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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

かつての修道院的たたずまいは、ツボです(イシー・レヴック)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その41

次に訪れた村は、久しぶりに、なんだかたたずまいが、大変中世っぽくて気に入りました。

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イシー・レヴックIssy-l'Evequeという村です。
こう見ると、え?なんで?という感じかもしれませんが、おそらく、もともとは修道院の門前町何じゃないでしょうか。教会を中心にした、とても小さな中心部の周りに家並みがあって、だから、こんな広々とした駐車場も完備。

教会を囲む壁をくぐると、その、本来の集落の深奥にアクセスすることとなります。

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サン・ジャック・ル・マジュール教会Eglise Saint-Jaques-le Majeur。

たたずまいそのものは、面白くないんだけど、周囲にびっしり建物で、修道院の中とかそういう雰囲気が、全体に感じられるんです。
しかしこの教会、扉が固くて、押しても引いても、びくともせず、といって、閉まっているよりは開いている様子が強くて、相当手こずりました。
がたがたガンガンやっていたら、この教会の右側にある建物、あとから、観光局だとわかったのですが、そこからきれいなお姉さんが出てきて、それはこうやると開くのよ、とさらりと開けてくださったのでした。
力任せにガンガンやればいいってもんでもないのは、これまでの経験でもわかっているはずなのに、ちょっと赤面でした。その建物の中までガンガン聞こえるほど、騒いでたのか、オレ、笑。

2018 france centre 518

すっきり、よい様子の本堂です。
灯りがありましたので、灯してみました。灯りに関しては、フランス、太っ腹ですよね。イタリアでも、灯りは、あるところにはあるけれど、小銭を入れて、数分間だけ灯る、というケースが多いのです。フランスは、無料で明かりをつけられる教会が、結構多いのですよね。
フランスを回りだした当初は、イタリアに慣れているので、誰でもアクセスできるスイッチがあることすら、考えもしなかったものです。在フランスの友人に教えられてからは、入り口あたりや、後陣の手前を探すようになりましたが、ともすると、すっかり忘れて、暗闇状態の中で撮影しまくった後で、あ、あった…、ということも、いまだに多いのですが。
皆さんも、どうぞ、フランスでは、明かりを探してみてくださいね。

この教会は、柱頭が面白いらしい、という情報を得ておりましたので、柱頭ウォッチングを開始です。

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おなじみのやつらがそこここにいます。

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しかし、そろそろ疲れも出ていたのか、集中力が欠けていたようで、写真も、ぼけたものが多いです。そういうだれた気持ちをシャキッとさせるほど、目新しいものはなかった、ということもあるかと思いますけれど。

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感じはよいけれど、「柱頭がよい」と特別注目するほどでもないのかな、というところです。
後陣部分は、新しいフレスコ画。

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いろんな時代に、いろんな上書きされちゃっている様子がありありなキリストさんが、「やぁ」としか思えない感じに手を挙げていらっしゃいます。祝福のポーズというよりは、「どうもどうも」に近いです、笑。

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時代、混じってます。石も、混じってますね。唐突に赤い石、どっから来たのかしら。

ここは、内外ともに、全体のたたずまいを楽しむ教会かな。

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外に出て、後陣の方までぐるりと一周しましたが、特筆すべきものはなし。

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ここでも、今更気づいていますが、ファサード側にある鐘楼の天辺には、風見鶏です。

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この地域では、風見鶏、お約束みたいですね。

見学の後、先ほどお世話になったお姉さんのいる観光局へ行き、地域の教会の情報などないものか、尋ねてみましたが、特に冊子などはないということなので、並べられている紙ものを物色しましたが、発見もなく。

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そうだそうだ、と決して忘れていたわけではないのですが、公衆トイレがあるか尋ねたところ、駐車場の隅っこにありますよ、結構きれいですよ、ということで、切羽詰まるまではいかなかったのですが、それなりに必要な状態ではあり、ありがたかったです。いつも尾籠な話で恐縮ですが、ロマネスク巡りにつきものなんですよねぇ、トイレの問題は。特に、一人旅の女性にとっては深刻なんです…。

ほっとして、若干小走り状態で、教えられた方向に向かうと、確かにありました。
しかし、なんということか!
かなりの勢いで走ってきたバンのような仕事クルマが、きゅっ!とトイレの真ん前に駐車して、運転手が大急ぎで飛び降りて、私がまさに目指しているトイレに飛び込んだんですよ~。
いや~、これは参りました。
公衆トイレ、男女共用とか、女子の個室の前に男子用のものがあるとか、結構使い勝手が悪い場所も多いので、先客、特に男子あり、だとアクセスをためらわざるを得ません。
知り合いならともかく、使用済みを待って、入れ替わりに入るのも、なんだか気が引けます…。

