fc2ブログ

イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

トスカーナ・ロマネスク2010、その14

全然違うゾーンに移動です。トスカーナ中央部、シエナの北の方。
この辺も、かなり地味ながら、マイナー・ロマネスクが点在していて、興味深い地域です。
Abbadia Isola アッバディア・イソラ


シエナのちょっと北にある、今でも城壁に囲まれた小さな丘の上の村モンテリッジョーニのちょいと先に、この村はあります。街道沿いに、おそらく昔は修道院だけがあったのでしょう。それで、村の名前そのものが、「修道院イソラ」です。今でも、当時とそれほど変わっていなくて、修道院の向かいに、数軒の家が建っているだけ。ここにたどりつく前に、シエナの側とかサンジミニャーノの側とか、とても観光的に開発されまくっている地域を通り過ぎただけに、この村の佇まいは、まるで、いきなりタイム・スリップしてしまったみたいで、戸惑いました。

教会前にあった掲示板によれば、すでに開いている時間なのに、思いっきりクローズ。仕方ないので、やはり掲示板に記載されている番号に電話したところ、わたしはもう教会の仕事はやっていないので、教区に電話してみて、と違う番号をいわれ、さらに電話。今度は司祭さん、または教会関係者で、「え~?開いていない~?さっき、鍵もって出て行ったから、もうすぐ着くと思います~。」ひたすら、のんびり。こっちは時間の制約もあるので、ついイライラとしゃべるわけですが、何でそんなにイライラしているんでしょ~、みたいなリズムで話されているうちに、あ~、ほんと、遊びに来てるんだからイライラすることもないじゃんね~、あ~、そうですか~、じゃぁ、もう少し待ってみます~、あ~あの人かな~。来たみたいです~、ありがと~。なんて、思わずリズム移っちゃって。
教会関係者ってほんと、のんびりしてる人が多くて。やっぱり悟ってるから、日常のガチャガチャイライラとは無縁なのかしらねぇ。

というわけで、無事入場。
シンプルで、なかなか良い教会でした。


すっごく有名な何かがあるわけじゃないのですが、相当時代の遡る柱頭(多分10世紀以前)があったり。


ロンゴバルドの時代の石棺があったり。


この石棺には、素敵にうまいレリーフもありましたよ。ロンゴバルドもヘタウマだけじゃなくて、ローマを受け継ぐ人がいたんですねぇ、きっと。でもこのシャープさは、ちょっとギリシャ風かな。



個人的に気に入ったのは、太い多角形の柱のベース。床は残念ながら、かなり安っぽいものになってしまっているんだけど、柱は、基部もオリジナルで、なんかごつい石がいい感じでした。



ここは、もともとサン・サルバトーレに捧げられた修道院で、教会に隣接して、修道院の生活部分と、キオストロがありました。その部分は、思いっきり工事中でしたから、数年後には、きれいによみがえっていることでしょう。でも修道院としてよみがえるのか、もしかしたら、ホテルとかそういう方向でよみがえるのか。ロケーション的には、宿泊施設だったら、結構成功しそうな土地なんです。
スポンサーサイト



  1. 2010/08/31(火) 05:56:06|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

モトGP-インディアナポリス

いやはや、過酷なレースだったようですね、気温が高くて。レース後に3位に入ったロレンツォが、へたってしまって、インタビューにも答えられないなんて、初めてじゃないんでしょうかねぇ。お疲れ様でした~。
気温も過酷なら、レース場のコンディションも、かんり厳しいものがあったようですね。アスファルトが、あちこちででこぼこしてたり、カーブに引っ掛かりがあって、ひざに入れているクッションと言うか緩衝材みたいなのが(イタリア人は”石鹸”と呼んでますが)、引き裂かれちゃったり。決勝で外れちゃったのはニッキーだけでしたが、左ひざのが完全に取れちゃって、かわいそうでした。と言うか、一歩間違えたら事故の原因ですよね。

