2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ、+サントル)の旅その67
次に訪ねたのは、La Berthenouxです。
ラ・ベルトヌーLa Berthenouxのノートルダム教会Eglise Notre Dame(火曜のぞく毎日、9-12、14-18)です。
なんとこの日は、週に唯一お休みの火曜日で、夏休み期間であったにも関わらず、やっぱりしっかりと閉まっておりました。
ここは、どうやらご縁が薄いらしく、この夏も訪ねるチャンスがなく、いまだ中に入れていません。
仕方ないです。また、戻って来い、ということだと思いますし、そういう場所がいくつかないと、再訪ができなくなりますので、それもありです。
上の後陣側の姿も美しく、建造物として、フランス的でもあり、単純に美しいと思うのですが、水辺があり、そこからの姿は、教会というよりも、まるでお城のようなたたずまいとなります。
ファサード側も、シンプルながら、装飾部分もあり、フランス的、という意味でも魅力的だと思います。個人の好みは置いといて。
改めて写真を見ながら、今年訪ねた際、なぜ、無理しても行かなかったのか、と後悔に捕らわれています。このとき回った同地域の教会は数少なかったのですが、この前のヴィクやサン・セポルクロなどの印象が強くて、どうもここのことを失念していたのですね。なので、最後に、無理すれば行ける場所にあったのにも関わらず、無理をせず、要は行かなかったわけです。一度ダメだったことをしっかりとメモしておけば、必ず行ったと思うんですが…。
いかに私の事前準備がいい加減か、という、情けないですが、よい例です。
ファサードには、柱頭、軒持ち送りなどの装飾が見られますが、顔がたくさんでした。
動物は溶けちゃっていますが、おなじみの様子ですよね。顔だけがやけにしっかりと残っているのは、後代のものなのでしょうか。それにしても、妙に生々しい…。
軒持ち送りでも、妙にリアルな髭面の人のお隣に、溶けそうな舌ベロンの動物の、やはり顔フューチャーです。
上部にある開口部の、小さい柱頭も、角っこに顔がずらりですね。
そりゃないだろ~!と言っている人。
左は相当やばい感じですが、やはり顔ですかねぇ。右の人は、下に続く写真と合わせて、阿吽的な様子です、笑。
妙にリアルな顔たち。なんでここまで、と思いますよねぇ。
黒猫に憐れむような視線をいただきました。慰めてくれたのかな、笑。癒されました。
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2019/12/30(月) 02:25:03 |
サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ、+サントル)の旅その66
皆さん、楽しいクリスマスを過ごされましたでしょうか。
今年は、カレンダーの並びがよいので、欧州では長期休暇を取る人も多いと思います。私も例外ではなく、珍しく中世無関係な旅をしてきました。それはまた、別途記事にしたいと思います。
中世無関係なんですが、4日間合計で、80キロくらいは歩いたのではないかという、相変わらず修行入っちゃう、みたいな状態で、我ながらあきれます…、笑!
さて、この2018年夏の旅も、いよいよ佳境で、何とか今年中に追われるのかどうか、という微妙なところです。
サントルを巡る一日、次に訪ねたのは、ロマネスクの追っかけをしている人の多くが、あこがれる場所の一つではないか、という教会です。
ヴィックVicのサン・マルタン教会Eglise Saint-Martinです(4月1日-10月31日:8時半-19時、11月1日-3月31日:8時半-17時)。
そういう著名教会の一つですが、フランス・ロマネスクに関しては、実際に訪問する段階で知る場所がほとんど、というレベルの低いロマネスク・ハンターであるわたしは、「なんとなく有名な気がする」、という程度の認識で、友人に勧められるままに、行程に組み入れたんです。
村は、幹線道路沿いに建物が並んでいる宿場のような作りで、教会は、街道からちょっと入った場所にありました。上の写真でわかるように、鐘楼はとても小さく、ランドマークになっていませんし、街道からちょっと入っただけで、方向によっては、目に留まりにくいロケーションです。それで、一旦、村を通り過ぎてしまって、後戻りすることになりました。
やっと教会の場所を特定して、駐車して、確信的に、後陣側の側壁にある扉に向かいました。ほとんどどこでも、この位置が、現在の入場口になっていますよね。でも、開きませんでしたので、例によって思い扉なんだな、と思って、押したり引いたり、結構ガンガンしたんですが、やはり開かず…。
え~、まさか閉まってるの~?と嫌な気持ちになりながら、やっとファサード側に回りましたら、なんと、簡単に開いたんで、苦笑いでした。
その上入場したら、先客がいらしたので、非常に恥ずかしかったです…。
入場口はナルテックスのような構造になっていて、そこにオープン時間や、下の掲示がありました。
そういえば、大塚国際美術館、世界の有名な絵画を陶板で再現しているというの、聞いたことがあります。こういう掲示がされるくらいですから、制作にあたって、綿密なスタディがなされたのでしょうねぇ。
それにしても、Narutoって、鳴門とわかる人はほとんどいなくて、漫画のタイトルに結び付けられてしまいそうですね。ここに来るような人にそれはないかな、笑。
前が長くなってしまいましたが、ここは、フレスコ画で有名な教会なんです。
入って、思わず、おおおお~!ですよ。
そして、内陣に近づくほどに、おおおおおおお~!と「お」の数が増えること必至。
入ってすぐに目に入る部分だけでも、かなりの迫力なのに、その奥にも見えますから、おおおおおおおお~!となりますよ、どうしても。
