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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

昭和の茶の間の風景?

忙しいのなんのといいながら、やっぱりちくちくは、わたしの生活のデフォルトで、なくてはならないものなんですよねぇ。あまりものにはならなくても、いつもなんかちくちくしています。忙しいときに限って、ますます…。

最近、パッチワークにも少し飽きてきたので、途中でほったらかして、ほかの事でちくちくしています。先日のグラッパ・グラス・カバーに続いて、今回はランチョン・マット。




完成と同時に、アイロンもかけずに撮影しちゃったんで、しわくちゃです。
ずいぶん前に、イケアのお買い得半端品コーナーで、いかにも「ランチョンマットにしてください」というタイプの布を見つけました。
このお買い得コーナーは、レジの手前にあって、イケアに行ったら必ず立ち寄るのですが、そうそういいものがあることはないんです。ほんの時々、これは本当にお買い得、というものに遭遇して、そういえば、以前、端の始末だけでテーブルクロスにした布も、このお買い得コーナーでゲットしたのでした。
イケアのファブリックは、専門の生地屋さんよりは安いかもしれないけれど、しっかりした生地なので、普通に買うとそれなりのお値段はします。でもこれは、半端品なので、ちょうどこの大きさで、2ユーロもしなかったもの。この黒と、茶色の二種類ゲットしました。
普通の大きさのランチョン・マットなら、四等分して、四つできる大きさですが、四枚分の端の始末は面倒だし、と思って、そのままの大きさで、両脇の始末だけしました。

太目のバイアス・テープを使えばもっと簡単だったけど、わたしのちくちくは、思い立ったときに手近にあるものでするのが原則。というわけで、とっても半端に残っていた紫無地を細長くテープにして、ひたすらちくちくしました。

何もないのも寂しいので、これまた思い立って、同じ布でボタンをくるんで、違う大きさのものを並べてみました。




もっとでこぼこ並べたかったんだけど、途中で、裏の始末はどうするんだろう?と気付いてしまったので、おおよそ一直線に並べて、裏の縫い目も、同色の紫テープを縫い付けて隠すことにしました。




結果的にはリバーシブルになりました。縫い目は、緑の糸で、並縫い。見事にでこぼこの縫い目になっています。自分はどうせ目が悪いから、細かいところ見えないし、どうでもよし。
くるみボタンをどうやって作るのかわからないので、これまたひどい出来。でも細部は見えないし見ないから、これもどうでもよし!

テーブル全体を覆うテーブル・クロスは、お客さんが来たときしか使いませんが、これなら、ほこり除けとして、普段かけといてもよさそう。




ということで、実際は、自分が普段使っている反対側の半分を覆うようにして、掛けとくことにしました。いつも、ノートや本や辞書で山積み物置になる場所なので、ちょうどいいかもしれません。
 
実は、ワールドカップで日本の試合は地上波ではテレビ放送してもらえないけれど、ラジオでの放送があるのを知って、ラジオで聞いていたんですよね。ラジオでスポーツ観戦って、新鮮でした。昭和っぽい?
で、ラジオを聴いているときって、まさにちくちくに理想的なんですね。昭和の風景にありますよね。箪笥の上にラジオがあって、ちゃぶ台の脇でお母さんが繕い物なんかしてる感じ。アレです。
ちくちくが、すごくはかどったというか、ちくちくが必要だったというか。
この仕事は、ワールドカップの賜物…。
日本が勝ち続けていれば、もうひとつの茶色の方も、すぐに完成したと思いますが、残念。

ちなみにイタリアでは、ワールドカップ?なんだっけ、それ?という空気です、もはや。

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  1. 2014/06/30(月) 01:50:26|
  2. 日曜大工、手芸
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なぜ、フランス人って、こうなんだろう。

ルシヨン・ロマネスクその26

セラボンヌPrieure de Serraboneのサント・マリー教会Eglise de Sainte Marie続きです。

本堂で11世紀のすごいものを見てしまった後、回廊に戻ってうろうろしていたら、係員みたいな女性が声をかけてきました。もちろん、オール・フランス語。おろおろしている感じは分かったのですが、英語もスペインも語も、とにかくフランス語以外は一切出てこない。こっちとしても、まったく分からず、困ったなぁ、と思っていたら、仕方なさそうにどっかに行ってしまいました。