というわけで、この午後は、トイレ運が限りなくゼロに近く、困ったなぁ、と思いながら、とりあえず車の人となり、やばいなぁ、と思いながら、次を目指すことにしました。
結構近くに、別の教会がありますので、何とかなるかとは思ったのですが、この後も、運に恵まれず…。尾籠な話、続きます、笑。

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  1. 2019/10/30(水) 05:46:11|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

目を皿のようにして(サン・ミコー)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その40

どこでもここでも立ち寄るのはやめよう、と思ったばかりなのに、あまりにも通り道にせり出して、寄ってらっしゃい的なオーラを感じざるを得ずに、またまた停まってしまいました。トイレの必要もあったので、もしかして、という期待もあったのですけれど…。

2018 france centre 507

サン・ミコーSaint-Micaudのサン・ミシェル教会Eglise Saint-Michel(Aujourd'hui Saint-Pierreとありました)です。

ここも、きっちりと開いていたんですが、扉をくぐった途端、ほら!もうやめようよ、と気持ちを新たにしました、笑。

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それにしても、この辺り、小粒の連続なんですが、きちんと説明版が置かれているところは、さすがというか、それなりに訪問者がいたり、研究者がいたり、ということなのでしょうね。それはすごいと思いました。そもそもほとんどが開いていることが、すごいんですけれど。

一見、何もなさそうな様子なんですが、ちょっとしたお宝が、ひっそりと生息していて、意外と雰囲気があったんです。

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古い柱頭を、聖水盤にしているとかそういうものだったかな。あまり記憶にないですが、これで、あれ?なにかある?ということに気付きます。
ほらね、薄暗いところで、地味に生息しています。

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ちまちまと、お顔が並んでいます。

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角っこに大き目の顔、その間に小さい顔。チョイと珍しいモチーフかも。

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あとは、久々に、モダンなステンドグラス。

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やっぱり、訪問したからには入った方がいいし、その際はほんの小さいもんでも、中世の名残があれば、嬉しくなっちゃうんだな。でも、もうやめないと、本当にきりがないですね。

ここもやはり墓地教会で、薹がロンバルディア帯もあり、時代のものですね。

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ズームしたら、素敵な柱頭が見えました。レンガ積みの様子もロンバルディア風で、大変好みです。

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ぺんぺん草が見えるのも、夢の跡的で、風情があります。
無理やりよいところを探しているとこもありますが、訪問したからには、何か探さないと、という使命感みたいなものは、確かにあるんです。

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  1. 2019/10/28(月) 01:09:24|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

キリがないけど、やめられない…(サン・モリス・デ・シャン)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その39

次の訪問地も、例によって、通り道だから、ということで立ち寄った墓地教会です。

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サン・モリス・デ・シャンSaint-Maurice-des-Champsのサン・モリス教会Eglise Saint-Mauriceです。
たたずまいはかわいいですが、村に到着したな、と思ったとたん、すごい広々とした路肩が、墓地の駐車場のようになっていて、鉄扉で閉ざされた墓地スペースの最奥にあるので、なんだかとても不思議な空間でした。

鉄扉はきちんと閉まっていましたが、カギがかかっていることもなく、入ることができました。なんかスカスカで、やっぱり不思議な感じ。

教会前はこんな感じで、やたら空間が広がっているし。

2018 france centre 501

その割に、墓地に迫る感じで、家が建て込んでいたりして。

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で、その家が、半分崩れた廃屋みたいに見えるのに、郵便受けはあるし、バイクは停まっているし、現役なんだとわかったり、何かアンバランスな、不思議な村、という印象ばかりが強烈に記憶に残っています。

墓地には入れたのですが、教会は、閉まっているのかな、と思いながら近づきます。
古いんだか新しいんだか、よくわからないスタイルの扉です。筋の彫られた柱などは古そうです。説明によれば、アンダルシア発のアラブ様式がベースになっていて、ちょっと後の時代のものらしいです。
壁はずいぶんときれいにされちゃっていますね。ブラインド・アーチは、古いものをなぞったようです。

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若干取り付く島のない様子なので、閉まっているのかとも思ったのですが、しっかり開いていました。

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後に引く何かを残さないためにも、ちゃんと中に入れた方がよいのですが、でもこういう感じなら、見ないで、もしかしたら中は素晴らしい様子だったりするのかもしれない、と想像している方がよいかも、と思うこともある、そのケースです、笑。
リゾートの別荘のような白塗り木製天井は、かなりどうよ、って思います。