内陣は、四面、すべて保存状態の良いフレスコ画で覆われているので、息を飲みます。この部分の絵を見ると、多くの人が、ああ!あれか!と思うと思うんです。ロマネスクをフューチャーする、いろんな場面で、クローズアップの絵が使われていると思います。
北側の壁面です。
サン・マルタンの死、サン・ピエトロの洗足の図、ユダの接吻などが描かれています。
有名なユダの接吻の部分。
技術的なことはわかりませんが、ビザンチンが入っているような描き方だと思います。
相対の南壁面の方は、剥落が激しいのが残念ですが、キリストのエルサレム入場や、イブの創造などが見られます。
キリストを差し置いて、なんですが、これ、キノコにしか見えないですよね。
リンゴのほっぺたや、唇の描き方が、とてもビザンチンに感じられたのですが、どうでしょうか。
そして後陣のドームのところです。
祭壇と壁のすき間が狭いのですが、無理やりそのあたりに身体を滑り込ませて、下の方の絵も鑑賞しました。
エリザベツご訪問や逆さピエトロさんがいます。
全面フレスコ画なんですが、実は、時代が色々だったりします。
フロアプランで、黒い部分が教会創建の11世紀のもの。壁は、オリジナルのまま、ほとんど残っているのですね。右上の薄い水色は、12世紀以降の付け足し構造。フレスコは、赤い部分が12世紀で、黄色が13世紀となっているようです。素人目には、後陣のフレスコ画などは、もっと後の時代ではないか、というようにも見えるのですが、おそらく後代の修復などで変容している可能性がありますから、オリジナルの絵そのままとはいいがたい部分もあるのだと思います。
この辺りの顔をじっくり見ると、みんなコピーみたいに同じで、ビザンチンに特徴的な雰囲気で、どうも過剰修復疑惑が…、笑。
毎度、いろいろ御託を並べますが、現場では、おおおお~!しか出てきませんよ。ここは、行っていただくしかわかりようがない場所なんだと思います。フレスコ画が素晴らしい場所も複数ありますが、ここのすごさは、近さ、でしょうか。
例えば、それがきっかけで、フランス修行を始めたサン・サヴァンなどは、遠い。というより遠すぎる、という位置にありますので、望遠鏡なしでは鑑賞も不可、その上天井ですから、腰痛でもあったら、長くは見ていられない、という過酷な現場ですが、そういう教会に比べると、トップの写真でわかるように、このサン・マルタンは、非常に小さな入れ物であり、フレスコ画も、目の高さからありますから、肉眼至近距離で鑑賞できるのですね。これはすごいことです。
それでいて、博物館のようになっていないのも、またすごいことです。手で触れる距離ですから、ちょっとドキドキしちゃいました。
幸い、ロマネスクには、普通の観光客は来ませんし、作品に傷をつけるような輩はいないのだと思いますけれど、ガラスもはめていないって、太っ腹ですよねぇ。
これなど、望遠にせず、そのまま撮影した一枚だと思います。
フレスコが、幾層にもなっている様子。
この夏もベリー地方を縦横無尽に走りましたので、実はこの教会の脇も通過しました。先を急がなければならない時間の関係で、断腸の思いで通過しましたが、是非再訪したい教会の一つですし、フレスコ画好きな方には、是非訪ねてほしい教会です。
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2019/12/30(月) 01:50:09 |
サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ、+サントル)の旅その65
前回ちらりと言及しましたが、最初に道を間違えたかなんかで、予定より相当遅い時間に到着したため、一つ目の教会ですでに昼時、という情けない時間配分となってしまいました。ということで、シャトーメイヤン見学の後、次に移動する途中で、目についたレストランに立ち寄ることにしました。
メモに記していなかったのですが、食い意地が張っているせいか、結構よく覚えていて、時間と地図を見比べて、レストランを特定できました。
いや、そんなことする必要もないんだけど、情報として、つい記録しておこうと思ってしまいます。
Le Lion d'Argent
2 Avenue du Lion d'Argent, La Chatre
確かLogiチェーンのホテル・レストランだったので、躊躇なく泊まったんです。比較的おいしいレストランが多いですよね、ロジ・チェーンは。それに、ラ・シャトル郊外だったので、車を停めやすかったのもあります。
考えたら、この町は、今年の夏、二泊も滞在した町です。まさか一年後に戻ることになるとは、夢にも思ってなかったですね。今年滞在したのも、夏休みど真ん中で、ほとんどの店が閉まってしまうリスクのある時期だったので、せめて複数のレストランがある場所、ということで、この町を選んだのでした。おそらく、走っていても、ここにたどり着く前には、何もなかったんだと思います。
おいしかったし、サービスもよかったです。
ちなみに、このラ・シャトルの町には、旧市街にいくつかレストランがありますので、他で見つからないときは、ここを目指すことをお勧めします。
さて、向かっていたのは、これまた印象的な教会です。
ニュヴィ・サン・セピュクルNeuvy-Saint-Sepulchreのサンテティエンヌ教会Eglise Saint-Etienneです(教会の裏側に駐車スペースあり)。
円形のスタイルは、勿論エルサレムを模したものですね。それにしても、ここまででかい円形スタイルの教会に出会うのは、初めてだと思います。エルサレムの聖墳墓教会を模したスタイルの教会は、各地にありますけれど、イタリアにもありますけれど、もっとこじんまりしたものが多い気がしますけれど、これは、でかい!
