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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ポワトー/シャランテ、37

ショウヴィニーChauvigny、サン・ピエール参事会教会Collegiate Saint-Pierreその3

内陣は、ちょっと狭いですが、やはり周回廊のあるスタイルです。




派手ですよねぇ。なんせ、地が真っ白なので、インパクト強いです。それも、ペンキ塗り状態の修復を繰り返し行っているのか、たまたま修復されてから間がないのか、ぴかぴかなので、目に痛いような彩色です。とはいっても、なんだか不思議にかわいらしいんですけどね。
この内陣部分の柱頭は、相当気合の入った作品ばかり。身廊を区切るアーチ下の柱頭に、前回紹介した変な生き物たちが生息しているのに比して、こちらは、本来の教会らしい聖書のエピソードが多く彫りこまれています。




バビロンのお話のようなんですけれど、旧約聖書でしょうか。右側には大天使ミカエルさんが、悪魔をあしらっている図。
彩色のない石のままだったら、余りよくわからない絵が、これだとわかりやすいですねぇ。文字も鮮明です(学がなくて読めないんですけれども…)。これは、信者の方々にも受けたのではないでしょうかね。それで、こういう彩色スタイルが広まったのかも。

これは、光背にしっかりとマリアと彫られているので、受胎告知でしょうか。




手がすっごく大きくて、天使の光背がビスケットみたいになっているのがチャーミングです。
マギの祝福。




他の教会の例から言っても、本来はもっと全体に多色彩色だったのでしょう。今は、あせたまま、輪郭線くらいしか彩色されていませんけれど。
これは、羊飼いへのお告げですね。




足元に素朴な牧夫がいて、羊たちがかわいらしいんです。ハレルヤ状態の天使が、とても威厳があって光り輝くようで、翼も立派で、実に説得力のある作品です。

楽しいでしょう。見てたら、本当にきりがないです、ここの彫り物は。名残惜しいけれど、いい加減引き上げないと。
身廊分割の壁の付け柱の根元も注目。




こんなのって、珍しい。この場所でこれほど凝るって、見たことないかも。

帰り際、改めて外観を観察。
入り口の側柱柱頭。




石だと、これは外だからますますとはいえ、やはりこうやって摩滅し傷んでしまうものですよね。内部のものも、ペンキ(と言うか漆喰ですが)の下は、一体どうなっているんでしょうか。常に彩色されている分、意外としっかりと彫り物が残っているのかな。

ここでもまた、この地域の教会らしく、軒送りに、また面白いものたちが隠れています。




宝探し、と言うよりも、とにかく目に入る中にたくさん面白いフィギュアが散らばっていて、集中しているのか気が散っているのか、意味もなくあわあわしてしまいます。




ここの軒送りは、今回訪ねた教会の中でも、一番面白いかも。
坂道が恐ろしいけれど、いつかまた訪ねてみたい場所のひとつです。またいけるとしたら、一日の終りじゃなく始め、元気のある時間にじっくりと堪能したい…。

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  1. 2013/05/31(金) 05:37:24|
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ポワトー/シャランテ、36

ショウヴィニーChauvigny、サン・ピエール参事会教会Collegiate Saint-Pierreその2

村の小さな広場から、端っこの方に移動して、いよいよ教会です。後陣側から回り込むようなロケーションになっています。




おお、美しいし、装飾的な浮き彫りなどが多数ありそうですが、もう5時を回っていると言う時間が時間なだけに、とにかく中に入ることを優先して、ファサードに回ります。
細い道を通り抜けて、ファサード前に出ました。




教会は決して小さくはないのですが、周囲はせせこましい土地です。猫額の広場のぎりぎり端っこまで下がってやっと、ファサード全体を撮影することができる感じです。
とても地味。一部彫刻装飾が当時のものでしょうが、建物全体は、かなり後代の手が入っているようで、残念ながらロマネスク的な魅力に欠けます。

開いています。やれやれ、よかった、と胸をなでおろしながら入場。なんだこれ?!




真っ白で、壁面から天井から、全部、ペンキ塗り状態~!柱頭まで、ペンキ塗り装飾じゃないか~!
思わず呆然としてしまいました。
でも、呆然としながらふらふらと奥に分け入っていくと、例の、変なものたちが浮かび上がってきました。




これこれ、これは見たかった~。いつも写真で見ては、なんてへんてこで面白いフィギュアなんだろう、と感心していましたが、実物はやっぱり相当変です。ペンキ塗り状態なのも、現実に目にすると、なんとも違和感がありながら、でも、これが彩色のない石のままだったら、おそらくこれほどのインパクトはなかったでしょうしね。




怪物たちが間抜けな顔なんで、ユーモラスですが、実は人をついばんだり、頭からバリバリだったり、かなり恐ろしいシーンの連続です。




聖書の場面もあるのですけれど、圧倒的に多いのが、柱頭の狭いスペースに、ぎっしりとうまい具合に絡まりあって彫られた様々な動物や怪物フィギュア。見ているうちに、トリップしてしまうって言うのか、とにかく不思議なんです。

