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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

夏休み、北イタリア旅歩き 締めくくり

久しぶりに、パヴィアの僧院なんかも行っちゃいました。ここもまた、車のない時代も含めて、誰かが来るとよく連れて行く場所です。雰囲気もいいし、ミラノから近いしね。



いつ行っても、やっぱり美しくて、雰囲気があって、お土産屋さんも充実していて、ガイドの修道士さんたちもプロっぽくて、なんかとても気軽な観光地って感じがよいのですよね。本当は、今でも修道士さんたちがお住まいになっている、とても神聖な場所だというのに。

そんなこんなで、海外初めての姉との旅もおしまい。
自分も初心に返って、なんだかいろいろ楽しかったかも。
ベネチアもヴェローナも、そしてミラノ近郊の町村も、改めて視点を変えて訪ねると、面白いもんなんですね。いろいろおまけもあるし。
たとえば。



ヴェローナの駅で停車していたオリエント・エクスプレス。
「鉄子」ではないけれど、なんか感動しますよ、オリエント・エクスプレスなんて。ちょうどランチの時間で、食堂車満員状態で停車していたんですけど、こんなの見るの始めてで、おお!でした。

ミラノの街角なんかも。



おお!弥生ちゃん!
草間弥生が、ルイ・ヴィトンの広告塔になっていたんですね。すごいなぁ。あの年でこのエネルギー、常人には真似できないパワーです。



現代アート的には、久しぶりにミラノ・カドルナ駅前の糸針オブジェ。これ、そういえばできたときは喧々諤々、基本的に反対意見が多かったけれど、今もちゃんとあったんですね。個人的には結構好きなので、よかった~、撤去されなくて。

そういえば、お食事も忘れてはいけません。
あまり写真を撮っていないのですが、ちょっと紹介したい。



たとえば、ヴィジェーヴェノのお魚レストラン。
CICCIOMATTO
VIA SANTA CROCE 9 – VIGEVENO
まさかヴィジェーヴァノで、こんな充実したお魚レストランに出会えるなんて、びっくり。
広場から横道入ってすぐ。従業員もみな感じがよくて、ナイス、お勧めです。

それから、カステッラルクアートも。



LA ROCCA DA FRANCO
PIAZZA DEL MUNICIPIO
CASTALL'ARQUATO

ここも、とにかく8月のお盆の時期にちゃんと開いていて、素晴らしいロケーションでそれなりのご飯を食べさせてくれるというだけで、もう感涙ものです。
実はカステッラルクアトでは、いつも行くレストランがあって、そちらも開いていたので、それはそれでびっくりしたんですけどね。あの町、いつからこんなに観光地化したのか?または、夏休み真っ只中でも他に出かけない、地元の人用?不思議です。

というわけで、ヨーロッパにおける一般的な夏休みっぽいお話、完結。
また、マイナーでオタクなロマネスクに戻りま~す。

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  1. 2012/09/30(日) 05:38:29|
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夏休み、北イタリア旅歩き その12

誰かがミラノに遊びに来てくれたときに、時間があれば観光がてらに訪ねる町がいくつかあって、そのひとつが、前回紹介したカステッラルクアート。
その他は、たとえば、このヴィジェーヴァノVigevano。



この町の中心にある広場は、本当に美しくて、北部で最も美しい広場といわれても、納得できます。でも、以前よりも、広場に張り出したレストランやバールのテラス席が大きくなっていて、本来見えるべき広場の床面の模様が、ほとんど見えなくなっているのは、ちょっと残念な気がしました。
あ、ちなみにこの広場には、レオナルドがかかわっているらしいんですよねぇ。ルネッサンスですよ、わたしの不得意な!