思い扉口には、愛嬌のあるノッカー君。期待感が押し寄せます。
期待感を裏切らず、いきなりこれ!
でかいです。そして、比較的低い場所にあるので、すごい迫力。
円形の教会は、全体を捉えるのが難しいことが多いです。ここもそうなんですが、外から見たでかさの割には、内部に、内側の構造物があるので、だだっ広い感はなかったです。
上の方のアーチ柱頭は、オリジナルには何かあったのかなぁ。ほとんどがのっぺらぼうの柱頭でしたが、この下の部分が、すごいんですよ、どれも。
構造が単純なだけに、見るものが絞られて、声こそ上げていなかったと思いますが、いや、思っているだけで、うぉ~、とか言ってたかもしれませんが、心の中では、次々に目移りしながら叫んでいる状態ですね。わかる人にはわかってもらえる状況と思います、笑。
彫り物のタイプとしては、決してすごい好みではないと思います。でも、現場にいたらわかりますが、とにかくこのでかさと保存状態の良さが生み出す迫力には、うぉ~、しかないです。
おっと危ない。
足元にもなんかあったけど、なんだろう。
円形を取り巻くように建っている円柱の柱頭は、一番でかくて迫力があるのですが、モチーフは同じようなタイプで、私の好みからは、周辺の壁アーチの柱頭に面白いものが多かったです。これなんかも楽しいのに、ぼけちゃってます。残念。
キメラ的な怪物系が、グワーッと何かはいている先に、ケンタウロスがいるんですが、そちらの写真はもっとぼけていて…、笑。なんですかね、このモチーフは。
この、どっしりとした円柱の重量感、たまりません。実際、このくらいの負荷がかかっているんでしょうけれど、それにしても、全体によく残っています。
猿と、猫?ライオンには見えませんよねぇ。対比の大きさ的にも猫的だし。でも、何を言いたいのか、まったくわからないわぁ。
っていうか、聖墳墓教会を模しながら、聖書系なしなんですね。
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2019/12/25(水) 01:13:48 |
サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ、+サントル)の旅その64
今年の夏、サントル・ヴァル・ド・ロアールCentre-Val de Loire州を回り、その後、頭出しだけはしたと思いますが、実は、その地域のプロローグは、このときの旅だったんです。
友人宅でのんびりとしつつ、あそこはどうだ、ここはどうだ、というお勧めを色々伺って、
同行もしていただいたし、自分でも回ったわけなんです。
実際の旅先を決めるのは、結構前なんですけれど、例えば夏の旅であれば、春ごろから飛行機や宿の手配を徐々に初めて、行程を練っていくんですけれど、それはあくまで目先の目的を絞っていくもので、その先その先まで考えているわけではないですよね、誰でもそうですよね。このときも、つまり先々どういう場所に行くかは決めていないわけで、それなら、一度は足を延ばしても損はないよ、というお勧めに、大いに頷いたわけなんです。
まさか、一年後に、その場所を丹念に歩くことになるとは、思いもよらないことでしたが、このときに、面白いと思ったからこそ、そういう結果になったのだと思いますので、ちょっと遠方ではありましたが、お勧めに従ってよかったと思います。
そんなわけで、私の初サントル上陸は、こちらです。
シャトーメイヤンChateaumeillantのサン・ジュネ教会Eglise Saint-Genes。
街道沿いに大きな駐車場があり、そこが教会となっていますので、絶対に見逃すことはないですし、探す必要もないロケーションです。
駐車場だからと思いますが、清潔なトイレもあったと思います。
