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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

最後はなぜか日本発ばかり(フオリサローネ11)

どうしても見たいものを厳選したおかげで、意外とサクサクと見学できて、まだ時間と体力に余裕があったため、地下鉄で一気に移動して、できれば見たかった場所、もう一つ、行けました。




トリエンナーレ・ディ・ミラノTriennale di Milano, Viale Alemagna 6, Milano

現代美術館の一つですが、デザイン中心の展覧会を常設しており、フオリサローネでは、いつも何かしら展示があります。

入ってすぐ、大きなスペースをとっていたのが、こちらです。




Lexus Yet
Neri Oxman, The Mediated Matter Group

おなじみレクサスです。欧州では、レクサスは、トヨタの名前を出さずに、レクサス・ブランドで勝負しており、デザインに非常に力を入れて、レクサス・デザイン・アワードというイベントも実施しています。




Ancient yet modern by Mediated Matter
最初のスペースには、3Dプリンターで製作したという強化ガラス?のランプ的な作品が、暗闇の中に浮かび上がるというものでした。レクサスのフィロソフィーを体現した作品ということなんだけど、さて、それは何でしょう。

The YET philosophy is the heart of Lexus creative mindset and drives Lexus to push the boundaries of creativity by fusing seemingly incompatible elements. It says "Don't compromise; harmonize." The resulting synergy sparks breakthroughs, while revealing possibilities beyond imagination.

だそうです。わざわざ書いたのは、こういう説明って、私はあまり好みませんが、結局なんとなく分かるようなわからないようなもんなんだな、そういうもんだってことを言いたくて、笑。

次のスペースには、デザイン・アワード受賞作が、ずらずらと並べられていたようです。




何らかの形での実用化を想定できる作品が主なんだと思います。




どうも、3Dプリンターの可能性がフューチャーされていたように思うんだけど、それって、もう、新しくないよね?という気が若干しましたが、そんなことないんですかね。
デザイン、実用、という観点からは、もしかしてたいしたものなのかもしれず、地に足の着いた作品なのかもしれませんが、実はあまり面白くなかったです。




なんせ、会場が暗くて、転んだらいやだな、なんて思っちゃうような感じで。




これは、徳仁さんの過去の作品だった(2006年)。知らなかったな。フオリサローネをちゃんと見だしたのは、2010年からだからな~。遅かったな。

レクサスの展示は、いつもすごく真面目で、面白いものをミーハー的に求めている私みたいな門外漢には、いまいちなんだよね~。

次のスペースは、ちょっと楽しかった。こういうあからさまに一般受けするものに、やはりシンパシーを感じてしまいます。




Sanlorenzo - mare a Milano (sea in Milano)
なんか船を作ってる会社の展示らしいけど、足下に魚影。海が広がって、狭いスペースなのに、鏡張りで果てしなくて、ちょっと海のにおいがするような雰囲気になってました。




引いて寄せる波は、ただの映像なのに、そこに立っていると、本当の波みたいに、一瞬平衡感覚がやられる、みたいな。今の映像技術ってすごいよね。

うわ、びっくり。




2階部分の展示会場は、有料の展覧会で、子供のおもちゃとかそういうもののデザインの展覧会だったようです。それで、ピノキオ。鼻の部分は、入り口の渡り廊下なんですよ。これはかわいいね。時間と体力が許さず、入らなかったけども。

2階正面からだと、こういう感じ。変だよね。でも楽しい。子供は喜びそうだけど、あれ、子供の姿がない、笑。




2階の会場では、ちょっと変なものが並んでいました。




Hong Kong Design Center - Confluence: 20+
香港デザインか~。確かに、何かあか抜けない感じが、中国っぽいの。
でも、これ、見た目ちょっとぐろいけど、面白いです。近づくとセンサーが作動して、パタパタしたり、動いたりする。




これも、簡単なAIの世界なんだろうか。
老人介護とかボケ防止とかで、動物型ロボットとかあるけど、あれって、たぶんこういう感じかな、と思ったり。何かしらの反応があると、嬉しいもんなんだよね、やっぱり。極端な話、人形に恋しちゃうとか、わからないでもないよな。




全体に、やはり中国風味が強い。中国は、すごいし、これからどんどんすごくなるんだろうけれど、どこまで行っても中国っていうか、アートの世界では、どうしても中国臭からなかなか抜け出せないでいるような気がする。
このスクリーン、怖いの。よく見ると、こんなん。




マトリックスのように、ザーッと、難しい感じが流れています。書けない読めない漢字ばかり~!

去年、Superstudioで美しい展示をしていた会社さんのスペース。




Aisin - The next frontier in mobility
Design - Satoshi Yoshiizumi, Hideki Yoshimoto, Hikaru Mori

とろりとした感じの液体のプール。シーンとしていて、何が起こるんだろう?と思っても、なんも起こらん。え~、そんなはずはない!
ふと、片隅に佇んでいる日本人がいたので、もしや、関係者か?と尋ねてみると、ピンポーン、でした。

今ね、液体の上に、軌跡が走りますよ、と言われた途端、確かに走った。




見ていた人たちから、かすかなどよめき。でもすぐ終わっちゃって、また次が長いから、結構飽きる。笑。
これ、なんか薄い布の下に、単に物理的にものを走らせているらしかった。忘れちゃったよ、説明。意外と単純な仕組みで、あら、なんだ、みたいな。
クルマの部品とかも製造している会社だから、やっぱりこれも未来の車を示唆する、そういう展示になっているみたい。

お隣の部屋には、車のデザインっぽいものが、照明でキラキラして、美しかったですが、イベント性は低かったです。




全然チェックしてなかったんで、驚いたのが、これ。




思いっきり日本!
日本各地から、伝統工芸を現代デザインに、というコンセプトで、いろんなものが来てました。




それなりに面白いものもあったけど、ダメだったのは、旭硝子同様に、日本人が日本人同士で固まって、積極的に見学者とコミュニケートしようとしている人が、とても少なかったこと。唯一、おそらく現地で雇われた日本人の方とお話できましたが、数人、話しかけても、ほとんど相手にしてくれないで、関係者同士でしゃべっている、というありさまで、これじゃだめだわ~。




このお茶屋さんなんか、ひどかったわ~。売りに来てるんだか、観光気分、または単なる自己満足で来てるんだか、謎だった。無視されたからいうわけじゃないけど~。いや、だからか。
ま、いいけど。

というわけで、今回の締めは、意外にも、日本でした。まだ、わずかに元気は残っていたけど、あまりやる気が感じられないこの日本の展示で、どっと疲れて、この日、そして、今回のフオリサローネ見学、終了としました。

ちょっと振り返ると、2010年から、結構ちゃんと見るようになって、ずいぶんいろいろ見てきて、そろそろ自分のツボがわかってきたな、と感じています。全体として、面白い年とそうでない年があると感じるのは、おそらくその時のトレンドが、全体の展示に反映されるからではないかと思うんです。そういう意味では、今年は、私が好むトレンドが流れていないかも。
また、次回に期待しましょう。

