に、小さな鐘がついていて、今、正面の扉は開かずの間になっていますが、その内側に、鐘を鳴らす紐が垂れ下がっていました。
ちっさいけど、しっかりロマネスクで、本当にかわいらしい姿です。

さて、まずは廻りを観察。


なんてかわいらしい!
後陣には、軒送りの隙間などに、様々なフィギュアが掘り込まれていて、すごく楽しいのです。何度見ても飽きないし、よく見るとまた発見があるって感じ。上は、そう、おっぱいです。豊穣のシンボルということですよ。楽しいですよねぇ。
あれ?それにしても入り口はどこ?南側にありましたが、しっかりと閉ざされています。そんな馬鹿な!あ、そういえば、入り口のたて看板に、なんか書いてあったな、とあわてて(あわてなくてもいいんですが、こういうときついあたふたしてしまいます)戻ると、まさに!鍵は、教会下、最初の家にあります、と明記してあります。
ほんの数十メートル歩いて、その家に行き、とても大きなシンプルな鍵をお借りしました。犬がじゃれ付いてきて怖かったですが(犬、苦手なもので)、あくまでにこやかに。特に何を言うでもなく、若い娘さんが、ハイ、と渡してくれました。
喜び勇んで、足取りも軽く、戻ります。



ああ~、しゅてき~!すごく好き、一目見て、もう好み~。
石って感じがどーんとしてて、静謐感を生み出してて、それでいて重くないんですよねぇ。
ああ、そして、この太い柱のそれぞれに柱頭がついていて、なんじゃこりゃ?というフィギュアもびっしり。


これはすごいですねぇ。サイトでじっくりと紹介するのが楽しみです。でも、もっとじっくり冷静に見ればよかったなぁという感じです。興奮のあまり、目移りがすごく、歩き回ってしまい、わりと大雑把に見てるみたいで、ちょっと反省。

それにしても、アスティ、こんなにいいとは。これまでよく、ワインを買いに来ていたんですが、ロマネスクについては、全く知らなかったですねぇ。とにかく数がすごいし、多くが、小さな素朴系が好きな人にはたまらない姿、ロケーションです。
その上、ちゃんと開いている、というのがまたよいですねぇ。

そうそう、トップの写真を見てお気づきかもしれませんが、ロマネスクの教会は、後陣が東向きのため、午前中に訪ねるとファサードは、逆行になってしまうんですよね。ファサードがポイントの場合、訪問は午後の方がベターですね。なぜかこれまで、感じたことはなかったですねぇ。大きいファサードだと、あまり関係ないからかな。大抵、午前中に出かけているんですけれど。
  1. 2009/05/05(火) 03:09:36|
  2. ピエモンテ・ロマネスク
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モトGP-ヘレス!祝、ロッシ優勝!



今日のレースは、250もモトGPも、どちらも面白い展開でした!
250、中盤から見たんですが、おお、いきなり青山Hが、トップ争いに思いっきり絡んでいるではないですか。思わずどっかりと座ってみちゃいました。がんばったですね~。バウティスタと抜きつ抜かれつ。まさか最後に彼が抜け出すとは思ってなかったんですが、今年はすごく調子がいい?これからも楽しみです。250は、毎回見ているわけではないのですが、ちょっと目が離せなくなってきました。シモンチェッリは、ほんのわずかの差で表彰台に届かず、残念でした。
さて、モトGP。意外な結果というか、静かに緊迫したレースって印象です。トップでの争いが、目立つバトルじゃなかったのに、緊張感がありました。ホームでもあるし、大先輩でもあるし、同じスペイン人として、どうしてもロレンツォに負けられないペドローザ、そして、やはりチームメートながらとんでもなくキャリアの差があるロレンツォには、意地でも今日は負けられんぞ、というロッシ、その二人の気合の結果でしょうかね~。
ダニが、ずいぶんと長い間トップを走り、耐えたって感じでしたね。ロッシに抜かれて、ふっと抜けたというか、もういいよ、ここまでで、っていういつものダニが出ちゃいました。でも、レース後のインタビューでは、すごい満足度高くて、関係者みんな、なんか変、やっぱりロレンツォが抜けたからだね、なんて、結構意地悪な批評も。
そう、ロレンツォ、最後3周で、自爆しました。すでに3位のストーナーを捕らえていて、もしかしたら、追いつけそうな好調な走りをしていたのに、いきなりスリップ。攻めに攻めたかったのでしょうが、失敗して離脱するのと、4位でポイントを獲得するのと、そこまで考えられないとこが、やっぱり厳しく批評されてしまいますね。経験の差、でもあるけど、性格の差でもありますね。ダニとは、マジで険悪な関係らしいし、ロッシとも、あまりうまくはいってないようで。去年後半の低迷で、多少は大人になったんでしょうが、まだまだ悪童ぶりは健在ということなのかな。天狗にならないと成績が残せないタイプなのかな。
さてロッシ、さすがにうれしそうでした。レース終了後は、十年前の再現ということで、簡易トイレに駆け込むというパフォーマンスまで。全く楽しい男です。
最初から最後まで冷静な走り。計算されつくしたような戦略、のはずなのに、彼がやると、それが戦略とか計算とかではなく奇跡の気合のように思えてしまうんですよねぇ。それが好きな理由なんですが。どこで出発しても、どこで終わっても、とにかく華があるというのはすごいことです。
今日は、スタート4位で、ま、彼としては成功といってよいスタートで、4位につけましたが、まずロレンツォをかわすのに相当てこずり、そしてストーナーをかわしたわけです。ここで、ストーナーの華のなさが明らか。っていうか、わたしにとって、なんでしょうか。特に今日はスピードも今ひとつで、先を行くダニとの差が広がりつつあったので、見ていて気が気じゃなく、ストーナー、2位をキープしたいなら、もっと飛ばせ、あほ!馬鹿!ダニを捕らえに行くロッシの邪魔はするんじゃねぇ!と罵倒しながら見ていたわたしです…。
しかしストーナー、ヘレス、ほんとに苦手なんですね。この7,8年で、表彰台は初めてだったというので、びっくり。
ストーナーといえば、Ducati。今日は、今シーズン初めてFuoriGiri(レース後の批評番組)を見ましたが、ひとしきりDucatiの話が出ました。要は、ストーナーはいいけど、彼以外のDucatiは、常に下位を低迷しているのは、一体どういうことか、ということ。
ゲストに、今日5位と検討したメランドリが来ていました。彼が言うには、ストーナーというレーサーは、誰とも違う、彼は何でもどんなセッティングでも乗りこなせてしまえるんだと。マシンのセッティングを100%信頼してどっぷりそのまま運転できるんだと。僕だって、Ducatiでサボっていたわけじゃなくて、シーズン中、深夜まで試乗したりディスカッションしたりしてきたんだが…。今年、メランドリに代わってニッキーが走っているわけですが、明らかな低迷だし、やはり問題あるんでしょう。しかし、ストーナーは、他のマシンに乗っても、やはり早いんでしょうか。ちょっと乗ってみてほしい気がしますね。
ダニの復活は喜ばしいことです。今シーズンは、どんどん楽しくなりそうです!
  1. 2009/05/03(日) 23:08:41|
  2. モトGP
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アスティ周辺のロマネスク