ちなみに、この教会のあるシャトーメイヤンは、この夏に重点的に回ったベリーという地方にあたります。ベリーは、今の行政地図では、消えてしまった名称なのかと思われますが、ロマネスク地図としてはとても重要な地域となり、このIndre18と、東隣にあるCher18のふたつが、もともとはベリー地方と呼ばれていたのだと思います。多くのフレスコ画を持つ独特のロマネスクの遺構を抱える土地として、ロマネスク観光も、とても充実しており、ベリーBerryで検索すると、観光庁のサイトが出てきて、同地の主要ロマネスク教会を網羅した美しい冊子をダウンロードすることができます。同冊子は、現地にももちろんあり、どこかの教会で、紙ものをいただくことができました。すべてではないですが、オープン時間や鍵のありかなども記してあり、大変親切な冊子です。
さて、このシャトーメイヤンは、この地域に多いスタイルで面白いから、と勧められたもの。
めっちゃめちゃ後陣がたくさん並んでいます!すごく不思議なスタイルで、ごちゃごちゃしているし、まったくうまい撮影はできず、せめて、プランを撮影しておいてよかった。柱や後陣が入り組んだ写真を見ても、何がどうなっていたんだっけ?という感じです。
上の写真でも、脇の方の後陣が、せまぜましい様子がわかると思うんですが、やったら後陣作っちゃってる割りには、全体にほっそりなんですよ、横幅が。
中央身廊も、さほど広くないし、主祭壇も、こじんまりしてますよね。奥まり感はすごく感じられますけれど。
側廊は、こんな感じ。太ってる人、注意!みたいな幅ですよ。
そういえば、今年あちこち訪ねたベリー地方、どこかで、こういう形、ベリースタイルと説明を受けたような気がします。なるほど、確かに典型的なスタイルなんですね。奥行きはあるけど、幅が狭い。
で、こういう構造の中に、多種の柱頭が生息しているんです。改めて写真を見ても、その多様さに驚きますね。そんなで気が散っちゃって、構造への探求心もふっと横にそれちゃって、それで、構造を語るあまりよい写真がないようなんです。
このときは、確か道を間違えて、この町に着いたらもう昼時、みたいな時間になっちゃっていたので、そういう焦りもあったかもしれないなぁ。午前中一個しか見られないなんて!なんてことで、焦っちゃうんですよねぇ。あほだなぁ。
植物系のシンプルなものから、下のような、変に愛らしいもの。
縄目モチーフって、古さを感じますけど、ここではどうなんでしょうか。それにしても、何とも言えない愛嬌があります。石色もいいですね。
また、植物系があったとおもうと、すっごいおなじみ系の動物たちがいる。
かと思うと、物語的なフィギュアも出てきます。
これなどは、創世記の物語が、忠実に繊細に彫られていて、びっくりします。
ニョロニョロ巻き付いてますよね、誘惑の蛇。その右にいるのは、アダムさんかしら。
同じ柱頭の別面だと思いますが、こちらは楽園追放かなぁ。
最初の方の写真の、童子のような彫り物とは、明らかに手が違いますよね。地元の石工さんと、流しとかのプロ石工の差かしらん。
地元石工さんらしいやつ。
わたしは、こんなのも好きなんで、ありですが、上と、下では、明らかに違う手ですよね。下はプロ石工さんかな。時代も違うと思いますけれど、でも、技術の差は、時代以上ですよね。
それにしても、右の角っこの、ダリみたいな口髭のフィギュアは何でしょう。二頭身ぶりがすごいです、笑。そして、ライオンのしっぽがめちゃくちゃかわいいんです。
同じ系統のモチーフでは、下のも、なんだかわけわかりませんが、エニグマティックで面白いです。
載せたい柱頭がまだ沢山ありますが、きりがないので、外に出ますね。
ファサードの扉。
地味ですが、この教会に使われている石色は、とても多彩で、美しいですね。この辺りで産する石なんでしょうか。中の柱頭も、赤っぽい色があるし、外壁も、薄いベージュや黄色、グレーなど、面白いです。タンパンに当たる場所も、石の組み合わせになっていて、地味だけど、デザイン的で美しいと思います。
で、脇に、これまた愛らしいやつらがいるんですよ。
砂岩的な石で、かなり傷んでいるんですが、何とも愛らしいじゃないですか。お茶目と言った方が似合いますかね。好きです~!
