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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

単純な葉っぱすらドラマに…(コンク‐12アヴェイロン/その5)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その39

今日から、またまたの四連休で喜ばしいことです。
それにしても、混乱の3月が、多少の変動はあったにしても、基本同じようなコロナの世界が、大晦日まで継続するとは、本当に驚きです。
欧州の前線となってしまったイタリア、中でも最前線だったロンバルディアで過ごしてきた身には、ある種の感慨というか達観というか、おそらく日本で過ごされている方とは違う思いがあるように感じています。
昨夜、我が家の前にある公園で、誰かが打ち上げ花火を上げていたのですが、普段なら当たり前の年末の光景に、涙がにじんできました。言ってみたら、そういうことです。

ワクチンの接種が始まり、少しでも状況がよくなることが期待されますが、一足飛びに事態が好転することは、難しいようですね。人口の7割程度行きわたらないと効果がないとも聞きますし、老齢や既往症ありというカテゴリーに当てはまらない場合、つまり優先度の低い人への接種まで終了するのは、来秋くらいになるのではないかとも聞きますから、なかなか厳しいです。来年もまた、イタリア内でひきこもりとなるのかもしれません。国境とは言わず、せめて州外には出られますように、と大きな期待せず、いるようにしようと思います。

日本では急激に数字が悪くなっているようですが、皆様方に置かれては、くれぐれもお気をつけて過ごされてください。新年がより良い年になりますように。

さて。
コンクConques、サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foy続きです。

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今回は、夜のツアーに触れていきたいと思います。

夜のツアーの時間(21時半)に合わせて、夕食後、また急坂を上って旧市街へ。
もう21時あたりですが、夏のこの時間は、夕暮れ時になり、オレンジの明りが点灯するころ、大変美しい風景となります。

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教会の前で、人が集まっています。

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タンパンの前だし、ガイドツアーかと思って近寄ると、普通にミサの感じでした。

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なぜここで?謎です。

正面の扉は閉まっていますが、夜のツアーは、こっち、ファサード音右側に当たる方だと思いますが、こちらから入れるようになっていたんだと思います。

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ここの聖職者の衣は、白一色。あちこちで見かけましたので、お住まいなんですね。ちゃんと修道院機能があるのですね。

ちょっと早めでしたが、入ってみました。そしてびっくりです。

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ほぼ暗闇です!
鳥目というわけではないのですが、どの強い近眼のせいもあるのか、暗いのが本気で苦手な私は、足がすくみました。
でも、明りがない時代、こういう暗さは、おそらく普通のことだと思うと、感慨深いものがありました。

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暗闇の中で揺れるろうそくの明かりが、はかなく、また何とも美しいものでした。
今では、電気式でスイッチを入れるだけのシステムも多いですが、やはりろうそくの明かりは格別ですね。それにしても、教会閉まっているのに、つけっぱでいいんだろうか。

昼間、夜のツアーの集合場所、確認しといてよかった!

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暗闇でここに一気にたどり着くのは、大変だったと思います。

トリビューンには明りが入りました。

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自然光で見る昼間とは、柱頭の様子も変わります。

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このコントラストは、インパクトあります。

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見慣れたはずの、シンプルな植物モチーフも、まったく様相を変えますね。ドラマチックな様子になってしまいます。

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ろうそくの明かりしかなかったら、もっと暗闇が勝って、ゆらゆらして、さらに幻想的な空間になるのだろうと想像しやすいです。

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これは強欲の図像だと思います。四人の悪魔に囲まれてる図らしいですが、悪魔のいじめを楽しんでいる感が、光と影のコントラストで際立つ感じです。
途中から、オルガンコンサートも始まります。

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ちなみに、夜のツアーはガイドなし、勝手にうろついていればよいので、いつまででも入れるし、コンサートだけ楽しむにも、良い場所で、本当にお勧めです。柱頭のみならず、教会全体の姿を堪能できます。

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組紐の人もいた!