長いことお付き合いいただき、ありがとうございました。
お待たせしましたが、いよいよ、ロマネスクに復帰しますよ。

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  1. 2017/04/30(日) 01:50:59|
  2. ミラノ・フオリサローネ
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ミラノの知られざる空間、こんなにあるんだね~(フオリサローネ10)

ポルディ・ペッツォーリ博物館を出て、さて、どうしようか、と歩いていると、今まで何度通り過ぎたかわからない場所に、フオリサローネの幟が出ていました。




Via Manzoniの、スカラ座とモンテナポレオーネの中間くらいでしょうか。人通りも多いショッピング・ストリートです。
回廊をくぐると、店がありました。




Gessi - Private Wellness
c/o Spazio Gessi, Via A.Manzoni 16/a

ここ、まったく未知のスペースだったので、すごくびっくりしました。
入り口から、いきなり地下へ降りる階段となっています。




インテリアがかなりキラキラしていて、ちょっと成金的なイメージもあり、いったいここは何なんだろう、と思いつつ、どんどん降りていきます。普段なら、怖くて足を踏み入れることもできない雰囲気のお店。いや、お店なのか何なのか、この時点ではわかってなかったんですが、いずれにしても用事がなければアクセスできない場所なのは、間違いないです。
どんどん階段を降りると。




会社名らしきロゴがあちこちにあるので、どうやらこれは、展示スペースではなくて、会社のスペースなのだとわかってきましたが、それにしても、照明といい、雰囲気といい、なんだか怪しい国の怪しい場所に迷い込んでしまったような。
ミラノの繁華街の地下とは、にわかには信じられないムード満載です。

で、ウッドデッキになっている通路を進むと、そこかしこ、シャワーやバスタブが並んでいるので、そういう水回りの展示をしているのだ、とわかってきます。




私のお風呂好き日本人の端くれなんで、こういうバスルーム系は、食いつきがち。そして、洗面台やら蛇口やら、どれもかわいいので、思わず熱心に見てしまいました。




例によって、かわいかったりオシャレだったりすることイコール使い勝手の良さ、ではまったくないもの多数ですが、笑。

最後に、スタッフが寄ってきて、ちょっとお話しましたが、やはり、これは、Gessiという会社常設のショウルームということでした。知らないところに、こういう世界があったんですね~。ショールームをミラノのど真ん中に、これだけのスペースをもって、置いているということは、その意味があるということなんでしょうねぇ。こういうバスルームを、自宅にもてる人が、世界中にはたくさんいるってことなんだなぁ。ああ。彼我の差…。

なんか、ちょっと寂しいような気持ちになったんで、気を取り直して、もっと庶民的なゾーンに移動しました。

早速庶民の味方に出会いました。




Zara Home - Simon Costin for Zara Home
Piazza San Babila 5, Milano

ザラ・ホームの店頭に、こんなかわいらしい展示がありました。
カップやお皿、ナプキンなどのテーブルウェアで全身覆われている人たち。Art of Lifeがテーマみたいです。
先を急いだので、店内には入らずでしたが、この場所にザラ・ホームのお店があるのも知らなかったので、この機会に出会えてよかったです。
住んでいても、家と会社の往復ばかりで、この辺りはめったに来ることがないんですよね。

通りすがりに、目が留まった、そのすぐ近くのウィンドウ。




Cos - Cos x Studio Swine
c/o Cinema Arti
Via Pietro Mascagni 8, Milano

これ、すっごく面白かった。




電球みたいに見える球、シャボン玉みたいなもんなんですよ。それが膨らむと、重みで、ゆらゆらと降りていき、地面にぶつかって割れると、中から煙が出てくる仕掛け。

写真、全然ちゃんと撮れてなかったのが残念。
これ、数年前に、バガッティ・ヴァルセッキ博物館に、同じような展示があったな。もっと小ぶりな感じで、でも照明が凝っていて、素敵だった。


オシャレ先端ゾーンから、庶民ゾーンに移動してきたのは、こちらに興味があったからです。




Audi City Lab & Interni - Future needs Stories
Corso Venezia 11, Milano

フオリサローネの情報を仕切っている雑誌インテルニ主催のスペースで、今回初めてだと思うんですけれど、コルソ・ベネチアにできていたんです。
ここもまた、これまで何回通り過ぎたかわからないほど、町中に行けば通る場所の一つですが、道から引っ込んでいるこのスペースは、おそらく普段は入れない場所だと思います。




びっくりするほど広い、開放的なスペースが広がっていました。
きっと、古くは修道院があって、それが時代とともに、いろいろ使用目的が変えられてきて、それでも、修道院のときの建築基礎はそのまま、というものなんだと思います。この、町中で、これだけの空間を、そのまま残しているというのは、それにしてもすごいものです。かなりの規模のビルが建てられる面積だと思います。

さて、展示は、アウディの新車と、そして、この、不思議な錘みたいなもの。




それぞれが、勝手に揺れ動いているんです。で、ある時突然、動きがシンクロして、止まったりする。動画を撮影したのを、初めての試み、貼り付けてみます。ダメかな。

(不具合があるので、後日入れなおします。)

いかにもコンパニオン、って感じの素敵なお姉さんと目が合ったので、これは何か、という根本的な質問を投げたところ、とっても丁寧に親切に解説してくださいました。やっぱり、ここも基本にあるのは、AI、つまり、人工知能なんです。
自動運転化を目指して、研究開発している中で、いろいろな技術が日々開発されているわけです。最終的には、そのどれもが、自動運転に組み込まれていく技術なわけだけど、この、錘というか、鉄の玉は、実は音に反応して動いていて、それもまた、研究開発中の技術の一つなんだそうですよ。
音と光のショーみたいのが、前夜あったそうですが、それを見ると、よくわかったんだけども、ということでした。ショーは、残念ながら、その日だけ、それも招待客しか見られなかったものです。ちっ!




ちなみに、数台置かれていた車は、勝手に運転席に乗り込んで、様子を見ることができるようになっていたのですが、展示をそっちのけで、車の乗り心地だけを確かめているイタリア人多数。さすがクルマ大好き人間たちですね~。

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  1. 2017/04/29(土) 23:16:06|
  2. ミラノ・フオリサローネ
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貴族の邸宅へも侵入(一部失敗)(フオリサローネ9)

すいません、もうちっと記録させてください。
なんせ、火曜日から金曜日まで、フルに歩き回ったので、そこそこ見てしまってるんですよね。
今回は、町の中心部に散らばった展示です。
まずは再び、大好きな吉岡徳仁さんを目指しました。




Tokujin Yoshioka - Glass_Fountain
collaboration with Glass Itaila
c/o Issey Miyake - Via Bagutta 12, Milano

なんと、ミラノのファッション・ディストリクトの、三宅一生の新しいブティックが会場です。ファッション・ブランドにまったく興味がないので、イッセイさんのお店がこんなところにあるなんて、まったく知りませんでした。新しいらしいですが。