半分朽ちたような洗礼盤がありましたから、起源は古いんでしょうけれど。

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これ、現場にあった説明版を見て、正直、今初めて気づきましたけど、ちょっと飛び出ているようなところ、顔が彫られています。なんか、石の形状で飛び出ているくらいの受け止め方で、顔だったとは気づきませんでした、情けない!確かに顔ですね。
四つあるそうですが、今置かれている状態だと、隅っこのは見えないですね。入り込もうとしたら、挟まって抜けなくなっちゃいそうな狭いスペース。ということは、もともとは違う場所に置かれていたのかも。

2018 france centre 506

ちょっと地味すぎ。この辺り、どうしても数珠繋ぎなので、ついつい立ち寄ってしまうけれど、もうやめよう、とこの辺りで思いました。

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  1. 2019/10/28(月) 00:36:08|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

5世紀後に発見されるいたずら?(ヴォー・アン・プレ)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その38

次に訪ねた教会も、目指したというよりも、通っちゃったから、という感が強いロケーションでした。道脇に建っていて、駐車場所もあって、そしたら、停まらずに過ぎ去るのは、ちょっと難しいです。二度目であれば、泣く泣く通り過ぎる、ということはありますけれど、でも好きな場所であれば、二度目でも三度目でも立ち寄りたくなりますよね。

道からかなり持ち上がった場所で、石垣に一部遮られますけれど、かなりの部分が見えます。そして、道の反対側は、駐車場になっています。

2018 france centre 490

ヴォー・アン・プレVaux-en-Preのノートル・ダム・エ・サン・ロシュ教会Eglise Paroissiale Notre-Dame-et-Saint Rochです。

石垣があって門扉があって、いかにも開いてなさそうなんですが、しっかり開いていました。

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第一関門の門扉を無事通過して、教会にアクセスしますけれど、このたたずまい。いかにも閉まってます、という顔つきですよね。

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でも、ちゃんと開いていました。
ファサードのロンバルディア・ブラインド・アーチの様子、いかにも古びているアンバランス感、大好物です。もう嬉しくなっちゃってます。ファサード前の後付けナルテックス、すっごく邪魔ですよね。実際は、こういう構造物って、雨降りのときなどに、威力を発揮して、大変便利でありがたい構造物ですが、でも、やはり美学的には間違っていますね。

「便利さより美しいものを追求」って、なんだかイタリアのデザイン的です、笑。イタリア人て、結局美の本質を分かっている人たちなのかも。でも、インダストリアルデザインは、やはり便利さを第一に追求してほしいと思うけど…。

内部、大変古い様子が好ましいです。

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ヴォルト天井もよいですが、古い時代と髣髴とさせる木組みの天井は、なんだかほっとするものがあります。

後陣を中心にして、フレスコ画が残っています。比較的最近に全面的に修復されたような説明版がありました。

2018 france centre 494

でも、時代は、ロマネスクまでは遡らず、13世紀後半以降、説明版では15世紀とありましたので、そのあたりのものなのかな、という感じでした。
一部は、漆喰を載せるためのひっかき傷で覆われていたので、他の漆喰ぬりに隠されていたものでしょうね。

2018 france centre 495

どうもこの漆喰のひっかき傷は痛々しくて、見てるとじわじわ、本当に痛くなってくる気がしてしまいます。

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受胎告知みたいですね、これ。色あせていて、絵のテイストもよくわからないために、かえって好ましいものになっているような気もします、笑。
いずれにしても、描かれた当時は、かなり派手できらびやかなものだったと想像します。こんな小さな田舎の教会にしては、すごいものですね。この時代に、職人を動員できる金持ちがいたということでしょう。
でも、ちょっと落書き的な幻獣を見ると、画力はどうだったのか?と疑惑も、笑。

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これなんか、やばいです。ただの落書きだったらいいけど、本チャンの絵だったら、どうよ?

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ちょっと遊びで描いちゃって、やばいやばいって漆喰で覆ったのが、何世紀もたってから出てきちゃった、とかそういうんだったら、それはそれで面白いですけどね~。
というわけで、どこでも何かしら面白いものがあるもんです。

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この写真でも、現場では全く気付きませんでしたが、鐘楼のてっぺんにキラキラの風見鶏があって、ちょっとびっくりしました。十字架じゃなくて、風見鶏。珍しいですよね。

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  1. 2019/10/27(日) 00:49:22|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

ブルゴーニュのホテルとレストラン情報その2

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅 番外2

一時休止して、番外編その2をお届けします。っていうか、自分の記録なんで、スミマセン。ブルゴーニュのホテルと、レストラン情報になります。

今回リベンジを果たしたオータンですが、教会にたどり着いた時、リベンジを果たすべき柱頭のお部屋はお昼休みだったので、教会のある広場の、とっても観光的なレストランの一つで、ランチをいただきました。
オータンは、それなりの観光地で、実際、ツーリストはたくさんうろうろしていますし、教会のある広場には、たくさんのレストランが並んでいます。時間があったので、そこにあるレストランすべてのメニューを一通り見て、適当な店に入ったのですが、お値段に関しては、イタリアよりもフランスの田舎の方が、圧倒的にリーズナブルだと思います。