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きりがありませんので、この辺で。
翌日の予定もあるので、後ろ髪を引かれる思いで、階段を下りましたが、いずれにしても、大変貴重な体験でした。本当に本当にお勧めです。

では、もう一回だけ続きます。

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  1. 2020/12/31(木) 20:14:06|
  2. ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
  3. | コメント:0

ライオンのいないダニエルなんて…(コンク‐12アヴェイロン/その4)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その38

コンクConques、サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foy続きです。

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ここからは、観光局主催のトリビューン見学ツアーでアクセスしたトリビューンでの撮影写真となります。
これは、本当にお勧めのツアーです。夏などの観光シーズン以外は分かりませんが、おそらく事前に調べることはできると思いますし、私のように真夏でも、現地で余裕で申し込めますので、可能であれば、参加できるを立てられることをお勧めします。柱頭を間近で見ること、教会全体を上から俯瞰することは、どこでもできることではないし、価値が高いです。

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ガイドは、フランス語だけだったように記憶していますが、特に気にもならず、です。それより、早く登らせてくれ、とごはん待ちのわんこのようにハフハフしてしまいます。だって、フランス語の説明聞いたって、ほぼわからないですし、ただ見たいだけですからね、笑。

最初に、一般的な説明があってから、狭い階段で、上に登ります。

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こういうのが、すでにわくわく感を高めますねえ。
その後、要所要所で説明が入りますが、申し訳ないと思いつつ、私は後に先に、一人徘徊して、勝手に見ておりました。時々説明の輪に戻って耳を傾けたり、ああ、こういうことが質問したい、でも語学力が足りなくてできない、と歯がゆい思いをしながら、うろうろうろうろ。

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上に登っただけで、なんだか嬉しくなってしまいます。

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こういう典型的な様子の柱頭がたっくさんあります。並べてたら、多分きりがない。

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というわけで、手持ちの資料に説明のあるものをピックアップしてみますね。

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顔をしかめた男の像、とありました。顔をしかめた?なんだかもう、すっごく短い文章でもよくわからない時ってイラっとします。自分が勉強しないせいですけど、笑。

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一見、天使が終末のラッパですか?と思うと、さにあらず、ただミュージシャンというから気が抜けますわ。

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こちらはダニエルさんだって。ライオンさんがすりすりしていないから、そうは見えないですし、図像的には、がっかりダニエルって感じです。手を挙げているのが、ダニエルさんで、両脇は天使みたいですね。

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同じ柱頭の裏側で、膝に手を置いている姿勢なのが、ダニエルさんにご飯を運んできた預言者ハバククということらしい。同じような顔なんで、同じ写真が二枚あるかと思いましたわ。
副柱頭の猫っぽいライオンはかわいいけど、そして、図像的には興味深いとあるけど、私の愛するダニエルとライオンを、もう少し愛らしく取り扱ってほしいと思います。

猫っぽいといえば、これ。

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かわいい~。これも副柱頭で、小さくて本当にかわいいです。
っていうか、これ、トリビューンの副柱頭だからね。当時にしたら、いや、今だって、下から見てたら絶対見えない。あ、そういえば、トリビューン側に向いてるんだから、ここまで上がってきた人にしか見えない。

この場所って、どういう場所だったんでしょうか。
イタリアだと、マトロネオといい、女性信者専用だったり、金持ち専用だったり、というスペースなんですが、フランスでも同じような限定的な用途で、特定の信者に用いられた祈りの場なのでしょうか。

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これもまた、聖女フォアの逮捕の場面とあります。
聖人を描く時って、もうちょっと奇跡の場面だったり、ただ美しく神々しく描いたりとか、しませんかね?フォアさんのエピソードとして、逮捕の場面が、重要だった理由があるということなのかな。読むのがすごーく面倒なので、分かる方、良かったら教えてくださいね~笑。

上に登ったら、前回の記事で紹介したペンデンティブの天使も、よく見えました。

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下にある植物柱頭が、なんだかすごく不思議な色で、びっくりしますね。

できたら、ちょっとだけ解説を読んでみたいと思いますし、長くなってきたので、また切ります。絶賛的に続きます。

一気に書きたいと思うのですが、一つ一つ、聖書を調べてみたり、聖人辞典を眺めたり、こんな低レベルな文章でも、結構な時間がかかってしまうんです。自分の無知と無学のなせる業で、毎度情けなくなりますが、仕方ないですね~( ;∀;)

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  1. 2020/12/28(月) 01:58:01|
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クオヴァデスがこんなところに(コンク‐12アヴェイロン/その3)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その37

コンクConques、サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foy続きです。

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今回は、柱頭をフューチャーです。
素晴らしい柱頭が数多くあるうえに、トリビューンに登れるため、上の方の柱頭を間近に見ることができるという、非常にありがたい教会でもあるのですね、ここは。

まずは、前回記事にあった周歩廊近辺となります。

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まず、いきなり大物テーマで、ペトロン、いや、サン・ピエトロの逆さ十字張り付け!
これは、右後陣入り口にあるものらしいです。