ミラノに住みながら、流行とかファッションとかから限りなく遠くに身を置く私にとって、本屋とか教会とか映画館とか、自分にとって居心地のいい、慣れた場所と正反対の世界が、ブランド・ブティックでして、普段、まず行くことがないし、用事があってさえ敷居が高くて、まごまごしちゃいます。
だから、徳仁さんには会いたいものの、気分的には、なんか引けるなぁ、と思って、恐る恐る行ったのですが、展示は、ありがたいことに、店舗の裏側にある中庭でした。




意外と、普通のインテリアの展示って感じで、何の仕掛けもない、本当に純粋展示。返ってびっくりしました。




器と思うと、実は、器じゃなくて、上が閉ざされています。純粋にオブジェ。この辺が、仕掛けって感じもあり。普通、器にするよね、こういうフォルムだったら。で、花なんかいけられちゃって、ただの花瓶になっちゃったりね。




台もガラスなので、下に映し出されるイメージも、作品の一部として考えられているはず。

ブティックの中にも、いくつか作品が置かれていたので、意を決して、入ってみたんですよね。こういう不思議なオブジェも見えたので、説明など聞いてみたいな、と思って。




ブティックらしく、入り口を守るのは、例によって、ガタイのいい黒人男性。お仕事中済みませんが、作品のお話とか聞けるんですか?とどこまでも恐る恐る尋ねると、今、係員が、ちょっと奥の方にいるんで、彼女が戻ってくれば聞けます、と非常に申し訳なさそうでした。別に大した話を聞きたいわけじゃなく、この変なメタルの物体は何だろう、と思っただけなんだけど、じっと見てたら、単に、作品の金型じゃん、と気付きました。
なので、係員を待たずに、お礼を言って出たんですけれども。なんか、ああいうところの店員さんって、洋服を売ること以外は興味がないんですかね。
せっかくこういうイベントに参加してるなら、いつも来ない人に、商品をアピールする意味も含めて、接客的に、ちょっと説明してみようとか思わないのかな。っていうか、興味持たないのかな、置かれているものに?
自分の本来の興味以外に興味が持てないって、寂しいよね~。それも、なんでも興味津々でいろんなことやってきた、三宅一生さんのブティックと思うとなぁ。

この日は、事前にチェックした場所に絞って、点と点を結ぶように、無駄のない見学を心がけました。毎回見ているとこうなる、多分。
次に向かったのは、いつも行く会場。




Kohler Company - Real Rain
c/o Museo Bagatti Valsecchi
Via Gesu 5, Milano

ファッション・ディストリクトのど真ん中のイケてる場所にある博物館ですが、毎年フオリサローネの会場として場所を提供してくれています。イベント中は、無料で博物館にも入れるので、何度もちゃっかりと、博物館の展示も鑑賞してしまいます。

今回は、数少ない展示だったけど、雰囲気にマッチしていて、気に入りました。




マッチというよりミスマッチなんだけど、面白いよね。18世紀ごろの重厚なちょうどに、訳の分からない現代アート的なインテリアの組み合わせ。
現場で説明を読んだんだけど、忘れちゃったな。確か雨とか水を集める装置がついていて、建物壁を緑と共存とかそういうものだったように思います。
バルコニーの方では、さらに素敵なものが。




私がアクセスしたとき、何か不具合があったとかで、点検してるとこで、試運転中。この、緑に覆われた構造、シャワーなんです。天井部分にある四角いのがシャワーで、水量変更可で、小雨から土砂降りまで調節できるようになってる。




土砂降りは、すごい勢いで、打たれたら、結構マッサージ状態かも。

バルコニーから見下ろす中庭は、素敵な高級レストランなので、金持ちそうな人々が、ゆったりとランチの名残を楽しみ中。




帰りは、やっぱり展示品を、ちょっと愛でずにはおれず。




この、武具コレクションの廊下は、なかなかかっこよくて好きなんです。
もう実用とかじゃなくて、訳の分からないことになっているやりすぎ装飾の剣の鍔とかさ。




ロボット的な兜とか。




これ、たぶん毎回写真に撮ってる気がする。なんせ、見学に行けば必ず通る廊下だし、好きなんで~。

今回は、近所にある、やはり同じようなタイプの博物館も、会場として参加していたので、次は、そこに直行。




Creative Academy - Wood Projects
Natural Talent
c/o Museo Poldi Pezzoli
Via Manzoni 12, Milano

かなりご大層な入り口がしつらえられているので、期待して入ったんだけど。




で、入ると、一瞬期待するんだけど。




この、受付の右から入って左から出るっていうかなり限られたスペースだけで、展示品は、木で作ったちまちました作品のみ。




伝統的な形やオブジェを使って、やはり伝統的なマテリアルである自然の木を使って、現代風なインテリアに仕立てている、みたいなコンセプトだったんだと思うんだけど、これさ、独楽だよね。どう見ても独楽。
それも、縁の付いたお盆に丁寧に置かれていたら、遊べってことじゃんね。
で、回したら、触らないでくださいね~、と言われちったぜ。ごめんよ。
そういう作品ばかりで、若干うざかったかな。

実は、この博物館は、かなり昔に、一度来たことがあるだけだから、あわよくば、見学できたらいいなぁ、とよこしまな気持ちを持っていたんです。
で、素敵ならせん階段を上ってみた。




元貴族の親方だから、こういう豪奢さ。階段に取り囲まれた空間には、池があって、赤い金魚が泳いでいるよ。きっと昔からこんな感じなんだろうな。マチスの金魚を彷彿します。
で、階段の上に、係員がいて、チケットをどうぞ、と、やんわり撃退されちまいました。

でもね、後から考えたら、入り口で、フオリサローネのかいじょうは?と尋ねたら、そこからどうぞ、と指さしつつ、わざわざ無料と書かれたチケットくれたの。いらないのに。ということは、おそらくあのチケットを出せば、入れてくれたんだ!と帰宅して、ポケットから出てきた無料券を見て、むなしく後悔しました。どうでもいいんだけど、損した気分。バカバカ。

続きます。

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  1. 2017/04/28(金) 05:28:01|
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イタリア人のスマホ好き、改めて実感(フオリサローネ8)

Superstudio近くのトルトーナ通り31番地にある会場。昔は、修理工場とかが並ぶ一角だったのかな。ここも、展示に使われるスペースが、年々広がっています。今回は、スペース内にある建物、ほぼすべてが使用されていたように思います。




でも、なんだろ。あまり面白いものはなかったな~。あ、私の感想は、あくまで素人の目から見てのものなので、関係者の目は、きっと違うと思いますけれど。




シトロエンCitroen - C4 Cactus
クルマって、実物を見て、いいなとかほしいな、という印象で、売れ行きが変わる商品だから、せっかくの機会、もうちょっと何か工夫ができないのか?と思てしまいました。カクタス。変な色だし、インパクトまったくないし。
そういえば、イースター休暇でのレンタカーが、シトロエンのC3という、初代には大変あこがれた車だったのですが、今のモデルは全然つまらなくて、このカクタスはその流れだと思いますが、とにかく私の好みではない流れ。時代の好みがこういう角型の武骨系らしいけれど、フランス車って、こうじゃないだろう、といいたくなります。
とにかく展示として、まったく面白みがないので、バッテン!

