なんだか最近、半年ベースで行ってます、ベネチア。それでも、今年はビエンナーレ・イヤーだしね、やっぱり行ってきましたよ。
今回は、日本から来ている老母と一緒なので、ゆったり観光トレンドで、二泊旅。そのせいなのか、ベネチア嫌いの人の気持ちが、ちょっと分かるような体験多数。
ベネチア嫌い、というのは、町の美しさとは関係なく、ベネチアの人々が「ベニスの商人」ばりにお金にせこかったりすることで、ベネチアで嫌な経験をした、という人が多いということなんですけれど、わたしの場合は、イタリアに住んで長い上に、ベネチアには本当に嫌になるくらい何回も訪ねているにもかかわらず、スタートがすごくよい滞在だったことはおいといても、嫌な経験というのはあまりしたことがないまれなケースなんです。でも今回は、到着早々ホテルでトラブルで。久しぶりにイタリア語力というか、イタリア処世術というか、諸々使った気がします。
ホテル予約で、一番多く使うのが、Booking.com。サイト上の評価もかなり信頼できると思い、今回のベネチアも、前日に、同サイトで予約をしました。なんせ、老母との旅なので、二人部屋でシングルベッド二つが最低の条件。ダブル・ベッドの多いイタリアでは、それだけでもすでにかなり選択肢が限られてしまいます。
到着するなり、ホテルの人に、ダブル・ベッドしかない旨を伝えられました。 ミラノからの電車の旅で疲れている老母は「え~っ」だし、わたしとしても、それはないだろう、という脱力感でがっくりです。とりあえず部屋を見せてもらったら、急階段を上る3階だし、ダブル・ベッドは狭いやつだし、部屋も狭い!これはとても無理、というと、最初に対応した人のよさそうな旦那に加え、それまで黙って掃除をしていた奥さんらしきおばさんが話に入ってきました。
それまでは、こちらがもともとツインで申し込んでいたのに、ダブルしかないんだから、というホテルとしては弱気トレンドだったのに、奥さん強しで、ツインもダブルも関係ないだろ、Not refundableのプライスなんだから、申し込んだら黙って泊まれ!的なトレンドにがらりと転換です。
そこからは奥さんとわたしが、気弱そうに下を向いていた旦那プラス「何を議論しているのか分けわかんないけれど、とりあえずわたしはトイレ行きたいんだけど~」という我が老母をおいといて、喧々諤々激論でした~。
結局、そこは断り(最後は友好的な雰囲気に持って行きましたよ、勿論。わたしも当然サイトに文句言うけど、あなた方も、今後あのサイトとやっていくつもりなら、ちゃんと言った方がいいですよなんてアドバイスまで言ってね)、駅前のホテル予約サービスに戻って予約。結局、とてもよいホテルに泊まることができました。
Booking com、実際のマンパワーにかなわない部分、やはりあるよ。だってね、老母を連れていると、エレベーターの有無とか、クーラーの有無とか、いろいろと条件が多いんですよね。それって、すべてはインターネットだけでは分からないんです、特にベネチアのような特殊な町では。
そんなベネチア・ビエンナーレ旅。時間的にこれから行く人にも間に合う情報になりますので、スイスを置いといて、まずこちらからアップしていきませう。新しいプラダ財団なんかもチェックしてきましたからね、お楽しみに!
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2011/08/31(水) 06:25:12 |
アートの旅
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トスカーナ、しつこく食べ物ネタ続きます。 ミラノへの帰り道に、グレーヴェ・イン・キャンティに寄ることにしました。 しかし、中世の面影を残すという旧市街にたどりつくことができず、なんせ出発が遅かったので、そうこうするうちにランチの時間になってしまい、旧市街よりもレストランだ~!とばかりにうろうろ。 で、何とか発見した店は、グレーヴェの郊外にある小さなレストラン。 お客は、われわれの他は老人三人組、これはちょっと期待できないかな、と思ったのですが、これが!
プリモ。メニューもあったのですが、口頭で教えてくれた今日のメニューにひかれて、頼んだのが、ポルチーノ・ソースのキタッラ。手打ちスパゲッティということで、これはいいんじゃないかと思ったところ、大当たり!