その上、こんなに観光地状態なのに、ほとんど独り占めで、たまに人が来てもすぐ出て行ってしまうし、外部から邪魔されることなく、静寂の中で思う存分、トリップできる環境だったのも幸いしました。今思っても、なんだか本当に不思議な時間をすごしたような気がします。

続きます。

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  1. 2013/05/30(木) 05:09:10|
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ポワトー/シャランテ、35

ショウヴィニーChauvigny、サン・ピエール参事会教会Collegiate Saint-Pierreその1

ここでは、ちょっとした冒険、というより、わたしにとっては無謀なドライブをしてしまいました。そもそも時間が時間だったので(17時過ぎ)、サン・サヴァンの後は、ホテルに直行するつもりにしていたのですが、ショウヴィニーはどうせ通過する場所にあったので、ついがんばってしまうつもりになってしまったのが、間違いではあったような。
一日中駆けずり回った疲れで身体は重いし、暑い中のことでもあったので、疲れで判断力もかなり鈍っていたはず。

まず、ナビの指示に従って、街道を進み、ショウヴィニー新市街に入りました。ガイドブックで得た情報では、おそらく旧市街は高台にあるはず。よくわからないので、とりあえず目に付いた駐車場に入りました。でも、どこに行ったらいいのか皆目わかりません。
で、車を取りに来た買い物帰り風のオヤジに尋ねたところ、サン・ピエールなら、上の方だから、車で行った方がよい、と言い、親切に道も教えてくれます。確か、ミシュランにも、上の方が返って駐車もしやすい、と書いてあったので、それなら、と再び車上に戻りました。
でも、判断力のある普段のわたしだったら、車は坂道のない安全な平地に置いて、間違いなく、徒歩で旧市街にアクセスする道を探したはずなんですよねぇ。このあたりが、心身ともに疲れていたなぁ、と思います。

改めてナビを立ち上げて、オヤジに教わった方向を気にしながら指示に従うと、徐々に坂道が始まり、ある点から一気に、細くて、それも一方通行じゃなくて、ここで停まったら絶対に発進できない!と言う急坂に入ってしまったのでした!
ど、ど、ど、どおする?と言ったところで、後戻りもできない状態ですから、登るしかありません。前を走る車がのろのろ停まりそうになると、だめ!停まっちゃだめ!坂道は登る人が優先権あるんだから!と一人叫びながら、汗だくになって…。
これ以上、行ったらマジ危険だ、と思わされた小路の手前に、駐車場のPマークがあったので、すかさず右折。やれ嬉や、そこは平地に整備されている小さな駐車場で、何とか一台停めるスペースがあったとさ。冷や汗がどーっと出て、しばらく車の中でぜえぜえしておりましたよ。




本当に、まったくわかってなかったんですが、ショウヴィニーの旧市外は、丘の天辺にぽっちりある、とても狭いスペースで、教会も含めて、10分もあれば全部歩けるような場所だったんですね。そんなところに駐車しやすいなんて書くガイドブックもどうよ、と思いましたが、確かに下から徒歩で来るには、結構な道のりだったかもしれません。でも、こんな状態なら、旧市街への車の進入は停止して、イタリアの田舎によくあるように、エレベーターやエスカレーターでアクセスできるようにしてくれた方が、ありがたいし、環境にもいいんだけどな~。

旧市街の愛らしい広場。




夏の日差しには木陰。もう17時過ぎですけれど、夏の太陽は真昼間状態で容赦なし。木陰でくつろいでいる人たちを横目に、わたしの修行はまだ続く。




これだけ狭いと、ほぼ完全に観光地化している様子で、いるのはいかにも観光客風のみ。下の町との落差がかなり激しい。その割には、観光客が少ないのは、時間が遅かったからかな。それは逆に助かった点。

こんな高いです。




風が気持ちいいなぁ、と下界を眺めていて、走っているときは余り感じなかったけれど、その緑の豊かさに、ちょっと驚きました。そして、これにも…。




え?あの緑の向こうに見えるあのフォルムは、もしかして原発?