回廊からは、下にある庭に降りられるようになっていました。下の方に見えるラベンダーの植わっている部分。




ちょうどラベンダー最盛期で、狭いスペースでしたが、見事な咲きっぷりでした。




それにしても、手前のこれ、花的にはラベンダーだったのですが、白って。白いラベンダーってあるんですかね。またはラベンダーに似た、まったく別の花なのかな。
この場所は、回廊の中庭、というような位置づけになるのでしょうか。おそらくオリジナルもこういうスタイルであったのはないか、と思われます。回廊部分から、ちゃんと古そうな階段があるしね。

ここは丘の天辺ですが、今、教会が建っている場所のファサード側には、結構スペースがあります。でも、当時は、平らな場所は、この教会が無理やり建てられた場所だけだったのかもしれません。だって、スペースがゆったりあれば、やはりちゃんと四角い回廊を作っていたのでしょうから。もっともっと山深くて、見通しも聞かない場所だったのだとしたら、今とはずいぶんと趣が違います。

等々、つらつらと考えながら、回廊部分に戻ると、あれ?回廊の端っこにある階段の上の扉が、大きく開けられています。




この写真では見えにくいですが、左はしにある階段を登った突き当たりに、扉があるんです。入ったときに、階段は閉ざされていなかったので、もちろん試したのですが、扉は閉まっていたんです。それが大きく開いている。当然、大急ぎでアクセス!




今のレセプションの上部が、テラスのような空間になっています。そこで、ガイド・ツアーが始まっていたんです。
さっきフランス語で話しかけてきた人が、ガイドをしていて、わたしが登ってきたら、一瞬気まずそうな顔をされました。なるほどね。わかっていても毎度驚く、フランス人のコミュニケーション能力の低さ…。って言うか、ひどい…。たまたま気付いたからよかったものの、完全無視とはね~。
いくら英語ができなくたって、ガイド・ツアーがあるなんて、どうやっても伝えられるだろう?というか、そのくらいの英語を覚えようという気がないって、どういうカルチャーなんだろう?

ここは、もともとテラスのような場所ではなかったと思いますが、いや、階段は古そうだから、スペースとしては使用されていたのか?
いずれにしても、建物構造を身近でみられるのが面白く、必見の場所だと思うんですよ、ある意味。
だって、木があるんですよ。木のアーチ。




フランス語の説明がまったく分からなかったのは残念だったです。そして、完全無視されるのも、寂しく悔しかった…。確かにここはフランスだから、フランス語メインであることに文句はありませんけれど、ホンの少しくらい外人対応してくれてもよいのじゃないか。参加している人だって、ちょっとはかわいそうと思わないか?
そのあたりが、フランス人と、イタリア人や日本人とのカルチャーの違いですねぇ。やだやだ。だからフランス語は必至なのに、全然上達しないわたしも、そりゃなんですが。

みなの空気を困惑させながら、大いに写真を撮り、勝手にうろうろして、さっさと離脱。道が混まないうちに退却。もちろん、外側にあるものもしっかりと撮影。

建物北側側面に扉がありますが、ここの装飾がなかなか。




アーキボルトを支える柱頭は、やはりちょっと赤みがかった石で、左に、やけに「そこらにいそうなおっさん」状の人が祝福していて、右にはライオンが大きな口を開けています。





おっさんのおっさんぶりが、なんとも。でも祝福のポーズって、これキリスト?いや、まさかね?




というわけで、長くなりましたが、期待のセラボンヌ、終了。
帰りも、対向車もなく、道がおおよそ分かっているだけに、かなりリラックスして走れました。早朝訪問作戦、大成功です。
フランス人には改めて疲れたものの、時間的にもかなりいい感じで、午前中にもうひとつ訪問できそうなので、この後、飛ばしました。そして思いっきり迷いました。
乞うご期待、かな?

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  1. 2014/06/29(日) 06:52:24|
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赤大理石の怪しい空間

ルシヨン・ロマネスクその25

セラボンヌPrieure de Serraboneのサント・マリー教会Eglise de Sainte Marie続きです。

本堂の奥深く、いや、ファサードから入れば、まず目に入る位置なのですが、現在は、ファサードの扉が閉ざされているために、奥深く、ということになってしまいます。




イタリアではあまり見られない構造物ですが、本堂を二つに分ける構造物。ピエモンテの教会で、立派なものを見たことがありますが、そのとき、フランス語ではJubeということを勉強しましたが、どうやらトリビューンというのかな。イタリアの古い教会で、一般席と内陣を区切る障壁がよく見られますが、そういう機能、つまり、教会を訪ねる人々を分割する機能を持つ構造物のようです。聖職者と非聖職者、または信者とまだ洗礼を受けていないもの、貴族と平民を分けるなど、いろいろ考えられているようですが、決定的にこうだった、というものはわかっていなかったように思います。おそらく時代時代で、用途も変わったのではないでしょうか。
本堂全体の把握ができず、なんか邪魔な構造物という気がしないでもないのですが、とにかく、セラボンヌで最も重要な構造物であることは確かなんです。

