ちょっと日もたってしまって、「2010年フオリ・サローネを振り返って」的な記事になっちゃいますが、ま、いいか。せっかく訪ねた場所や、出会った作品を、地道にアップしていくことにします。
フオリ・サローネでは、ミラノの町中、実にいろいろな入れ物が使用されます。毎回使われる場所もあれば、新しく使われる場所もあり、本当に様々です。案内パンフレットの中で、その入れ物に注目して、思わず行ってみたのが、ここ、サンタンブロージョ教会。
サンタンブロージョは、本来の私の趣味であるロマネスクでは必須の場所。これまでに何度も訪れています。迷わず本体の教会に入っていったのですが、サローネの何かがある気配がありません。教会を訪れる信者や観光客でにぎわっていて、サローネ関連の何かを持っている人すらいません。え?ガセ?と思いつつ、一回りして、中庭の方まで出て、結局外に出たら、そこにサローネの幟を発見。さすがに本体ではなく、脇にある15世紀に建てられた礼拝堂が会場だったんです。
ここ、かなりフレスコ画も残っていて、なかなか美しいスペースです。私は作品に集中していましたけど、写真を撮っているうちに、フレスコがきれいに残っていることに気付いて、ちょっとびっくりしたんです。家にあるサンタンブロージョのガイド本を見たら、どうもルイーニのフレスコ画らしいんですよね。あらま~。ちゃんと見ないでごめんなさい~。
歴史を差し置いて、こういう変なランプとかがさりげに展示されているのです。
でもこれって、こういう入れ物だから、たいしたことない作品でも、妙に目立って、面白く見えたりするのかも、とちょっと思ったりしました。
この派手なピンクの椅子なんて、別になんでもないけど、この中世的な雰囲気の場所に置かれただけで、なぜか空間がとても現代っぽくなるって言うか。
置かれていたのは、ドイツ人数人の作品で、テーマは、デザインとアートの関係、というとても直球勝負でした。
でもこの庭のブランコ椅子は、ひたすら360度、すごい勢いでぶんぶん回っているという作品だったんですが、う~ん、デザインとアートの関係…?う~ん。
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- 2010/04/30(金) 05:20:33|
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修道院部分は、今では市役所や博物館に転用されています。
かつて、修道院時代、修道士たちが集った食堂は、今はホールと展示スペースになっているのですが、11~12世紀のフレスコ画が、上の方の壁に一部残っています。昔は、食堂のすごく高い部分にあったのですが、今は床が付けられて2階になっているので、すぐ側で見ることが出来ます。発見されたのは、ごく最近、1983年の修復のときだそうです。
色はかなり薄まっていますが、それでも一部はそれなりに残っています。こんなわずかな部分でも、聖人のだれそれ、と見分けがつくんだから、研究者ってすごいもんですね。上方にある幾何学模様は、ギリシャ風だとか。
この時代のフレスコ画は、テーマが何であっても好きなんですけど、それは色のせいもあるのかもしれません。色って、勿論鉱物から作られているので、時代ごとに青でも赤でも違う色になっていると思いますが、多分ロマネスク最盛期の頃の色って、なぜかとてもしっくり感じるんです。
さて、ここを見た時点で、モデナに戻るバスまであと1時間ほど。
ガイドブックに出ていた、もう一つの、起源は古いけど、全部バロックになってしまったというサン・ミケーレ・アルカンジェロ教会に行ってみることにしました。といっても、小さな村を出てすぐのところです。
おおお~!思いっきりバロック!それも、一体全体なんだってこんな色に塗ったもんだか!