ぽいですよねぇ?白煙が出ているから、違うのかな。フランスは原発国ですから、不思議ではないのでしょうけれど、原発のないイタリアにはない風景なので、違和感があります。フランス人は、原発に対して、多分何も思うことがないのでしょうねぇ。教育されちゃってますからね。これがそうかどうかは別にしても、当たり前の風景なんでしょう、きっと。嫌だなぁ。

と言うことで、ショウヴィニーの面白教会は次回。

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  1. 2013/05/28(火) 05:20:25|
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ポワトー/シャランテ、34

サン・サヴァン修道院Abbaye de Saint-Savin sur Gartempeその3
せっかくの世界遺産なので、ちょっとしつこく。
ここは、フレスコ画があまりに重要視されている分、前回紹介した後陣にしても、教会そのものに対する敬意にちょいと欠ける状況になっています。
普段、教会全体を鑑賞することが習い性になっているわたしとしては、やはり全体確認しておきたいので、裏側にも回ってみました。
ショップから、どうやら後ろ側のほうにいけそうです。




ショップの場所から、後陣を横から見る位置に出ることができます。しかし、木が茂りすぎで、後陣の姿すら見えませんねぇ。
この中庭には、なんだか、変な現代美術インスタレーションみたいのがあったんですよね。




わたし現代美術好きですけれど、場にもそぐわないし何のスピリットも感じない、こういう作品は、邪魔なだけで意味がない(=自分が好きじゃない)と一刀両断に切り捨ててしまうタイプなので、なんだかむっとしましたねぇ。半端な現代美術くらいむかつくものはないって感じ。ただの鑑賞者だからこその発言ですが。

結局、表に回って、教会を回りこんで、正当な道から後陣を拝むことになりました。

まず表に出て。




そいから、教会を正面から見て。鐘楼、チェック!




軒送りに面白いフィギュアがたくさん並んでいるのは、地域性ですね~!別にサン・サヴァンが特別ってわけではないのが、こういうところからわかります。それに、フレスコ画だけじゃなくて、こういうところにも注目していこうよ、とついおせっかいに思いました。
そして、横から回り込み、後陣。
ちゃんと、往時の姿、ありました。




しかし、ここって木が茂っていてじめじめしていて、大歓迎します、という表の顔との落差激しいのです。鳥の糞も盛大に落ちてるしにおってるしね。
せっかく修復もそれなりにされていて、アーチにしろ、その柱頭にしろ、見るべきものがしっかりとちゃんとあるにもかかわらず。確かに、ここに来るほとんどの人は、世界遺産の元になっているフレスコ画だけ見て、満足して帰るのでしょうけれど、これは寂しいことだし、コンセプトとして間違っていますよねぇ。
フレスコ画を中心とする中世の遺産を、本気で見たくて来る人は、フレスコ画のみならず、周辺すべてを訪ねてくるわけで、でも、今の現実のサン・サヴァンは、まったくそういう対応をしていない。これは寂しいことです。
前回も書きましたが、教会のある広場の、美しいはずの広場が駐車場化している寂しさ、本堂が無料ならいいだろう的に、いい加減なコンセプトでの有料ガイド・ツアーを行うさもしさ、英語をしゃべればそれでいいだろう的な表面的な観光的対応。なんだか世界遺産になった際の負の部分ばかりが目立つ場所でしたねぇ。
本来あるものが素晴らしいだけに、本当に悲しい気分にもなりました。っていうか、こういう場所を世界遺産にして、実際それが世界遺産になる意味を理解しない一般大衆を呼び寄せる意味があるんでしょうかねぇ。わからないです。

わからないといえば、自分。
最後にもう一度、本堂に戻ったんですよ、これが見たくて。




後陣と反対側。入り口近辺の円柱に描かれたフレスコ画。動物の絵がたくさん。
本堂をじっくりと見た際、妙に動物フィギュア満載だな、と確かに思ったのですが、後から、何かその場で入手した資料を見たか何かで、おお、これは改めて見直さなければ、と思って、わざわざ戻って、改めてみて、改めて撮影したのですが、さて、今残っている資料を見ても、一体何を見て、わざわざ戻ったのかがわからない…!




今、改めて、手持ちの資料をかき回したのですが、やっぱりわからない。旅行中、メモはかなりまめに細かくするようにしているのですが、このあたりあいまいで。あああ。何だったのかなぁ。既に思い出す、ということはなさそうな。今後サイトを作るかもしれないときに、何か発見するでしょうかねぇ。いやはや、自分の記憶力には、もともとまったく信頼がないのですが、こういう風に、一部覚えていて、という状態には、いろんな意味でお手上げですね。われとわが身に、あきれています。

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  1. 2013/05/27(月) 05:59:06|
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ポワトー/シャランテ、33

サン・サヴァン修道院Abbaye de Saint-Savin sur Gartempeその2
サン・サヴァンって、そのフレスコ画が余りに有名なので、どうしてもまずはそこに目が行ってしまいます。しかし、既にサントンジュからこっち、多くの教会を見ていると、柱頭にもしっかりと興味が向かいます。
ふと、天井画の手前に見える柱頭が、ここでも目に付きました。




柱頭もまた、相当高い位置にあるので、肉眼だと細部がよく見えません。オペラ・グラスで見なおしました。彩色にごまかされて、怪しい後代の作品かと思いきや、実は結構ちゃんと中世もの。
他と同様に、フレスコも何もない部分は、変に真っ白の修復が施されているので、胡散臭い感じなのですが、確かにオリジナルの姿が感じられます。