らしい、というのは、私は撮影の際、どこをどういう順序で、など細かいメモもしないし、一応自分順序みたいのを決めてはいるものの、すごい様子だと、興奮のあまり、確実に忘れてしまうので、どこにあったとかそういうことは全く分からなくなるのですが、コンクでは、無料でいただける資料でもなかなか素晴らしくて、主な柱頭の場所と内容の説明があったりするので、今更のように、確認できる次第なんです。
ちなみに、有料の資料も、一部英語版もありますし、アイテムごとの小冊子になっていたりして、料金的にも大変良心的です。観光地といっても、やはり巡礼が大挙押し寄せる場所だけに、純粋な信仰心が勝つといったところもあるのでしょうかね、笑。

この時は、中に入って、上を見上げながら後陣までぼーっと歩いてきてしまって、そのあたりで、あ、撮影しなければ、と気付いた、という状況だったと思います。相変わらず、修行といいながら、使命感なく、いい加減で…。

このあたり、ピエトロさんのテーマの柱頭がいくつかあり、これも、そうみたいです。

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ピエトロの解放というテーマ。正直、ピエトロさんの話は、あまりよく知らないですねぇ。天の遣いが、ピエトロさんの手を取って、エルサレムの牢獄から助け出すシーンのようです。構図的に、左が天使に見えたのですが、翼がある右側の人が天使なんですね。

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彫りも美しいので、アップにしてみましたが、この手の取り方は、逆ですよねぇ。でも、天使にとられたピエトロの手がすごく大きくて、右手の倍くらいあります。こんなところにも、図像の意味があるのか、とか考えたりすると、きりがありませんけれど、面白いです。

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こちらは、ピエトロがキリストと会うところなんだそうです。
例の、クオヴァデスDomine, quo vadisというエピソードらしくって、中世期では、これが表されることは非常に珍しいとあります。そういえば、他で見たこと無いように思います。
ローマからとっとと逃げ出そうとするピエトロを、キリストが待ち構えるようにして、お前はどこへ行こうというんじゃ~!っていうことで、引き返して、トップの逆さ貼り付けされちゃうというやつですね。

この、同じ年だったか翌年だったか、これもまだ整理できてないんですが、何度目かのローマ修行旅をして、有名なクオヴァデスの舞台となるアッピア街道を、ずっと歩いてみました。二千年も前の道が、一部そのままの石畳で、今でもあって、今でも道として機能している、というのが、ローマが永遠の都といわれる所以と思いますが、ピエトロの足跡は眉唾としても、やはり感動してしまいました。想像力が弱い自分のような人間には、現実の場所に身を置くことで初めて実感というか、認識というか、しっくりするというか、そういうものが確実にあります。
この辺は、ローマの旅をアップする際、またしつこく触れてしまいそうです、笑。

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同じ柱頭を別角度から。こっちの方が、分かりやすいですね。
はだしっぽい足元が、なんか、愛らしいというか…。彫りが細かいですよねー。

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これは、後陣開口部のわきにあるものと思いますが、こういう装飾的なものは、いちいち紹介仕切れませんね~。

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相当傷んでいて、詳細はわかりませんが、ちょっと面白いロマネスク的な彫りものだったのでしょう。

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周歩廊から飛び出ている礼拝堂のようなスペースと思いますが、味がありますよね。
中の様子は、意外とこじんまり感があって、外の印象とは違います。ファサードが堂々二本塔スタイルで、壮大なイメージを与えるし、後陣も、外から見る方が、ずっと大きい様子なんですよね。

新旧聖書のテーマを持った柱頭よりは、実際は、こういったいかにもロマネスク的な装飾的彫りの柱頭の方が、数としては多いのだと思います。

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中には再建も交じっていると思いますし、すごく傷んでいるのもありました。

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内陣手前の、このドームが持ち上がっている足元、ペンデンティブとかいうんでしたか。そこの彫り物も、ちょいとかわいらしい。

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訳知り顔の天使が、下を見下ろしています。訳知り顔な様子だけど、エラそうな上から目線ではないのがすごいな、笑。

最後に、これを上げておきます。

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聖女フォアの有罪判決、みたいなテーマとなっているようです。