さて、レースは、またもや盛り上がりには欠けたのですが、ダニの華麗な走りと、スピーズのがつがつした走り、結構集中してみてしまいました。ダニ、一人勝ちってよくあるパターンではありますが、すいすいっと抜いて、一番に出て、かなりの距離を一人ですごい速さで走り続けるってたいしたもんですねぇ。
ダニ、スピーズに続いて、ドヴィ、ロレンツォ、そして離れてロッシ、という二番手集団がいて、結局ロレンツォがやっとの思いでドヴィを抜いて、3位に浮上。その後ロッシもかなり時間をかけて抜いて4位浮上、最終的にその順位でドヴィは5位に終わりました。彼もいいときはそれなりに行くけれど、こういうレースになると最後まで続かないって感じなんでしょうかねぇ。
ロッシが、もうちょっとがんばって、ロレンツォに追いついて、3位をもぎ取るか、もぎとれないまでも、久しぶりのバトルが見られるかな、と一瞬期待しましたが、逃げるロレンツォに、ロッシは追いつけませんでした。残念。でも仕方ないかな。

そうそう、ケーシーは、早々に自爆で退場。ちょうどロッシに絡もうかという展開だっただけに、期待はずれ。この人も悪い癖が出てきてますかね~。来年どうなるんでしょ。
ニッキーも、最初は良かったけど、徐々に順位を落として、残念でした。ドカ、やはりロッシに期待するしかないってとこありますよねぇ、こうなると。

  1. 2010/08/30(月) 05:18:43|
  2. モトGP
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

モトGP-インディアナポリス

来ましたね~、いよいよ!スピーズ!さすが地元レースと言うことで、気合が入ったかな。でも、インタビューは、例によって、超冷静。若いのにねぇ、浮ついたところが全然なくてすごいです。お母さんはいつも必要以上に浮ついてる感じですが…。
そして、久しぶりに、ニッキー!声、忘れてました、正直言って。もしかしてPP?というのは一瞬で、すぐスピーズに抜かれちゃったけれど、でもフロントロウ、大満足という感じでした。イタリア人のファンもよろしくね!なんてリップサービス。インタビュアーが、では今回はイタリア語でやろう!と提案したら、拒否されちゃいましたが、さすがDucatiに乗っているだけあって、イタリア語も、きっと結構できるようになったんですね。
スピーズ、ニッキーのアメリカ勢にはさまれた二番手はロレンツォ。安定してますねぇ。
われらがロッシは…。
期待しましょう。本番の男だし!転倒してたのが、ちょいと心配ですがねぇ。
時差のため、夜のんびりと観戦できるのもナイス!明日、楽しみです。

  1. 2010/08/29(日) 04:14:22|
  2. モトGP
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

トスカーナ・ロマネスク2010、その13

サン・ガルガーノのすぐ近くの、小高い丘の上に、もう一つ、小さな教会があります。モンテシエーピの教会。
Chiesetta di Montesiepi


サン・ガルガーノから、こんな田舎道。分かりにくいですが、正面、緑の中に埋もれているのが教会。たいした距離ではないのですが、登りも相当急で、いきなり山登り!短いけど、本当にきつい登りでした(すれ違う人どおしで、まるで山中のように、こんにちわ~なんて感じです)。反対側には車道もありますが、そちらもかなり急だし、いずれにしても、当時の印象を得るには、登るのはよいかも。

丘の天辺にたどりつくと、いきなりこんな円形の建物。


ここが気になっていたのは、内部のしましまなんですが、なんと!外壁にもしましまがあるなんて!

では、わたしのあこがれていたしましま、大公開!


ね、なかなかのもんでしょ。このしましまは、愛蔵ロマネスクの本にも堂々と掲載されるくらいですから、数あるしましまの中でも、相当インパクトのあるしましまなんだと思います。
えいっ!もう一つ。



ここは、岩に刺さった剣の伝説でも有名な教会。って言うか、どっちかと言うと、それを見るために観光客は来るのかな。


ちょっと見えにくいですが、岩に刺さった剣の柄の部分が見えます。一応ガラス板で覆われています。12世紀のこと、もう戦いはしない!という誓いをたて、剣を捨てたと言う象徴的なモニュメントらしいんですが。時代考証はかなり怪しいですよね。

ま、こういうものもあるし、ここは完全に観光地。と言っても、地味な観光地なので、人は少ないですが、でもお土産屋もバールもちゃんとあります。人里はなれた場所ばかり歩いているので、たまにはこういう観光地っぽい場所も、悪くないです。
  1. 2010/08/28(土) 04:48:11|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

トスカーナ・ロマネスク2010、その12

ピエンツァのあと、どうしようかな~と一瞬考えた挙句、思い切って向かったのが、ここ。
Abbazia di San Galgano


ここは屋根が落ちている教会が有名で、昔から結構な観光地になっています。シエナに滞在していた当時も、ここはすごく訪ねたくて、1回は行ったはず。サンタンティモのようなロケーションで、周りに何もないので、公共の交通機関もなくって、車がないと、ほとんど行けない場所なんですよねぇ。