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Restaurant La Fontaine
6 Place du Terreau, Autun

ランチメニューは、飲み物別で15ユーロでした。イタリアだと、パスタ一皿でも、コペルトだなんだ、余計なチャージがかかるので、そのくらいのお値段になっちゃうことが多いのですが、フランスは、そういう余計なチャージのないのがよいし、メニューは本当にお得感が高いです。

そして、内容も、イタリアとは違うので、安いメニューでも、結構楽しいです。
このときの前菜はスープだったんですが、入っている野菜がなまだったので、びっくりでしたが、意外とさわやかにおいしかったんですよねぇ。

2018 france centre 484

メインは、マスのアーモンド風味とかなんとかそういうやつで、これは、お箸ないと無理!なお皿でした、笑。

ブルゴーニュって、イメージとしては、それなりの観光地ではあると思うのですが、おそらく主にワイン・ツーリズム、および、お城だったり、保存状態の良い中世の町村。そのため、ホテルのある場所は偏っていると思います。ホテルがなくても、フランス人相手のシャンブルドットは結構あるとは思うのですが、色々制約が多いので、シャンブルドットは最後の手段と考えています。

そういう場所でホテルを探す場合、ある程度の無駄走りを覚悟して、一カ所滞在した方が楽なのかもしれませんが、結構広い範囲を回るし、教会の時間に応じてそもそも無駄走りが予想されるので、不便であっても、やはり移動しながら、一泊ずつ移動に従って宿を変える方が、合理的だと思うタイプ。ですが、いわゆる一般的な観光地を外れると、本当に難しいのですよねぇ。

で、本当に苦労して、Booking.comを何度も何度も、地図と照らし合わせて探した、シャルドネの次の宿は、ロマネスクなど無関係な町のホテルでした。

Hotel Restaurante Saint-Benoit
7 Rue Du Port, Gueugnon

なんてことはない町のホテルなので、写真も撮っていませんが、ここ、お勧めです。いや、ホテルにラグジュアリーを求める人には全く最低だと思いますけれど、いわゆる昔からある町の旅籠。
建物は古いし、鍵なんかも、今どきカードじゃなくて、ずっしりと重たいキーホルダーが付いた鍵式です。
でも、ホテルの前の路上に、駐車し放題(田舎なので駐車場などありません)、その上レストラン併設というのは、私にとっては理想的なスタイル。その上、安いです。そして、古いホテル特有の、やけにだだっ広いお部屋、その割にバスルームは狭くてしょぼい、見たいな。これは、大抵古いホテルの定番スタイルですね。でも、マットレスもちゃんとしていたし、清潔感もありました。
そして、夕食がよかったです。なんと、メニューが12.5ユーロ(飲み物別でしたが、ワインも普通においしくて安かったです)と、今どきありえないお値段でした。

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前菜は、ホタテのサラダ。これはおいしかったです。
わたしは、一番に食べに行ったのですが、宿泊客の多くが、こちらに食べに来ていたようです。

メインは、タイだったと思います。この日はお魚づくしだったのですね。それでロゼにしたんだな。

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デザートには、フォルマージュ・ブランをいただきました。

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全体に白くて、全然フォトジェニックじゃないし、ちょっと病院食的な、笑。でも、どれもおいしかったですよ。お値段考えたら、大満足でした。

このホテル、到着したとき、フランス語オンリーのおじさんがレセプションにいたんですが、とってもコミュニケーション能力のある、フランス人にしては珍しいタイプで、駐車場所のこととか、朝ごはんの時間のこととか、色々確かめることがあったにも関わらず、かなり意思の疎通ができて、感動しました。
言葉も重要だけど、やはり基本はコミュニケーション能力だ、と改めて思いました。

朝ごはん、8時からと言われたんですが、7時半にできないかお願いしたんですが、そうはいっても自分の語学力が相当ひどいし、半信半疑だったんですよ。でも、翌朝7時半に2分くらい遅れて朝ごはんに行ったら、なんと、おじさん、すでに自分で朝ごはん中でした!ちょっと感動しました。

で、前回の記事のジェルマニーですが、教会をサクサク堪能した後、場所を聞いたレストランに戻り、ランチをいただきました。
今更ながら、このときの旅では、結構ちゃんと食べてたんだなぁ、と感心しています。今年の夏は、時間節約のために、ほとんど手持ちのもので済ましていましたから…。