どうも、先日来、手打ちスパゲッティはあたり続きですねぇ。その昔シエナに暮らしていた当時、シエナのパスタ、ピチにはまりましたが、ここでいただいたキタッラは、まさにピチとそっくり。しこしこのふとーい手打ち麺。いや、うまかったです~。
暑かったし、朝ごはんをたっぷりいただいたので、二皿目はちょっと無理。ということで、いきなりデザートに行きます。
りんごのタルト、ヴァニラ・アイスクリーム添え。
友人が頼んだのは、レモン・ソルベ。
カフェを頼んだら、さらに甘いものが。
この、サービスのドルチェも含めて、どれもこれも美味。さすがですねぇ、トスカーナは。残念ながら、一体どこの誰なのかわからず、二度と行くことはできなさそうな店です。おそらく最寄はグレーヴェ・イン・キャンティ(Greve in Chianti)。まぁ、なんと言ってもキャンティの産地のど真ん中ですから、この辺りのたいていのレストランはおいしいと思います。
そうそう、お食事のお供は、もちろん地域産のサン・ジョベーゼ。キャンティではなく、サン・ジョベーゼ。キャンティの葡萄はサン・ジョベーゼなんですが、キャンティと名乗るためには、指定の地域で産する必要があるので、それ以外の地域産のサン・ジョベーゼは、ただのサン・ジョベーゼ。
ああ、おいしかったな、トスカーナ。なんかこういう、短いけど、おいしいものばっかり食べて、みっしりと充実の旅というのも悪くないもんだなと思いました。下戸で、喜んで運転を引き受けてくれるという得がたいお友達がいたせいでもありますけれど(笑)!
2011/08/27(土) 05:13:57 |
イタリアめし
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7月のベルンの旅の、写真アップが終わらないうちに、本格的な夏休みとなり、本格的に、スイスに行ってきました。
というわけで、前のシリーズを、自動的にこのシリーズに引き継ぐことにします。
7月後半から、一体どうしちゃったの、というような、涼しくて超過ごしやすい陽気が続いていたミラノでしたが、まさかの熱波再来です。これじゃ死ぬ~、というような一夜の後、スイスに出発で、なんとついていることか!と思ったのも束の間…。スイスも熱波でしたよ。
今回の旅のテーマは、近現代美術と中世美術の旅。 近現代は 1.ベルン=パウル・クレー・センター 2.フリブール=ジャン・ティンゲリー&ニキ・ド・サンファル美術館 3.ローザンヌ=アール・ブリュット美術館、市立美術館
そして中世は、
1.パイエルヌ=修道院
2.サント・シュルピーズ(ローザンヌ)
3.ローザンヌ・カテドラル
4.ロマンモティエ=修道院
というスケジュール。
近現代美術も中世もよかったのですが、とにかく暑い!
真夏のスイスは、やはり山に行くべきで、都市の観光をする環境にないことが分かりました。すごく物価が高くて、そんなお値段で泊まることのないというレベルのホテルでも、クーラーがなかったりして、参りましたね。レストランも、窓を開け放して、つまり空調なしというところが多くて、汗だくでご飯を食べたりね。
7月にベルンに行ったときは、日帰りだったのでとにかく駆け足で、スタイリッシュでおしゃれなスイスばかりに目が行きましたけれど、今回は、あれ?スイスって、こんなの?ってびっくりするくらいに、下世話で取り止めがなくて下品で(?)愛想のないスイスを目にしてきました。これは、ある意味面白かったですね~。だって、そういうのって、スイスのイメージと全然結びつかないですよね。
往復とも、列車はガラガラ。夏の都市のスイス、いかに人気がないかってとこですね。でも、いい町はたくさんありますから、何でって感じもあるんですが、なんせ、英語は通じないわ、表示はドイツ語とフランス語しかないわ、確かに観光地化してないので、これじゃどうしようもないって感じもありあり。スイスの山地域における日本人比率はすごいと思うんだけども、都市めぐりの旅、丸5日で出会った日本人は一人だしなぁ。
そして戻ってきたミラノは、やっぱり熱波。熱帯夜もいいところで、どうしたらいいのか。早く再びどこかに脱出しなければ、というところです。
誰も知らないスイスって感じで、のんびり写真をアップして行こうと思いますので、スイス・ロマネスク特集と合わせてお楽しみに。
2011/08/26(金) 05:54:34 |
イタリア以外のロマネスク
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ちょっと食べ物話題が続いていますが、さらに。このためにわざわざ一泊でトスカーナに行ったという目的であるビール!