オリジナルは、(多分)ロマネスク時代の修道院なんですが、崩れ落ちている教会は、ロマネスクじゃないんですよ。


思いっきりゴシック。
ここのよさは、屋根が落ちているその崩壊の姿ですね。屋根だけがきれいに落ちていると言う状況から、人工的な崩壊を作り出した英国式庭園をめでるような、倒錯的な楽しみで、本来好みではないゴシックも、ちょっと受け入れやすくなっています。

ロマネスク好きとしては、教会の脇に取り残されている、ロマネスク部分に興味が向かいます。


回廊のあと。全部残っていたら、かなり立派な美しい回廊ですね。

修道院の生活空間の名残も、ロマネスクの空気が漂っていて。


昔は、ただ屋根の落ちた教会の姿にうっとりしていただけで、こんなマイナーな遺跡の方にまで興味が湧く日が来るとは、夢にも思っていなかったです。わざわざそういうものを見るために、訪ねるなんてね。

実際、ピエンツァ方面からは、何個も山を越えて走る必要があり、緑滴る上に、他の車はほとんどいなくて快適なドライブだったとは言え、途中、ちょっと後悔もしたんです。夕食は友人とのアポもあり、時間的には押せ押せだったし。でも、この美しい廃墟を見たら、やはり感動して、満足してしまいました。
こんな美しいひまわり畑にも出会えたことだしね!


  1. 2010/08/27(金) 04:59:58|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

トスカーナ・ロマネスク2010、その11

ピエンツァの知られざるロマネスクの続きです。
Pieve di Corsignano
教会の中に入ってみます。


すっごいシンプルです。
外側には、かわいいとしか言いようのない装飾がたっくさんあるのに、内部にはほとんど装飾なし!

古そうな祭壇。


でも、これといって注目するような装飾があるわけでもなく。

とは言え、目を皿のようにしてみていると、こんなロンゴバルド風組紐レリーフがあったりして、ちょっとうれしくなります。


これは主祭壇にあったレリーフ。上の祭壇は、(確か)右身廊の後陣にあったもの。

ここ、確かクリプタがあったんですよ(実は良く覚えていないんですけど…)。


でも、この階段の先は真っ暗で、一体どうなっているのか、不明です。誰かに頼もうにも、教会が開いているのが不思議なくらい、人気(ひとけ)のない場所で。

外観のかわいらしさからすると、中はとても地味で、おお!と驚くようなものはないんですけど、いずれにしても、石の質感がどかどかと迫ってくるような、ロンバルディア風ロマネスク好きには、かなり訴えるもののある教会と言えましょう。この、砂岩っぽい床も、なかなか良いです。身廊を分割する柱の重量感とあいまって。


  1. 2010/08/26(木) 04:27:30|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

トスカーナ・ロマネスク2010、その10

サン・クイリコからすぐ側の町、ピエンツァです。ここは、ルネサンスを体現した理想都市として有名なのですが、ロマネスク病のわたしとしては、町の佇まい、一切興味なし!
ただ、目指す教会の場所が分からなかったので、とりあえず、町に入ってしまいました。教会の所在地を知りたかっただけで、観光局を探したのですが、ランチの後だったので、観光局は当然のように昼休み。仕方ないので、目に付いたバールで、わたしも食後のエスプレッソをいただき、ちょっとうろうろしました。

なんせすごい観光客です。狭い町に観光客があふれている図って言うのは、本当に勘弁してほしい世界です。気付いたら、人ごみを避けるように、混雑するメインストリートをさっさと通り抜けて、町のメイン・ゲートを出てしまい、そこに、目指す教会が記された標識を目にしました。
でも、どのくらいの距離があるのか、皆目検討がつきません。人に尋ねようにも、とにかく観光客だらけ。しばし、呆然としていると、身体中ペンキにまみれた労働者の姿が目に付きました。だめもとで尋ねてみたところ、あの教会なら、歩きなら、ここ、車ならそっち、とかなり的確な答えが返ってきたのでした。労働者諸君!ありがと~。正直、彼らが中世の教会を知っているとは思わなかったよ~。みくびっててごめん!
早速車に乗り込み、指示された道を向かいました(すごく暑かったので、中世気分の歩行者専用の道と言われても、とても歩く元気はなかったです。確かに素敵な道だったかもしれませんが、あの高低差を考えると、歩かなくて大正解でした)。

