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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

家のことなど

この週末は、完全なおうちライフ。お天気もいいし、気温も上がってきているし、お出かけにいい陽気だったのですが、なぜかあまり外出したい気持ちがなかったので、思いっきり寝坊して、のんびりと過ごしました。
こうして、ドップリと時間があってはじめて、お家のやらなければいけないこと、やりたいことが出来ます。やりたくても面倒なことって、なかなか手が付けられないんですよね~。

その一つが、絵を飾ること。
すでに昨年末、大きなものは友人が手伝って掛けてくれたのですが、中ぐらいの額たちは、掛けた高さががたがたで調節する必要があったし、小さい額たちは、自分で釘うちからしなければならなかったのです。が、ずっとほったらかしていました。
で、午後も遅くなってから、ここでやらないと、また何ヶ月もやらない、と思って、一念発起。まずは中ぐらいの額の高さ調節から。
これ、結構面倒なんですよね。幸いこの額は、自分で持てる大きさ、重さですが、それにしても、なかなか。
完成!


先日エゴン・シーレ展で求めたデッサンを、早速飾りました。これまではレンブラントのデッサンでしたが、古いポスターだったし、入れ替え。右はベネチアで求めたカンディンスキー、左は、レオナルドのアトランティック・コードの一ページ。三枚、めちゃくちゃタイプが違うポスターで、統一感ゼロ!

そして、釘うちから始めた小さな額。


こんなもんでも四枚、きっちり高さをそろえようと思うと、結構大変で、途中、もうやーめた!と中断したんですが、いやいや、ここでやらないとまた数ヶ月…、となりますから、がんばって再開。
完成!
これは、去年バルセロナのピカソ美術館で求めた、ピカソの闘牛を素材にした墨絵。大好きなシリーズです。

テレビのある居間の一角は、こういう感じになりました。


こっち側の大きな額は、マチスとミロと、イタリアの現代作家。統一感のあるような、ないような。
ここには、将来的に、ポスターではなくて、本物のアート作品を飾りたいものだ、と思っていますが、さてね。
あ、一点だけ、小さいけど作家ものがあります。


日本人作家の木版画。貧乏なのに、アートを結構購入している母からの、入居祝いです。

お家といえば、先週からはじめた(というのも変ですが)、花のある暮らし。
この週末は白のミニ・バラにしました。


いわくつき。
近所の花屋で買おうと思い、いつも行くスーパーの脇に出ている屋台に行ったんです。ちなみに、本物の店構えの花屋さんもたくさんありますけれど、庶民が普段使いのお花を買うのは、大抵そういう道端の屋台なんです。
で、物色したのですが、花束と鉢植えがたくさんあるわりには、手ごろな感じのがないんです。お店の人はなかなか来なくて、やっと来たと思ったら、なぜか端から胡散臭そうにこっちを見るんです。感じの悪い中年のおばさん。
あの~、もっと小さい花束がほしいんだけど、というと、「ないない。花束は、そこに並んでいるだけで、ばら売りはしない。バラで売るのは、こっちのバラだけだから(しゃれじゃないです、イタリア語なんで…)!」え~?という顔をしていると、「この小さいバラで1本1.5ユーロだから!」
そんな値段で、あんた買えないだろう?って言う態度なんですよ。花束は大きいのが15ユーロで、ちょっと小さめのが10ユーロ。別に買えない値段じゃなくて、気に入らないって言うだけだったんですけども~。
非常にむかむかして、「じゃ、いらない!」とつぶやいて(オバサンは、売る気もなく、すでに離れていたんで)、さっさととなりのスーパーに入って、そしたら一束、ちょうど私がほしいなと思っていたくらいの容量で内容の花束が、たったの4ユーロで売ってましたさ!さっさと買って、さっさと水切りして、飾りました。十分以上にかわいいじゃん!
あんなに感じの悪い花屋、いや、お店屋さん全般でも、なかなかないです。特に花なんて、本来必要ないのに買うものなんだし、基本的に結構感じいい人が多いような。いつも行く朝市の植木屋さんなんて、2ユーロの鉢しか買わなくても、とても親切にありがとうって言ってくれるし。
しかしあんなに感じ悪くて、商売になるんですかね~。まぁスーパーのおかげで、人通りは多いし、地の利はあるし、鉢植えが多いとこ見ると、鉢は結構いいのかもしれないけれど。私は、絶対に、何があっても二度と買わない!
  1. 2010/03/15(月) 03:41:25|
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ローマ中世、その28、聖ジョバンニ・エ・パオロ