一見地味ですけれども、すべての柱に素晴らしい柱頭があり、また柱頭が支えるアーチ部分にも、浅浮き彫りが、これでもか、という状態で施されているのです。
ここは、黙って見ていただきましょう。





セラボンヌといえば、この構造物、そして、赤の混じる大理石ですね。彫り物は、かなりうまくて、怖いんです。ちなみに、本堂内部と、前回紹介した、入り口からすぐの回廊部分とは、1世紀の差がありますから、石工さんも、全然違う人です。





じっくりと見ていて気付いたのが、口をゆがめている顔の浮き彫り。それが複数あるんです。





これ以外にもいくつもありました。間違いなく、何か理由があるんでしょうけれど、こんなのは、ここ以外では気付いたこともないんですよね。言葉の問題があり、現地の人に尋ねる事もできなかったのが残念でした(素敵な小冊子を購入しましたが、唯一、一部でも理解できる可能性のあったのがフランス語版(他は、カタラン後とかオランダ語とかで、英語版は当然なしという感じで、スペイン語すらありませんでした)だったので、読むのはとっても大変そうです)。

それにしても、かわいくないです、どれもこれも。
そういえば、顔のあちこち、柱頭全体のあちこちに小さい穴がぽつぽつと開いているんですが、カニグーで説明があったように、ここでも、光り物がはめ込まれていたのでしょうか。夕暮れ時など蝋燭の明かりだけだったら、怪しい光が反射して、柱頭の彫り物の怪しさとあいまって、怖いような空間になっていたのかもしれません。トリップできそうな。

この部分のたたずまいは、まるでクリプタのようです。




観光客は結構来るのですが、ディテールにこだわって見学する人は少なく、幸い貸切状態で、なめるように見学することができました。
見ても見ても面白い。繰り返しますが、かわいさはないんですけれども。




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  1. 2014/06/26(木) 05:46:58|
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わくわくが高じすぎ

ルシヨン・ロマネスクその24

セラボンヌPrieure de Serraboneのサント・マリー教会Eglise de Sainte Marie続きです。

10時のオープンと同時に、二番手で入場。既に散々学習してきたとは言え、やはり改めてびっくりするのが、かなりな観光地であるにもかかわらず、共通言語の順番は、フランス語、カタラン語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語、そしてやっと英語、というような。いやはや。オランダ語…。なぜか、意外と北方ヨーロッパの人が、結構来るようなんですよね。

ま、ガイドとか気にせず、とにかく中に突進。いきなり。




いきなりこれですか~?と既にして舞い上がり状態です。だって遠目であっても、一瞬で、あの柱頭は、すごいものではないか?と分かるものがずらり、なんですから。
ライオン、各種。









誰にも何も言われないのに、ひたすら、ど、どうする、これ?と一人でおろおろしながら、行ったり来たりです。背景の自然の景色の素晴らしさにもびっくりしてしまいます。




いやいや、本当に見るべきは、本堂の中のはずなのだから、ここでうろうろしている場合じゃない、とどこかで冷静な自分がいるんですけれどもね、でも、さらりと先には進めない気持ちでいっぱいでした。

ちなみに、これが教会の全体像ですね。




素晴らしい柱頭にびっくりしているのが、2番の場所。まだ丸々見学場所が残っているわけです。今はデジカメだからいいですけれど、昔のフィルム・カメラだったら大変なことになっているなっていうくらい、写真も気が遠くなるほどたくさん撮ってしまいました。

先に進みます。
本堂の後陣部分。




かなり地味ですけれど、これから目にするだろうものに対する期待がむくむくしてきて、こういう状態って、興奮マックス。同時に、自分の中でじらすような気持ちって言うか、一度見てしまえば、二度と同じ興奮は得られないわけですから、思いっきり堪能しなければ、というような異常な準備状態っていうか、そういう精神状態で、多分、あっちに進めばいいんだよな、と思いつつ、なんとなくまっすぐ進めないって言うか…。
で、つい、余所見なんかもしちゃったりして。




こういう変な気持ちって、きっと同病の人には分かっていただけるのかな、と思いますが、それ以外の人には、完全に病気…。

もう逃げ道(?)も余所見もなし。




この先に、ここへ来た目的があります。

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  1. 2014/06/24(火) 05:36:06|
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鉄則、早朝の攻略。