Pieve di Corsignano


ここ!すばらしいロマネスクです!でもね、誰もいないんです。ピエンツァの旧市街は、狭いところに観光客があふれている状態なのに、ここに来る人は誰もいないんですよ。独り占めできるので勿論うれしいんだけど、でもちょっとさびしい気持ちにもなってしまいました。だって、町から本当に近いんですから。

佇まいは、かなり地味ですが、ファサードからして、ちょっと良く見れば、なんともかわいらしい装飾がすぐに目に入ってきます。
正面扉のレリーフ。


嫌になるくらい、かわいらしくないですか?これも、どうだ!


もう、たまらない!期待を軽く上回るかわいさ!
なんと脇にも扉があり、そこの装飾もまた…。


おなじみのマギですかね~。すばらしいです。
そうそう、ファサードには、もう一つ、独特の装飾がありますよ。


正面扉の上にある明り取り用の窓なんですけど、かわいらしい少女が、人柱(?!)になっているんですよ。結構大きくて、かわいい~。ああ、語彙が貧しくて申し訳ないですけど、とにかく「かわいい」しか出てこないです、ここの装飾は。

そして、ここらは、まさにクレタ。周囲の田舎の景色もすばらしいんです。


ね?
ドライブにも最高の土地です。丘の尾根のような道を一人走っていると、なんかプレステージの高い車のコマーシャルの一場面に入り込んじゃったような感覚って言うのかな。変なたとえですが。そういう土地。

教会内部は次回。
  1. 2010/08/25(水) 05:15:22|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

トスカーナ・ロマネスク2010、その9

サンタンティモから北の方に戻って、サン・クイリコ・ドルチャに行きました。
目的は、参事会教会です。
Collegiata


ここ、全体は、後代にかなり手が入っていて、ゴシックになっていたりするんですけれど、ファサードの扉周りの装飾が、美しくロマネスクのまま保存されているんですよ。


小さな町の中に、さりげなく建っている教会なのですが、まず目に付くのは脇の扉で、そちらは全然ロマネスクじゃないんです。だから、え?と一瞬不思議に思うのですが、実はちゃ~んと、あるっていう。新しい方の扉は開かずになっていて、ロマネスクの古い扉の方が、今でもちゃんと使われているって言うのが、ちょっと珍しいタイプかもしれません。

ここのディテールは、本当にかわいらしいです。
こんなのとか。これって、獅子と羊?普通はポルタイユの入り口の円柱を支える獅子が、羊を抑えてたりしますけど、このパターンは珍しいですよね。


勿論、そういう、典型的な獅子もちゃんといらっしゃいます。


アーキトレーブには、なぜかわにの争う姿が。わに。珍しいですよぉ、これまた。ドラゴンなのかなぁ。



このサン・クイリコは、町の佇まいもかわいらしくて、それなりに観光地ではあります。でも、西部に比べると、まだ人が少ないです。つまり、穴場。
ちょうどランチの時間。ちょっとお土産を買った文房具屋さんで、レストラン情報を仕入れて、ランチにしました。知らない土地で一人のときは、その土地の人に聞いた店に迷いなく行くんですけど、これまで、はずれなし。そして今回もまた大当たり。
メインストリートにある小さな店なのに、実はうなぎの寝床状態で、奥には、藤棚や様々な木おおわれた、広々とした庭があるレストラン。そして、ご飯も、これまたおいしいのでした(そして、安い!)。
キャンティの本場、気持ち的には「飲みたい~~~!」。でも、ドライブはまだまだ続くし、我慢我慢、と辛い食事ではありました。大好きなイノシシ・スーゴのピチ…。ワインがあれば、もっともっとおいしいのになぁ。
  1. 2010/08/23(月) 05:17:17|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

トスカーナ・ロマネスク2010、その8

サンタンティモ、続きです。中に入ってみます。
重厚な円柱に分割された三身廊。こうしてみると、中央身廊が、とてもほっそりしていますね。


ここはまた、外観同様に、宝探し状態になりますよ。柱頭、それぞれに面白くって、上を向いて、いつまでも馬鹿面してしまいます。


かと思えば、なんでもない扉周りに、こんなかわいらしい、わたし好みのレリーフ。ロンゴバルドですが、意外にも小鳥のモチーフの繰り返し。かわい~!