ここもまた、起源は4世紀と古い教会ですが、今ある建物は、12世紀の再建。そのとき、修道院も創建されたそうです。鐘楼が、例の典型的ローマ・ロマネスク・スタイルです。


ずーっと現役だったらしくて、つまり、ずーっと修理、改築、改変が絶え間なく続いたようです。実際、内部は完全に新しくて、見るべきものは、一切ありません。
でも、20世紀の修復で、初期キリスト教バジリカ様式のファサードが再現されたのだとか。
よく資料をあたらないと分からないのですが、でももし、ガイドブックに簡単に触れられているように、12世紀に再建された建物が元になっているんだとすれば、それ以前の初期キリスト教時代の建物にはどうやって遡ったのだか。この辺は、調べてみないと、と思います。


これが、ファサードにあるポルティコの部分。柱頭は古いスタイルですが、さて、どれだけ古いものなのか。
めげずに古いものを探します。
ポルタイユ。


コスマーティのモザイクと、獅子。


どっちも、あまり歴史の重みがないですね。っていうか、汚れがない?新しいのかな。
確実にロマネスクの鐘楼。これは、巨大だけれど、なかなか優美できれいですよ。


そして、鐘楼の下部、思わず触ってしまった重厚な石積み。これはローマ時代の古いものでしょうね。



ここは、場所的にはコロッセオの裏側、丘に挟まれた緑の地域で、すごく田舎みたいな空気です。観光に来る人なんてほとんどいないみたいな。早朝だったせいもあるでしょうけれど。でも、この辺りからコロッセオに行くと、いきなりものすごい観光客の数なので、ほんのちょっとの距離で、なんだか別世界。
ローマの人ごみに辟易とした向きにはよいかもしれません。
  1. 2010/03/14(日) 07:25:57|
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ミラノ展覧会、エゴン・シーレ

最近つい残業して、木曜日の夜の展覧会になかなか行けないので、今日は、午後も早いうちに仕事をやめて、久しぶりに町の中心部をうろうろとしてきました。最近、無料の写真展とか、かなり地味めな展覧会が多かったので、たまには、いかにも、っていうものを見たくて、2月末からはじまった、「エゴン・シーレとその時代」という展覧会に行ってきました。



エゴン・シーレ、すごく好きなんです。
もう20年以上も昔、訪れたウィーンで、何はともあれエゴン・シーレ!と、彼の作品だけはしっかり見てきました。そのとき初めて、油の大作と対面した記憶は、今も鮮明です。それまで、スケッチ風の作品しか見たことがなかったので、実に感動的でした。

今回、どういう展覧会か知らなかったんですが、シーレとその時代ということで、彼の作品のみならず、当時のウィーンで活躍していた芸術家全般の作品を紹介するとともに、それぞれのかかわりなんかも細かに説明した、言ってみれば、時代を語る展覧会でした。シーレの盟友クリムトはともかく、それ以外の画家で知っていたのはココシュカくらいでしたけど。



エゴン・シーレって、もう少し破滅的な人だったと勝手に思い込んでいましたが、実は全然そんなことなくて、田舎からウィーンに出て、クリムトに出会ったことで当時の最先端シーンにすんなりと溶け込んで、適当に活躍して、愛人も作って、と結構順調な画家人生。ただ、一度、少女猥褻の罪に問われて、刑務所にぶち込まれたようですけれど、トラウマってそのくらい。
なぜ破滅的な人生だったと思い込んでいたかというと、多分、そのあまりに早い死のせいだと思います。
28歳ですよ。それでこれだけ多くの作品を残しているというのは、驚嘆です。
死んだのはスペイン風邪。残念です。
そして死の数年前には、第一次世界大戦で、絵を描く時間が少なくなって。これまた残念なことです。

彼の絵は、とてもリアリスティックな風でいながら、もっと突き抜けた感じっていうか、現実を通り越しちゃっている透明感みたいなものがあって。女性のあられもない格好のスケッチやデッサンがたくさんあって、すごく好きなんですが、あられもない姿態の女性の顔が、フィリッポ・リッピ描くところの聖女みたいだったりして、あ、女好きだったんだろうな、っていうか。
とにかく、スケッチの線がすごいです。太い鉛筆で描いているのが多いのですが、迷いなし、ざっくり一本、すいっと。それでいて、もう見事に女性の身体が浮かび上がってきて。
そして彼の場合、スケッチと油絵の差がほとんどなくって、スケッチに色を乗っけたのが油絵。かなりうす塗り。
一方で、クリムトも、スケッチ段階ではシーレとスタイルがとても似ているのに、油になったら彼の場合は、全然違うものになりますもんねぇ。