ここ、オリジナルは、サン・シルベストロ教会よりちょっと新しいだけの9世紀後半の創建。ですから、初期キリスト教~ロマネスクなんです。教区教会として、地元民の集まる場所だったはず。
バロック時代にも、このようにされてしまうくらいですから、当時もそれなりに活発だったのでしょうね。バロックのはやった時代というのは、なんだかみんなが熱に浮かされたように、とにかくバロックにしなければならない、みたいな空気があったのでしょうかね。バロック様式には興味がないのだけども、そういう、全部を一気に席巻したバロックの空気というものは、ちょっと知りたい気がします。
さて、このバロック教会を、なぜあえてたずねたかというと、実は近年のオリジナル回帰気運で、一部だけ、ロマネスク時代に戻された部分があるんです。
後陣。この部分だけ、修復というか、ほとんど改築状態で、ロマネスクの姿が再建されました。
この教会にも、サン・シルベストロ同様、かなり広いクリプタがあり、バロック時代にふさがれてしまったそうなんです。その他の部分も含めて、本当は一気に全部、オリジナルの姿に回帰させるというプロジェクトがあったらしいのですが、後陣の再建で、バジェットが終わってしまったんだそうです。だから、今でもクリプタはふさがれたまんま。教会自体も、クローズしていました。その後、そういう話は出てないらしいですね。ノナントラ周辺は立派な一軒家も多く、結構金持ちそうだったのですが、誰かお金を出さないものかな。ぴかぴかの(?)ロマネスクに姿を変えてよみがえる日を期待したいものです~。
もうちょっと時間があるので、地元民に勧められたノナントラの歴史博物館に行ってみました。
博物館への興味というよりも、”箱”への興味です。
中世の村であるノナントラの猫の額ほどの中心部には、二本の塔があり、その一つ、ボローニャ人の塔、というのがこれなんですが、この中が博物館になっているんです。
四層になっていて、現代から中世、古代までと階が上がるごとに時代を遡るという、調度や内装も含めて、なかなかよく出来たかっこいい展示でした。図版や図解が豊富で、この手の博物館としては、結構楽しめました。
その上、一番天辺からは、周囲も含めた村の姿を見下ろすナイス・ビューも楽しめるんです。
緑がたくさんあって、実に美しい風景でした。大雨でしたけどね。あ、でも雨のおかげで、緑がみずみずしさを増していたかも(ポジティブ・シンキングです)。
というわけで、とても小さな村のわりには、結構時間をかけて歩いてしまいました。中世をキーワードにしているに過ぎないけれど、全体が中世だと、やはり押さえておくべき場所というのは結構あるものです。ここは、村そのものは面白みがなかったので、多分二度とは来ないな、と思ったせいもありますけどね。
以上、ノナントラの項、お仕舞い。
- 2010/04/28(水) 05:13:15|
- エミリア・ロマーニャ・ロマネスク
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最近、現代アートやデザインの話題ばかりで、メイン・テーマであるロマネスクが、ちょっとおざなりにされていました。
お天気が悪くて、なかなか遠出できない事情もあったのですが、この週末は、大雨の中、例によって超早起きをして、モデナ郊外、ノナントラまで、出かけてきました!