ルシヨン・ロマネスクその23

いよいよ、ルシヨンの旅も佳境です。
今回訪ねる予定だった教会のなかで、最も難関と思っていたのが、ここ、セラボンヌPrieure de Serraboneのサント・マリー教会Eglise de Sainte Marieです。

カニグーは、最後は徒歩なだけに、坂道発進の心配がありませんが、ここは完全に山の中で、それも町村があるわけではなく、今では何もない場所に教会だけが残っているというロケーション。どこかから徒歩で登れるような場所でもなく、とにかくつづれ折の山道を車で行く以外の手段がないのですから。
事前に、グーグルのストリート・ビューで何度も道を確かめましたが、何度見ても、山道、いろは坂状態…。それにしても、教会で行き止まりの道だというのに、教会の手前までストリート・ビューがあるというのが驚き。やはりわたしのような人のためでしょうかね。

こういうときのわたしの戦略は、とにかく朝一番、です。なぜかといえば、早朝であれば、登る人はいても、降りてくる人がいないはずだから。なんといっても、狭い山道で一番嫌なのは、登り状態で対向車に会うことなので、それさえなければ、後は、途中で停車しない限り、問題は少ないのです。
ということもあって、セラボンヌにも行きやすい宿を選び、宿の方にも道の状態を聞き、15分くらいのもんだよ、というのを、それならわたしは少なくとも30分かかろうし、何があるかわからないから、ということで、教会が開くのは10時だというのに、8時すぎには、出発したのでした。本来の朝ごはんが8時半だというのを早めてもらったくらいですから、宿の人はあきれて笑っておりましたが…。

途中の村までは、至極平地の普通の田舎道。早朝の田舎道は快適で、気持ちのよいものです。教会最寄の村から、田舎道に入り、少しずつ勾配が始まります。それでもまだ、それなりに幅もある道ですが、途中から、いよいよ脇にそれて、山道となります。血圧が一気に上がり、心臓がバクバクする状態で、嫌な汗が出てきました。




でも、案ずるより生むが安し、というやつで、グーグルで見ていたよりも道は広いし、最初から最後まで、余裕のある対抗二車線。戦略どおり、下ってくる車はないし、登ってくる車すらおりません。成功~!
最後は、教会の建物が一部見える場所にある駐車場、嬉しいことに、ほぼ平地に整備されている場所に無事到着。パチパチパチ。8時45分。早すぎ。




駐車場からは、砂利道で、その先の方に教会が垣間見えます。本当にここまで来られたんだ、とちょっと感慨深かったです。
ゆっくりと、誰もいない道を進みます。




かなりの山奥なのですが、超観光地化していますから、実はちょっと拍子抜けするくらい、全体が整然と整えられています。もちろん、現役時代も、生活者がいたわけですから、それなりに整備されていたのだとは想像しますが、現代で修行するものとしては、もうちょっと修行場的な雰囲気がほしいとか思ってしまうんですけれど…。




教会が開くのを待つしかないので、あたりをうろうろしました。ファサードの前は、ちょっとした公園のようになっていて、ハーブなどが植えられています。修道院の時だって、畑などはやっていたんでしょうけれど、今は公園規模でしかない分、なんかちょっとね。




そして、隅っこの方には、ちゃんとしたトイレまで完備。これはありがたいことですけれども。
もうちょっと、孤高のロケーションが分かるような写真が撮れないだろうか、とずいぶんとうろうろしたのですが、教会の建つ高台以外は、すぐに坂道となり、全体をうまく捉えられる場所は、見つかりませんでした。
何とか坂道を気をつけて降りたぎりぎりの場所からの、後陣側の一枚。




墓地がありました。今はもう使われていないと思いますが、十字架が立っているので、おそらくかつては墓地だったのだと思料。




そうやってうろうろしているうちに、三々五々、観光客が集まってきました。こんな山奥なのにね。10時ちょうどに扉が開けられました。間抜けなことに、うろうろしていて、入場は二番目になってしまいました。

続きます。

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  1. 2014/06/21(土) 07:01:00|
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壁を這う、緑のにょろにょろ…。

ルシヨン・ロマネスクその22

前回に続いて、かなり地味な教会を訪ねます。エスピール・ド・コンフランEspira-de-Conflentの村のサント・マリー教会Eglise Sainte Marie。




到着するまで、かなり苦労しました。というのも、村の周辺は再開発で、新しい住宅街になっていて、おそらくそのために、アップデートしていないわたしのナビは現在地が読めなくなって、活動停止…。
本来ほとんど持っていない”勘”を頼りに、何とか村にたどり着き、それらしい鐘楼を目指したところ、たまたま当たりだったという次第。