ヌード・デッサンのアトリエに通っていたことがありますが、そのとき、よく来ているおじさんで、ちょっとクリムト風のデッサンをする人がいたんです。長い人たちは、お互いの作品を交換したり、人のを所望したりしていたのですが、私は新参者でもあり、とても、それください、とは言えなかったんですが、今考えても、惜しかったな、と思うくらい、素敵なデッサンだったのです。当時は、クリムト風だなって思ってみていたけれど、今おもうと、どちらかというとシーレ風だったかもしれない。あのアトリエ、今もあるのかな。

でもシーレって、風景も実はすごくいいんですよ。彼の描く木とか家並みとか、これもかなり好きです。今日の展覧会にも少しおいてありましたが、やはりとてもシーレで、とてもすばらしいものでした。女性の大胆なポーズのヌードは飾りづらいところがありますが、家並みや木の絵は、家にもぴったり。

地味ではありましたが、まぁまぁ面白かったかな。

Shiele e il suo tempo
Palazzo Reale
24/02/2010 - 06/06/2010



おまけ。帰りにヴィットリオ・エマヌエレの方に行ったら、道端で写真展。アイスランドの風景写真で、とても美しく、自然のすごさがあふれたものでした。アイスランドは、いつか行ってみたいと思っている国の一つなので、興味深い写真でした。
やっぱり町中に行けば、何かしらありますね。これが都会で暮らすよさと思います。
  1. 2010/03/13(土) 06:43:35|
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ローマ中世、その27、サンティ・クワットロ・コロナーティ教会

ミラノは、昨夜から雪で、寒いこと!一時の暖かさが嘘のように、真冬に逆戻りです。これが最後、と思いたいところですがね~。
さて、めげずにローマ中世、まいりましょう。

地味な教会です。場所もかなり地味。というか、完全な住宅街の一角で、普通のローマ観光では、ここに来ることはないんじゃないでしょうか。
サン・ジョバンニ・ラテラーノから、コロッセオに抜ける道なのですが、ここを歩いている観光客は、早朝だったということを置いといても、超少ないですね。
ある意味、とてもいい道です。適度にくねくねしていて、そしてちょうどこの教会のある辺りから、コロッセオ方面に向かって、どん!と谷底に落ちていくように丘を下りますので、複数の丘からなっているローマの地形を、足で感じることが出来ます。
でも、早朝に立ち寄って、教会は開いていたものの、その他見たい部分はクローズで、また後戻りしてくる必要があり、そうなると登り道。かなりきつかったです。


そのきつい坂道から見上げるコンプレックス。とにかく巨大。そして、全体に、壁がひび割れていたり、はがれていたり、痛みが非常に激しいのが、ちょっと痛々しい感じでした。でも、現役の教会であり、現役の(修道女のための)修道院なんですよ。

教会部分の創建は古く、4世紀で、9世紀に拡張されています。
今ではここも内部はバロック時代の装飾で覆われていますが、小さいし、くらいし、なんだか暖かい雰囲気があり、ぎらぎらの装飾系でなくて、とても辛気臭い昔ながらの教会の雰囲気が充満していました。



中世的視点から、この教会で重要なのは、13世紀のコスマーティのキオストロと、やはり13世紀のフレスコ画が残されているサン・シルベストロ礼拝堂です。
まずはキオストロ。


ほっそりした優美な小円柱二本組みで、あちこちコスマーティのモザイクがはめ込まれていて、とてもきれいでかわいらしいキオストロです。この写真の印象よりも、実際はこじんまりと小さいですよ。
とても寒い早朝なのに、この教会は、修道院もあるからでしょうか、珍しくお土産販売が熱心でした。キオストロの一角で、とても清楚な修道女が、ガイドブックや絵葉書を売っていました。ローマ、意外とお土産販売がないんですよ、教会では。本屋を回る暇もなかったので、ちょっとうれしくなって、この教会のガイド本と、フレスコ画の絵葉書を買いました。そしたら、「あ、ふたつも。では、端数を負けときますね」なんて、そんな必要ないのに、負けてくれました。
ですから、この教会に関しては、すごい情報量です。でもまだ全然読んでないので、何が書いてあるのやら。これから徐々に読んで、サイトにまとめるのが、実は今から楽しみ。