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Restaurant de Tradition Les Vignes
Le Bourg, Germagny

なかなかこじゃれたお店だったんですけどね、お値段もこじゃれていました、笑。この日、土曜日で、週末はメニューがなしということで、アラカルトでいただくしかなくて、いつもに比べるとちょっと割高でした。

今日のお皿、牛のすね肉煮込み16.60ユーロに、ワインとコーヒーで23.60ユーロ。

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お肉を食べてのお値段なので、イタリアだったら、こんなもんか、のレベルではありますが、別にランチにドカンといただくつもりもないし、メニューがないというのは、失礼だと思いました。日曜ならともかく土曜日だしね。でも、結構お客さんは来ていたので、地元ではそれなりの店なのかもしれない。
でも、サービスは結構感じ悪かったんで、お勧めはできないレストランです。

では、また本編に戻ります。番外編、おそらく次回もあるかな。

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  1. 2019/10/27(日) 00:09:40|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

道から見えませんので、ご注意!(ジェルマニー)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その37

次に訪ねた村は、街道沿いに家が並ぶタイプでした。

2018 france centre4747

だから、道から見えるはず、と思い込んで、村に入ってからはゆっくりと走ったのですが、
何も見当たらないうちに、あっという間に村を出てしまうのです。おかしい、と思って、低速度で引き返してみたものの、やはり見あたらず。
さらに、同じ道を戻ったものの、見えない。
仕方なく、路肩に駐車して、村に引き返し、北方向にあったレストランで、ランチ方々、尋ねることにしました。

そしたら、そこをちょっと行って、左に入れば見えるわよ、と簡単に言われ、キツネにつままれたような気持ちです。
ランチをいただくつもりでしたが、それなら、時間も早いことだし、まずは教会を見てきたら、と言われ、そうすることに。
そして、言われたように、改めて徒歩で行ってみると…。

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確かに、ありました~!
幹線から、ほんの10メートルくらい入っているだけですが、でも、実に小さい教会で、鐘楼もこじんまりしているから、ランドマーク的な教会ではなかったのですね。

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ジェルマニーGermagnyのノートル・ダム・ド・アソンプション教会Eglise Notre-Dame-de Assomption。
まるで山奥にあるかのような、小さな教会、というよりも、礼拝堂と言った方がいいようなサイズです。
どっからアクセスするにしても、近づかないと見えないサイズなんですね。

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この教会が建てられた当時も、きっと集落の中心だったのでしょうが、きっと、この高さの鐘楼でも、ランドマークになるような、そういう街並みだったかもしれないですね。

この教会は、後陣側からのたたずまいがすべて、という感じかな。他は、ロマネスク的には、面白くないものになっちゃってますんで。

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ファサードはこんな感じだし、中も、漆喰ぬりぬりのパターンで、後陣にあるフレスコ画は、ずっと新しい時代のもの、または、もともとあった古い時代のものを、修復したりしているうちに、こうなっちゃったのかな、というような変なテイストのある絵で、うん、ちょっとダメでした、笑。

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解説文がたくさんあったのですが、すっごくいい加減に拾い読みすると、教会の起源は初期キリスト教にまでさかのぼるとかあって、このフレスコ画についても、研究されている人がいるようです。とすると、私の推察二番目が正しいのかもね。

2018 france centre 480

研究している人がいるというのは、でもありがたいことですよね。研究対象になればこそ、見捨てられる確率が減るわけで。そもそも、今、こういった規模の教会では、定期的なミサも行われることはないでしょうし、きれいな状態で保っていくには、村の人々のボランティア的な働きなしには無理だと思われます。
このような小さな村で、隅々までお掃除が行き届いた状態で、そして、カギも開けられている、というのは、すごいことではあるのですよね。

ここも、おそらくオリジナルでは、軒持ち送りに、もっと装飾的な彫り物が飾られていたことと思われます。

2018 france centre 481

今は、ほとんどなくなっているのが残念です。やはり、見捨てられた時期があったということかもね。

2018 france centre 482

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  1. 2019/10/26(土) 23:59:42|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
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”ついで”の当たりハズレ(ハズレのジュヌイー)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その36

この辺りは、狭い地域にロマネスクがひしめいていて、主なところの外にも、どうしても通り道に当たってしまう、という村が発生することになっています。短期間の超目的的な修行旅の場合は、そういうところを積極的に端折って、目的地だけを目指すのですが、時間的に余裕のある場合は、端折るのが難しくて、通り道にあるものは見てしまうことになります。
次の教会は、言ってみれば、そういう場所の一つ。

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ジュヌイーGenouillyのサン・ピエール教会Eglise Saint Pierre。