ポッピの隣町って言うロケーション、街道沿いにあるビッレリア(イタリア版パブ)。去年もこのあたりを散々うろうろしたので、確実に通った道ですが、もちろん気付きもしませんでした。かつては自動車修理工場だったという建物を利用したものなので、天井も高くて、雰囲気のあるお店でした。
ビールは自家製の3種類(冬場は4種類)のみ。料理に力が入っているようなのですが、われわれはランチにどっさりと食べてしまったので、おつまみと前菜からいくつか頼むという形にしました。
ポパイとか昔の漫画に出てきそうな、巨大なすね肉(30センチくらいあって、すごい迫力)が売り物だったので、試すことができず、残念でしたが(多くの人が注文していたので、やっぱり名物らしいです)。
しかし料理が売り物というだけあって、どのお皿もおいしかったです。
前菜盛り合わせと、オリーバ・アスコラーナ(オリーブの肉詰めを揚げたもの)やモッツァレッラのフライ。どれもこれも美味~!盛り付けもきれいです。
また飽きもせず、野菜のグリル。
ビールも結局3杯くらい飲んだかな。普通のスタンダード・タイプは、ちょいとドイツの白ビール系の、さわやかなフルーティなタイプで、それを濃くしたダブル・モルトのもおいしかったです。
いい加減呑んで食べた後に、友人の友人であるオーナーがジョインしてくれて、またおしゃべり。その後、醸造所の見学をさせてもらいました。
醸造所、といっても、店の二階部分にあるとても小さなスペースです。
これは出来上がりのビールのタンク。このひとつ分が1週間から10日くらいで消費されるとか。
ちょっと暗くて分かりにくいですけれど、発酵樽。
店はちゃんと冷房が入っていますが、この部分は入れられないので、暑い!冬は暖かくてよさそうですが、この季節は辛そうです。こういう小さな醸造所なので、自転車操業的な感じで、毎日様子を確認しないといけないということで、オーナーさんは日曜日の朝も、まず醸造所、ということでした。大変です。
ビールはモルト、って感じなのかな。モルトは、ドイツから買っているそうです。初めてビールを作るモルトを味わってみましたけれど、甘みがあっておいしいんですよ。このモルトの加工具合でビールが変わるので、どのモルトを選ぶかがとても重要だということでした。
オーナーさんは、5年ほど前に脱サラして、もともと好きだったビール醸造を仕事にしてしまったという大胆な人。サラリーマン時代は、相当の高給取りだったらしいのですが、地元でこういうその日暮している生活も、もちろん違うストレスはあるのでしょうが、ミラノでしがないOL生活しているわたしには、なんだかうらやましいような気がしてしまいました。
場所が場所だけに、行ける方はあまりいないでしょうけれど、もし通りかかることがあったら、是非、訪ねてみてくださいね。
Atlantic Oil - MicroBirrificio Artigianale Via Falterona 50 Porrena Poppi www.atlanticoil.it
ミラノは、猛暑再来で、ぜいぜいしています。この週末は、各地で40度近くまで暑くなるという話ですが、幸い明日早朝よりスイス!なんとラッキーな計画をしたことでしょう!帰ってきた頃には、少しはこの暑さ、収まっているといいのですけれど。 では、ちょっとお休みします~。
2011/08/20(土) 04:39:01 |
イタリアめし
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今年のミラノの8月は、かなり涼しいのですが、それでも日中の日差しはギンギン。我が家の小さなベランダ・ガーデンの鉢植え各種も、毎日の水遣りは必至であります。特にこの数日は、やはり8月だった、と思うほどに暑くなってきたので、ますますケアしないと、皆さん、すぐにしんなりしちゃいます。
そんな中で、ある日、「?」と思ったのが、エリカ。
転居してきた年に花盛りで仲間入りして、その後、一度枯れ死状態になり、復活したものの緑どまりでお花は影も形も見えなかったんですが、なんとある日ちぱちぱとした白いものを緑の中に発見!これは、どう考えても花ではないか、でも一度枯れ死状態にまで陥ったあなたが花ですか?!とにわかには信じられず毎日観察していましたところ、なんと、最近は色づいて!