この広場の裏側にお城のあとがあって、博物館のようになっています。かつての厩とか、かつての馬車道とか、そういうものが、近年いろいろと整備されてきれいになって来ています。初めてこの町に行ったときに比べると、そういう諸々がたくさん形になっていて、びっくりします。
とても地味ですけれど、なかなかがんばっているのが、よい感じですよ。
たとえば靴博物館。



なぜ靴かというと、この地域一帯、靴製造の文化があって、イタリア・ブランドの靴メーカーが結構集積しているんです。それで、市が靴の博物館を運営しています。無料で、実際、たいした展示があるわけではないのですが、この、映像の部屋は、結構美しくて気に入りました。スフォルツァ家の繁栄のおかげで、ファッションも栄えたみたいなことが、素朴な映像で短時間で語られるのです。



このお城の部分は、市営の美術館部分もあり、地域の美術家の作品が、かなりゆったりとしたスペースに並べられています。もちろん無料で、誰もいません!
地域では名士だったかも知れませんが、一般的には無名のアーティストの作品。せっかくなので駆け足で拝見すると、やっぱり、それなりに気に入る人っているんですよね。たとえばこの人。



何枚か油彩がありましたが、どれも、日本人受けしそうな画風。普段家に飾るのだとしたら、こんなようなさりげない絵がいいですよねぇ。

それにしても、ほんと、行く度にやっぱり変わっている、と思ったのは、これ。



街角にいくつも置かれているもの。背中の方に、地図とか町の情報が置かれているので、便利な情報版みたいなものなのですが、少なくとも、おそらく最後に訪ねた二年前にはなかったものです。
本を読む人がモチーフなので、本の見本市とか何かが開かれたとかそういうイベントのあった結果置かれた物なのかもしれません。本好きのわたしとしては、なかなか親しみを持てるオブジェです。

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  1. 2012/09/29(土) 05:42:31|
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夏休み、北イタリア旅歩き その11

ロマネスクつながりで、次は、久しぶりに訪ねたカステッラルクアートCastell'Arquatoです。
ここは、ロマネスク的に自分がとても好きな町であること。かといって、ロマネスクの教会だけがよいというわけではなくて、町全体が中世の雰囲気を残していて、適度に古くて、適度にきれいに保たれていて、その上、ミラノからは1時間ちょっとのドライブで行けるので、日本から誰かが遊びに来れば、まず連れて行く場所のひとつなんです。



高台の上にある町の中心に、ロマネスクの教会があります。別に中世ファンならずとも、この教会と、お城のあとは、今の町を形作る重要な一部として、誰でも目を引かれることでしょう。なんせこの後陣は、町の中心広場に堂々と身をさらしているわけですしね。



なんだかんだいいながら、とりあえず、教会見学です。別に中世に特段の興味もない姉を引っ張って…。ああ、やっぱりよいたたずまいですねぇ、いつ見ても。



中も、いつだって、誰一人他の人がいたことがなくて、シーンとしていて、石の重みが気持ちよく感じられる空間。うっとりしちゃいます。



柱頭も、かわいらしい彫り物がたくさんで、楽しいし。素朴だけど、なんかこういうのが好きなんだよね、っていうタイプの柱頭ばかり。

教会をさらりと見た跡は、一応お城にも入場。お城といっても、今では塔がひとつ残っているだけなんですが、上まで上ると、このあたりの丘の美しい景色が広がります。



美しく晴れた一日で、ワイン用のブドウ畑がたくさんある丘の眺めは、青空に映えてうっとりでした。何回訪ねたても、よい場所はやはりよいですね。

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  1. 2012/09/28(金) 05:45:17|
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夏休み、北イタリア旅歩き その10

ヴェローナ、カテドラルに隠された中世の続きです。

カテドラル本堂の左身廊の半ばに扉があります。その扉の、こっちと向こうでは、大きな時代の隔たりがあるのでびっくりです。本堂は、内部はルネサンス期以降のものになってしまっていることを考えると、たった一歩で、なんと千年を遡れるのです。



元にあるのは、ローマ帝国最後期の初期キリスト教様式のバジリカが二つ。最初のバジリカは、4世紀後半の建造で、今ではその上に、ロマネスク時代に建造されたサンタ・エレナ教会が建っています。
古い時代の床モザイクの一部が、今でもちょっとだけ見えるようになっています。