そもそもフォアって、聖人としてはあまり聞かないけど、どういう人なのか、ちょっとだけ調べてみました。そしたら、少女時代に殉教している、ローマのアニェーゼみたいな人。要はキリスト教迫害時代の殉教者ということです。
当時はガリアは辺境だから、そういう場所で信仰を貫くというのはすごいことだったはずなので、聖人には認定されたものの、ローカル色が強い聖人だった、ということになるのかな。
でも、アニェーゼもそうなんですが、描かれる姿が、とても少女じゃないのよねぇ。

ということで、まだまだ続きます。

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  1. 2020/12/27(日) 21:36:03|
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ガイドツアーの予約、忘れずに(コンク12-アヴェイロン/その2)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その36

皆様におかれましては、楽しいクリスマスをお過ごしになれましたでしょうか。
わたくし、ロックダウンのミラノで、一人寂しく酒を飲む覚悟でおりましたが、幸い、家族に加えて友人間でも、自宅での食事会を催すことが特例的に認められたため、友人宅にて焼肉ランチを楽しむことができました。
それにしても、クリスマス・イブからずっと、町中がしーーーんとしている、まさにサイレント・ナイトで、異次元に来てしまったような違和感満載です。

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コンクConques、サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foy続きです。

この教会の攻略については、事前に在フランスの友人から色々と情報を得ておりました。各種ツアーがあるから、まずは観光局に行き、すぐにツアーの申し込みをせよ、という指令も受け取っておりました、笑。

で、何はともあれ、という感じで、教会近くにある観光局に立ち寄り、ガイドツアーの申し込みをしたのです。二階部分(トリビューン)に登れるガイドツアーが日中と夜間、どちらもあり、そのどちらも申し込みました。
驚いたことに、観光局の受付の方、片言の日本語を使われました。たまに団体が来るかもしれませんが、日本人の総数はさほどとは思えないので、単に語学好き、または日本好きなんだと思います。いずれにせよ、大変感じのよい方で、それなりの観光地といっても、やはり商業一辺倒の観光地とはちがうのかも、と思いました。

ちなみに、情報として、すでに3年ほどたっていますけれど、以下が、夏の最盛期のツアー時間となります。

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タンパン、トリビューン、現代作家によるステンドグラス、町をめぐるそれぞれのツアーがあります。各45分で、4ユーロまたは4.5ユーロ。かなり良心的な設定です。そして、5月から9月は、夜のトリビューンツアーがあり、21時半からで6ユーロでした。これは、本堂でコンサートが行われている間、トリビューンにいられるため、時間設定はかなり曖昧なようです。

ツアーの前に、まずは、ざっと教会の中を見学しました。

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外から見てもかなり背が高いので、予想通りですが、天井が遠いです。そして、身廊は、かなり狭いです。典型的なフランスっぽい大聖堂スタイルと思います。

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側廊の上部が、回廊となっており、ガイド・ツアーでは、そこに登れるという嬉しさ。多くの教会で、このスタイルはあっても、ほとんどはアクセス不可ですし、実際、傷みなどで不可のケースも多いことと思いますから、この教会が、如何に長年、よく保存されてきたかということが、そういう点からも分かると思います。やはりこういった山間というロケーションが大きかったのでしょうねぇ。

側廊、やはり狭いですよね。

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上に伸びたい気持ちが、横に伸びたい気持ちに、完全に買っているようです。

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周歩廊は、もちろんマストです。
かつては、ここに、黄金のサンタ・フォアのお像が置かれていたのでしょう。今は、教会脇にある博物館に物々しく飾られていて、写真撮影すら禁止となっていました。
この隠れ里のような村を目指して、苦労して山道を歩いてきた巡礼が、この教会を遠目に見るときは、なんとなく桃源郷にたどり着いたような気持ちになったかもしれない、と感じるような、そういうロケーションです。そして、そこで黄金の聖女にまみえたら、天にも昇る気持ちになったかもしれないと想像できるような気がします。

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今は、こんな舗装された道が、主に車のためにできちゃっていますが、中世当時は、村に通じるほとんどの道は、獣道程度のものではなかったかと思います。

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脱線しました。
さて、外観は、建築的にはずいぶんと手が入っており、修復もかなり激しく、若干古びの美しさを損なってしまっているようにも思ったのですが、内部は、時間の経過を感じさせる部分もあります。

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周歩廊の外縁部分だと思いますが、こんなところにも装飾的彫り物の帯が置かれているのは驚きです。オリジナルなのか、またはあとからどこかの帯を持ってきているのか。
古いから何でもいいとは思いませんが、千年たっている様子が好きなものとしては、やはりこういう当時そのまま、古びている、というたたずまいが、何よりも引き付けられます。