教会とは離れた場所、修道院の方の入り口脇に、フレスコ画があるサン・シルベストロがあります。
とても小さい礼拝堂ですよ。
入場。


実は撮影禁止なので、これは、絵葉書から。
入り口上、つまりファサードの裏側部分、そして、両脇の壁に帯になって、ずらっとフレスコ画があり、すばらしい保存状態です。色がビビッドで、薄暗い建物の中でも、輝いています。
これ、9世紀の初期キリスト教教会の一部だったものだそうです。
フレスコ画のテーマのほとんどは、コンスタンティヌスのキリスト教改宗のお話。
では、ちょっと寄ってみましょうか。


これは、洗礼をすることによって重病から回復したコンスタンティヌスが、サン・シルベストロにティアラを渡す、の図。ティアラって、お姫様のきらきらの冠と思っていたら、教皇冠のことを言うらしいです。ほほぉ。


これは、コンスタンティヌスの使者が、隠遁生活をしていたサン・シルベストロを探して、ソラッテという山に近づく、の図。
ね、どれもこれもきれいでしょう。ビザンチンの影響が濃くて、13世紀なのに、ヘタウマの下手が抜けたわりにうまくもないっていう私の嫌いな方向に行ってません。ここはすばらしいですよ。

入場するには、修道院脇にあるベルを鳴らす必要があります。しばらくすると、壁に開いた穴をふさいだ扉ががたん、とあいて、修道女の声がします。怪しい飲み屋みたいですね。顔は見えないようになっていたような。礼拝堂の扉は、外からは勝手にあけられないようになっているので、そこで、修道女が鍵を解除してくれます。料金は決まってないのですが、献金をお願いされます。それよりも、しっかり入場料を取ったほうが合理的なような気がしますがねえ。「いくらでもいいんです」というので、私は小銭で数ユーロ出した気がします。ちょうど同じときに、観光客を二人連れた神父さんがいらっしゃいました。修道女は、あ、同業者って感じで、いいですよ、といってましたが、その若い神父さんは、すかさず10ユーロ札を出していました。すがすがしい態度でした。
そして、彼らと一緒に入場して、神父さんの細かいガイドを聞かせてもらう特典付。これはラッキーでしたね。面白い話が結構きけました。
本当に、次から次と、お宝が姿を現します。この教会は、外見からはこんなお宝、全く想像できないですよ。これまた、強力にお勧めです。
  1. 2010/03/11(木) 06:38:03|
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ローマ中世、その26、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ教会

昨日訪れた洗礼堂のお隣、ローマらしい巨大教会、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノがあります。
今はもう、他同様、バロック以外の何ものでもない教会ですが、オリジナルは、4世紀早々、コンスタンティヌス帝の創建した古い教会の跡に立てられたという大変由緒正しいもの。
コンスタンティヌスは、最近やたら出てきますが、4世紀初頭に皇帝だった人で、当時、キリスト教を始めて公認した人ですから、やはりバンバンと教会など建てて、権威を持たせたんですかね~。


右奥の建物が、教会です。手前にあるオベリスクは、勿論エジプトから分捕ってきたものです。

ここ、とにかく巨大です。スペインはサラゴサのサンタ・ピラールだったかな?ヨーロッパ一巨大とか言われていたような、そういう教会を髣髴としました。でかければいいってもんじゃ全然ないけど、でもやっぱり、庶民はうへぇ~、となったかもしれないですねぇ。


入場したとき、ミサが執り行われていたんですが、教会の前部が仕切られているだけで、側廊も後ろの方も、歩き放題。ミサは厳かに進められていても、観光客のざわざわは信じられないくらいうるさくて、厳粛さゼロ。こういう、現役で生きていても、宗教的にだめになってしまっている教会って、苦手です。フィレンツェのドゥオモとかもそうですね。そういうのに比べると、ミラノのドゥオモは、ざわざわ感が少ない気もします。もしかして、暗さも関係あるかも。ミラノはゴシックで、まだ全体に闇が残っていて、そうすると、自然に話し声もひそひそになりがちって言うか。それに比べて、バロックの教会は、思いっきり開放的でとにかく明るくて、ひそひそする必要を感じさせないって言うか。