というわけで、久しぶりのロマネスクです。
ノナントラには、起源が8世紀、ロンゴバルドの創建の古い修道院があったのです。修道院全体は、今ではなくなってしまったのですが、修道院付属のサン・シルベストロ教会は、今でも現役なんです。
上がファサードなんですが、実はこれ、1900年に入ってから、オリジナル当時の姿が再建されたもの。長年の間、恐ろしいほどの改築をされたり、また崩壊したりで、相当ひどいことになっていたようなんですね。ファサードなどは、もう見る影もないって言うか、このオリジナルへの改築前の写真をみたらびっくりです。
しかし、幸いなことに、正面扉周囲の装飾は、美しく残されているのです。これはすごいことです。誰にかわからないけれど、感謝したいです。(写真が曲がっていますが、大雨のため、かさを支えながら片手で撮った結果です。)
リュネッタのレリーフ、そして扉の両脇にもびっしりとレリーフ。保存状態も良好です。
リュネッタは、天使や、福音書家のシンボルのフィギュアの真ん中で、玉座に座るキリストの図。
両脇のレリーフは、キリストとマリアの人生絵巻と、修道院の歴史が描かれているようです。
たとえばこれは、受胎告知。左が大天使で、手に巻物を持っています。右がマリア。
中は、かなりシンプルですが、内陣全体が大きく持ち上げられて、その下に、この巨大なクリプタがあります。円柱がなんと62本も立っているそうです。
でも、ここも多くが近年の再建です。天井部分はほとんど。とはいっても、円柱の上には、8~12世紀のかわいらしい小ぶりの柱頭がのっていますよ。
ほとんど植物モチーフで、動物フィギュアは、破損が激しいようです。これは唯一完全に残っているもの。ちょっと怖いですね。
中庭に出て、後陣を拝みます。
これも、かなりの部分再建されています。近年の再建前には、中央後陣の上ににょっきりと、四角い無粋な塔が建っていたんですよ。それって、後代に付けられたわけだから、ちょっと考えられないのですが、同時に、それを思い切って取ってしまうというのも、すごい英断というか、決断ですね。
そういう修復改築の歴史も面白いので、ノナントラの歴史の本を購入してきました。起源がロンゴバルドなのに、町も修道院も、ロンゴバルドらしさが全然ないっていうのも、なんか不思議だし。
毎度ですが、サイトにまとまる日を楽しみにお待ちください。
ノナントラ、続きます。
- 2010/04/27(火) 05:30:37|
- エミリア・ロマーニャ・ロマネスク
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THINK TANK続きです。
会場の大学で、最も大きなキオストロに展示された作品です。
この白いものは、プラスティックの廃材のような素材で、波打った形で置かれているんですけど、結構近くから見ても意外と美しい作品です。日が暮れると照明によって、とても幻想的な顔を見せるようです。
一角に設けられた憩いスペース。作品とは言え、ちゃんと座ってくつろいでいいんです。
パラソルの代わりに置かれたものは、透明プラスティックの上に、様々な形の白い食器が並べられています。どれも多分、使える本物の食器。一方椅子になっているのは、メタルなんですが、たたむと真四角、広げると、それぞれの辺に座れますって言うアイディア商品的な椅子でした。
いきなりお風呂です。
小さなコンテナのような建物にしつらえられたバスルーム。この、天井から水が降ってくる、バスタブに蛇口が見当たらないタイプは、相当はやりみたいで、あちこちで見かけました。照明もいろいろ凝ってます。
そりゃ、お風呂場が広ければほしいですね~、かっこいいし、気持ちよさそう。でも、極小バスルーム、極小バスタブの我が家には絶対無理。お風呂は、無理と分かっていても、つい関心が向くのは、やはりお風呂好き日本人なんでしょうか、わたし。
ここも小さな部屋です。外側は鏡張りでかなり派手。
上下左右に銀のホイルのようなものが張ってあり、前後は鏡張りで、わけの分からない空間になっています。照明で、暗闇から、銀色、青や赤に変わって、その度に雰囲気が全然違うものになるので、面白かったです。広さの感覚も変わるし、足元もぼこぼこおぼつかないので、怪しい感じがするし。でも、アートだったら、もうちょっと全体的に繊細に完璧に作るだろうな。ちょっとなんか、アバウトな感じがありました。
ヤマアラシ、という作品。
馬鹿みたいだけど、ユニークでもあります。壁に刺さっているのは本物の植物。月桂樹だったと思います。そこはかとなく香りがあって、妙な風情も。中に入れるようになっているのがみそですが、中には、刺さっている鉢のお尻が見えるだけ。延々と上まで。町の中に置く、瞑想のためのスペースだそうですよ。何も言わなければいいのに、そういうこと言われると、ちょっと陳腐な気もしますね。
Just Home。ただのおうちだよ、って言う作品。
プレハブ、ですよね。一応二階建てで、すごくシンプルで、びっくりするようなバスルームもあり。可動性のある組み立て式プレハブだから、実際にこういうタイプのものって、実用的な用途はあるんだろう、と思います。災害現場とかの仮設住宅とかも、こういうものの範囲だろうし。サローネってやっぱり現実的な見本市なんだ、とふと思ってしまいました。
改めて見ると、また面白いので、まだ続きます。
ちなみにこの会場は、4月25日までオープンしているので、興味のある人は、今すぐ走れ!