という流れで、本来教会を訪ねる際にたどる道に戻り、天井画をひとまず停止して、後陣を見学。




おお!一瞬息を呑みました。だって、サン・サヴァンに、こういうサントンジュ系の派手で存在感主張しまくりの周回廊があるって、知らなかったし。そりゃフランスですから、周回廊は当然なんですけれど、派手なのは柱頭ですよ。




でかい。そして、身廊の柱頭よりかなり低い位置にあるので、詳細が見えます。彩色も控えめで、いやらしさもなくて、とても美しい後陣なんですよ、ここ。
多くの方が、世界遺産の元となっている天井画ばかりに注目して、後陣に来る方はわずかで、周回廊は独り占め。嬉しい反面、残念な気持ちにもなります。

壁に張り付いたアーチの装飾も、とてもいい感じ。どこも彩色があるのですねぇ。これオリジナルだとしたら、本当にオリジナリティ高いですよねぇ。







窓には新しいステンドグラスがはめ込まれていますが、側柱にはやはり小さな柱頭があって、かわいらしいのです。本当に装飾的。この教会、外側はまったく見るものがないのですが、よく内部がここまでちゃんと残ったものだと感心します。ずいぶんと修復もされているのにね。

やはり時間がたつとよくないなと思うんですが、細部のことをいろいろと忘れます。ここ、クリプタがあったようなんですが、本来クローズ。でもこれは、その一部を見られるようになっていたのかな。もう記憶がなくて。




一日に、無理して回りすぎたかな~。それもどこもすごいものがたくさんあるので、記憶容量振り切れちゃったかな、みたいなとこあります。情けないけど。

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  1. 2013/05/26(日) 05:25:16|
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ポワトー/シャランテ、32

サン・サヴァン修道院Abbaye de Saint-Savin sur Gartempe
先回のモンモリヨンから、意外にも時間がかかり、暑さにもまいってヘロヘロになって、たどり着きました。教会は、たいてい住所がわからないので、ここも、ナビにはサン・サヴァンとだけ入力していて、暑さで判断力も鈍っている状態で、どうなることかと危惧していたところ、修道院のある広場にすぐたどり着いたのが、幸運といえば幸運でした。




修道院前は広場になっていますが、なんと駐車場。というわけで、駐車の苦労はまったくありません。でもちょっと興ざめ。
世界遺産にもなっている場所ですから、さて、どういう風なのでしょう。




さすがに、世界遺産で、こちらにいらっしゃい、といわんばかりの看板がありますので、自動的にそちらに行きます。
そこは、ショップの入り口でした。
中は、かなり立派なミュージアム・ショップになっています。
ここまでのフランスでの経験値から、こういう状態ならば、当然有料の博物館状態になっているんだろうと思い込みましたので、ショップの方に、見学について尋ねました。
若い兄ちゃん。
マニュアル人間状態、立て板に水の説明で、確かに流暢な英語なのですが、流暢な立て板に水だけに、右の耳から入って、そのまま左から出て行く感じで、要領がつかめませんでした…。途中でさえぎるように質問をすると、マニュアルですから、また最初に戻って、テープ巻き戻し状態で説明が始まる、という感じです。
これはこれで、またフランスらしい対応ですが、心底イライラしましたね~。
最終的にわかってのは、教会の入場は無料で、そこからもあそこからも勝手に入れる、ただし、有料のガイド・ツアーもあります、という話でした。
ガイド・ツアーと、勝手に見学する場合の違いを尋ねるのですが、マニュアルには、そこはインプットされていないようで、またテープ巻き戻しになったため、あきらめて、勝手に見学することとしました。
実際に見学して、ガイド・ツアーの方々が、勝手に見学する場合にはアクセスできないところまでアクセスしていたようなので(二階部分)、そこが有料の意味であったと理解しました。そこを説明しろよ、そこを!
結局この人たちって、やる気がないし、情熱がないし、やはりコミュニケーションに重きを置いていないのが、改めて、よーくわかりました。

というわけで、意外にも無料アクセスし放題の本堂に入場です!

いきなり!