ちなみに、軒持ち送りにも、面白いやつらがたくさん生息していますので、しっかりチェックする必要があります。
忘れていはいけないポイントは、ここにも。
美しい南側の扉。壁が修復で妙にピカピカになっちゃっているので、変な感じもありますが、アーチのギザギザが、まるでスペインの教会のようで、よいですね。
構造のことは覚えていましたが、こんなに楽しい柱頭がたくさんあったことは、すっかり忘れていました。写真がなかったら、大変なことだわ~。ビバ、デジカメ!ってところです。
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2019/12/24(火) 23:51:34 |
サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅、番外編3
ここらで、番外編です。
このときの旅でも、泊まらせていただいた友人宅での、楽しい滞在を、勝手に別荘ライフとか言って、記録しておきたいと思います。
いつも変わらぬ美しいたたずまいのお家です。
最近は勝手知ったる状態になってきて、本当に好き勝手に過ごさせてもらっています。
このときの滞在では、朝ごはんをお庭でいただくことができましたが、今年の夏は、寒くて、朝ごはんどころではありませんでした。朝の気温は、10度を切っており、とても8月の気温ではなかったんですよ。
朝ごはんは、フランス式に、バゲットにジャム、ヨーグルトやフレッシュチーズです。が、夕食は、基本的に和食。
畑で、日本の野菜を作っていらっしゃるので、新鮮な野菜が、一番のご馳走です。
日本にいたら当たり前のキュウリですが、こちらでは、フランスでもイタリアでも同じで、キュウリは日本のものの3倍くらいが普通サイズで、種ばかりの上に皮は固くて、そのまま食べることなんてできないんです。だから、こうやって、ただ切って、お味噌などつけていただけるキュウリって、もう大ご馳走です。
トマトだって、やはりとれたては味が違うと思います。
実は、今年は、この取れたてトマトがすごく食べたくて、楽しみにしていたのですが、先に書いたような寒さで、私が滞在した時期には、ほとんどトマトできてなかったんですよ。とっても残念でした。
もぎたてをチンしたトウモロコシの甘さは、信じがたいものです。
茹でるよりチンした方がおいしいらしいです。私にはどちらでも、他で味わったことのないおいしさです。
新鮮なお野菜のシンプルな料理に加えて、手の込んだお料理も、たくさんいただいています。友人は、お料理、とっても上手で、毎度勉強にもなりますし、私にはできない~、というお皿ばかりですよ。
このときは、お座敷てんぷらまで。
ふふ、広告紙を敷いているのが、とっても庶民的でよいですよね~。私には無理なからりとしたてんぷら。新鮮なお野菜ですから、さらにおいしいですよ。
ドカン!と、これは豚の角煮だったと思います。
あんまりおいしくて、この後、ミラノで、一度作りましたね。脂肪の多い肉が見つからないので、なかなかできないんですけれど、日本の味ですよねぇ。
こちらはつくねだったかしら。
なんでもおいしいから、すぐ真似して、この酢の物も、すぐやりました。
そういえば、フランスではカニカマ、普通にすごく食べるらしいですけれど、イタリアでは、最近、あまり見なくなったんですよ。昔は冷凍ものをよく買っていたのに、しばらく買わないでいたら、なくなってるんです。
以前、スペインのカンタブリア地方を旅しているとき、とんでもない田舎町のホテルで出会った日本人が、カニカマ製造機械を販売している日本の会社の人で、販売した機械のメンテナンスに来ているということだったんで、こちらでも結構カニカマ製造会社はあるはずなんですよね。イタリアはないのかなぁ。
そういえば、このときは、この旅の前に、日本から遊びに来たロマネスク病のお仲間が、自作のお米をお土産に持ってきてくれたのでした。それがとてもおいしかったので、一部おすそ分けに持って行ったんです。
そしたら、早速ちらし寿司となりました!