話それました。
この教会、しかしこう見えても、実は中世があるんですよねぇ。
一つは、上の写真でもちらりと見える後陣のモザイク。


13世紀終わりのモザイク。私は、ほとんど面白みを感じない時代ですけど、まぁ一応中世です。
そして、おなじみ、コスマーティの床モザイク。


これはどこで見ても、やっぱりきれい。ここのは保存状態もよいし、比較的新しいのか、とても美しかったです。
そして、この教会で、中世好きが絶対に見なければならないのが、キオストロです。


これは有料なんですが、その価値はある美しさです。他の教会でもいろいろ作品を残しているヴァッサッレットさんの作品で、コスマーティのモザイクもふんだんに使われていて、きらきらしています。


ね。近寄ると、きらきら過ぎに見えるかもしれませんが、全体を眺めると、このきらきらモザイクも全然嫌味じゃなくて、緑に映えてきれいですよ。
回廊には、ローマ時代や初期キリスト教時代の石版などがあり、わたし好みのレリーフなんかも。



ローマでの鉄則は、ファサードがバロックだから、遠慮しておこう、と食べず嫌い状態で、踵を返してはいけない、ということですね、つくづく。事前に、どこに何があるかを勉強しておく価値が高い。って言うか、下調べしないと、何も見ることが出来ないで終わってしまいそうです。
  1. 2010/03/10(水) 06:31:54|
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ローマ中世、その25、バッティステロ・ラテラネンセ

まだあるの~、とか言われそうですけど、まだあるんですよ、ローマの中世。あまり誰も注目しないけれど、奥が深いですよ。
さて、今回は、ラテラーノ地区にある洗礼堂。

ここには、サン・ジョバンニ・ラテラーノという巨大教会があったり、二千年記の時一躍話題になった聖なる階段(スカラ・サンタ)とか、いろいろ重要な宗教施設が固まった地域。そういえば、昔ローマにしょっちゅう行っていた頃は、定宿にさせてもらっていた友人宅の最寄が、この広場にあるメトロ駅だったので、よく通り過ぎた場所です。でも、当時はキリスト教世界にまったく興味がなかったので、全体のコンプレックスの様子とか全く知らず、いつもただ通り過ぎていました。

洗礼堂は、巨大なサン・ジョバンニ・ラテラーノ教会に向かって右側にある、こんな地味な建物です。


こんな地味ですけど、由緒正しい建物で、コンスタンティヌス帝によって4世紀に建てられたものです。このタイプの建物としては、原型ともなる構造らしいですよ。
しかし、中に入ると、なんだかかなりバロックしていて、あれ?っていう感じです。


おかしいな。古いモザイクがあるはずなのに、としばしうろうろしてしまいました。
脇に、礼拝堂に通じる扉があり、そちらが肝心の中世だったんです。

早朝に行きました。まだオープンしていないはずの時間だったけれど、一応立ち寄ったら、開いていたので、喜び勇んで入ったのです。洗礼堂は無人で、シーンとしています。礼拝堂に足を踏み入れると、静寂ながら、すでに祈っている人がいるのでした。


ここもまた、全体がバロックで装飾しなおされてしまっていて、気に入らないわけなんですが、要所は古いものを残しています。
冬の朝日は弱弱しいながら、幸い後陣には照明が!
そう、ここに、お目当ての7世紀のモザイクがあるんです。


荘厳でしたねぇ。静謐。弱弱しい朝日。祈りのつぶやき。
ああ、そんなシリアスな空間で、写真なんか撮るわたしって…、と思わず申し訳ない気持ちで一杯になりつつ、やはり撮らずにはおれない…!
しかし、ここでも、チボリオが邪魔して、正面から撮れないのが、とってもストレスでした。なんて言っては悪いんですけど、でも、私はやはり、チボリオよりモザイクの方が興味あるので。


とにかく無理やり撮る!

このあとあちこち回った後で、また同じ場所に戻ってきたので、改めて入ったところ、ミサが始まるようで、礼拝堂はぎっしり満員でした。早朝の静寂など、嘘のように、ざわざわとしていて、あの厳かな空気とは全く違う空気がありました。なんだかとても得したような。まさに早起きは三文の得ですね。
まぁ、教会めぐりは、早起きしないとどうしようもないんですけどね、どこであっても。
  1. 2010/03/09(火) 06:21:17|
  2. ローマの中世
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ローマ中世、その24、サンタ・アニェーゼ・フオリ・レ・ムーラ教会