こんなのが。
ちょいと分かりにくいですよねぇ。なんせ、花の数は多いものの小さいし、満開になったところで超地味な花ですしね。でもなんかかわいらしいんですよ。
ついでに、今もいつも満開で元気でかわいらしいベルバニアさんにんも登場願いましょう。
この方は、水不足に弱いので、この週末から丸5日留守にする間に、おそらく一度だめになるだろうなぁ、というのが、今から不憫です。
それにしても、毎度のことながら、植物たちの生命力には感心です。といいながら、最近、多肉植物二個、ご臨終したので(っていうか、させてしまったので)、実はひそかに新しい住人をお迎えしたところなんですけどね。お水は、やりすぎてもいけないけれど、やらなすぎてもいけないんですよねぇ。その加減がいまだに分かっていなくて、多肉植物さんたちにちは、本当に迷惑をかけております。 秋の庭を特集するときに、現在ニューフェースの多肉さんたちを、無事紹介できるといいなぁ、と祈るような気持ちでおりますです。
2011/08/19(金) 06:36:14 |
植物、花
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皆様お楽しみ、トスカーナ田舎料理のランチです。ミラノから300キロ超のドライブを終えて、目的地にたどり着いたときには、ちょうどランチの時間です!
それも、お泊りのホテルは、レストランでも、地域ではちょっと有名なって言う店らしいので、部屋に荷物をほうり込んだら、迷うことなくランチ!
どうも、料理の写真を撮るのに慣れないもんで、またぞろ、いきなり食べ始めようとして、すでにフォーク突き刺しています。
ズッキーネのタリアテッレ。山盛りですけれど、とにかくあっさりとおいしくて、完食。
お供のワインは、もちろんキャンティ。
正直、このプリモだけでもお腹はかなりオウケイだったんですが、でも、ミラノ6時出発という長い一日としては、プリモだけって言うのはちょっと、というメンタルな要求がありまして、もういいという友人は差し置いて、メインも頼みましたよ。
タリアータ(おなじみ、ルーコラとパルミジャーノ)。
これが!やっぱり牛肉の土地ですねぇ。フィオレンティーナの土地です!
こんな分厚いタリアータ、よそではありえないし、それがまた、なんと言うか、食べ応えがあるって言うんですかね。味もいいし、食感もいいし、感動しましたねぇ。
あ、例によって、いきなり食べちゃったので、これはもう残り少ないところをあわてて撮影しました(笑)!
日本は、箸でも食べられる神戸牛が最高峰にありますけれど、イタリアでは、牛のおいしさはそういう方向には行ってないですね。大体箸で食べられるステーキってなんだよって感じもします。
肉だけじゃなくて、野菜もたべないと、で、グリル野菜。
実は野菜のグリルにはこのところはまっているんです。ある日、なす焼きをするのは面倒だな~、でもなす食べたいな~、と思って、イタリア風に薄切りにして焼いたら、なんと!めちゃうま!その後、ピーマンでも同様で、もともと生野菜中心のサラダが大好きなわたしですが、最近では、そういうサラダに焼きなすとか、焼きピーマンを入れるのが大好きになりました。
自分でグリル野菜を食べるようになると、レストランのグリル野菜は、正直、いまひとつ。というのは、グリルすると、野菜本来の味がすごく出てくるので、塩もオリーブ・オイルも何もいらないって感じになるんですけれど、レストランだと、どうしても味付けしちゃうっていうのがあります。
いやはや、実にうれしいランチでした!お値段も、さすがマイナー・トスカーナだけあって、すっごくリーズナブルで、二度うれしいって感じです。なんと言っても、こういう美しい風景を眺めながらのお食事って、もう至福でしょ。
超お勧めです。
La Torricella (Albergo Ristorante) Localita' Torricella 14/16 - Ponte a Poppi (AR)
2011/08/17(水) 04:35:37 |
イタリアめし
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ロメッリーナの帰りに寄り道したのは、チェラーノという町で、実はすでにロメッリーナを外れて、ピエモンテ州はノヴァラの郊外という場所でした。 ちょっと時間が有るし、どっか行くとこないか、と地図を見たところ、チェックした跡があったので、ではきっと中世の何かがあったはず、というだけで行ったんですけど、これって、よほど有名とか重要度の高い何かがない限り、機能しないんです。教会の名前が分からないとどうしようもないし。
でもともかく、行ってしまったんで、散歩。
町の中心にあったカテドラル。絶対にロマネスクじゃないし。
鐘楼がレンガ造りで、盲アーチが装飾的になされていたので、もしかすると古い教会の跡にこうなったのかと思ったりしたのですが、残念ながら1600年代、見たままの教会でした。中はバロックできらきらでした。
車に戻る道で、サン・ピエトロという表示があったので、あきらめ悪く、そちらに行ってみました。どうやら墓地付属の教会のようです。
この地域では、墓地にある教会は、期待してなかったけどなかなかじゃん、ということも多いので、ちょっぴり期待。
あ。
だめだし!