以前も書いたように思いますが、このサン・サヴァンのフレスコ画が、わたしをフランスに導いたのですよ。

ロマネスクをやっている以上、フランスは避けては通れない道ながら、でもわたしは、おそらくイタリア・ロマネスクが好きだし、まぁべつに無理して海外遠征しなくても、くらいに思っていたのです。
そんな頃、愛用の図版豊富な中世専門辞書を眺めていたある日、ふと目に留まったのが、サン・サヴァンのフレスコ画の小さな写真。これはちょっと面白そうだと思ってよく見ると、出典はサン・サヴァン、ただし写真はパリのシャイヨー宮でした。
フランス・ロマネスクに関しては、素人同然ですから、なんだかよくわからないまま、サン・サヴァンとシャイヨー宮は記憶にとどめておいたのです。
そして、その直後、たまたまパリを訪ねるチャンスがありましたので、シャイヨー宮を訪ね、サン・サヴァンのレプリカ・フレスコを目にして、これはいつか、サン・サヴァンに行けということだろうな、と思った次第。
それがきっかけとなり、まずはブルゴーニュを訪ね、そして、その次に、ここに来たというわけです。あの時、中世専門辞書でこの図版を気にしていなかったら、きっとフランスには行っていなかったと思うし、長年ほしいと思っていた中世辞書を買っていなかったら、そもそも目にすることもなかったのかなと思うと、なんだか不思議な気がします。
いや、サン・サヴァンは、世界遺産でもあり、美術史上重要度が高いし、ロマネスクに関しても、多くの先達が取り上げている場所でもあるし、そういう意味ではもちろん、訪ねるべき場所ではあるのですが、でも、こういう自ら気付くアプローチなくして、自分からフランス遠征をしようとは、思わなかったように思うのです。

おっと、長々と来歴を語ってしまいましたが、サン・サヴァンへの思い入れは、結構あったので、立て板に水、のイントロダクションは、心底腹立たしかったというわけです。

それにしても、無料で普通にアクセスというのは、なんか、びっくりしたな~。
ただ、博物館化は激しく、思いっきり観光地になっているのは、残念でした。
子供が叫びながら駆けずり回っていたり、椅子に寝転がって天井の写真を撮ったり双眼鏡で見たり。
寝転がりたかったですよ、わたし、信者でもないし。でも一応教会だろ、ここ?白人のお前がそれをやるか~!と目が点でした。子供にも、思わず、「しっ!」と怒りましたよ。親が怒れよ、親が。教会は叫んで走り回る場所ではないだろうよ。お前ら、単に洗礼を受けただけのキリスト教徒かもしれないけれど、少なくともキリスト教徒だろうよ?こういう人たちも、有料だったら入ってこないんだろうから、そういう意味では、あえて有料にしてほしいと思ったし、教会なんだから、という体裁は守ってほしいと思いました。なぜ信者でもなく、美術にしか興味のないわたしがここまで。というか、実際の信者の人たち、怒れよ!あんなマニュアル兄ちゃん、職員に使うなよ!
等など、結構怒りの突っ込みどころ満載。

とか何とか言いながら、とりあえず、素晴らしいフレスコ画は紹介しましょう。








遠めにも素晴らしい。ただ、本当に遠い。だって、このフレスコは天井画で、天井はとっても高いんです。
この日のために、オペラグラスを持っていったので、肉眼というかオペラグラス経由では全部じっくりと見まして、実は旅に出る際に、いったん自宅を出た後で、はっと気付いて、時間を気にしながらもオペラグラスを取りに戻ったのですが、その甲斐がありましたねぇ。
全体に傷んでいるし、あせた色彩が、実は改めていい味を出しているのです。

でも、すごく近くに見られるシャイヨー宮のレプリカ、この近所にあったらよかったのにとちらりと思いました。本物は本物のたたずまいも含めて味わいたいので、やはり本物である必要がありますが、でもオペラグラスを通してみる絵よりは、肉眼で観察できる(優れた)レプリカの優位性もあるかと思うのです。
しかし、シャイヨー宮のレプリカは撮影禁止で、本物は、全然オウケイ、という事実は、とても不思議です。

見学の最中に、ガイド・ツアーもやってきました。2階に登れることを知っていたら、間違いなく申し込んだのにな。ま、ガイドはどうせフランス語ばかりだから、どうでもいいけどさ。ガイドも怒れよ、うるさい子供をよ。とか思いました。

実はフレスコ画以外にも見るべきものが。
長くなってしまったので、次回に続きます。

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  1. 2013/05/25(土) 05:27:06|
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ポワトー/シャランテ、31

モンモリヨン(で、合ってるかな)Montmorillon、ノートル・ダム教会Eglise Notre-Dame、 サン・カテリン・クリプタCrypte-Sainte-Catherine その2

続きです。
観光局の午後のオープン時間14時に余すところ5分、という、まさに計った通りの時間に到着。もちろん早めにあいているわけもなく、建物前の階段に腰掛けてオープンを待ちます。
14時00分。開く気配なし。ガラス越しにのぞいても、人の気配がありませんから、外にランチに出かけているんでしょう。
14時05分。誰一人近づいてくる人なし。段々いらいらとしてきます。たった5分、ラテンの国だったら当たり前なんだけどもねぇ。でも、次の予定もあるんだよ~!と心の中で悪態をつきまくり。近づいてくる人すべてに期待するものの、みな通りすぎていきます。
14時07分。こちらに向かってくる中年女性二人。あれだ、きっとあれに違いない…、いや、あれであってほしい、とすがるような目で見つめていると、時々立ち止りながら夢中でしゃべっていた二人が、不穏な気配を感じたのか、こっちを見て、ふっと口をつぐみ、鍵をかばんから取り出しながら、足早に近づいてきました!
よかった!