- 2010/04/24(土) 01:52:54|
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久方ぶりにお花の便り。というのも、家の近所で、すばらしい藤棚があったからです。
藤って言うと、藤娘とかあるし、とても日本的なイメージがありませんか?でも実は、イタリアにも藤ってたくさんあるんです。家の柵なんかに絡ませているタイプが多いです。そうは思えないけれど、実は強いんですかね。
以前住んでいた家の近所にも、すばらしい藤があったのですが、今の家の側にもしっかりあって、うれしいことです。これ、実際はもっと発色がよくて、全体がきれいな藤紫です。
ついでに我が家の猫の額ベランダの状態も、紹介しておきましょう。
この冬の度重なる雪のおかげで、いろいろお亡くなりになってしまったので、がらりと顔が変わりました。
随分長い間、可憐な姿と匂いで楽しませてくれたジャスミンがご臨終となり、大き目の鉢が空いたので、先日もとめた植木。なじみの花屋によれば、朝顔みたいな花がたくさん咲いて、どんどん成長するよ、というので試しに。それもうれしいことに、水はほとんどいらないとか言うし。でも、そんなに、どんどん、というほど成長していないような。つぼみはたくさんついていますけれど。
こちらはラベンダー君。
厳しい冬にもまけず春を迎えて、青々と新緑が延びてきて、大変頼もしいです。この調子なら、わずかでも花をつけてくれそう。一応、種もまいていますので、新しい芽も出てきてくれるかもね。
この人はしぶといですね~。
雪でだめになったかな、と思いつつも、ほったらかしといたら、見事復活!今黄色の花が満載で、あちこちからミツバチがやってきます。元は、どっかから飛んできた種から勝手に自生しているだけの植物なんだけど、本当にたくましいんだね。
イタリアの庭では定番のバジリコ。
いつも種から育てていたけど、今年は花屋で買いました。種も繰り返して育てて、繰り返して採集していると、だめになりますね。今年はこの花屋育ちの元気な種を収穫して、来年からはまた種から育てたいと思います。
うれしかったのはこれ。
バルベニア(だったかな)系、もうだめになったかなと思っていたけど、いくつかつぼみがついています。同じようなタイプの花の種を植えたのですが、いまだ音沙汰なし。植えたあとで、また寒くなっていたので、だめかも。この子には、がんばってほしいな~。
この子は、ちょっとピントがずれちゃったけど、冬に求めて、ずっと外に置いといてあるヒイラギ系。
赤い実がなるらしいですけど、これまで枯れないまでも、成長は見られないし、もしかしてプラスティック~?とか疑問を持っていたんです。でも、春になってから、新芽が出てきて、成長がはじまりました。赤い実、なるかな。楽しみです。
植え替えのとき、なんかの幼虫がいきなり出てきたり、虫が苦手の私には辛い作業ですけど、でも植木は楽しいですね。なぜむき海老は平気なのに、幼虫だとだめなんだろうな~。
種が、芽を出してくれるといいけど。芽が出たら、またレポートします。
- 2010/04/23(金) 05:37:27|
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ミラノ大学を舞台に、THINK TANKをテーマに催されていた、市街ではおそらく最も大きなフオリ・サローネの会場。ここは、多分かなり一般向けで、家具というよりも、もっとマクロに生活を考えるっていうか、とてもアートなスペースで、想像以上に面白かったです。野外の大規模なインスタレーション・アートというのは、なかなかお目にかかることが出来ないので、そういう面白さもあり。
大学は、かなり古い、由緒ある建物。もともと病院、さらなる元は修道院、でしょうね。大小いくつものキロストロを内包する、大きなコンプレックスです。今回の催しには、すべてのキオストロがとても有効に活用されていました。