でも、わたしが地図に印をつけたのは、どうやらこの子のためらしい。確かに、ファサードは新しいので、もう全然だめなんだけど、盲アーチとか、おそらく古い様式にのっとって作られている様子です。また、鐘楼やクーポラも、一部、古いものの上に、ある感じです。
でも、ちょっと、名残がなさすぎ。
ま、こういうこともあります。
ノヴァラ周辺は、このチェラーノ以外にも、まだいくつか行ってみたい町村があるので、とりあえず一個消しこめたということで、よしとしましょう。 チェラーノの町は、なんだか豊かそうで、このお盆状態のお休みの真っ最中だというのに町の人々もたくさんぶらぶらしていて、お年寄り15人衆みたいな人たちにナンパされそうになったりして、なんだか幸せそうな町でした。ミラノにも近いって言うのに、すごい方言で、なに言ってるのか全然分からず、びっくりでしたよぉ。
2011/08/16(火) 07:32:18 |
ロマネスク全般
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ロメッリーナ地域、またそのうち、なんて言ってたんですが、実は早速この週末に、ちょっと足を踏み入れてしまいました。
この週末、拙宅に友人が来ておりました。前夜すでに宴会してしまったので、起きたのは10時…。遅い。 のんびりと朝食をいただいてすでに11時過ぎ、さて、どうするか、いまさら観光でもないし、では田舎にランチを食べに行こう、ということで、なんとなくおいしそうなレストランのありそうな上に、ミラノから近いロメッリーナの入り口あたり、ヴィジェーヴァノVigevano周辺を目指したという次第です。
この辺も、すでに水田ゾーン。ヴィジェーヴァノの町は、これまでも何回となく訪ねているのですが、周囲が水田だとはさっぱり知りませんでした。 最初に目指したアグリツーリズモは、近くまで来たところで電話したところ、夕食しかやっていないということであえなく敗退。では、とその近くのレストランを目指してみました。 緑の中の細道をぐるぐる走り、小さな村に向かいます。開いてるといいね~、と祈りながら。 お!やってる!
ということで、たどり着いたのは、トラットリア・ダ・カルラ。 Da Carla - Trattoria con Locanda Frazione Molino d'Isella 3 - Gambolo' 素敵なホテルがあって、そこに併設しているレストラン。 例によって、レストランの写真とか、撮影忘れてます。
これが、田舎のレストランなんですが、かなりおしゃれで、すべてのお皿がとても美しい盛り付けでした。
ワインは、発泡性のリースリング。この地域のもので、さわやかでおいしかったです。
前菜は、3人で二皿をシェア。まずは各種盛り合わせ。
ツナの燻製とか、ロースとビーフ、野菜のタルトとか、すべて見た目もきれいだし、上品なおいしさでした。
もうひとつは、ズッキーネの花の詰め物。
突き出しみたいな感じで出てきたのが、サラミ類。
この白いのは、思いっきり豚の脂身ですけれど、とろけるようで、ちょっと食べるにはおいしいんですよ。身体には悪そうだから、ちょっとね。
そしてプリモは、もちろんお米!リゾットのメニューは10種くらいありました。
わたしは、アスパラガスとバターのリゾット。
さすが本場、米どころ。絶品ですよ。汗かきながらも、ほぼ完食。友人の数種の野菜のリゾットも美味でした。
もう、とてもデザートは無理だったのですが、ちょっとほしいということで、ソルベ(シャーベット)を頼んだところ、「これ、一人前じゃないだろ~!」という代物が…。
レモンと、森の果物と、桃の三玉!そしてそれぞれに合うソース。ソルベも甘さ控えめでおいしかったんですが、この手前にある赤いラズベリーっぽいソースは、まさに絶品でした。
最後はもちろんカフェで締めて、お一人様30ユーロ弱。田舎としては安くはないけれど、ミラノではありえない満足感ですね~。
腹ごなしに、美しい水の流れる水田のあぜ道を散歩して、めちゃくちゃ蚊に刺されてしまいましたけど、でもとてもいい場所。次回は、今回だめだったアグリツーリズモも挑戦したいものです。 ミラノに帰る前に、中世もちょっと訪ねてきましたので、おまけ続きます。