かつての内陣のようです。
この床モザイク装飾がなされたのは、ヴェローナ・ロマネスクの至宝とも言える教会を捧げられたサン・ゼノが司教だった時代のことなんだそうです。そういうコメントがあると、なんだか遠い物語の中の人みたいな聖人が、本当にこの町にいたんだ、という現実味を感じるから不思議ですね~。
クラシックな様式の柱頭が載せられた、素敵な円柱も残っています。最初の教会は、とても規模の小さなかわいらしい建物だった様子が、伺えるスケールです。



そして、この古い教会とつながるようにして、サン・ジョバンニ・イン・フォンテ教会があります。



こちらも小さいですが、装飾のほとんどないシンプルさが、清々しいです。もう金ぴかでごてごてで派手派手のカテドラル本堂から来ると、本当にほっとします。人も少ないですしね。
ここは、12世紀の教会ですが、もともとは洗礼堂としてあったようで、その当時の壁や柱がそのまま、今ある教会ととして改築されたというもののようです。入り口すぐの場所に、堂々とした彫り物も素晴らしい洗礼盤が置かれています。



周囲には、受胎告知やエリザベツ訪問、羊飼いへのお告げ、マギの祝福など、聖書でおなじみの場面が、とても克明に彫られています。

ここの中世に入れるのは、夏季限定ですので、ご注意くださいね。

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  1. 2012/09/26(水) 05:23:22|
  2. 旅歩き
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夏休み、北イタリア旅歩き その9

ヴェローナ、続きです。
待望の中世。



前回ヴェローナを訪ねたとき、ドゥオモの中に隠された古い教会は、夏季しか公開していないということで、訪問できませんでした。その昔、訪問したことはあるのですが、カメラが壊れたり、メモリーを間違って消去したりで、記録がなかったものですから、ああ、また次回を待つしかないのか、いつになるのか、と思っていたら、意外と早く、チャンスが来たわけです。



ドゥオモの、南側脇の入り口の装飾は、忘れちゃいけません。かわいいですからね~。こんなお魚までいたんですねぇ。よっ!お久しぶり!って気持ちになります。



ヴェローナは、主要な教会は機能を失ったわけではないものの、入場料を徴収する観光地。なのに、前回は本当に見たいものが見られなかったので、不満なわたしは、現役の本堂をほとんど見なかったんですが、なかなか壮大で、過去の遺構を髣髴とさせるものではあったんですな。いまさら。



古い部分は、相当ややこしい作りになっています。
大元は、ローマ時代の浴場施設と、ミネルヴァに捧げられた神殿の建物で、それがローマ帝国期最後の頃、4世紀とかですが、初期キリスト教の形式に則ったバジリカになったそうです。5世紀ごろには、もう壊されて次の建物。
そんな形で、どんどん集積して、ということらしいです。
結局どこでもそうですが、宗教施設は、何層にも重なって建てられますね。神聖な場所っていうのは、時代が代わっても、結局神聖なんですねぇ。



これが古い教会。本当によく残っているし、今のカテドラルよりも、ずっとずっと、わたしは好きです。
しかし。
ジュリエッタの家に押しかけていた、恐るべき数の観光客、一帯どこに消えるのか、ここには、誰もおりません。気持ちよい静けさ。落ち着き。ヴェローナって、こういう町ですよ、本当は。

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  1. 2012/09/24(月) 05:24:49|
  2. ヴェネト・ロマネスク
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ミラノで、こっそりひっそり支援活動

東北震災から、一年半ちょっとが過ぎました。
遠くにいる分、日々の映像に接することはないのですが、被災地が、「それまであった普通」に戻るには、まだまだ、すごく時間がかかるのだろうとは思っています。とはいえ、現実には、時間が経過した分だけ悼みが遠ざかり、忘れられてしまっている部分も多くあるかと思います。
わたしも、特に遠くにいることもあり、何ができるわけではありません。そして、もともとボランティアとか積極的にやっているわけでもないので、無理して何かを、と考えると、多分返って何もできないと思って、とても消極的に、肩肘張らないでできることを、こっそりひっそりと、長く、と思っています。
そういうスタンスでかかわっている、支援活動を二つ紹介します。

ひとつは、これまでにも何度か触れた、ブログ友達のたかしさんの、本当に地道だけれど、顔の見える具体的な支援活動。
そしてもうひとつ、こちらは、これから参加して行くつもりで、現在準備段階なんですが、被災地の方々と文通でつながろうという、ツタエテガミ・プロジェクト。