正面外壁の一部はこんな感じ。完全に歴史的建造物です。こういう建造物を大学等に利用しているところは多く、実際の使い勝手はあまりよくなかったりしますけれども、でも、建物を活用するにはいい手段ですよね。
では、早速会場を回りましょう。一番いいところから、どん!と行きます。
昨日リナシェンテのショウウィンドウで紹介した隈研吾さん(多分こういう漢字…)。
これはもう本当にすばらしくて。
このキオストロは、とても狭い入り口からアクセスするのですが、視界が開けた途端に目に入ってくるのが、風にゆらゆらとたなびくこの白いベール。文字通り、息を飲みましたよ、私は。あ、美しいって、感覚がうるうるしちゃいました。
この、日本人デザイナーさんの作品とは知らず、中国とか台湾の人かな~、と漠然と思っていました。つまり、何か東洋的な匂いはあるんですね。とにかく、美しい作品です。ベールで二分割された地面に、一方はタイルの破片上のもの、もう一方は石状のものが敷き詰められていて、なんか意味があるんでしょうけど、そんなのどうでもいいじゃん、みたいな感じで、キオストロを一周ぐるりとして、それでも見飽きないのでしたよ。うっとり。
一方こちらは、メインのキオストロ。
かなり大きいスペースで、たくさんの作品が並べられています。ここ、サローネ中は24時までオープンしていたんですよね。それに気付いたのは最終日で、もう夕食も済まして十時ごろ、したたかに酔っ払っていたんですが、しばし、今から行こうかどうか、迷って、やっぱりやめたんです。というのは、夜になると照明が入って、昼間とはまた違う顔になる様子をニュースでやっていたのを見てしまったから。もうちょっと前に知っていれば行ったけども。隈さんの作品が、夜はどういう照明を浴びて、どんな顔を見せていたのか、大変興味があります。
来年は、その辺もしっかり考えて、見学計画をたてないとね。
また別のキオストロ。
一見地味なんですが、仕組みが分かったら、面白い~。この、ひょうたんみたいなLEDの照明器具、色を自分で選べるんです。近くにスタンドが立っていて、そこをいじると、色が次々に変わる。
ほらね。面白いし、色が変わると、やっぱり全体の雰囲気が変わるんです。これはイタリア人デザイナーの作品。きれいでした。インパクトはちょっと弱いけど。
ね、なかなかよいでしょう。
THINK TANK、続きます。
- 2010/04/22(木) 05:33:12|
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旧市街のど真ん中を歩いてみました。ドゥオモの周辺です。
地下鉄でドゥオモまで行ったのですが、降りた途端、地下街でロックの大音響。ええ~、こんなところで路上ライブは珍しいな~、と思っていたら、メトロで主催している地下街路上コンサートでした。サローネ協賛というわけではないようです。普通のロックで、結構心地よい演奏だったので、しばらく聴いていました。そういえば、最近コンサートにもご無沙汰なので、ロックでもクラシックでも、何か行きたいな~と刺激を受けました。やはり直接見たり聴いたりするのって、すごくいいですね。
さて、地上に出て、まずはミラノ唯一のデパート、リナシェンテです。
8つある大きなショウウィンドウそれぞれが、異なるアーティストの作品展示になっています。これも、毎年恒例の企画らしいですが、なかなかよいですね。
これは、日本人のKengo Kumaという人の作品。この人のは、このあとすばらしい作品に出会うのですが、これは、その作品の設計図とかが並べられているもので、関係はあるのですが、この時点では、なんのこっちゃ、という感じでした。
ドゥオモの裏の方は、ブランド品のお店なども含むショッピング街。大手のお店は、フオリ・サローネ協賛で、様々な作品をウィンドウに並べていますから、この時期は、いつも以上に楽しめます。ミラノのショウウィンドウは、普段でも結構こっていて面白いんですよ。
これは、マックス・マラだったかな。
こちらは、ZARAの入り口にあった椅子。かっこいいですね。