前回ご紹介したサンタ・コスタンツァ霊廟のお隣にある教会です。霊廟に祭られたコスタンティヌス帝のお嬢さんまたは孫娘であるコスタンツァが、殉教者アニェーゼを奉るために建てた教会で、起源は4世紀と古いです。


でも、外観は、14,5世紀の再建なので、ロマネスク的には、全然面白みのない建物になっています。でも、実は中に、7世紀頃の素敵なモザイクと、カタコンベが残されているので、中世ツアーには欠かせない巡礼地(?)です。
これが内部の様子。いろいろと新しい部分も多いのですが、身廊を分割する柱は、リサイクル品も混じっている面白さがあるし、フレスコなどの装飾も激しいとは言え、ギラギラ感があまりない印象です。暗かったからかな。


そして、後陣には、お目当てのモザイクが!


これ、美しいですよ~。今回見た中でも、相当上に行くと思います。背景は黄金きらきらとは言え、ごちゃごちゃしてないのが、とてもすがすがしく、それに、メインにいらっしゃるアニェーゼさんが、なんともかわいらしいんですよ。


ね、りんごのほっぺで。でもこう見えても、アニェーゼさんったら、筋金入りの信者で、キリスト教迫害時代、彼女が十歳頃に、改宗するか死か、と迫られて、なんときっぱりと死を選んだんだそうですよ。それで潔く殺されたってことで。まぁぁ。恐ろしい時代ですね。十歳の子供に、そういうことを迫るって…。そんでまた、迫られた子供が、きっちりと対応してしまうって…。いやはや。
で、アニェーゼという名前にちなんで、毎年アニェーゼを祝う日には、真っ白な子羊(アニェッロ)を先頭に、行列が練り歩くって言うお祭りが催されるそうで、アニェーゼ信仰って言うのが結構あるみたいです。

も一つモザイク。これは、ラベンナのガラ・プラチディアのモザイクを彷彿とさせますよね。こういうモチーフも、きっと時代時代にはやり廃りがあったんでしょうね。



さて、教会をたっぷり堪能した後は、カタコンベ観光です。ここは、ガイド・ツアーだけで、時間が決まっています。こんな町外れなのに、観光客が結構集まってきていて、最終的には10数人のツアーとなりました。
内部は、残念ながら撮影禁止。ただ、撮影するほどフォトジェニックなものはほとんどない、とても地味なカタコンベです。とは言え、ローマでも、保存状態としては、最もよいカタコンベだということでした。また、ガイドのお姉さんがすばらしくて、30分弱だったかと思いますが、とても面白い内容でした。アニェーゼの殉教の話なんかも、そこで聞きました。
イタリア語が分かる方で、本来のカタコンベらしいカタコンベを見たい方には、是非お勧めです。
  1. 2010/03/08(月) 05:37:18|
  2. ローマの中世
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一輪挿し

ちょっと前から、花のある暮らしっていうことを気にしていて、一輪挿しがほしいと思っていました。
かつて今よりもずっと貧乏で、将来の展望も何もない生活の中でも、週に一度は生花を買っていたのに、そういえば、そういう習慣がなくなって久しい。最近鉢植えも、この冬の寒さですっかりだめになってしまっているし、友人知人のブログとかで花のある暮らしを見たりして、これじゃいかん!とか感じてて。
で、家のあちこちにちょっと花コーナーみたいのがあるといいよなぁ、と思って、一輪挿しを探していたんですが、探すと、モノって意外と見つからないんですよね。こういうときのお助けはいつもイケア。
この時間を逃すと、もう駐車場が満杯になっちゃうな、というぎりぎりの時間帯に滑り込みセーフで、いくつか見繕ってきました。生活用品がほしいけど、これといったものが見つからない場合、イケアに行けば、とりあえずとてもリーズナブルな値段で、許容範囲のものが見つかるので、本当に助かります。どっかでいいものが見つかるまでのつなぎ。といいつつ、ずっと使っちゃったりもするわけですが。


まずはオーソドックスな、四角いガラスの一輪挿し。
チューリップも、イケアで調達。何から何まで、気が利いてます。
同じものを複数買うのもつまらないので、異なるタイプのをいくつか購入。これなんか、たったの1ユーロ。


この、丸みのある薄いタイプは、浴室に置いてみました。すごく薄手で軽くてかわいくて、かなり好きですが、たった2ユーロ。


お花がまだあるので、家にあった花瓶も引っ張りだしました。これは、もともとリモンチェッロ(南イタリアのレモンのリキュール)が入っていた、バイオリン型のガラス瓶。実は後ろにあるのは、焼き物が趣味の母が作った花瓶。でも、ちょっと水漏れするので…。