<たかしさんの支援活動>
これまでも何度か紹介したのですが、いずれにしても、中心となって活動していらっしゃるたかしさんのブログを訪問いただければ、どういったことをやっているのかがよくわかります。アドレスはこちらになりますので、是非訪問ください。




今回、このようなかわいらしい絵が、ステッカーになって送られてきましたので、早速車に貼りました。



以前、被災した漁師さんを応援するために、子供たちに絵を描いてもらうプロジェクトがありました。どの絵も素晴らしかったのですが、わたしも含めて特に多くの支持を得た、この「虹色たこちゃん」をステッカーにして、実費+カンパで、支援者に配布されたのです。
複数枚、送っていただきましたので、一枚はわが愛車の背中にペタリ。
それ以外は、パドヴァの友人、ボローニャの友人、そして、海を越えて米国カリフォルニアの友人に送りつけております。
みなが賛同して貼ってくだされば、イタリアと米国のいくつかの(すごく限定的ですが!)街角で虹色たこちゃんが走ることになります。少なくともミラノでは、既に走ってますよ。




<ツタエテガミ・プロジェクト>
こちらは、日経新聞の記事で活動を知り、早速主催者の方に連絡を取らせていただいたものです。これについても、主催者のサイトを見ていただいた方がよいと思います。


被災者の方々にお手紙をお送りして、場合によったら文通を始めましょう、というプロジェクトなんです。
個人的に、この時代になっても、お手紙が大好きなので、わたしがやらんで誰がやる!と、他人様のプロジェクトなのに、思わず気合が入ったんです。お手紙って、わたしが思うにですが、時間的にも手段的にも、ちょうどよい感じで、気持ちを伝えることのできるツールではないかと。
とはいえ、知らない方に何をどう書いたらいいのか、実際に便箋を前にして、ちょっと戸惑ってはいます。被災のことに触れてもよいのか、あえて避けた方がいいのか、とか何とかいろいろ。でも、あまり余計なことを考えないで、きっと、文通楽しもう、位の気持ちで始めた方がいいのかな、とかも思いながら。
そんなわけで、まずは、最近文通友達に刺激されて始めた、自作装飾の便箋や封筒作りから始めたところ。



もし、お手紙好きの方がいらしたら、是非。
二ヶ月に一度ほど、まとめて送るそうで、次回は9月末、その次は11月末の予定ということです。

何か、こっそりひっそりできる支援活動を見つけたら、随時参加してみたいと思います。その際は、またここでも紹介しようと思います。

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  1. 2012/09/23(日) 05:36:02|
  2. ミラノ徒然
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夏休み、北イタリア旅歩き その8

ヴェローナです。
恥ずかしながら、初めて、ローマ劇場の遺跡に入場しました。ローマのものって、別にヴェローナで見なくても、他で思いっきり見てるし、という感じで、特にここに入場しようと思ったことがなかったんですよ、今まで。それも、ここって、川沿いにローマ劇場があって、「それだけ」感があったんで。



しかし、やはり見るもんですねぇ。想像もしなかった奥行きの深さにびっくりしました。
ここ、山の斜面で、劇場は、川沿いすぐの場所ですけれど、その上に、斜面に沿って続々といろいろな建築があるんです。
劇場は、夏だったのでイベント仕様になっていました。



中央に大きな仮面の置かれた舞台。もしかして、古典的な演劇をやっているのかも。
その劇場を上り、さらに階段を上ると、教会だったらしい場所。



いきなりキオストロ。修道院があったのか?
いずれにしても、これはローマではなくて、中世以降の遺構ですね。こんなものまであるなんて、まったく知らなかったのでびっくり。
そして、ここは、ちょっとした博物館にもなっていて、ローマのモザイクや彫刻が並べられていました。



そのあともさらに上に登る階段が続き、さらに上ります。そして、緑滴る公園のような場所にたどり着きます。
高く上る一方なので、ヴェローナの町が一望。
日中、カンカン照りの中の山登り状態だったので、ぜいぜいしてたどり着いて、木陰で一服。通り過ぎる風が本当に気持ちよかったです。