そういう場所なんだから、なるべく短時間でさっさか見ればよいのに、私ときたら、「駐車場」という表示があると、つい駐車してしまうもんですから、すっごい暑い日だったのに、教会まで数分歩く羽目になりました。
教会の回り、駐車し放題だったので、脱力しました、笑。

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ずんぐりむっくりの体系ですが、こういうドデカ鐘楼タイプは、ありがちですね。この教会、残っているものは少なく、言ってみれば、この、後陣のロマンバルディア帯が、ほぼ唯一に近いのです。

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シンプル・イズ・ベスト的な。
相当修復されているようですが、この部分の起源は、11世紀当たりではないかと、勝手に想像します。この、アーチの不ぞろい感、つけ柱のゆがみ感が、かなり好みです!

鐘楼は、石が白っぽくて、遠目にはまるで漆喰を塗っているようなイメージだったんですが、後陣と石の種類が違うだけで、これも、結構古いようです。

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一連窓が並んでいますが、その区切りの小円柱には、浅浮彫が施されており、モチーフ的には古そうです。

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軒持ち送りも、ほとんどすべてのっぺらぼうの、後付けのものになっているようでしたが、もともとは何か装飾的なものもあった臭いです。

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延々と地味な外観を見ているのは、なぜかと言えば、勿論内部には、ほぼ何もないからです。

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何もないだけならいいんですが、こういう漆喰ぬりぬり、天井まっすぐは、本当にがっかりします。
後陣の構造だけが見られるようになっていますが、こういう漆喰ぬりはどうかと思います。
つやつや。

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教会は以上です。

ちなみに、駐車場に停めたには、例によってトイレを必要としていたからなんですが、かなり大きな整備された駐車場で、当然のようにトイレがあったのですが、汚くて、水もなく、とても使用できず、悲しかったです。ジュヌイーには、トイレを期待しないように…。

がっかりしつつ、発進しようとしたら、このとき走行距離が1000キロに達していました。
ピッタリ、というのは、なんか嬉しくて、記念撮影。確か5日目午前中。毎度毎度、よく走ってますな。

2018 france centre 473

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  1. 2019/10/26(土) 00:12:55|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | コメント:0

眺めの良い墓地(モン・サン・ヴァンサン)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その35

次は、ちょっと山っぽいから避けようかなぁ、と思いながら、ついつい行ってしまった町です。結構な山でしたが、美しい景色に、頑張った甲斐を感じます。

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確か、村の入り口に駐車場があったので、迷いなく駐車して、村の奥の方にある教会は徒歩でアクセスしました。ちょっとした山のリゾートみたいな村なのかどうか、村への訪問は結構多くて、びっくりしました。

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モンサンヴァンサンMont Saint-Vincentのサン・ヴァンサン教会Eglise Saint-Vincent。

駐車場から歩いてきて、最初にアクセスする教会の様子は、がっかり感が先に立ちますが、ロケーションは、大変良いですよ。ここも、墓地教会で、後陣側に墓地スペースがあります。そして、そこが、美しい谷の風景を堪能できるビュー・ポイントになっていますから、ここで眠るのは気持ちの良いものだろうなぁ、というタイプの墓地です。

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建物は、かなり後代の手が入ってしまっていて、ロマネスクの魅力は半減してしまってると感じますが、ここは、ディテールを楽しみたいところです(地味なのでアップはしませんが、ちょっと愛らしい軒持ち送りもあります)。

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まずは、扉廻りです。

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石に行くかと思われたでしょ?まずは、この重厚な歴史を感じさせる扉です。どっしりした木に、補強と装飾を兼ねた鉄装飾は、まさにフランス。ごてごてと所せましの鉄細工も結構好きなのですが、ここのようなシンプルな鉄装飾もなかなか味わい深いです。
そして、石、です。

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全体にすすけ感が、よい味を出しています。本来はそういうもののないピカピカな様子だったのでしょうが、現代のロマネスク好きは、どうしてもわびさび的なすすけ感を好みますよね。
石色がついているのは、多くは苔のようでした。建物にもよくないものだと思うのですが、なかなか掃除もしきれないのだと思われます。
タンパンの浮彫が、ちょっと面白いです。

アーモンドの中のキリストと、両脇は、例によってでパオロさんとピエトロさんですかね。石が白くて、輪郭もわかりにくい状態なんですけど、この中央のキリストがね、なんかブッダっぽいと感じました。