ここでイタリアだったら、ごまかすように愛想の一言もあるんでしょうが、このフランス人たちは、何事もなかったかのように鍵を開けて、こっちを思いっきり無視して、普通に午後のオープン、となりました。うううむ。ま、いいんだけど。

職員の一人にくっつくように押し入ったわたしは、対抗するわけじゃないけれども、愛想なく「クリプタの鍵ください!」職員は、ビジネスライクに、「はいはい、どうぞ」とすぐに出してくれたのですが、ギャランティーのためにパスポートのデポジットを求められたのには、少々ひるみました。教会の鍵とパスポート引き換えとは、不穏です。一瞬考えたけれども、ここまで来たら仕方ない、と腹をくくって、デポジットしました(もちろん、結果的に何も問題なかったです)。

さぁ、喜び勇んで教会に引き返しました。
坂道も何のその。




と思いたいところですが、本当に急坂なので、すぐにばてばて気分。入り口がもうすぐ目と鼻の先だというのに、この高さですもん。考えたら、この坂道の脇が、教会の地下、クリプタの場所になるわけですね。

教会には、三々五々と観光客らしき人々が訪れているのですが、皆さん、特にクリプタを気にされていないようで、地下への階段を見ても、そのまま通り過ぎていってしまいます。
というわけで、一人で階段を降りました。
遠隔で電気をつけることができるのかどうか知りませんが、ランチ前は真っ暗だった階段に、明かりがともっています。
古いタイプの鍵で、あけるのにちょっとてこずり、また、扉が重いので、これは開けられないのではないか、もしかして助けを求めるためにまたあの坂道往復?と汗をかきながら一人で奮闘。無事、オープン~!




さらに数段下に下りる階段があり、後陣部分だけ照明がつけられた薄暗い、柱も何もない四角いだけのクリプタ。さえぎるもののない後陣に浮かび上がるフレスコ画の美しさに、一瞬にして目が釘付けです。
近づきます。




傷んではいますが、風化したため、より淡くて繊細な色合いになっている感じもあります。
中央部には、なんとキリストではなく聖母子です。
12世紀終り頃、時代的にはロマネスクとゴシックの境目くらいの作品ということで、確かに全体のところどころに、わたし好みでない風が見られるのですが、聖母子は、とても好きでした。




小さなキリストもかわいいし、マリアの顔がとても女性的で、繊細で美しいのに聖母の包容力があるって言うか、そして愛らしい。色彩もあいまって、実に魅力的なんです。
後陣前の、いわゆる勝利のアーチの天辺にあるのが、プロポーションが変に大きい神の子羊。




これ、馬だと思っていました。どうして白馬なんだろう、と。説明読んだら子羊で、それは腑に落ちたんですが、それにしても、どう見ても馬ですよね、これ。馬と鹿を取り違えるのはあっても、馬と羊はねえ。
この羊の周りには、かつては黙示録の長老たちが描かれていたそうですが、今ではほとんど失われてしまっています。
聖母子の両脇は、このクリプタが捧げられている聖カテリンのエピソードということです。




どういうお話なのかはわかりませんが、この女性たちも、お雛様みたいにかわいらしいのです。傷んでいるのが残念。おそらくもともとはこのクリプタ全部フレスコ画で覆われていたのではないでしょうか。

いつまでも誰一人来ないし、去りがたい気持ちでしたが、いつか帰らなければいけないわけで、仕方なく腰を上げました。

この後、また坂道を降りて観光局に行き、鍵とパスポートを交換して、また教会前に停めてる車まで、坂道を登って戻りました。今思えば、なぜ車で観光局に行かなかったんだろう、って感じです。確かにクリプタにやられて、相当ボーっとしてましたけれども。本当に暑かったのに、われながら、今更ながら、ご苦労さん、と思います。まさに修行ではあり。
しかし、こんなに素晴らしいクリプタ、なぜ、誰一人として訪ねてこなかったのか、不思議でなりません。

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  1. 2013/05/23(木) 05:16:52|
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ポワトー/シャランテ、30

モンモリヨン(で、合ってるかな)Montmorillon、ノートル・ダム教会Eglise Notre-Dame、 サン・カテリン・クリプタCrypte-Sainte-Catherine その1

この町は、とても印象深いです。ナビに従ってたどり着いたのは、こぎれいで、中世の遺構を感じない場所。道も広くてきれいで、そしてすぐに、がらがらの公共の駐車場に駐車することができました。目的らしい教会は、すぐそこ。