ず~っと前から気になっていた地域なのですが、結構山がちだし、なんかなぁ、気合が入らないと行けないなぁ、と、坂道発進の出来ないわたしには気が引ける地域でもありました。
この週末、絶対にどこかに行きたくて、候補は、ガルダ湖周辺、Camogliのサン・フルットゥオーゾ、そしてこのアスティ周辺。三連休なので、お出かけ好きなイタリア人がたくさん出かけて、海や湖は混みそうだし、と、人ごみは、ときとして坂道よりもっと苦手なので、アスティに決めました。
8時前には出発。気合入ってます!しかし、転居の結果、いつもと違う道をトライして、早速失敗。まずミラノを出るのに一苦労です。ゼエゼエ。気合は方向音痴には、効果なし。
でも町を出てからは超順調。それが最後まで継続です。正直、これほど迷わないドライブは、初めてといってもよいでしょう。地図を見て、難しそうだなぁ、と思ってしり込みしていたのに、なんと地図より全然らくちん。この逆(地図では簡単そうなのに、めちゃくちゃ迷う)はよくあることですが、一体どうしたって言うんでしょうね。相性がいいのかな。
そんなわけで、たった一日のドライブでしたが、思わぬ収穫となりました。この地域、実にたくさんあります。土地や教会の感じが、ちょっとティチーノのロマネスクを髣髴とさせる感じ。宝探しです、まさに。谷の道を走り、丘を登って小さな村を抜け、郊外の墓地にたどりつくと、あ!こんなところに!ってそういう行程の繰り返しで、でも、ブドウ畑やなんかの風景がとにかく美しくて、繰り返しが全然苦痛にならないのです。
特に春ですから、緑の美しさは格別。そろそろポピーの赤い絨毯が見られるかと思っていましたが、まだ菜の花の黄色でした。そして、とても美しかったです。
まだまだ見たいマイナー教会がたくさんあるので、また行くと思います。アスティの郊外には、友人のレストランもあるので、次回はそこで食事をすることを予定していこうかと思います。
また、アグリツーリズモもたっくさんあるので、のんびり一泊でかけるのも悪くないかも。
とにかくわたしの好きなかわいらしい変な形のものがいっぱいあり、山ほど写真を撮ってしまったので、また整理が大変。ふぅふぅ。

まずは、Montechiaroのサンティ・ナザリオ・エ・チェルソ教会。


モンテキアロの町外れ、牧草地の真ん中にぽつんと残された鎮守の森状の緑に、半分隠され、鐘楼が、飛び出ています。



この白とレンガの赤の組み合わせは、この地域の多くの教会で使われているパターン。印象的、とても上品です。そしてこのファサード、実にかわいいんですよ。ちまちまとした装飾がいっぱいあって。



白だから、かわいらしさが増幅されるような感じします。ここ、残念ながら閉まっていたのですが、でも窓からのぞいたところ、中は新しくなっていて、特に興味を惹かれるものはなさそうでした。



この鐘楼の装飾も、とてもかわいいし、凝っています。全体が美しく修復されています。ロケーションも素敵だし、地元の人に愛されているのかなと思います。

このあと、Cortazzone、Montafia、Vezzolano、Montiglioと周りますので、お楽しみに!
  1. 2009/05/03(日) 03:21:38|
  2. ピエモンテ・ロマネスク
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