2011/08/15(月) 04:38:54 |
ロマネスク全般
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この地域、とりあえずの最後は、ヴェレッツォ・ロメッリーナの郊外にある、洗礼者ヨハネの洗礼堂。
Battistero di San Giovanni Battista in Velezzo Lomellina
鮮やかな水田の緑、とうもろこし、そして澄んだ小川。そういう中にぽつんと建っていて、実に美しいたたずまいでした。ロメッロから行ったのですが、くねくねのあぜ道。対向車が来たらどうしよう、というような細い道が延々と続きます。幸い誰も走ってなかったので、かなり気持ちのよいドライブでしたが、それにしても、こんな風な田舎を走るのは久しぶりでした。
この地域でも、最も古い建造物のひとつが、この洗礼堂と、それが属する教会。聖マリアのご誕生に捧げられている教会なのですが、地域では、ピエーヴェといえばこの教会を意味するようです。
教会の方は、残念ながらこんなファサードにされちゃいました。
でも、脇の方では、一応、ロマネスクの名残もちょっとは見られます。
奥の方ね。後陣はどうなっているのやら。なんせ、ここもかなり限られた時間しかオープンしていないようで、鉄柵の隙間からがんばって見ても、この程度しか見えません。
もちろん、重要度の高いのは、古い姿を大きく残している洗礼堂のほうです。
円筒形で、変わっていますよね。入り口部分は、あとから付け足されたものではないでしょうか。本体は、11世紀の建物。
ここも、かつては寝室に使われていたりとか相当改築されていたのを、修復でオリジナルの姿が取り戻されたということです。洗礼堂を寝室に転用…。
確かに後ろの建物とつながっている様子もあります。そうやって、とにかく使用され続けたので、かろうじて残ったというのもあるとは思いますけれど。
レンガの素朴な装飾がとってもきれいで、思わずアップ。
ロメッリーナ、実に奥深い地域です。昔どこかで入手した小冊子など発見しましたので、ここは近々また訪ねてみるつもりです。ミラノからは近い上に、苦手な坂道が一切ありませんので、わたしのための地域と言ってもいいくらいです。 では、その日をお楽しみに。
2011/08/12(金) 05:25:52 |
ロンバルディア・ロマネスク
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ロメッロは小さい町なのに、カテドラル以外にも教会がいくつかあります。信仰篤い町だったのか、政治的な何かがあったのか。
ロマネスク的に、訪ねるべきはここ、サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会。
知らなかったら、完全に無視してしまうファサードですよね。住宅地に埋もれているし。でもちょっと先に進むと、後ろの方が見えます。
ここも、カテドラル同様にレンガ造りで、クーポラの様子は、洗礼堂にも似ています。惜しむらくは、後代に付け替えられてしまったファサードですよねぇ。その上ここ、教会の周囲はびっしり住宅に囲まれてしまっていて、後陣の方は、近寄ることもできないんですよ。これも、教会のお隣にある個人宅の家の門扉の隙間から撮影したものです。
創設は、1121年と考えられています。右身廊のどこかに、その年が彫りこまれた石版が埋め込まれているそうなんです。
クーポラが洗礼堂に似ているのは、きっと模倣したんでしょうね。
内部。
レンガ柱で分割された三身廊で、一部漆喰が塗られちゃっているとはいえ、雰囲気あります。
フランス人によって14世紀にもたらされた木製のサンタ・クローチェというのが有名らしいです。つまり、キリストの十字架ってことだと思うんですけれど、黄金伝説の時代ですからねぇ、かなり眉唾。毎年一度だけ、公開されるようです。
確かにこの辺一帯は、巡礼の道でもありますから、いろいろあったんでしょうねぇ。
2011/08/10(水) 05:01:59 |
ロンバルディア・ロマネスク
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