まだ赤いチューリップが残っているので、大きい花瓶。


まだお雛様モードのテレビの上。実は、2日の夜に出したばかりなので、まだしまっていません。この週末まではおひな祭りモード。赤いチューリップもぴったりしっくり、華やかになりました。

ついでに、花の種も購入。雪でやられてしまったシクラメンは、とうとうどれ一つ復活しなかったので、今、ベランダはさびしい限りです。最近、鉢植え系は、あるものを買うことが多かったのですが、たまには種から育ててみようかな、と思って、ミニ・ペチュニアとバルベナです。


ペチュニアのミニってどういうのかな。このまま気温が上がるようだったら、撒いてみようと思います。楽しみですね。
しかし!まずは枯れてしまった鉢植えの始末をしないといけない。これが結構厄介です。
  1. 2010/03/07(日) 07:35:10|
  2. 植物、花
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ミラノ、アート、コルソ・コモ10

今日は、とてもよい展覧会でした。多分、日本でもかなり有名なコルソ・コモ10。
まずはファッション・ビルとしてブティックが有名で、そしておしゃれなカフェが有名。でもわたし的に最もよいと思うのが、二階部分にある、カルラ・ソッツァーニ・ギャラリーと、建築やインダストリアル・デザイン、写真に特化した書店です。確か、ビルのオープン当時から、このスペースはあって、常に写真展中心の展覧会をやってきているはずです。
ギャラリー・スペースは、大き目の一部屋だけなので、確かに写真展くらいしか出来ないんですが、なかなか質の高い展覧会を、それもただでやるんだから太っ腹です。

で、今日の展覧会は、ティム・ウォーカーさんという、英国出身のフォトグラファーの写真展でした。


写真がないのが残念ですが、とても面白い作品でした。作りこんだ写真で、現物があったら、そのまま現代アートという被写体も多くて、そういう意味で、写真とはいえ、あ~、現代アートだ~、と分かりやすい。
どういうのかというと、寝室のベッドの上に巣を作って卵を抱いている鷲だったり、部屋の中で巨大マスにまたがっている釣り人スタイルの少女だったり、部屋に氷山があって、ペンギンがぎっしり取り巻いていたり、そういうシュールな、でも、色合いとかとても暖かくて柔らかくてほのぼのしていて、シュールとは程遠い感覚の写真で、それがすごく面白かったです。

以前見たマッカリーの写真展も面白くて、写真に対する感覚が変わりつつあるんですが、いやいや、本当に面白いものですね、写真という表現も。
ミラノは、写真展、多いんです。写真専門のスペースも結構あるし。ここの他、フォルマというスペースがかなり気になっているので、今度行ってみます。

話戻って、ウォーカーさん、まだ40歳くらいの若手で、英国を拠点に活動しているそうですが、ファッションのヴォーグ誌での成功が、キャリアのスタートだったそうで、今でもヴォーグでは活躍しているそうです。確かにファッション写真といえないこともない写真も多数。ただのファッションじゃないわけですけども。ヴォーグという雑誌の凄みも感じますねぇ、こういう感覚の人を使うということで。

ところで、展覧会めぐりをきっかけに、長年歩いていなかったミラノの町のあちこちに出没するようになりました。このコルソ・コモのあるガリバルディ地域も、以前は結構通ることが多かったのですが、もうこの十年近く、ほとんど行ってなかったんじゃないでしょうか。驚きました!
どこもここも工事中、再開発真っ盛りなんです。ガリバルディの駅周辺の高層ビル建築は勿論、ズメラルド劇場という、かつてよく通っていた劇場の前に、地下駐車場でも作るのか、まさにその劇場がすっぽりと納まってしまうほどの大穴が開いていたり。長い間工事していた古い巨大建物が「メゾン・モスキーノ」なんて看板ついて、すっかりきれいになっていたり、そもそもコルソ・コモ自体が、道幅拡張されて、歩行者天国になって、昔とは全然違うものになっていました。いやいや、びっくり。ミラノに住んでいても、ミラノを全然知らないヒトになっていましたよ、すでに。