空がにわかに掻き曇り、雷雲が近づきつつある強風の中、駐車した場所から小走りで教会に向かったところ、ちょうどガイド・ツアーの最中でした。




わたしに気付いたガイドさん、「今フランス語でやっているので、この後、英語でやりますよ。」と、とても親切。でも、ちょいと勝手に覗き見た内部は、ほとんどバロックの装飾になっていて、見るべきものはすごく少ない。
一応なめるように見ましたが、中世時代の名残は、多分、これくらい。




事前チェックでは、扉装飾とありますので、外観をチェックすることとしました。
扉は、上の写真にあるように、かなり古い鉄装飾の施された木製。
扉装飾と言っても、地味ですっきりした三重アーチの石積みに過ぎません。




でも、よく見ると、アーキボルトの一番外側の輪に、なにやら面白い形が点々と見えます。




人の顔と、お干菓子状植物モチーフと、ヤモリ系の動物?なんか標本みたいです。




こちらでは、二人の童子が曲芸しているようにも見えます。
磨耗が激しいのですが、石が白っぽくてきれいなのと、他に何もない分、インパクトもあるし、愛らしさが際立つって言うか。やっぱりわたしって簡単。こんなもんで、結構嬉しくなってしまうんですから。

ぐるりと回ってみます。
一番装飾的、というより、唯一の外観装飾は、後陣外側の窓にありました。




それよりも、この教会にくっつくように立ち並んでいる村のたたずまいが、とても美しくて、見どころかと思いました。




一番大きい真ん中の後陣は、再建っぽいし、周囲の建物も、比較的新しく整備されていますが、今でも小路がちゃんと後陣のカーブに沿っているのがいいですね。
教会の周りをぐるりとしたら、村の全体を見たことになるような、そういう村。




新しくされている部分も、程よい古びがあったり、古い町並みそのままに作っているから、とっても自然で、いい感じです。ふと足元に自己主張を感じて…。




テラコッタの雨どいですが、すごい存在感ですよね。これは、他の場所でも目にしましたので、このあたりで普及しているんですね。ただ筒でいいのに、面白い。全体が地味で柔らかい色だから、こういう緑があっても、違和感がないのがすごいです。

この後、雷雨。本格的にひどくなる前に車に戻れたので、ラッキーでした。そうそう、結局ガイド・ツアーはぶっちぎってきてしまいました。
 
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  1. 2014/06/19(木) 05:01:52|
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意外に好きだったりするタイプ。

ルシヨン・ロマネスクその21

世界遺産級のすごい教会を立て続けに回った一日、そろそろ時間的にも体力的にも、限界が近づいてきたので、ホテルに向かいました。が、そこは事前調査の賜物で、無理せずに立ち寄れる場所は立ち寄っていこう、という貪欲な気持ちはしっかり。

ということで、さほどの回り道をしないでも立ち寄れる位置にある、ウスEusの村を目指しました。クシャとは、幹線道路を挟んだ反対側ながら、幹線からほとんどすぐ、ということを確認して向かったのですが、ちょっとした山道。いよいよ村らしいあたりでは、登り道になりそうなので、取りやめて引き返そう、と思ったところで、一瞬ですが、教会の姿が目に付きました。停車してみると、石壁に道の表示が。




サン・ビセンス通り。Camiってフランス語というよりはスペイン語っぽい?カタラン語なんでしょうね、きっと。教会の名前は、サン・ビセンスEglise-de-Sant-Vicencですから、確かにここだ。
村の手前に位置する墓地の中にある、墓地教会だったのです。




まだ真昼間状態の青空ですが、既に17時ごろです。夏の欧州は、日が長いので、気をつけないとうっかりと際限なく走り回ってしまいます。

それにしても地味。
ここで見るべき、扉口に回ってみます。




地味ながら、とっても雰囲気がいいです。本当に地味なんですけれど、石の感じがなんともよくて、本来は、タンパンやアーキトレーブに、何かあったんでは?と思わせるものです。




見所(って言うほどでもないですが)は、アーキボルトにぽつんぽつんと置かれているミニチュアな彫り物。




長かったり、丸かったり、双子だったり、いろんなタイプの顔が等間隔で置かれているんです。




なんか、かわいくて、結構気に入ってしまいました。
この時間だし、墓地教会だし、当然本堂には入れませんでしたが、全体の雰囲気と、わずかながら残っている装飾だけで、意外にも満足してしまいました。まぁ、一日中駆けずり回った最後だから、既におなかいっぱい状態だったということもあったのでしょうけれどね。
とは言え、同じようなタイプでも、どうしても好きになれない教会というのもあるわけですから、これは感覚的な好みの問題。