びっくりです。ローマの時代から、開発されていた場所らしいのですが、もちろん当時、こんな階段で登ったわけはないので、おそらく、場所や騎乗で登れる道があるのでしょうが、びっくりするくらいの高台です。
ローマ時代のヴェローナの街並みがどういうものだったのかは、想像も付かないのですが、とはいえ、今ほど建てこんでいることはなかったでしょうが、それにしても、おそらく今の旧市街のある場所は、やっぱりそれなりに町となっていたと思うのですよね。
それを見下ろす最適の場所に豪壮な邸宅を建てて、見下ろす景色を堪能する。ローマ貴族の、なんというか、視点みたいのを感じます。さすが。

現在の眺めは、こういう感じ。



俺は成功したな、みたいな気持ちで、眺めていたでしょうかね。
いやはや、思わぬ山登りで、疲れた!楽しかった!
でも、上から町を眺め、ローマ時代にはなかった中世の鐘楼たちを見ていたら、やっぱり里心(?)が。
中世に行きます!

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  1. 2012/09/22(土) 06:13:08|
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夏休み、北イタリア旅歩き その7

ヴェローナです。



この数年、中世めぐりのために何度か訪ねていますが、フツーの観光客として訪ねるのは、すごく久しぶり。8月のど真ん中、バカンスで、最も都会の住民が減少する時期でしたが、ヴェローナの混雑振りは、びっくりでした。いつの間に、こんなに観光地化したんだ~!?

とりあえず、われわれもフツーの観光客なので、お約束のジュリエッタのお家などに行ってみました。



な、なにか、集会とか?
割と大きな道に面した建物で、その中庭から入るようになっているのですが、既に道にまで大量に人があふれていて、何とか人ごみをかき分けて中庭に潜入するも、それ以上はちょっと…。



そうそう、確かジュリエッタのブロンズ像の、胸のところに触ると、あなたも幸せな恋愛ができるとか何とか、確かそんなことだったかも。だから、女性が、行列を作って、さわさわして、写真を撮って、ということで、混雑がひどくなる一方なんですね。
ジュリエッタはかわいいけど、こういう方がぴったりいられると、風情も何もあったもんじゃないし。バルコニーを撮影して、とっとと退散しました。
いやはや。



もっと穏やかな観光をする前に、腹ごしらえ。
この時期だし、開いているレストランもないかも、という危惧はあっという間に消し飛び、「地球の歩き方」に出ていたレストランを目指しました。
お、開いているし、雰囲気いいじゃん!とテラス席にどっかり。もちろん昼からワインで、前菜からいただきました。おいしくて安くて、裏道なので静かで、言うことなしのレストランでした。最後の方になって、あれ?名前が違うかも?と確かめたら、地球の歩き方のレストランは、道の反対側にありました。クローズだったので気付かなかったのでした。
でも、こちらのレストラン、気安くてお勧め。
Osteria dal Cavaliere
Via Scala 10にあるAccademiaというレストランの向かい



ほろ酔いでいい気分で、本格的な観光を始めます。
実は前回、冬季に中世めぐりをした際、ドゥオモ地下の古い教会はクローズだったので、一番の目的はそこ。結局いつでもどこでも、中世は気になってしまうんですよね。
続きます。

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  1. 2012/09/21(金) 05:27:03|
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夏休み、北イタリア旅歩き その6

今回は、観光とともに、おいしいものをいただく、というのもベネチア歩きの目的でした。
これまで、こすっからくて物価も高いベネチアで、おいしいものを食べようなどと考えたことはなく、たとえ「なにこれ~?」というような料理に出会っても、「ま、ベネチアだから仕方ないよね」と、簡単に納得していました。でも実はベネチアって、居酒屋文化があるし、ちゃんと調べれば、それなりに安くておいしくて感じのよい店というのが結構あるのですね。いやはや、先入観で見ちゃいかん、ということですね~。