日本人比率も異常に高いですね、コルソ・コモにしろ、すぐ近所にある雑貨屋のハイテクにしろ。コルソ・コモのブティックを見ていたら、いきなり、「スミマセン、あれほしいんですけど」「ハイ、すぐ行きます。」という日本語の会話が聞こえて、一瞬耳を疑っちゃいました。日本人の店員さんもいるみたいですね。しかし、ほしいという品は、プラスティック製のクマみたいな変なオブジェで、思わず立ち止まってやり取りをきいていると、「これください、あ、ちなみにおいくらですか」「えーっと、130ユーロですね」という会話が聞こえて、またびっくり。品物を目指してきたんだろうけど、何か日本ではやっているものなんですかねえ。プラスティックのクマに130ユーロですか。いや、いいんですよ、別に。でも、そこまで来ながら、なぜ二階に上がって、ウォーカーさんの写真くらいみないんだよ、とは思ってしまいましたけども。

こうしていい展覧会に会うと、次回どこに何を見に行こうか、と考えるのが楽しくなります。ミラノはさすがに都会ですから、見るものがなくなることはないですし、無料というのも結構あるんですよね。情報のアンテナをしっかり張らないと。
では次回。
  1. 2010/03/05(金) 06:26:54|
  2. アートの旅
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ローマ中世、その23、サンタ・コスタンツァ霊廟

ここは、今回最も訪ねたかった場所のひとつ。ローマ中世の、代表的な教会です。
ローマ観光の中心からはかなり外れていて、ガイドブックでも、詳細な地図がない郊外扱いになっているので、相当遠いのかと思っていたら、実はテルミニ駅から、バスで10分強という近さでした。
すぐお隣に、サンタ・アニェーゼ教会がありますが、その創設者である、コンスタンティヌスの娘コスタンツァに捧げられたのが、この霊廟です。4世紀に、その姉妹エレナの亡骸も奉る集中型(円形)の霊廟として建てられ、中世に、洗礼堂に使用され、その後、教会として機能するようになりました。


今でも完全な住宅地の中で、当時は、緑しかない場所だったと思います。今でも、アッピア街道の方は、今でもあまり開発されていなくて、古代の遺跡が転々とある状態ですが、おそらくこちらも、元はそういう場所だったと思います。ノメンターナ街道という幹線道路沿いに、転々と遺跡がある感じ。
ただ、アッピア方面と違うのは、起伏が激しく、ここも、幹線道路から脇に入るのですが、その道がかなりの下り坂。霊廟は、そこをさらに脇に入り、緩やかな上り坂の突き当たりにあります。よりドラマチックな土地ですね。この緑の生垣のアプローチが、とても印象的。

では、入場!


モザイク好きのあなたなら、息をのむこと必至。ここのモザイクは、4世紀ローマ時代の緻密なものです。とても装飾的。それが、回廊の天井すべてを異なるモチーフで飾っているんですよ。


様々なモチーフ。しかし、遠い…!オペラグラスくらい持って来いよ!と、ここでも自分を呪いましたよ。きれいで見飽きることがない。でも首が痛くなります。
これは、後陣のようになっている場所のモザイク。


中心部のクーポラには、後代のフレスコ画が一部残っています(15,6世紀)。
こちらが、多分もともと亡骸が納められていた石棺のレプリカ。オリジナルは、バチカン博物館にあるそうです。



一見すると、今は教会としての機能がなさそうなんですが、実はバリバリ現役。わたしが訪れた日も、これから結婚式が始まろうというところで、そろそろ招待客が集まりだしたときでした。よかった!一歩遅かったら入れなかった!結婚式前だと、花やリボンで美しく飾られていたり、照明が明るくともされていたり、通常の開館時間とずれた時間に開いていたり、そこにいる人たちがみんなうきうきと機嫌がよかったり、結構いいことづくめ。最中や直後だと、逆に悲惨ですけどね。
今回、ローマを回ったのが週末ということもあったと思いますが、それにしても結婚式の多かったこと!一時は、離婚の難しさから、教会結婚が敬遠されて、市役所結婚が増えたらしいですが、また教会結婚が増えているという話を、そういえば聞いたような。それに、どうやらイタリア女性は、教会での結婚式には、強い憧れがあるようです。確かに、こんな古代の建造物で結婚式なんて、ちょっとそれだけで感極まっちゃうかも。バロックの教会なんかより、圧倒的にウェディング・ドレスが映えますしね。

いずれにしても、本当によい教会です。テルミニからバス1本でいけますし、サンタ・アニェーゼと抱き合わせで、お勧めの場所です。
  1. 2010/03/04(木) 06:06:39|
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