なんとなしに違うような。外観に魅力的なものはひとつも見当たりません。でも、目的はクリプタだし、入り口が開いていたので、とりあえず入場しました。




中に入っても、やはり見るべきものはなさそうです。クリプタはどこかな、とうろうろすると、なんだか思いっきりゆがんだ後陣の手前に、唐突な感じで階段がありました。




古い教会の上に、今の教会が建てられて、きっと後代にクリプタが発見されてちゃんと整備されて、といったような歴史を感じさせる状態です。入り口扉は固く閉ざされておりましたが、幸いにも張り紙に必要な情報が書かれていました。
10時-12時および14時-18時に、観光局でクリプタの鍵を借りられます、というようなことが、当然のことのようにフランス語だけで書かれています。
ちょうどお昼時で、観光局も閉まっている時間なので、大急ぎでランチをいただいてしまうことにしました。それにしても、観光局らしいものは見当たらなかったし、どこにあるんだろうなぁ、と思いながら。

町は、本での町おこしなのか、ブック・フェアの看板が立ち、小路には本屋が複数並んでいて、店先には古本が並べられていました。フェアらしいけど、かなり寂しい感じ。町のつくりがまったくわからないまま、目に付いたイタリアン・レストランのテラスに座りました。




いかにもしょぼい店で、でも周辺に他の店もないせいか、お客さんはそこそこ入っています。それも地元の勤め人風とか、家族とか。
暑かったので、もともと余り食欲がなかったのですが、お隣のテーブルのお皿を見て、ますます食欲が萎えました。店内をのぞくと、どうやら薪のピッツァ窯があるのですが、その窯で焼いたにしてはあまりにもお粗末な、無料でも、ましてやお金をいただいても食べたいとは思わないようなピッツァを、OL風二人連れが食していらっしゃったんです。
いやはや、イタリアは隣国なのに、これはありえないよなぁ、フランス人って、絶対食通じゃないよなぁ、と呆然です。
わたしが頼んだサラダは、前回どこかで頼んだと同様に、お肉がどっさり載っていて、全然期待していたサラダじゃないし、これまたひどい代物でした。ゴードン・ラムゼイだったら、げぇぇ、と吐き出すぞ、これは、と思いながら、でも暑さに負けないように少しはいただきましたけれどもね。
この店に入って、唯一よかったことは、テーブルにランチョン・マット代わりにしかれていたのが、町のイラスト地図だったのです。
ふと気付いたので、お皿を乗っける前にいただいて、やっと町の成り立ちがわかった次第。これは大変有効な情報でした。

わたしがいるのは、中世時代の古い地区であるのは間違いなく、そこに、先ほどの教会が1093年建てられたもの。地形的には丘の上になります。背後には川が流れています。この川、この後訪ねる、世界遺産サン・サヴァンまで続いているものです。
続く時代に、町の中心は、丘を降りた川沿いに移って、今ではそちらの方が栄えていて、この教会の周囲は、取り残された感じで、逆に新市外のように整備されてしまった、ということらしく、一風変わった歴史があるようです。

そうとわかれば、おいしくないご飯はそこそこに、丘を下って、観光局に2時ぴったりに行きましょう、と席を立ちました。

かなりの急坂、ちょっと雪でも降った日には、滑り落ちること必至、というくらいの急角度の坂を下りると、件の川があります。




そして橋をわかってすぐ、観光局のある大きな広場に出ました。しゃれたカフェも並んでいて、最初からこっちまで来ていれば、もうちょっとましなランチにありつけたのに、後の祭り。




整然とした広場。確かに新しいです。
丘の方を振り返ると、おお。




教会の後陣が美しく見えます。距離はわずかですが、急坂なので、かなり高い位置にあり、びっくりします。
続きます。

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  1. 2013/05/21(火) 04:54:10|
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ポワトー/シャランテ、29

シヴレーCivray、サン・ニコラス教会 Eglise di Saint Nicolas その2
彩色が斬新な内部の見学を終えて、心穏やかに、外観をなめるように鑑賞です。

サントンジュの、ちょっと欠けたスタイルのファサード。




上の方にもうちょっと広がっていれば、別に普通にサントンジュなんですが、それがないので、なんかスタイルとして半端な感じになっています。けれども、アーチの装飾だったり、アーチの中に彫刻が置かれる、基本派手な装飾スタイルは、そのままサントンジュではあります。
派手派手な正面ファサード、正面入り口のタンパンおよびアーキヴォルト。




タンパンには、おなじみのアーモンドのキリストに四福音書家。それにしてもアーキボルトの数が半端じゃない上に、それぞれのアーチに、所狭しと浮き彫りを施すのが、なんだかもう、おなか一杯状態で。
アーモンドのキリストの上にも、同じように祝福するキリストさんがいらっしゃって、なんだかもう、そこまで強調しなくても、というくらいにしつこく執拗に彫り込まれています。