2018 france centre 458

わかります?
頭がツルツルっぽいですよね。そして、お顔もやけにふっくらして、顔部分だけ見たら、お地蔵さまにも近い様子。
耳たぶが西洋人だけど、笑。

扉口には、左右に柱頭と、扉手前の彫刻があるのですが、左はほぼ溶けちゃっている状態、右は、とても保存状態の良い状態。モチーフは同じっぽいんです。

2018 france centre 459

これは、右側のアトラス君。

2018 france centre 460

これが、左側。相当ひどいですよね。手前の柱頭の角っこライオンペアも、右側のは、ほぼ完ぺきで、あまりに違うので、右は再建なのか疑惑がありますが、どうなんでしょうね。

あまりなんでもかんでもアップすると、時間ばかりかかってしまうので、心を入れ替えて、簡潔に、肝だけ厳選して記事する、とつい先ほど決めたばかりなのに、写真を見ていると面白くて、色々書きたくなってしまいます。ダメですねぇ。

さて、入場します。

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中も、すすけ感と苔で、石の質感が前面に出ていて、好みのタイプ。ただ、後陣は、完全にぬられちゃっていて、おなじみのフランス・テイスト満載のようです。
ちなみに、このとき、おそらく結婚式待ちだったようで、祭壇前に、その準備がされていました。お花待ちとかそういう時だったのかな。かち合わなくてよかった~!

柱頭は、動物や植物モチーフなんですが、なかなか楽しいものがたくさんあります。

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グリーン・アニマル系、目立ちましたかね。

2018 france centre 463

これは、やはり猫ですよね。猫っポイ彫りって、常にライオンだと思っていましたけれど、最近、どうやら猫はありらしい、ということを知りました。というか、今年訪ねたベリー地方のいくつかの教会では、説明に「猫」と合ったんですよ。猫はありえないと思い込んでいたけれど、どうやらありなんだとすると、これはどう見ても猫。なんだか嬉しい。

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シンプルな植物も、かなり好みでした。

村のたたずまいは、とってもチャーミングで、駐車場と教会の短距離の往復にすぎなくとも、と言っても、それが村の全貌でもあるわけですが、歩けて満足でした。

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何様?の人たちのことなど(グルドン3)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その34

グルドンGourdonのノートルダム・ド・アソンプション教会Eglise Notre-Dame-de Assomption、続きです。

2018 france centre 441

教会は、小さな村の一角を占めています。後陣側は、墓地となっています。

2018 france centre 442

比較的新しい様子のお墓もありますので、墓地としても現役っぽい。小さな村だから、代々の家族が持っている分で、十分間に合うんですかね。とっても狭いんですけれど。

後陣や、あまり愛想のない鐘楼には、シンプルな軒持ち送りがあります。

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一つ一つはシンプルですが、しっかりとした彫りですし、保存状態良好です。一つ一つ見ていくと、顔系は、ちょっと面白いですよ。
これなんかは、植物モチーフのデザインにも見えなくもないけど、こういう風に形を並べられちゃうと、人はどうしても顔と認識しちゃいますよね。

2018 france centre 445

今のデジカメは、顔認識が優れているので、こういうの、顔と認識するから、面白いなぁと思います。もちろん人が作っている器械なので、そういうデータがインプットされているわけでしょうが、時々はっとします。

2018 france centre 446

こういう一つ一つを、きちんと撮影する人も、一部の研究者をのぞけば、ほとんどいないと思いますので、石工さんの仕事が、陽の目を見る数少ない機会かも。
多くの人が全体を眺めるだけで終わるとしても、でも、こういうディテールの仕事が、全体を作っていると思いますから、勿論石工さんの仕事の意味は、注目されなくてもちゃんとあると思いますけれど。

撮影で思い出しましたが、本堂を見学しているとき、同時にいらっしゃった方がいました。

2018 france centre 447

パートナーとフランス語で話されていたので、フランス人のおっさんだと思いますが、すっごくうっとおしかったので、思わず記録してしまったんです。
三脚を使って、本堂内をなめるようにして、撮影していらっしゃっていて、お気持ちは大変良くわかるのですが、シャッター音が異常にうるさいんです。
その上、自分の私物でもないのに、おそらく私が視界を遮ったりということがあったかと思うのですが、ちっ、とか舌打ちされたりして、「何様?!」と、イラッと来ました。

舌打ちしたり、こっちが撮影しているのに、自分が撮影したいがために、「そこ、移動してください」とか堂々というやつとか、時々いますけれど、なんですかねぇ。おそらく、プロの人は、逆にそういうことしないと思うし、俄か勘違いカメラマンみたいな心境になっているのかわかりませんが、本当にあきれちゃいます。
奥様らしいパートナーが、おそらくあまり興味がなくて、イライラと行ったり来たりしている姿も、かなりうっとうしかったし、笑。
シャッター音のことは、度々書いていますが、全体にざわざわしている観光地ならともかく、こういう人のいない教会内部だと、かなり響き渡るのですよね。いくら慣れ親しんだ音だとしても、あれだけ響き渡るのに気にならない無頓着さも嫌だし、他の人の邪魔になっていることにも気づかないというのも嫌。信者さんがいらしたら、どうするつもりなんだろう。
シャッター音がないと、撮影できたかどうかがわからない、というのがあるようですが、それは慣れますので、どうぞ慣れてくださいね。あ、日本のように、盗撮防止で、シャッター音が消せない場合は仕方ないですけれど、それでも、最低限のマナーが欲しいです。