というわけで、今回立ち寄ったお店、ご参考までに。
まずは、ランチに最適、セルフ・サービスもあるロスティッチェリア。ロスティッチェリアって総菜屋さんという意味なので、とても謙虚な、でも己を知っているな、という店名で納得です。
Rosticceria San Bartolomeo
Calle della Bissa
9:30 – 21:00

サン・マルコ地区、大運河にかかるリアルト橋とサン・マルコ広場の間の地域で、1階がセルフ・サービス、2階が食堂になっています。地元の肉体労働者が昼定職を食べに来るような気安い食堂で、お値段も安いし、ワインも水のよう(安い上に軽くてぐびぐび飲める…)。ベネチア名物らしい、鰯とたまねぎの酢漬け(前菜)がおいしかったです。
(ちなみに今回写真なし。というのも、純正(?)旅行者である姉がバチバチ撮るので、さすがにわたしまで撮るのはちょっとなぁ…、ということで。)
パドヴァ在の友人も教えてくれたし、愛用のガイドブックAliceにも掲載されているし、地球の歩き方にも載っていましたから、結構有名なんですね。せっかくなら、セルフよりも、静かに座って落ち着ける食堂をお勧めです。

それにしても、ベネチアで、住所だけで場所を特定するのは無理!と思っていたのですが、地区を絞ってその場所を探せば、ほとんどの地図には道の名前が出ているので、意外と見つけられるのですね。まぁ、方向音痴なので、迷いながらやっとたどり着く、とか迷った挙句に偶然たどり着く、ということも多いのですが。

次は、ちゃんとしたレストラン。
La Zucca
Santa Croce 1762
ここも、あちこちのガイドに掲載されているお店。小さいけれど、ロケーションが落ち着いていて、その上、素晴らしく感じのよい日本人女性がいます。
ベネチアなのに、あえて野菜中心の料理。盛りがよいので、その女性のアドヴァイスに従って、二人で、前菜一人分、パスタは各自、主采一人分、デザート一人分という分量で、おなか一杯。ワインは、どん!と1リットル。

ここの方に、魚のおいしいレストランを尋ねたところ、いくつかピックアップしてくれて、地図に印までつけてくれましたので、そのひとつに行ってみました。
Ai Promessi Sposi
Calle dell'Oca 4367 Cannaregio
ここは、リアルト橋から駅に向かう道の途中、細い小路にあります。知っていないと見つけることのできない場所。
お昼のあと、夜の予約のために行ってみたところ、もう予約で満員、といったん断られたのですが、踏ん切り悪くぐずぐずしていたら、「7時から9時までという時間だったら、何とかなるけど、それでもいい?」と言ってくれたので、大喜びで予約したのです。
居酒屋風で、種類の多い前菜がおいしくて、盛り合わせがお勧め。お魚のフリット・ミストも、さすがにおいしかったです。
でも、パスタが…。
姉のイカ墨・パスタはお味はよかったんですが、柔すぎ。わたしのボンゴレは、塩辛すぎでやっぱりやわ目。
そういえば、ロスティッチェリアのパスタも、味はよいけれど、柔かったんですが、ベネチアって、アル・デンテじゃないんですかね。
ズッカの手打ちパスタは結構しこしこしていましたが。

食後にブラブラと散歩している途中、名前を調べたレストランや居酒屋、多数発見。どこもかなり混んでいましたね~。やはり調べないとだめですね~。
散歩の果て、有名カフェの生演奏を聞きながら、夜のサン・マルコで涼む。カフェにも座らず、地べたに座っていたとしても、なんだか優雅な気持ちになるから不思議。



ついでに、ここも有名ですけれど、ホテルも紹介しときますね。
Hotel Abbazia



かつての修道院をホテルにしたもの。以前も泊まった事があり、なんといってもサンタ・ルチア駅から徒歩3分くらいという便利さ、そして従業員の方々の感じのよさが気に入っていたので、また泊まったのです。
やはり従業員がみな感じよくて、気持ちがよかったです。