すぐお隣。




Stellar Works Launches New Collection
ずいぶんと並んでいたので、これは、と期待してしまったのですが、ここはまさに家具の会社で、真面目に新作を展示しているだけでした。




中が見えなくて、行列があると、つい並んでしまうというのは、人の心理をうまくついているというか。単に、中が狭いので、一度に大勢は入れないという理由だと思うのですが、入って、なんだ、と思った素人訪問者、おそらく多数と思います。

以前は、こんなスペース、使っていたかな、というような場所。




Iqos Pathfinder Project - Jardins d'Ete by Quayola
暗闇の中、大きなプロジェクターに映し出された色彩豊かな夏の庭をイメージした映像が、大変美しい空間になっていました。あれ?ビエンナーレだって?とか、一瞬思っちゃいました。

正月の一時帰国で、久しぶりにデジカメを新調しました。今回が、初めての実働です。
印刷することのない私には無駄な高解像度なので、画像の大きさの設定が今一つピンと来なかったりするのですが、これまでの20倍ズームが25倍となり、今後に期待できるものがあります。

実は、動画って活用したことないのですが、一時帰国中で、スマホで撮影した動画が結構よくて、チャンスがあったら、また撮影してみようと思っていました。今回、スマホでは、失敗の連続。で、ふと、カメラにもあったのでは?と思いつき、試してみました。ふふ、前のカメラにも、もちろんついていたのですが、そういえば、使ったことなかった。

というわけで、以下、映像となりますが、うまく動くでしょうか。結構大きな音も入っているはずなので、ご注意ください。




他にもごちゃごちゃとたくさんの展示がありましたが、サクサクと流して、トルトーナ通りに戻ります。




Corian Cabana Club - Cabana
Christoph Radl, Martina Mondadori
c/o Padiglione Visconti, Via Tortona 58

冊子を見ても、メーカー名なのか、ブランド名なのか、ずらずら並ぶタイトルを解読できません、笑。
ここは、元何かの工場らしき建物が続いているゾーンで、このスペースも、天井が高くて、大型アートなどの展示にピッタリな素敵な場所です。

何か、そそられるエントランス。




南の島がイメージされたような掘立小屋に、それぞれ、いろんなタイプのお部屋が展示されています。




南の島のイメージに近いものもあれば、全然関係ないスタイルの部屋もあって、面白い。




メキシカン・ベッドルーム、とタイトルがあったお部屋。
説明を見ると、どうやらファブリックを作っているメーカーがCorianという会社らしい。

たくさん積み上げられたマットレスで、私が思い出したのは、そういうお布団に横たわっても、一番下にある一粒の豆が気になってしまったお姫様?あれは、どういうお話でしたっけ?
なんか、どんどんいろんなこと、忘れる~。昔のことばかり思い出したり覚えていたりするよりいいのかな~、アルツハイマー的には?

このすぐ先にあるMudec(現代美術館)は、会場になってなくて残念。




でも、大学でも一部見たオブジェが、面白く置かれていました。




その先に、いつもかなり代替的な展示を行うサムスンがありました。この数年は、メイン会場にSuperStudioを使っていましたが、今年は、ちょっと地味なスペース。




Samsung
Unconfined - The New Galaxy Design
created by Zaha Hadid Architects with Universal Everything
c/o Base, Via Tortona 54

お、ここでもザハさんですね。
ここも、一度にどっと入らないように、ちょっとした行列ができていました。爆発してもなんでも、欧州では、スマホといえば、サムスンかアップルだからね。そして、イタリア人は、スマホ・ラブな人たちなので。

ちなみにですが、世界で唯一、サムソンが売れていないのが日本なのじゃないでしょうか。そのせいか、欧州で販売されているサムスンのスマホには、世界中の言語設定ができるようになっているのにも関わらず、なんと日本語が入っていません。一言語だけ入れない方が、面倒な気がするんだけど…。

展示は、最新のスマホで、自分のアバターを作って、不思議な形にしたプロジェクターに映し出すという遊び。




ちょっと面白かったけど、イタリア人は、スマホそのものの展示、要は、お店のような展示のところに張り付いて、そっちに夢中で、こちらは、人もまばら。




ほんっとに電話がすきなんだな、と改めて感心してしまいました。

主な展示はこんな感じ。
後は、地下鉄の駅に向かって、路上観察しながら、ぶらぶら。




こういう変な人たちがたくさんうろうろしているから、面白いんですよ、ただぶらぶらしてても。

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  1. 2017/04/26(水) 00:04:28|
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大好きな吉岡徳仁さんと、慶応大学と。さすがのスーペルストゥディオ。(フオリサローネ7)

最近の混雑ぶりはすさまじいので、最も展示が集中するトルトーナ地区も、平日の仕事後に、駆け足で行くこととしました。週末に行ったら、おそらく身動き取れないほど混んだのではないでしょうか。




トルトーナは、とにかく展示物が多くて、全部見ようものなら、とても仕事帰りの時間では足りません。といって、別にプロ関係者ではない私にとって、面白い展示は一部なので、別に全部見る必要なないですけれど。

一応、事前に、面白そうなものはピックアップしていたのですが、実は、今回は、何が何でも見たい、というものは、非常に少なかったのです。

その、これは見たい、というものがあるのが、最もプレステージが高い会場スーペルストゥディオSuperStudio。最近は関係者以外は、週末しか入れない、という建前になっているので、今回はどういう顔をして入ろうかなぁ、と思案しながら、入り口へ。




平日は関係者以外立ち入り禁止、と仰々しく看板が掲げられている割に、そして、人気クラブの入り口にいるようなガタイのいい、高そうなスーツに身を包んだかっけー黒人が警備員的に立っているのに、今回は、停められることもなく、すいっと入ることができました。あ、いいんだ~、と気が抜けました。

早速、気になっている展示へ直行です。




LG
S.F - Sense of the Future
Tokujin Yoshioka, Art & Technology Installation
SuperStudio Piu', Via Tortona 27

数年前のフオリサローネで、この吉岡徳仁さんに出会い、それ以来のファンです。もともとインダストリアル・デザインの人なのでしょうが、今や、純粋アーティストですね。
フオリサローネでは、多くの日本人アーティストが活躍していますが、この方のポジションは突出していると思います。展示名が、実際の展示会社であるLGよりも、吉岡さんをフューチャーしているのが、いかにもフオリサローネ的。

展示は、結構地味。




S.F Chair
うすぼんやりしたスペースに、このような直線的で、光を発するものが並んでいます。




タイトルにあるように、これ、椅子の形態をしていますが、すべての面が、モニターパネルなんですね。もちろんLG社の製品で、なんと15ミリの厚さのパネルの両面がモニターなんです。モニターなので、様々な色が画像が映し出されていきます。
椅子の下に、すべてのシステムが隠されているので、その台には、触ることもできません。