柱頭のレリーフにしろ、こういう扉周りのレリーフにしろ、ディテールが実にすばらしいのですが、実はこの教会の中で、わたしが最も好きだったのは、内陣の佇まいだったような気がします。


祭壇周りが回廊になっているタイプなんですが、その部分、本当に古い時代の空気が残っている感じがして。


柱には、解読できませんけれど、古い碑文が。
そして、この床の磨耗具合が、ぐっと来るんですよねぇ。


たまに、何か書いてあったりしてね。ちなみに、古い床は内陣部分だけだったような。

実は、この教会、入ってすぐ「撮影禁止」、という張り紙が見えたので、最初は隠れてこそこそ撮影していたんです。ところが、出ようというところで改めてその張り紙を見たら、「ミサの最中は、撮影禁止」と…。きっちり読めよ、自分!
というわけで、今一度戻って、ちょっとは撮影したんですけれど、見ているだけでおなか一杯になっちゃうような、そういうものがありすぎて、結局あまり撮ってなかったです。ちょっと残念。そういう教会ってことです。ほんと、有名なだけあるっていうか。みんなが知ってるから、発掘するような楽しさはないんだけど、やっぱりすごい。
というわけで、トスカーナに行かれる方は、やはり何はともあれ、ここは訪ねてみてくださいませ。
  1. 2010/08/22(日) 06:03:22|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8

ミラノ、展覧会

今週は夏休みピークで、会社に行っても、電話もならないし、ひたすらのんびりと過ごせました。その決算、というのも変ですが、金曜日の今日は、2時過ぎに退社。ミラノの会社生活って極楽!とは言え、勿論厳しいときもあるし、残業代でないし、こういうときに帳尻合わせとかないとね。
せっかくなので、展覧会めぐりです。
まずは、これ。いかにもミラノの展覧会。その上、無料!

IL COSTUME VESTE LA MUSICA - L'ATELIER DEL TEATRO ALLA SCALA
Palazzo Morando, Milano
25 June - 12 September


ミラノの誇るオペラの殿堂、スカラ座で実際に使われた衣装の展覧会です。
わたしがスカラ座にはまって、通いつめていた頃の衣装も、あったように思います。


これなんか、バレエのチュチュですね。素敵です。

踊りは今でも大好き。最近は、舞台にはめったに行きませんが、随分昔はまった時代は、とにかくミラノでやっている全部の公演を、3シーズンくらい、全部見ました。クラシックからコンテンポラリーまで、何でもかんでもです。
その当時、どうしてもシルヴィ・ギエムが見たくて、ロンドンのロイヤル・バレエまでも行きましたね。
で、2公演もチケット買っていたのに、ギエムは病気かなんかで出なかったのでした~。その後、スカラ座の客演で、何度か見ることが出来ましたけどね~。
で、そのロイヤルの公演で、愕然としたのが、衣装。
演出も舞台も面白いんだけど、衣装が、とにかく全然だめなんですよね、ロイヤル。ぺらぺら。少なくともその当時は。なぜだめかと言うと、やはりスカラ座の衣装に慣れていたからだと思うんです。
本物なんですよねぇ。衣装に関しては、絶対的に歴史が違うんです。オペラにしてもバレエにしても、かなり本物のすごい重厚な衣装なんです、スカラは。それがスカラ座の良さであり、同時に、現代ものに弱い理由でもあります、多分。
すべてがそうでなければならないとは思わないし、現代物だったり、古典でも現代風の演出や舞台は大いにあって結構と思うのですが、古典をやるからには、やはり本格的にやってほしい。
で、この展覧会で、目の当たりにすると、やっぱりきれいですごいんです。
これが伝統ってやつで。

いいな、と思ったのが、この汚らしい一覧表。


どうです、これ。知る人ぞ知る。フラッチ、サヴィニャーノ、フェッリ、そしてギエム…。そう、バレリーナの身体の採寸なんですよねぇ。なんかすごく体温を感じる展示でした。

これ、ミラノのブランド品街、モンテナポレオーネのすぐ側の美術館でやっています。
昔は名のある方の邸宅だったに違いない素敵な建物。


無料だし、チャンスのある方は、是非お気軽に。
もう一つの展覧会はまた次回。
  1. 2010/08/21(土) 05:58:50|
  2. アートの旅
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
次のページ