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  1. 2014/06/18(水) 06:25:47|
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せっかく出会った同好の士、だったけど。

ルシヨン・ロマネスクその20

サン・ミシェル・ド・キュサ修道院Abbaye Saint-Michele-de-Cuxa、続きです。
回廊の、一部だけ残っている一角。




教会本堂に隣接する部分と、もう一面は、ちゃんと残っているのですが、あとの二面は、ほとんどなくなっている状態。なぜか、角っこだけがちょっとだけ残っています。
天気雨状態ながら、結構激しい降りの中、確認に行きました。




残っている部分はわずかなのに、ここの柱頭、とってもカベスタニーしていて、残り方もよいのですよ。びっくり。
きれいさっぱりなくなってしまっている部分は、崩壊もあったのでしょうけれど、略奪も大いにあったのではないかと想像します。今でも、もしかしたらどこかの朽ち果てた庭に、この回廊出身の柱頭が、泉水受けとかになって苔むしているかもしれないですよ。





柱頭を詳細に観察し、回廊に掲げられている説明版をじっくりと眺めていたら、受付で比較的冷たい態度を取っていたおばさんが近くにいて、何気なく英語でガイドを始めてくれたので、びっくり。




回廊と、教会本堂をつなぐ部分に、ちょっと浮き彫り装飾などが施されたアーチ門があり、そこで、浮き彫りの話などをしてくれたのでした。なぜかわたしだけに。いや、分かりません、思いつきで(?)ガイドするようなシステムになっているのかもしれないし。受付で、ちょっと冷たくしすぎたかしら、とか思ったのかどうか、なんか意味不明でしたが、非常に嬉しかったし、面白かったです。
でも、ガイドをしてくれたことに驚き、なんだか聴いた話は、きれいさっぱり忘れてしまいました。
多分、門の両脇に置かれた人物フィギュアの浅浮き彫りのことなどをうかがったと思うんですけれどもねぇ。
これ、ピンクのきれいな石(多分地元に産する石なんでしょうね、柱頭の一部も同じ石)で、聖人か預言者風のじいさんが彫り込まれているんです。





扉側の内側にも、動物フィギュアの浮き彫りがあり、本来は、扉に直接接する部分に置かれていた柱部分なんだと思います。オリジナルがどこにあったのかは不明ですが、教会のどこかでしょうか。
扉上部にも、浮き彫りがあります。





四隅は、福音書家のシンボルっぽい。アーキボルト部分は、つる草に絡まる動物フィギュアで、かわいらしいけれど、実際には石の色の薄さと、とっても浅い彫りで、詳細がよく見えませんでした。

本堂内部は、とっても地味。




奥の方、現代アートが絡んじゃっている風の、ありえない照明が見えてますね。
ここで面白かったのは、アラブっぽいアーチの形かな。




教会ファサードの入り口も、同じ形のアーチでした。




この本堂に入ったとき、日本語が聞こえました。そちらを見ると、四人組の日本人が。このラングドック・ルシヨンで、初めて出会う日本人。結局、旅を通して、出会った日本人は、この方たちだけ。まぁ、辺境をめぐる修行旅では、大体こんなもんですが、それだけに、たまに出会う同胞というのは、なんかとても嬉しい。
こういう場所にいらっしゃっているということは、どう考えてもロマネスク・ファンに違いないと思いましたから、一瞬でもロマネスク談義をしたいものだと話しかけたのですが、残念ながら、先方はお仲間もいらっしゃることだし、特にお話したい気持ちもなかったようで、通り一遍の挨拶で終わってしまいました。
うーん。わたしが田舎もの過ぎるんですかね。せっかく遠方で、おそらく同好の士に出会えば、わずかの時間でも、情報交換やなんかをしたいと思ってしまうんですけれども、そういうことに全然興味がない方っているんですね、きっと。
正直、少々寂しかったです。

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  1. 2014/06/16(月) 06:16:49|
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ださい現代アート、お断り!