最後に、ファサードの扉口です。

2018 france centre 448

立派な柱頭彫刻があるのですが、柱頭と、足元の石は、かなり傷みが激しく、残念なことになっています。

2018 france centre 449

モチーフは面白そうで、きちんと保存されていたら、立派な柱頭だったと思います。

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右側のは、猫っぽいライオンカップル(猫かもしれませんが)、とても愛嬌があります。
扉の左側は、万歳している人物フィギュアがいて、角には、悪魔か猿に見えるフィギュア。

2018 france centre 451

万歳は、アトラスでしょうか?でも角に怪しいフィギュアがいるというのは…。謎を確認しないまま、先に進みます。

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柱頭祭り!(グルドン2)

2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その33

グルドン、続きです。

撮影した写真の中に、すっかり忘れていましたが、動画があったので、できるかどうかわかりませんが、貼り付けてみます。

グルドン、フレスコ画

さて、フレスコ画はともかく、前回、ちらりと言及したように、ここで最も魅力的なのは、数々の愛らしい柱頭と思います。

2019 france centre 428

ねね。
ちょっとワンパンマン入っている卵型のつるりとしたお顔に、寄り添っているのは、エルマーと竜的な子供ドラゴンなのか、まさか、ライオンなのか?!

フィギュア系と植物系混在。

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真ん中のやつ、ズームします。

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一つの柱頭にも、フィギュアと植物混在。彩色があった様子が見られますね。

2019 france centre 431

同じようなタイプだけど、こっちの人たちは、もっと厳しくスクワット中で、どすこい感満載!表情も、ちょっと辛そうな。どういう図像なんでしょうか。
緑と言えば、グリーンマン、ならぬ、グリーン・ライオン君もいましたが、吐き出す緑のクリーム感が…。ふわふわうにょうにょのクリーム状グリーン。グリーンというよりメレンゲ系、笑。

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トップのフクフク子供ドラゴンたちに比べると、やけにほっそりしたライオン系の人たち。下部は、植物デフォルメモチーフでしょうか。これはまた、やけにデザイン的にすっきりしていますよね。

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そして、ほっそり君たちの後ろにこっそりのぞいている顔の、いじわるっぽい様子も、なんだか妙に愛らしいです。

こんな、すごくシンプルな植物系も。

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ここまで徹底的にシンプルなのも好きだなぁ、と感じる横から、こんな超絶技巧的な植物系もあるんです。

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どうでもいいようなところまで、ねじりん棒にしたり、ディテールにこだわっていますよね。こうなると、やはり手の込んだタイプ、やっぱりいいじゃん、と気持ちが揺れます。いや、どっちがよりほしい、と思ったところで、別に入手できるわけでもなく、どれだけ好きか、を勝手に考えちゃってるだけなんですけれど。

しかし、そんな迷いを吹っ飛ばすようなやつが!

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これは強烈ですよね。お尻スリスリもかわいければ、何々、その唇~!シリコン入れちゃってますよね~、笑。

見ても見ても楽しくて、きりがないんです。

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この人は、蛇状の動物を両手に捕まえているのか、耳をかまれちゃってるタイプなのかな。こういうのは、なんか寓話的な奴ですよね?
こっちもそういう感じかな。

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左側の人たちの上にあるのが、天使の翼に見えないこともないのですが、でも、これだけ聖書一切関係ありません、みたいなモチーフ満載の中に、聖書的なモチーフがあるような気もしないので、違うかも。なんでしょうかね。ちょっと調べればわかると思いますが、とりあえず、想像力を鍛えるということで、笑。

結構地味な様子なんですが、たくさんある柱頭のどれもが魅力的というのは、すごいですよ。

2019 france centre 439

肉眼ではよく見えない、上の方だって、すごく面白いです。

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小さな円柱の、全体の雰囲気も良ければ、柱頭も、そして、足元までも彫り物がしっかり施されていて、驚くほど装飾的。石工さんのこだわり、すごいです。余白に彫らずにおれないタイプの粘着質な石工さんだったのかな。でも、彫っているものは、粘着質とは逆な感じで、不思議な気もします。

キリがないので、一旦切ります。まだ続きます。

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