一緒にお出かけした際、鳥そぼろ弁当なども、このお米でこさえていただき、お持たせ、自分でたくさんいただいちゃって、恥ずかしい限りです、笑。
おフランスですから、時として、食後にチーズが出てきたりもして。
基本、チーズは得意ではないのですが、フランスのチーズは、私でも食べられるものが沢山あります。熟成させたものでも、必ずしもすごく辛くなったり、味が濃くなったりすることもなく、作り方のコンセプトが、イタリアとは違うようなんですよ。
いやはや、本当にたくさんおいしいものをごちそうになって、勿論お酒もバンバンにいただいています。
これは、シードルを味見させてもらったもの。
伝統的には、こんなかわいらしいカップでいただくそうです。
大体ビールの小瓶から始まって、ワインになって、締めに食後酒と、一通り。なんでも食べられて、なんでも(いくらでも)飲める人で良かったな、と思います、笑。
この夏は、野菜、元気だったな~。
今年は、楽しみにしていたみょうがも、私の滞在中に、やっと実をつけ始めたような塩梅で、葉っぱも全然伸びてなくてびっくりしました。やはり気候は、おかしくなっているんだろうな、と思わざるを得ないですねぇ。
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2019/12/23(月) 01:54:49 |
オーベルニュ 03-63-15-43
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その63
友人にご一緒いただいた大名ツアーの一日の最後は、せっかくだから、と立ち寄っていただいたこちらです。
ヴェルヌイユVerneuilのサン・ローラン教会Eglise Saint-Laurentです。美しい後陣を持つ教会でした。
ファサードは、幹線道路に面しており、なかなか立派な扉装飾を見せつけていますが、全体の変容で、後陣のようなバランスの取れた美しさはなくなっています。今の出入り口は、南側の扉となっています。
扉の柱頭。
かなり傷んでしまっていて残念な状態ですね。まさに雨風ふきっさらしですから、こうなりますよねぇ。マギでしょうか。
子を抱くマリアの手の、なんと立派なこと。
この角度からは見えないんですが、マリアの左隣の方に、ひっそり。
シーン的には、ジュゼッペ?いや~ん、卑屈な感じに隅っこに入り込んで、そのせいで、顔もしっかり保存されている~。
顔の彫りの細かさや、全体に装飾的な彫りまで施されている様子から、オリジナルは、かなり手の込んだものだったことが察せられ、ますます、現在の状態が寂しいですねぇ。
反対側は、またずいぶんと違う様子の柱頭。
鐘楼にも、一貫性のある装飾的な様子が見られます。
円柱に、ねじりん棒とかの彫りこみをするのは、すごいですね。このあたり、好きだったんですね、どうやら。それだけで、すごく装飾的になるように思います。
中の様子も、一貫性あるかもね。装飾的ですね。ここは、中世のフレスコ画があるってことが、一番の売りにされているようでした。
これかな~。
ちょっとなんですね。少女漫画要素入っちゃってるというのか、笑、相当手が入っちゃって、中世のテイストはほとんど失われているような。
この方が、ちょっとあるかな。
わたしは、こっちの方が好きでした。
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2019/12/23(月) 00:58:27 |
ブルゴーニュ・ロマネスク
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その62
次に訪ねたのは、こちらです。ここは、同行者の友人も初めて、ということで、全員で、初めてのガツン!ってやつを楽しめました。
セムレーSemelayのサン・ピエール教会Eglise Saint-Pierre(教会脇に、比較的清潔なトイレ、ありました)。
ガツンもガツン。もちろん、友人は、それを知っていて来ているわけですが、それにしても期待以上のガツンだったと思います。
上の写真でもわかるように、外側は結構手が入っているし、一所懸命見るべきものはほとんどないんです。ここは、中に入らないと、まったく意味のない教会ですので、もしクローズしていたら、泣く泣くさっさと引き返すにしかず、です。
と言って、入場しても、地味な様子ですよね。いきなり、うぉ~!となるたたずまいではないんですが、薄暗い内部に目が慣れてくると、浮かび上がってきますよ。
何か怪しいフィギュアの数々が…。
上の柱頭の奥の方は、これ。
蛇に乳房をかまれている女子…。怖い~、痛い~!
このモチーフは、割とあちこちにみられるやつですよね。それにしても、ここまで歯をむき出しにして噛みついているのは、なんかすごいわ~。
鷲らしいですけどね、なんか着物の酔っ払いが、踊っている余興的な姿に見えちゃって…、笑。脚ですかね、踊りポイント。
単純極まりないはずの植物モチーフにしても、これ。
何ですかね、この魔力的な変さ?
角っこ、ちょこなん君もいます!
お隣の人、坊主頭で、なんか異国的ですが、エジプト人?とかあります。アトラスらしいんですけれど、それにしても、支え感は薄いし、妙な表現ですねぇ。
実は現地で本を入手できたんですけれど、勿論フランス語のため、拾い読みしかできなくて、スミマセン…。本当はじっくり読んでから、記事にすればいいのだけど…。
この本、教会のファサード向かって左側のレストランで、販売しています。
もうレストランは終わっている時間だったのですが、なぜか人がいて、買うことができたんです。嬉しかった~。でも、ちゃんと読まないのでは、宝の持ち腐れもいいところですよね。
なんか、やばい感じの彫り物ですよね。
順不同で、面白いものを載せますので、テーマは、どうぞ善きように想像してください。無責任ですみません~!