そして、奥の壁面。




Wall of the Sun
これは、インパクトありました。
小さな小さなモニターがぎっしりと並べられて、一つの壁面になっています。




50ミリ、つまり5センチ角のモニターが、3000個並んで、16メートル×5メートルの壁面を覆っています。自然の太陽光に限りなく近い光を発するようになっているのだそうです。人工物なのに自然を持つというのは、すでに始まっている未来ですよね。

徳仁さんの作品としては、これまで見た中では、インパクトは少なかったけれど、展示会は展示会社とのコラボの結果だから、何とも言えないですね。ま、すんなりとみられて満足です。

もう、本日見るべきものは見た、という達成感で、ゆったりとオープンスペースの展示会場へ。




楽しいもの中心に、サクサク行きますね。

これ、すっごくきれいでした。




Unexpected Room
Corodesign / Fratelli Levaggi / Novacolor
Classic vs Contemporary




レヴァッジ兄弟の作る、伝統的な椅子が、色彩に出会って、違うものに進化するっていう感じが、何ともよし。とにかくこの素敵な色彩は、大変好みでした。そして、スペースのイメージ全体が、素敵。

すぐ近くにあった、これもフオリサローネではおなじみのメーカーさん。




実際のガラスを置いて、「タッチしてみて」と促す展示で、技術的なアピールをしつつ。




ガラスを使って、訪問者参加型の作品を置いて、一般の人たちにも、ブランド力をあぴーつしたりして、地味なりに、フオリサローネ的に頑張っている展示だったと思うのですが。




大変残念だったのは、関係者に違いない日本人が4,5人、訪問者をもてなしたり、説明したりする代わりに、部屋の隅に内輪で固まっていたことです。
最終消費者に直接買ってもらう製品を作っていないメーカーにとっては、ブランド力を高めることが、おそらくフオリサローネに出店する目的の、大きな一つだと思うんですが、せっかく、多くの見学者を集めながら、内輪で日本語でおしゃべりしているだけでは、何のために、わざわざ各地から出張に来ているんだかね~。今どきの、日本企業の悪い面を垣間見た気がしました。
こちらから話しかければ、おそらく、喜んで、という感じで、お話を聞けたものとは思いますが…。毎年のように出店している会社だから、もう、関係者だけ相手にしていればいいくらいになっているんでしょうか。

驚いたのは、これ。




慶応大学。




Keio University
Design beyond awareness

この、氷のような器に入っているのは、ゴム的素材でできた指輪。五色用意されていて、中心に用意されたスペースに立つと、AIが、ピッタリの色を選んでくれる、というそういうもの。なんだったっけな。その時来ているものの色とか、体温とか、なんか忘れちゃいましたが、そういうのを一瞬で分析して、最適な色を決めるという話でした。
ブースにいた学生さんと話して、お伺いしたんですけれど、面白かったです。
昨年から、二度目の出展ということでした。
この内容云々というより、とにかく、AIなんだな、というトレンドが、興味深かったです。例えば自動車の自動運転とか、そういう方向に向かって、いろんな技術が動いている感。これから世の中に出ていくフレッシュな立場にいる学生さんたちの研究対象が、総合的な技術としてのAIっていうそういうトレンド。
いまだにマニュアル車が圧倒的なイタリアにいると、自動運転が実現するなんて信じられないんですが、現実は、本気でそっちに向かっているっていう驚き。
そんなことを、いろいろ考えさせられました。

いずれにしても、学生さんたちが、こういう場所に来るのは、大きな刺激でしょうし、非常にポジティブなことだと思います。

トルトーナ、続きます。

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  1. 2017/04/24(月) 06:02:00|
  2. ミラノ・フオリサローネ
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ミラノ町中のレトロな銭湯(フオリサローネ6)

終わったしまった展覧会の話って、ちょっと寂しい気もするので、フオリサローネとも紐づいているものの、5月半ばまで継続中の展覧会というか、イベントというか、ちょっと紹介しておこうと思います。
といっても、ブログ読者様のほとんどは、日本からアクセスされていると思うので、だから行こう、ってことにもならないとは思いますけれど~笑。




Senso 80-Flavio Favelli
Albergo Diurno Venezia - Piazza Obedan, Milano

ここは、展覧会云々よりなにより、会場となっているAlbergo Diurnoに興味があったのです。確か、昨年も、フオリサローネの期間にオープンしていたのですが、ずいぶん後から気付き、写真を見て、悔しい思いをしました。

Albergo Diurnoとは、何ぞや、というと、直訳すればデイ・ホテル。お休憩どころ、とでもいったところでしょうか。
トップの写真でわかる通り、地下鉄の駅からアクセスできるようになっています。地上に向かう階段の途中に、入り口があるのです。




ポルタ・ベネチアという住所から「ベネチア休憩所」という名称になっています。
要は、シャワー、お風呂、そして、床屋さんやマニキュアなど、身だしなみが出来る施設なのです。おそらく男性専用だったと思われるのですが。




1920年代にできた施設で、当時は、自宅に浴室のない家が多かったこと、また、ミラノに到着した旅行者が、旅の疲れや汚れを洗い流して(機関車の炭の汚れとか)、すぐ用事に迎えるように、という目的があったそうです。一方で、すぐ近所に、遊郭というか、娼窟というか、そういう場所(Via Tadini)があったことも理由というか、関連があったと。そういうところでも、おそらく浴室なんてなかったんでしょうねぇ。




1980年代まで営業していたということですが、まず、浴室部分が閉ざされました。しかし、入り口近くにある床屋さんは、なんと2006年、約10年前まで営業していたのだそうです。このレトロな雰囲気の中で。
作られた時代の流行、アールデコを取り入れて、全体に、ディテールがオシャレなんです。
タイルとか、ギザギザした装飾。流し台とかも、今にも通じる感じ。というか、レトロ感が、逆に、新しい感じです。

1980年代に、閉鎖される前の値段表。




リラ。ユーロが導入されて、早くもひと昔以上が立つのですね。今、欧州に来る若い世代は、リラやマルクやフランがあったことすら、知らないのだと思うと、感無量というか、一抹の寂しさを感じるとともに、そういう時代を知っているのと、知らないのでは、肌で感じるEUの意味というのも、間違いなく違うのであろうなぁ、と外国人の私でも思います。
1ユーロが、確か1938リラだったのではないかと。うわ~、自分でもびっくり、いまだに覚えているんだな~。トイレ500リラ、シャワー3500リラ、シンプルなバス4100リラ、シャワー付きのバス4900リラ、豪華なバス4700リラ、子供用バス3200リラとあります。
その他、タオル料金、アイロンサービス、ペディキュア、マニキュア、そして、床屋さんのリストが並んでいます。子供料金があるということは、女性も利用はできたんですかね。

浴室ゾーンへの入り口。1925年とモザイクがありますね。




浴室が並んでいます。日本の銭湯をイメージすると、とんでもない違いです。




個室がずらりと並んでいます。
こちらでは、身づくろいをする浴室というものは、完全に個人の世界で、家族ですら、それぞれ別の浴室を使ったりするし、親子ですら、一緒にお湯につかるなんて、文化としてはないはず。テルマエ・ロマエの文化というのは、生活レベルでは全く引き継がれることがなかったのですね。