ルシヨン・ロマネスクその19

本当に盛りだくさんな計画。と言っても、結構狭い土地に、かなりハイレベルなロマネスクがぎっしりという土地ですから、修行を前面にしているわたしでなくとも、中世ラバーであれば、どうしても盛りだくさんな移動になってしまうのは、仕方のないことと思います。
でも、実に素晴らしいお宝ばかりですから、欲を言えば、1ヶ月くらい滞在して、毎日ひとつずつ、いとおしむようにして拝観したい教会ばかりです。

と言いながら短期修行旅のわたしが、次に向かったのは、サン・ミチェル・ド・キュサ修道院Abbaye Saint-Michele-de-Cuxa。




ユネスコの世界遺産になっているようで、だだっ広い駐車場も完備で、一大観光地らしい様子です。それなのに、入り口にある案内は、フランス語のみ。カタランといえども、このあたりの意識は、しっかりフランスのそれですなぁ。まったくフランス人てねぇ。




ま、何はともあれ、入場します。
ここでみるべきは、回廊とクリプタ、とだけ事前にチェックしていたものの、実は、詳細は不明なままで訪ねてしまっています。
それなのに、受付で入場料を払う段階で、既にしてフランス語しか通じないのを認識。説明も何も期待できない中で、のっけからクリプタの表示がありますので、いきなりかよ!とびっくり。
で、遮光カーテンで閉ざされた真っ暗な入り口に、なぜ?とびっくり。
さらにまた、カーテンをくぐって入って、呆然、絶句…。




こ、こりは…。
一瞬、自分がベネチアのビエンナーレにでも来ているのかと錯覚してしまいましたよ。
実は、このあたりの古い建造物を舞台にして、現代アートの展示をする、というイベント会場のひとつだったのでした。
わたしが現代アート好きで、この数年は、ベネチア・ビエンナーレ皆勤賞であることを、いつもこちらにいらっしゃってくださる方はご存知と思います。そしてまた、古い舞台での現代アートの展示って言う発想も、普段はなかなか好きなんですけれどもね、実際。
過去にも、ローマの遺跡での現代アート展などで、面白さに感動したことあります。
しかし、初めての訪問である、この世界遺産で、個人的にもかなり期待大の、どこでも見られるわけでもなく、どこにでもあるわけでもない11世紀のクリプタが、このような電飾で、あまりにありきたりなアートっぽい空間にされてしまっているというのは、なんといったらよろしいのか、愕然でした。




そう、この作品のレベル、あくまでわたしにとっての、という意味ですが、それがあまりに陳腐だっただけに、がっかり感がひどく大きかったんだと思います。作品として、自分の感性にもはまり、おお!と思えるものだったら、これは面白いものを見たな、と納得できたと思えるんですが、これではね。どう考えても、本来ある、それだけの姿の方が、圧倒的にインパクトがあるであろうことが、想像できましたからね。

ちなみにアーティストは韓国人のMoon Pil Shimさんとおっしゃる方。他のスペースにも光のアートがあり、いつもとは違う感じの照明になっていたのかもしれません。とにかく、自分的には、余計なことしてるんじゃないよ、とぷりぷり状態で歩いておりました。




そして、もうひとつのポイント、12世紀の回廊に出ました。




ちょうど雨が落ちてきちゃったんですが、なんだか緑がどんどん鮮やかになって、決して迷惑ではありませんでした。ただこの回廊は、多くの部分が損壊してしまっているので、離れて残っている部分の見学には、屋根のない部分を行かねばならない不都合はありましたけれども。
残っている部分は、素敵な保存状態。楽しい柱頭タイムです。

よいしょっと座っている人のフィギュアと、同じくうんしょって座っている四隅の獣。




同じモチーフでバージョン違いがありました。この、ヨイショっていう中腰状態の意味は何でしょうねぇ。
一方でこちらは、四隅の中腰ヨイショの獣は同じモチーフながら、人物は、胸を隠しているおじさん。ブルマー状パンツ。なぞ。




こちらは四隅が獣を超えて物の怪状になっています。そして、人物は力士上で、うなりながら(多分)、獣を支えているんです。




物の怪がより抽象化して、図案化進行。




このあたり、リョーミネルヴォワでしたか、怪物上の不思議なフィギュアを彷彿とします。どれもこれも面白いので、かなりじっくりと見学してしまいました。
その間も、雨が静かに、しかし結構激しく降っておりました。

続きます。

おなじみのロマネスクは、以下でどうぞ。
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  1. 2014/06/15(日) 06:08:11|
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バルセロナ出身フランス・カタラン在住の、国籍感覚、など。