あまり無責任なのも何なんで、拾い読みをしてみると、上のは、右側にいる女性らしき人物が、腕をドラゴンにかじられて、その上、またもや乳房に蛇、ということらしいです。左側の三人は、名前が記されているとあるのですが、拡大してもわからなかった。その三人が、状況に驚きて、逃げ出す様子、とかあるようなんですが、定かではありません。
淫乱の戒めとか、そういうことが入っているようですけどね。
それにしても、慌てて逃げる様子が、なんというか、情けない、笑。
この柱頭では、人物がうっすら穏やかに微笑んでいる様子で、平和的な雰囲気ですが、どうやら、角っこにいる怪物に、腰とかかじられちゃってるみたいですよ。ガジガジと。
戒め的なテーマが多いのですかね。それはそれは面白いですよね。
タイトルで言及したのですが、実はここ、柱の足元にも、たくさんの彫り物が施されているのです。フランスでは、お足元にも注意、というのは結構ありますが、ここのように、もれなく、というのは、見たことないです。
で、ここでもガジガジかじられているようです、それも、すでに柱に押しつぶされているような、辛そうな姿勢で。
実は、いい加減楽しんで、一回教会を出て、そしてお隣のレストランで解説本を購入して、パラパラ写真を見たところ、あれ?これは見てないね、これも見てないね、ということになり、慌てて、また中に戻って、見学を再開したんです。それくらい、足元は、結構隠れていたんですよ。
幾何学模様とか、装飾的なものが多かったのですが、それだけでなく、フィギュアものもあります。でも、椅子がぎっしり置かれているので、それをかき分けて、変な姿勢で撮影することとなり、結構難しくて、ピンボケが多かったです。
普通には見えないような場所で千年からの時間を過ごしてきたドラゴン君。愛しくなりますよねぇ。
この子たちに会えて、本当にうれしかったです。
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2019/12/23(月) 00:16:43 |
ブルゴーニュ・ロマネスク
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その61
農村が続きます。
長閑、って言葉がぴったりくる風景ですよね。たとえフランスではあっても、田舎って懐かしいような気持ちになるから不思議です。
都会育ちで、懐かしいっていうのも変ですけど、10歳くらいまでは、田舎とまでは言えないまでも、ちょっと行けば畑があったりとかして、ワイルドな遊びもたくさんしていたから、そういうイメージが重なるんでしょうかね。でも、東京だって、住宅地の真ん中に牧場があったりした時代ですから、私の子供の頃は、東京23区内だって、決して都会とは言えなかったような気がします。
そんな田舎にあるのが、こちらの教会です。
ムーラン・アンジルベールMoulins-Engilbertのサン・ローラン教会Eglise Saint-Laurentです(イースターから万聖節までは、月/金8時45分-16時半、週末および祝日10時-18時とありました。つまり、冬季はクローズというらしいですね)。
およそ、教会に見えない姿ですね。
こっちの方がそれらしいかな。
生け垣越しに撮影しているので、後陣の方へはアクセスできなかったようです。スミマセン、この辺りは、忘却の彼方なんです、笑。
外も地味なら、中も結構…。
船底天井と言いますかね?それがやけに目を引きますが、一身廊の小ささで、壁は例によって漆喰だし、期待できるのぉ?と疑心暗鬼にならずにはおれない様子です、笑。
漆喰ぬりぬりは、いずれにしても残念なんですが、でもね、ここ、楽しい柱頭がたくさんあるんです。白さに隠されちゃって、目につきにくいんですけれど。
アトラス的な様子の人と、角っこにちょこなん系。
髪の毛真ん中きっちりわけのちょこなん君が、複雑な表情をしているのが、印象的~!
動物におしくらまんじゅうされているちょこなん君も、同じ複雑顔系。困ってる系ですかね?
かと思えば、同じ角っこ君でも、なんだか自信満々にしか見えない鳥さんがいたり。
グリーン動物に飾られたサン・ジョルジョ?またはミカエルらしき人もいますね。
あ、ドラゴン系と思ったら、ガシガシやられているのは、人のようですね。
吐き出し系フューチャーもありました。
いやはや、侮ってはいけませんよね、フランスの装飾は。こんなファサードでこれだけのものがあるんだからね~!
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2019/12/22(日) 01:56:57 |
ブルゴーニュ・ロマネスク
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その60
ランチの後訪ねたのは、こちらとなります。
アリューイAlluyのサン・ピエール・エ・サン・パウル教会Eglise Saint-Pierre-et-Saint-Paul。
なんと言いますが、ど田舎ですなぁ。
農村、ってこういう感じかなぁ、いや、感じじゃなくて、まさに農村ですよね。
こんな村に、いや、こんな村だから、なのかもしれませんが、なんと、クリプタがあって、そこには12世紀のフレスコ画があるというのです。
しかし、非情にも、扉はがっつり閉まっておりました。
拝めたのは、扉の両脇に置かれた、往時のものらしい柱と柱頭。
変容激しいですが、規模的には、礼拝堂レベルの教会であることは、おそらく昔から変わらないのでは、と想像します。その割には、妙に細工のされた装飾的な柱ですよねぇ。どっか他の建物からぱちってきたものなのかしら。なんていうと、ばちが当たるかな?
でも、立派ですよね。
置かれていた説明版によれば、こんなフレスコ画らしい。
そして、クリプタ全体は、こんな感じらしい。
ちょっと見てみたい様子ですよね。クリプタって好きだし。
多分、また来い、ということだと思います。
また来い、という意味では、この時に、ちょっとだけ回ったサントル県も、今年舞い戻って、しっかりと見ることができたし、行こうと思えば行ける場所ではありますので、楽しみは、一度で終わらせない方がいい、ということだと思います。ポジティブ・シンキング!