各部屋、トイレ設備と浴槽がついています。内装は、それぞれ異なり、結構凝ったタイル装飾です。




当時も、暗い感じではなかったかと思います。




この上は、人々が行きかう広場ですが、明り取り用のぼこぼこがくりぬかれていて、ところどころ、自然光が入るようになっていますけれど。




手前の方で、丸い穴状のが、明り取りです。




そういえば、この広場、ずいぶん前に整備されましたが、なぜ、一段上がっているのか気になっていましたが、この施設のせいだったのですね。

入り口には、国鉄の代理店と、ミラノ市内交通の代理店が並んでいました。




同じような施設が、ドゥオモの地下にもあったそうです。また、イタリア内では、ボローニャやローマ、外国でもロンドンなどにあったといいます。
今でも、シャワールームがある駅がありますよね、確か。

そういう意味では、日本人はやはり清潔好きなんですね。気候風土の違いもあるでしょうが、日本全国どこに行っても、路上生活していても、お風呂は入れるわけですよね、理論的に。

あ、ちなみに、展覧会は、このスペースの真ん中に置かれた家具風のオブジェクトでした。




タイトルからして、80年代の作品を、この会場を得て、レストアしたとかそういうところだったと思います。なんか芸術的実用家具って感じで、ほしいと思わせるものばかりでした。




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いまいちだと疲れ倍増(フオリサローネ5 - ブレラ)

すごく時間がたってしまったし、見てくれる人もあまりいなそうだし、実は他にアップしたいものがたまりまくっているのだけど、やはり、自分の記録としてアップしておきたいと思うので、しばらく継続します。ロマネスク系お待ちの向きには、どうぞ、今しばらく、辛抱いただきたく。
なるべく、印象的なものだけ、ピックアップして、サクサクと…。

前回の記事に紹介した、パナソニックの展示を堪能した、ブレラ美術学校からです。




前回は、小粒ながら面白い展示が多かったように記憶していますが、今回は、パナソニック以外は、かなり普通で、あまり印象的なものには出会えず。




ポルトガル出身の建築家兄弟の1980年代の作品。そういえば、ブレラでは、過去の作品回顧、というのが結構ありますが、今回、回廊に展示されている一連の作品は、そういうものだったのかな。

これは、白い箱型の構造物で、切れ込みが入っているような感じで、中に、やっと一人が滑り込めます。ちょっと太めの人だと、身動きできないくらいのスペースで、上の方にも切れ込みがあって、光が入り込むみたいな。だから、タイトルが、光の空虚Void of lightかな。

同じような白い構造物が並んでいて、こちらは、中が小さな砂浜のような様子です。




塩らしい。お祓いなのか、お清めなのか?
こちらは、しかし、ポルトガル兄弟よりはちょっと年上のそれも、サーが付く英人建築家David Chipperfieldの作品。そういえば、聞いたことあるような気がする名前なのは、ビエンナーレなどにも関係しているのかな。Walking through whitenessというタイトルの作品ですが、なんのこっちゃです。でも、塩を踏みしめて歩くのは、たとえ一歩二歩でも、なんだかおもしろい感覚でした。

今回、ブレラの展示テーマは、White in the cityというもので、だから、白い作品がたくさん置かれていたようです。後付けで知った!

こちらもホワイト・テーマで展示されていたのでしょう。




撤回されてしまった、東京オリンピックの競技場設計コンペで一躍日本で有名になった、ザハさんZaha Hadidの作品。
Zahaさんは、あの件までは、日本ではほとんど知られていなかった様子でしたが、こちらでは、私ですら知っているほどの建築家でした。イタリアでは、ローマの現代美術館が有名です。設計が奇抜なので、なかなか実現されない建築家として有名とか言われていたようですが、ちゃんと仕事していたと思います。好き嫌いは置いといて、急逝されたのが惜しまれる建築家だと思います。
今回、彼女の作品、あちこちで目にしたのは、やはりオマージュというものだったのかな。

この作品の奥のスペースに入ると、なぜか砂浜。




なんだろ、これ。一般人は、砂浜を取り囲むように作られたミニウッドデッキをたどって、出口に向かうのみ。砂浜には、バーがあり、実際に飲み物を提供しておりますが、関係者または招待客のみがそこにアクセスできるようになっていました。こういうのって、なんか、いやな感じ~。
コンセプトは全く不明でしたが、片隅に置かれた掘立小屋が落書きコーナーになっていたので、すき間に書いときました。なんかよくわからないけど、私のフオリサローネへの思いです。ほほほ。




美術学校を出て、北上し、ソルフェリーノ通りへ。多くの展示がひしめいている通りです。
まずは、おなじみのミッソーニへ。




普通の住宅の中庭に、ショールームがあります。




すっごく地味でした。
編み物の網目を拡大した写真がひたすらあるだけ。壁に、階段に、そして、お持ち帰り自由のポスターに。




色目がミッソーニらしく美しかったので、工作用に数枚のポスターをいただいてきましたが、だけど、ふーん、しかないですね、こういう展示。

このミッソーニの先にも、何度か訪ねているショールームがありますが、すでに疲れているし、ここは、常にショールームなので、今回は、同行の友人に、こういうところだということを説明するだけで、さらりと。




18時に会社を飛び出して、すでに1時間半、ずっと歩き回っているので、疲れてきているし、4月初めだと、この時間はもう真っ暗でしたね。

でも、この界隈の本番は、この時間からでしょう。あちこちでカクテルやアペリティフが展開され、華やかな夜が始まります。




私は、もうギブアップ。同好の友人ともども外食する元気もなく、帰宅した次第です。

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  1. 2017/04/21(金) 05:58:08|
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プーリア、恐るべし遺産の奥深さ

プーリアの洞窟教会巡り、その0(プロローグ)

この前の週末は、イースター休暇で四連休、久しぶりにプーリアに行って来ました。
プーリア訪問は、4回目。中世美術に特化した修行旅としては、二回目となります。
2010年の前回の旅の途上で入手した洞窟教会の紹介本が、ずっと気になっておりまして、今回の目的は、まさにその、洞窟教会です。




ちょっと特殊な目的なので、通常は開いていないケースがほとんどと考えられるため、事前に調べて、できる範囲では、電話やネットで情報収集しましたが、準備期間が、日本の年度末にあたる3月末にもかかってしまった上に、直前に、毎年楽しんでいる、家具の展示会サローネ期間があったこともあり、残念ながら、全力での情報収集は不可、という現実がありました。




それでも、今回は、他国からいらっしゃる同好の士でもある同行者がいましたので、最低限は事前にアポを確認するなどのオーガナイズを頑張って、他は少なくとも必要な電話番号を確認しておく程度の準備は、なんとかやっておきましたが、これが、かなり役立ちました。