ルシヨン・ロマネスクその18

前回、オープン時間を越えてガイドをしてもらったコルネイユ・ド・コンフランCorneilla-de-Conflentで、目的達成後はゆっくりランチを、と思ったところ、レストランどころか、カフェすらない村でした。ガイドの方に尋ねたところ、わたしが次の目的地にしている村にはたくさんあるわよ、ということだったので、仕方なく移動しました。
目指したのは、ヴィル・フランシュ・ド・コンフランVille-Franche-de-Conflent。




しかし、この町には参りました。城壁に囲まれた中世の町で、緑の中、高速道路を進むと、いきなりぽかりと出てくるというような素敵なロケーションなのですが、そういう町だけに、かなりの観光地だったんですね。このあたりは、カニグーやら、とにかく山中心に事前調査していたので、山以外は、あまり調べてもいなかったんです。

町を囲む壁に張り付くようにして、外側に駐車場はあるのですが、数が少ない上に、昼時のせいもあるのか、どこも満杯。3箇所くらいを二度ほどうろうろしましたが、なかなか空かないし、運もなかったと思います。もうあきらめようかと思ったのですが、ここを逃すと、おそらくランチを食いっぱぐれます。朝ごはん抜いているし、それは厳しいので、結局、ちょっと村から外れた道路の路肩に無理やり駐車しました。

イタリアだと、多くのこういう町村では、周辺の路肩も満杯になっていますが、どうも、フランスは、規則が厳しいのか、人びとが心配性なのか、駐車場が満杯だと、比較的簡単にあきらめて去っていく人の比率が高いように見受けました。路肩の駐車も、結構少なくて、一瞬心配でしたが、ランチのために、腹を括りました。
って言うほどのことでもないですけどね。

入場。




雰囲気はありますが、ちょっと変に修復していて、趣に欠けますね。
でも、壁の中は、中世の面影をそのまま残すもので、なかなかよかったです。ただし、観光客の数が半端なかったです。



すぐに、目的の教会に向かいました。サン・ジャック教会Eglise St Jacques。聖ヤコブですね。巡礼に関係あるのかな。場所的には、巡礼の人も通ったということかな。




塔の下にある扉周辺の装飾が目的です。
確かに、ここの扉は面白かった!




アーキボルトの根元にある柱頭の彫り物、その柱頭の上に置かれた彫り物、アーキボルトに置かれた小さな顔が、注目ポイント。かなり精巧なまじめなモチーフばかりです。
ライオンにも猿にも見える動物。ポーズが、偉そうって言うのか、寓意的って言うのか、なんかね。




柱頭上に置かれた彫り物。




なんだろう?人の上にライオンぽいんですが、上部が壊れているし、なんだか不明。人も舌をうえっと出しちゃって、なんだろう?普通だったら、入り口の柱の下に置かれたりする、ライオンが人を抱え込んで襲っているタイプの彫り物の変形バージョンって感じもします。とても変形ですけど。

一方、アーキボルトにある人や動物の顔。




ね、ヘタウマ系じゃなくて、どれもすごくうまいんです。
もうひとつあった小さい扉の方は、カベスタニー系の彫り物でした。




この教会、オープンは毎日14/18時で、訪ねたときはまだ閉まっていましたので、ゆっくりとこれらの写真を撮影して、教会の目の前にあるカフェで軽くランチとしました。
カフェはすごく混んでいて、その上、プラスティックのお皿で料理が供されたのにはがっかりしましたが、まずいということもなく、学生さんのアルバイト風の若者たちが、誰もさわやかにてきぱき働いていて、感じもよいのに、ひどくびっくりしました。

そういえば、お土産屋さんで小物を買ったときも、お店のオヤジがとても感じがよくて、観光地なのに…、とびっくりしました。わたしが片言のスペイン語をしゃべったら、とても喜んで、ぼくバルセロナ出身なんだ、と言うので、しばしおしゃべりしました。わたしは、例によってほとんどイタリア語で話したと思うのですが、「バルセロナ出身で、カタランとは言えフランス側に住んで、フランス語とカタラン語を日常に使いながら、自分の感覚としては何人って感じ?」みたいな、結構繊細で興味深い話をしたんですよねぇ。そんな話、よくできたなぁ、と後から感心しちゃったんですが。

さて、ランチの後に、ちょうどオープンした教会に入りました。
古い雰囲気だけはなかなかですが、これと言ってみるべきものもない本堂の中で、さりげなく隅っこに置かれた、この洗礼盤だけが目を引きました。




内部の見学、5分で終了。
本当は、ゆっくりぶらぶら観光すべき町かとも思いましたが、この日の計画は相当欲張りですから、ちょっと後ろ髪を引かれながらも修行再開、次に向かいました。

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  1. 2014/06/13(金) 05:01:59|
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