サン・バビラを通り過ぎて、Durini通りに入ると、ここはギャラリーみたいな家具店がもともと集中している場所なので、さらにサローネの雰囲気満載。道端にいきなりこんなものが。
バッドマンの車みたいでかっこい~。流線型、行くとこまで、って感じで、面白いですよね。
かなりふつーっぽい展示。ちょっとありがちですけど、でも色がヴィヴィッドでかわいらしいです。
チェントロはこんな感じ。犬も歩けば棒にあたる状態で、とにかく道の両側、次々出てくるので、なかなか先に進めない状態です。このかわいらしい家具店なんかも、普段は絶対に足を踏み入れることの出来ない高級店ですが、この時期は、躊躇なく入れるのも楽しい。とは言え、高級感が半径5メートルくらい漂っているフェンディ・カーサは、入れませんでした…。みんなが入れば怖くないんですけど、さすがに皆怖がっているというか…。だって、店の前は階段だし、階段を登ったところにある入り口には、二人も店員が立っていて、しょうもない人はいれないもんね!という雰囲気満々…。迷惑なんでしょうけどね、でもどうかと思ったよ。
次回は、今回のフオリ・サローネのメイン会場の一つ、ミラノ大学です。
- 2010/04/21(水) 05:08:29|
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ファブリカ・デル・ヴァポーレ。蒸気の工場?
ここは、最近気になっていた場所。かつては工場だったところを全面的に展示スペースに模様替えした、ミラノでも、おそらく比較的新しい大規模なアート・スペースです。
ここが、グリーン・ブロック、というテーマで、全域フオリ・サローネの会場となっていました。
市街の緑化とか、エコとの両立とか、なんだかそういうことが一応全体のテーマになっているようでしたけど、ま、あんまりわかんないって言うか。
いかにもエコ、みたいな作品。ダンボールに照明が刺さっているだけ。いいんですけどね。だからなに。
プラスティックをテーマにしたインスタレーション。だだっ広いスペースの端っこに、様々なプラスティック製品が並べられていて、あとはビデオ。う~ん、だからなに系です、これも。
これは、ちょいと面白い作品。学生さんたちの試作品ということでしたが、ジュース・サーバーみたいな形体で、上から何本も細い水が落ちてきているんですが、それに触ると、ハープのように音がなるので、音楽が奏でられるということになっています。こういうタイプのものは、形を変えて、いろいろありましたね。音や触感やいろいろな感覚をミックスしたというのか、そういうもの。
再生ゴムの作品ですね。よい憩いの場になっておりました。子供の遊び場でもあり。そういえば、全然ゴム臭くなかったな。なぜ?再生技術が進歩しているのかしらん。
ダンボールの家具というのはいろんなタイプが出尽くしている感がありますが、これは結構初心に返って(?)という感じで、意外と好きでした。単にダンボールで、絵でモチーフが描いてあるだけのもの。描いてあるモチーフが好みだったというだけのことかな。でも、実際に使用可能なら、コストも安そうだし、気に入る本物の家具が見つかるまで、当面使うみたいな使用法で使うにはよいのではないかと。あ、それってエコじゃないのかな。
食べられる花壇。要は菜園。何もあえて食べられる花壇とかしなくてもいいじゃん、と思っちゃいますね。ただの菜園なんだし。でも本当に食べられる野菜が植わっていて、かわいかったですけども。
ま、こんな感じで、会場がなかなかすばらしい規模を持っているわりには、しょぼい展示でしたか。ただ、会場も、工場というからには、現代アートにマッチした大きなスペースがあるかと期待したいたら、こまいスペースがたくさんあるタイプで、あまり大規模なインスタレーションには向かないようです。
というわけで、展示内容も、スペースそのものも、ちょっと期待はずれではありました。ただ、現在も、一部工事中で、展示スペースはもっと広がりそうなので、今後に期待したいと思います。
- 2010/04/20(火) 05:00:14|