行程は、三泊四日で、メイン見学先は、以下。
・モットラで、現地のガイドさんによる洞窟教会巡り。
・世界遺産でもあるマテラのクリプタ見学、および、マテラ市内にある教会見学。
・レッチェ近くにある、FAIが管理する修道院を見学。
・オートラントの床モザイク鑑賞。
・サレント地域の洞窟教会やクリプタ巡り。
・カサラーノの天井モザイク。




宿泊は、マテラで一泊、オートラント近くで2泊。同行者とは、ブリンディジで会い、解散というスケジュールです。




一部、雨模様も予想されていた週末ですが、晴れ女の面目躍如です。食事中とか、見学に無関係なシーンでの雨はありましたが、観光(というか、修行)には全く支障のない雨でした。




そして、期待していた場所も、そうでない場所も含め、次々と素晴らしい文化遺産や、それを愛する人々に出会うことができて、想像以上に楽しいイースター休暇となりました。
複数のガイドさんの素晴らしい説明を受けて、改めて、ビザンチン、ギリシャ正教、などをキーワードに、歴史を勉強しなおさなければ、という刺激も受けまくりです。今回、特に、イコンにかかわるギリシャ正教の図像学を、多くのガイドさんから、貴重なレクチャーを受けることができて、大変有意義でした。
みんなでやれば怖くない、状態で、こっそりと不法侵入まがいの行動などもしてしまいましたが、それも修行の醍醐味って感じで、地元のおやじも、笑って受け入れてくれたので、ありだったのでしょう。

このところ、ブログの更新も滞っていますが、このプーリアの旅は、口頭での説明を自分の許容範囲以上に聞いてきたので、激しい勢いで忘却に進んでいるため、なるべく早くに、ブログにアップしたいと思っています。
モットラの洞窟教会などは、おそらく、全部を回られた方は、ほとんどいないと思われますし、貴重な情報としても、サクサク上げていきたいと思います。
乞うご期待。
まずは、半端になっているものを整理して…。

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  1. 2017/04/19(水) 06:34:52|
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パナソニックと京都伝統工芸コラボ(フオリサローネ4)

前回頭出しした、パナソニックです。




Panasonic-Electronics Meets Craft
Panasonic Design and GO ON
Design Shuichi Furumi

この、ブレラ大学の小さな中庭にしつらえられた黒テントのような建物から、見学コースが始まります。




案内のコンパニオンは、男性女性含め、かなりの数が配置されていて、どの人も、最低バイリンガル、人によってはトリリンガル(イタリア語、英語、日本語)という力の入れようです。

一度に入るのは、20人程度でしょうか。平日だからよかったですが、これ、週末には、大変な行列になったのではないかと想像します。

全員が入ると、一面に張り巡らされたスクリーンに、様々ないイメージが映し出されます。




二年前のミラノ万博の日本館を思い出すような、プロジェクションマッピング的な。
スクリーンの前には、池が置かれていて、映像が池に反射する効果なども狙ったようなんですが、それは、ちょっと考えすぎだったような。




細長いスペースで、見学者は、スクリーンに張り付いちゃうので、なんか全体見えないし、もったいない感じでした。スクリーンから離れてみるような作りにすればよかったのにな~。




エレクトロニクスと伝統工芸のコラボという発想らしいので、それらしい映像が続きますが、迫力あるし、美しいです。
そして、このスクリーンになっている白い布も、伝統的な織物だったようです。




映像の白い部分がうねうねしていますが、それが地の布の模様なんです。
これは、でも、ちょっといらなかったかも。スクリーンは、ツルツルの布の方が、映像がきれいだった気がするし、織物を使うなら、その説明をした方がよかったような。

約10分ほどで映像が終わり、次の会場にぞろぞろと移ります。今度は、地下室。ここは、初めてアクセスしました。




階段を降りると、かなり暗い部屋で、片隅にうっすらとともる明かりに照らされた展示品のある場所に、自然と吸い寄せられるように、見学者が集まります。




そこには、超小型のお風呂のようなものが…。
なぜお風呂かというと、ヒノキの香がして、中ではお湯が沸いているからなんです。
台に、電磁調理器みたいなものが仕掛けられているもののようです。

見学者がこの一点に集まると、すべての明かりが消えて、え?と思うと、その一瞬後に、この桶に集中していた人々の後ろに、明かりがさ~っと灯されるのです。




うわ~!と歓声が起こる演出でした。写真がうまくありませんが、かなり細長いスペースで、明かりの効果もあるのでしょうが、すごく奥行き感があるんです。
それも、皆、ここにこれほどのスペースがあって、これだけの人々がいるなど、思いもよらないのですから、本当にどよめきました。

この長いテーブルに、エレクトロニクスとクラフトのコラボ作品が並べられており、それぞれに数人のコンパニオンが付き、詳細な説明をしてくれるんです。

竹をポイントに、樹脂で形を整えて、LEDの明かりをうまく拡散させる素材を張ったランプ。




ちょっと細かい説明すべては覚えてないんだけど、中にLEDの豆ランプみたいのが入っ
ているというような話だったはず。ポイントは、明かりを柔らかく全体に拡散させるような構造と素材だったと思います。
本当にとても柔らかい光で、自然な感じ。
ケーブル状になったLEDを竹に沿わせてランプにしているタイプもありました。
竹細工は、京都の伝統工芸で、Kohochosai Kosugaという会社とあります。1898年から活動しているらしいので、伝統ある会社ですね~。
そういえば、200年を超す活動をしている会社が最も多い国は、日本とフランスだと聞いたことがありますが、こういう伝統工芸の会社で、今も形を変えながら生きている会社というのは、そういうタイプの会社なんでしょうねぇ。




手のひらサイズの香炉。
手に取ると、その熱を感じて、香りが立つ仕組みになっているようでした。
お部屋のためではなく、個人が自分一人で楽しむための香炉、という発想だそうです。
そして、この、金網の細工が、伝統工芸。一つ一つ手作りなんだそうです。ペンチで、くりくりってやるんでしょうか。もらった冊子にある写真を見ると、手で編んでいるようなんですけれど、この正確なデザインを形作るのは、相当の熟練が必要なんでしょうね。
材料は、なんとチタンということですから、相当高価な品物です。

これも京都の会社で、Kanaami-tsuji。Tsuji Kenichiさんという職人さんがやっていらっしゃるようで、www.kanaamitsuji.netというサイト・アドレスが出ていました。

お話を聞くのが楽しく、あまり写真を撮っていなかったことに、今気づいて、ちょっと残念です。
普通にあったら、結構地味なプロダクツばかりだし、これほど興味は持てないように思うのですが、日本語・英語・イタリア語で、どの製品についても、非常にきちんと説明するスタイルが、成功しています。

おお、これは見るからに楽しいです。




小さな仁丹のような粒粒が、ぎっしりと詰まっていて、アンフォラ型のガラス瓶に入っているのは、お酒という想定です。触ってみると、遠慮せず、粒粒に手を突っ込んでください、というので、突っ込むと、ほんのり冷たい!
こっちもぜひ、と勧め垂れたお隣のは、ほんのり暖かい!