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2019/12/22(日) 01:17:40 |
ブルゴーニュ・ロマネスク
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2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ+α)の旅その59
次に訪ねたのは、ニエーブル県の県庁所在地であるヌベールです。この界隈では比較的大きな町なので、ランチに丁度いいだろうという同行者の心遣いで、お昼の時間にこの町を組んでくださいました。まさに、至れり尽くせりの大名旅行です。
想像よりも、ずっと都会です、Neversヌベールの町。
商店街を行き、ひょいっと横道から裏に入ったところに、目的の教会があります。
サンテティエンヌ教会Eglise Saint-Etienneです。イタリアだったら、サント・ステファノ教会となるものですね。
こう見えても、笑、11世紀創建という、大変古い教会なんです。その分、長い間に、いろいろな手が入って、ファサードなどは、時代によって、ずいぶんと違う姿になっていたようです。
扉口のタンパンにも、どうやら浮彫があったようですが、今は、何もなくなっていて、全体にすっきりしています。しすぎですよね、すっきり。
17世紀初頭の絵のようですが、この時代には、ファサードに二本の鐘楼が立つ、ドイツ的なそういう壮大なスタイルだったようです。
タンパンに何かありますよね。現在のファサードの絵も掲げられていたのですが、それでもタンパンの彫り物が見えました。ちょっとピンボケなので、載せられませんが、笑。
なんで、今はないのかなぁ、博物館入りですかね?
後陣側は、再建も入っているとはいえ、往時の姿が遺されています。
壮大な建築です。フランスらしい、周歩廊構造がわかる後陣です。
軒持ち送り、古び感もよく、いくつかチャーミングな奴らがいましたよ。
おなじみの鉋屑バリエも、古びがあるタイプは、好みですね~。
それにしても、このずらずらぶりはすごい!
軒持ち送りというアイテム、本当に好きだったんですね。それも、全体に同じような形でそろえることにこだわった感じが、独特っていうか。フランスの教会が、なだれ込むようにしてゴシックに突入したのは、整然とシュッとした構造がまさにツボ、だったのかもねぇ、などと思ってしまいます。
入場する前に、横っちょの姿も一枚。
ファサードよりも、中世の名残が濃厚な様子です。
載せておこうと思ったのは、ブラインドアーチのスタイルのためです。上の方の、柱で支えられた部分ですが、半円アーチととんがりアーチが交互になっているスタイルって、フランスでは多く見るように思うんです。同時に、イタリアではないスタイルと思うんです。
系統的にみているわけではないので、どこがどうだったか、というのがわからないのですが、結構見ます。
いつごろ出てきたスタイルなのか、地域限定なのか、そのあたりがさっぱりわからないけれど、見るたびに、あ、またあったな、と思って、気になるんですが、どうもそういうことを追求していくほどの探求心というか研究心がなくて…。所詮お勉強嫌いなものですから、ダメだなぁ、と反省するのですけれども。
年取って、現場を回れなくなったら、その時こそ、研究だ!とか思っておりますが、そのころまで頭が元気でいられるかどうか、笑。
入場します。
壮大な高さです。そしてお約束の周歩廊が見えます。でも、地味な感じですね、全体に。
壮大なんだけれど、すごく大切にいとおしむようにして作られた感が強いです。
やはり漆喰じゃなくて石が出ている方が、圧倒的に好みです。
周歩廊の部分も、大変地味です。すっきりしています。
アーチの高さが、ビザンチン建築みたいですね。細長い半円。
柱頭も、構造に呼応するように、とてもすっきり地味なものばかりで、植物バリエ、なんでしょうかね。
すっきりしている中にもちょっとした遊びがあったりするのも、魅力的。
葉っぱが並んでいるんですが、大きい葉っぱの根元の方にクルリン、と。肉眼ではもちろん気付いてないですが、かなり大きい画像でもよくわからないんですが、ヤモリ的な動物のしっぽクルリンにも見えるんですよ。
葉脈も、一本一本交差しているように彫っていて、仕事、細かいです。
したのも、副柱頭ににょろりんしているのは、蛇っぽいですよね。何をつついているやら。
地味ながら、よく見れば細部のお宝満載。
ここもまた、一度は訪れるべき教会ですね。
ちなみに、同行の友人が、町のレストランのチェックもしてくれていたんですが、なんと、想定していた二軒ともクローズでした。夏休み真っ盛りの時期だから、仕方ありません。何とか開いている店に飛び込んで、こんなものを食しました。プランCのレストランでしたけど、しっかり、おいしゅうございました。
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2019/12/22(日) 00:41:54 |
ブルゴーニュ・ロマネスク
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