- アートの旅
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まさかね~、アイスランド噴火、ここまでの影響が出るとは、思いもせず。
日本GP延期ってことですね。10月とか言ってましたけど。でもそれってかなり大変なことですよね。
個人的には、この週末はお出かけするので気もそぞろってところもありましたし、ロッシがモトクロスで怪我をしたとかしないとかのニュースもありましたし、あ、延期、よかった、みたいな感じもあるんですけどね。中止じゃないしね。
- 2010/04/19(月) 05:22:22|
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なんだか疲れちゃったので、今日はどうしようかな~、と思っていましたが、結局ランチの後、性懲りもなく出かけましたよ。
せめて、午前中の雨が上がって、動きやすくなっていたのが助かりましたね。
トルトーナ地区の続きです。
面白かった小物とか家具を、ポイントで。
これは、白いシンプルな磁器それぞれに、ボタンがアクセントでついている作品。全部ボタン。カップでもお皿でもちょっと切れ込みが入っていて、そこに引っ掛けるようになっています。つまり着脱自由。だからなに、といえば、それまで。かわいかったですけどね、でも、だからなに、と毎回突っ込んでしまいそうな作品です。
風呂桶ですね。
なんか、お風呂屋さんの手桶を大きくしたような。とてもしっかりした立派な木桶。
すごく幼少の頃、木の風呂桶を使っていて、とても小さくて狭苦しいお風呂だったけど、なんか好きだったんですよね。こういう作品って、日本のそういう昔の木のお風呂に触発されているみたいですよ。考えたら、バスタブが木、なんて発想は、こっちの人には絶対無いんじゃないでしょうか。北欧は、サウナとか木だし、風呂桶もあるのかしら。
これ、結構気に入ったテーブル。巨大な、木の質感も重厚な、とてもアンティークな雰囲気のあるテーブルなんですが、実は、ハイテクが隠されているみたいなんですよ。中心部から、舞台のように、いきなりコンセントがせりあがってきたり、テーブルの下は、実は椅子がぴったりと隠されていたり。机の下の部分、引き出すと、おしゃれなクッションのついたとてもモダン・テーストの椅子が出てくるんです。こんな巨大なもの、30畳くらいの部屋じゃないと置けないですけどね。それにしても、でこぼこした本物の木が素敵。
チューリップの照明。特にほしいとは思いませんでしたけども、ただかわいらしかったんです。
アンティーク風の箪笥を作っているらしい会社の展示。あらゆるタイプの引き出しが組み合わされた小箪笥は、ちょっとうっとりするかわいらしさでした。小さめのならほしいなって感じ。
これ、すごく面白いんです。球形のガラス、要は金魚鉢で、実際に小さな赤い金魚が中にいるんです。それにしてもね、どういう構造なんだか、金魚が動くたびに、このガラス球がゆらゆらと動くんですよ。金魚が動くと水が揺れて、その揺れに球が反応するという仕組みで、見ていてなんとも不思議で面白いものでした。
コーヒー大手、ラバッツァのスタンドは、大規模な展示会場には大抵出展していて、そしてどこでもエスプレッソが無料~。なので、毎回いただいてしまうのでした。カラフルな家庭用カフェ・マシーン、かわいいですよね。こういうマシーンがあると、家でもバールのようなカフェがいただけます。
もういくらでも、なんでも出てくる感じです。でもきりがないので、この辺で。小物が、意外とあります。でもすごく気に入るものは、そんなにないですね。新鮮だったりびっくりするようなものもあまり。
では、トルトーナ地区終わり。半分も見てないし、また行きたいとは思いつつ、もう時間切れになっちゃったのでこれまで。
次回は全然別のゾーンを紹介します。
- 2010/04/19(月) 05:15:33|
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