それがまたとても繊細に彫り込まれているのでびっくり、というレベルなのですね。すごく細かい細部にも、いろんな意味が読み込めそうだし。
細部を見ていくと、本当に面白いんですよ。正統派聖書系のモチーフの間に、やっぱりちゃんとロマネスク正統のわけのわからないようなモチーフみたいのがいろいろとはめ込まれていて。
人魚っぽい子とか。




光背を背負いながらも、既にペットと戯れるオヤジ化しているダニエルさんとか。




十字軍兵士の姿とか。




このあたりには、オリエンタルな雰囲気も感じられるんです。とにかく面白くて、写真とリまくりでした。
手が、時代も含めて、いくつか異なるものが入っているようなのも面白くてね。

切がないので、ちょいと裏手の後陣側にも回ってみます。
これがまた、結構立て込んでいる街中の割りには、後陣の方にはちゃんとスペースもあり、しっかりと鑑賞できるようになっていて、そして鑑賞に値するほど、美しく保たれているのですよ。これはびっくり。でも、見に来る人はほとんどいないと思いましたけれどもね。




全体としてはすっきりとして、装飾も少ないのですが、ここでも軒送りの変なものたちがうようよしています。




若干時代が下るものも入るかもしれないとはいえ、なんか面白いし、よくきれいに残ってくれました、という教会です。
シャランテからポワトー地域への移動で、いろいろチェックはしていて、どこに寄ろうかというのはそのときの行き当たりばったりだったのですが、ここは立ち寄って本当によかった教会のひとつ。とにかくいろんな意味で楽しい装飾です。
こんな、窓周囲の幾何学モチーフひとつをとってもね。




では、次に移動です。いよいよポワトーの真髄に近づきますよ。

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  1. 2013/05/20(月) 05:31:24|
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やっと咲きました

少しずつつぼみが膨らんで、咲きそうだな、と思ってから、ずいぶんと時間がたちました。この子、やっぱり開花していた!




松葉ボタン系と思っていたけど、花の感じはデイジーですか。この手のタイプって、日がかげると花を閉じてしまうのですね。だから、先週くらいから咲いているはず、と思っていたのですが、我が家のベランダは東向き。朝はまだつぼみ。夕方帰宅すると既につぼみ。おかしいな、もしかして、と思っていたのですが、なんせ花にお会いできない日が続いていたのです。週末になってやっと、午前中の日差しの中で思いっきり開花しているかわいらしい花にお会いできました。




一冬越してくれた地味な葉っぱに比べると、とっても派手な色合いの、小さいながら華やかな花です。かわいい~!みんなお日様に向いて、こっちを見向きもしないのも、変にひたむきでかわいい。
葉っぱを見てもわかるように、要は多肉なんですね。特にケアをしなかったのに、良くぞ一冬、越してくださいました。それも、ふさふさと茂って…。

ふと見ると、いい加減にまいといたマーガレットの種からも発芽。




これは、まくのが遅かったので、花まで行くかどうかは不明ながら、発芽するのが既にすごい、と感心しました。そのうえ、この状態では、雑草にしか見えないのもすごい。

ラベンダーもすくすくと花芽が育ってきていて、もうすぐ小さいながらかわいらしい紫の花が開花すると思います。




今年は、古い樹木化してしまった根元から新鮮な緑がたくさん出てきたので、全体に鉢が美しくなって嬉しいです。花がついたら、またご報告します。
びわもすごい。




酔狂に種を植えてから一年?二年?最近では明らかにびわとわかる葉っぱで。小さいのに、ちゃんと大きな木と同じ状態の葉っぱなのがすごいですよね。びわの葉って煮出すと、とてもよい化粧水になるんですよね。いつかやってみようと思いながら、まだできないでいます。

実は先日、多年草だから、と思って購入したきれいな白い花。植え替えに失敗したようで、あっという間に枯れてしまいました。残念ながら植物を殺してしまうのは得意なもので、特に驚かなかったのですが、多年草をすぐに枯らしてしまうと、若干がっかりします。というわけで、がっかり感をごまかすために、今日は市場で丹念に吟味して、この方をお迎えすることにしました。




これ、そうは見えないでしょうが、実はゼラニウム。
ゼラニウムは、丈夫、虫除け、見た目が派手、ということで、こちらではとっても人気があり、様々な品種がありますが、近年特に、変わりゼラニウムが多く売られています。本来の新種よりは弱いですけれどもね、でもきれいなものが多いです。
この子も、ひとつの花に、違う色の花びらがついていて、なんだかとてもゼラニウムに見えないのが気に入りました。植え替えは、しばらく我が家に落ち着いてからにしようかな。

小さいベランダでも、なんだか花のある風景というのは嬉しく、特にこの季節はね、つい記事にしてしまいます。あ、おなじみのバジリコも、間引きのおかげもあるのか、すくすくと育っています。もうそろそろ、料理にも使えそうです。




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  1. 2013/05/19(日) 05:43:33|
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