これ、伝統的な木樽ですが、下部にやはり電磁器が仕込まれているらしいんです。で、冷やしたり、温めたり。人肌の日本酒ぬる燗には、最適のお燗システムだと思います。
アンフォラ型のガラス徳利も、このために作ったということで、感心しました。

Nakagawa Mokkougei Hirakoubouという、これは滋賀にある会社。樽を作れる職人さんは世界中から姿を消しつつあり、イタリアではすでに樽作りをやっていないはず(ほとんどフランスから輸入している)。日本でも、樽の製造者は減る一方のようですから、このような美しいフォルムの樽を作れる技術は、大変貴重なものではないかと思います。
この樽の職人さんも、現場にいらっしゃったようなのですが、私の見学のときは、たまたまいなくて、残念でした。




あんまりじっくりとお話を聞きながら見ていたので、結局、電気が消えて、次のグループが入ってきて、電気がついて、というのを、三度ほどリピートしてしまいました。どのグループも、明るくなった時に、同じようにどよめいて、面白かったです。

これは、お茶筒。




中に、茶筒にピッタリのスピーカーが仕込まれています。
ちょっとした振動(空気に触れるだけレベルの振動)で音が出るような仕組みになっているんだそうです。で、蓋を開けると、音がなりますが、占めると、ぴたっと音がやみます。
というのも、茶筒は、すき間なくぴったりと閉まるようになっているので、ほとんど真空状態に近い状態を得ることができる、つまり空気の振動すらなくなるため、音がしないということなんだろうですよ。
それだけの茶筒を作るのも、やはり長年培われた職人技。

Kaikadoという、世界最古、1875年創業の京都の茶筒製造会社。茶筒は、ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館にも収められているとか。すごいなぁ。
ちなみに、蓋、するりと開きます。それでいて、きっちり閉まるんだから、やはり職人技はすごいなぁ、と心底感心しました。

長くなりましたが、こういう展示でした。
今後、これらプロトタイプをもとにして、何かが商品として世に出ることがあるのだとしたら、なんか楽しいですね。
パナソニックと言えども、こうやって、日々、何かを生み出そうと頑張っているということも、企業の力を見る感じで、頼もしい気がしました。頑張ってほしいです。

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  1. 2017/04/12(水) 05:40:51|
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懐かしのチンクエチェントが、なんと電気自動車に(フオリサローネ3)

二日目は、珍しく友人と一緒に回ることとなりましたので、普段見ていない人でも、比較的楽しめそうで、かつ、コンパクトな場所、と思い、ブレラ地区をチョイス。
モンテナポレオーネの駅で落ち合い、早速最初の目的に向かう途中、愛らしいチンクエチェントに遭遇。




今を去ることうん十年前、初めてイタリアに語学留学したとき、東京で知り合ったイタリア人と、ローマで何度か遊んでもらったんですが、彼女の車が、このチンクエチェントでした。当時は、運転もできなかったのですが、それにしても、外観も中身もおもちゃのようなシンプルなこの車、乗っているだけで、本当に楽しかったです。クーラーなどありませんから、窓を開けはなして、オスティアの海に行ったのも、懐かしい思い出。

製造が終わってから、すでに何年たつのかわかりませんが、今でもこの昔のチンクエチェントのファンは世界中にいますね。イタリアでも、地方都市に行くと、今でも現役のチンクエチェントがたくさん走っています。
そのチンクエチェントが、なんと、電気自動車になっているんです。

ピクニック仕様のオープンカーまで!




これは、マジで引き合いが多数ありそうです。
私もお金持ちだったら、絶対買う!

最初に目指した会場は、ブレラの植物園です。




Orto botanico di Brera
環境が気持ちよいし、野外に置かれたオブジェクトを見るのは楽しいので、インテルニの会場として使われるようになって以来、毎回来ています。
気のせいか、植物園そのものの植物も、毎年、より充実してきているみたい。

会場の片隅に、わっかを使ったアクロバティックなパフォーマンスをやっている人が。




グランドピアノも二台置かれていました。夜、イベントがあるのでしょう。鋭意練習中、という様子でした。舞台裏も全部見えちゃう。

通路に、不思議なものが。




Antonio Gramegna, Mariano Moroni, Ermenegildo Pannocchia, Marco Pareschi, Caterina Tosoni
Venice, Prezioso Quotidiano with Fratelli Guzzini

ヴェネチアをイメージしたインスタレーションということなんですかね。Guzziniというのは、プラスティックの食器とかのメーカーさんなので、その製品を使ったもの、ということ。




なんだろう。こういうのって、だから?って言いたくなる、笑。

でも、この素敵な赤が、妙に緑に映えて、アクセントになってる。




それはそれで、インテリア的にあり?

後は、あまり面白くない展示だったので、さらりと流して、いつも楽しむ野性的な季節の花に目が向きました。




ブレラ大学の壁に這うつるバラ、満開。
そして、藤の花も重たげに満開。




どちらも、レンガの壁に映えて、美しいです。植物園の他の植物は、若干しょぼいのですが、この壁の花たちや、自然に任せたように咲き乱れる、奥の方の原生花園状態は、本当に素敵。それだけを見に来る甲斐もあるほどです。

壁を隔てた家のテラスもすごいことになっていました。




さて、簡単に見学を終わって、そのまま裏口からブレラ大学に。

のっけにあったのが、パナソニックの展示でした。




小さな部屋に、三つの展示物があるんだけど、なんだかよくわからないものばかり。
これは、スピーカーからの振動で、上の板に散らした砂が、いろいろの形で反応することで、音域を視覚化した、とか、そういった装置のようでした。
コンパニオンさんが説明しているんだけど、他の音やざわめきで、近くにいないと、よく聞こえないんだよね。その上、イタリア語や英語が混じるので、わかりにくいことこの上なし。

これもさ、シャワー室程度のスペースに立つと、目の前のスクリーンに自分の影が映り、その中の映像が変わって、ちょっと面白いんだけどね、理屈がよくわからなかった。




平日だから、比較的人は少なくて、待てばトライもできるんだけど。
コンパニオンも、二日目だから、まだ説明も不慣れっていうか、容量悪いんだよね。
あ、ちなみにコンパニオンは、ほとんどがやとわれです。イタリア語、英語、日本語、と展示によりいろいろですが、企業によって、レベルはいろいろで、結構面白い。

なんとなく、すっきりしないけど、結局よくわからないもんだったよね、と言いながら、向かいの行列に並ぶと、「あなた方、事前にビデオを見ましたか?」と声をかけられました。この展示を楽しむためには、是非まずビデオを見てからにしてください、と。手順があるのでした。

示された場所に行くと、中庭に黒テントのような施設が。




すでに結構行列です。どうやら、グループで入れているみたい。
時間を聞くと、20分くらいで入れると思いますということ。一瞬迷ったけれど、この日に見ておかないと、次はない、と思ったので、行列に着きました。

ここの案内は、男の子でしたが、日本語もできる子でした!




長くなっちゃうので、一旦切りますが、このパナソニックの展示は、今回自分が見ることができた中では、一番面白かったので、乞うご期待。

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