お部屋は、十分な広さで、バスタブつきだったのも、腰痛もちだったわたしには福音でした。
さすが元修道院だけあって、ホールはおそらく昔の食堂(説教壇付き)。



調度も雰囲気があります。この大きなホールがバールになっていますが、ホテルなのに安いのもお高く留まってなくて、いい感じ。

というわけで、気持ちのよいホテルに泊まり、おいしいお食事とお酒を堪能して、ベネチアの旅、終了!次はヴェローナに移ります。

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  1. 2012/09/20(木) 05:17:13|
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夏休み、北イタリア旅歩き その5

ベネチア、もうちょっとお付き合いください。
サン・マルコに近いのに、意外とマイナー?みたいな地域が、大運河をはさんだプンタ・デッラ・ドガーナのある一帯。



今回入りませんでしたが、安藤忠雄が古い税関倉庫を改築した現代美術館、プンタ・デッラ・ドガーナのある場所です。そのランド・マークのようになっているのが、まさにプンタ(突端)に立っている少年像。



とてもフォトジェニックなので、姉を隣に立たせて記念撮影、と思ったら、いきなり警備員のおっさんが割り込んできて、「さわらないように!」とかなんとか。は?



この、がっしりとした後姿が、そのおっさん。しばらく観察したところ、どうやらこのおっさん、この少年像を守るために、ひたすらここに立っているというのが仕事らしいんですよ。実際、観光客がちょっとでも少年像に触りそうに近づくと、勢いつけてそばに飛んでいって、注意をしていますから、びっくりです。
この少年像、おそらく、このプンタ・デッラ・ドガーナが現代美術館になった2年ちょっと前からあると思うのですが、これまで、こんな警備員はいなかったんです。
でもそういえば、去年だったか、船から見た少年像、ガラスで覆われていて、修復中だったような。誰かが悪さをして壊したんですかねぇ。
罪な話です。作品にも、そして、こんな場所で日がな一日警備をしなくてはならない羽目になった警備員にとっても…。

もうそろそろ、帰る時間、鉄道駅に向かわなくては。
高速水上バスに乗るには、対岸のサン・マルコに戻った方がよさそうだけど、どうやって戻ろうかな~、と思っていたら、なんと、プンタ・デッラ・ドガーナには、ゴンドラの渡しがありました。
渡しの駅に通りかかったところ、ちょうど対岸からの渡しが付いたところで、通りかかった他の観光客が、「対岸に行くの?すぐ出る?ちょっと待ってて、すぐ連れを呼んでくる!」とか何とか聞いていたので、気付いたのです。
こりゃラッキー、とすぐ乗り込みました。一人2ユーロだったと思います。でも、人がある程度乗らないと出ない乗り合いバスみたいなやつだと困るな、と思って尋ねると、「急いでるの?じゃぁ、すぐ出よう!」と、先に「ちょっと待ってて」と言った観光客のことも待たず、すぐ出発。



これはお勧めです。だって、たったの2ユーロで、本来だったら高いお金を出して乗るゴンドラと同じゴンドラなんですから。それでいて、乗り心地は、結局ゴンドラなんですから!
その上、船頭さんは二人で、こっちのことなんて無視して、おしゃべりに夢中、というのも、普通の公共の交通機関状態で、気楽でよろしい。
実は、長年のベネチア通いの果てに、数年前に初めてゴンドラというものに乗って、それはそれでもちろん楽しかったのですが、4人で30分乗って一人30ユーロとかそんなお値段だったように記憶しています。
それなら、この渡しで十分、ゴンドラがどういうものか、というのは堪能できると思いますよ。



ただ問題は、とにかくいい加減なこと。営業時間もかなり短いし、このあと、対岸のサン・マルコに付いたあと(上の写真が駅)、船頭さんたちはコーヒーでも飲みに行ったものか、姿を消してるし、だから、渡しの駅があっても、実際に稼動しているかどうかわからなくてあきらめるケースも多いかも、ですよね。
っていうか、ベネチア詣でが10回やそこらではない私だって、これまでガイドブックで見て、存在を知ってはいましたが、試そうと思ったこともなく、その機会もなかったんですから、いかに遭遇が難しいか、わかるって物です。
でも、あきらめずに根気よく待てば、いつか船頭さんたち戻ってきますので、一度是非、のんびり待ってみて、試してください。

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  1. 2012/09/19(水) 05:32:58|
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