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お足元も忘れずに、というのは、フランスでは結構多いので、やはり装飾性が高いのですね。柱の足元に、クッションみたいな三重敷きとか、いいですねぇ。
上の方、こんなで、つい足元に目が行ってしまったわけです。

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上の方にもところどころ、彫り物フリーズ、各種、はめ込まれていました。コンクの紹介とは思えない地味さですが…、笑。

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ちなみに、窓は、Soulagesという現代作家のステンドグラス作品。ロデズで訪ねた博物館で、共通チケットがあったし、カルダーの特別展開催中だったので、行きたい気持ちもあったし、行こうと思えば行けたのに行かなかったMusee Soulagesというのがあるくらいの巨匠の方。この人がどうというより、行けたのに行かなかったことが、なんだかいつまでも悔やまれるようで、やるせなかったです。
個人の好み的には、現代作家の手掛けるステンドグラス、さすがステンドグラスの国フランスでは、実に多くの教会で見られるのですが、この方のはちょっとミニマリスト過ぎるというか、教会がこれだけ盛沢山だからありなんでしょうけど、それでもちょっと鋭角すぎないか?みたいな感じで、確かに邪魔にならないけど、もうちょっと正面切って戦ってもよかったんじゃん?という印象でした。

この調子だと、コンクだけで、10個くらいの記事になっちゃいそうですが、一旦切ります。

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  1. 2020/12/26(土) 21:27:18|
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あこがれのタンパン。意外にも鍵穴に釘付け(コンク12-アヴェイロン/その1)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その35

ボズールの翌朝は、前日同様の濃霧で始まり、前日よりもさらに消えるのが遅いという厳しい状況で始まりました。前回の記事で紹介したような土地だからこそ、夏でも霧が発生してしまうのでしょうかね。
霧の中、田舎道をうろうろするのは危険なので、ロデズの項に記したように、大きな道をたどってロデズに行き、博物館見学、というプランBを実行したわけです。

実はかなり悩んだんですよねぇ。周辺にまだ行きたい場所がありましたし、この日は、北上してしまうので、この周辺はもう戻れないというのもありまして。でも、9時半になっても晴れないので、もう仕方なく、納得してロデズを目指しました。
ロデズで博物館見学の間、無事霧は消えたので、本日の目的地に向かいます。ここは、この時の旅のメイン・イベントのひとつでした。

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コンクConquesです。

メイン・イベントといいながら、ここの滞在を決めるには、本当に右往左往しました。というのも、ホテルが少ない!というより、Booking.comなどのホテル予約サイトに登録されているホテルが少ないのですね。そのため、当初は泊まらず、見学だけするつもりでいたのですが、友人の勧めもあり、宿泊してじっくりゆっくり堪能する方がよさそうという気持ちになったのがぎりぎりでして、ホテル探し、超難航しました。

でも、この村、近所にあまり町村がないし、夜のツアーもありますから、やはり宿泊するのが正解なんですね。ただ、昔訪ねられた方には、特に夏季については、今後の宿泊はお勧めしません。昔は、日中は観光客でごった返していても、夜になると観光客も激減して、静かな村の姿を楽しめる、ということがあったようですが、今は、夜になっても人が減らなくて、ずーっと超観光地のままです。古き良き時代を楽しむためには、季節外れに訪ねた方がよさそうです。
でも土地的に、天候の悪い時期は難しそうだし、観光の発達は、厄介な現象を生みますねぇ。

コンクの目的は、もちろんこちらです。

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サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foyです。

一応実用情報を貼っておきます。

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旧市街は、車で入れないため、その入り口に、かなり大きな有料駐車場が完備しています。上の地図で、左の方のParking de L'Etoilleというのと、右の方にあるやつ。
私は、宿泊所が下の方にあったので、一番左端にある無料駐車場を利用できましたが、それは10台ちょっとしか置けませんので、幸運が必要です。それに、村は丘の上にあるため、この川沿いの道からは、かなりの急坂、それも凸凹で歩きにくいことこの上ない道(シャルルマーニュ通り)を上ることとなります。

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その坂道をぜえぜえ登りながら、旧市街に入りました。この道、上の写真で見る感じよりもずっと急坂です。でも、おそらく巡礼もここを歩くのだろうと思うと、ちょっと感慨深いものがありましたし、その坂道の先に、上のファサードが見えると、気持ちが高ぶります。

ちなみに、ホテルが下だったため、この道、何往復したかわからないくらいです。というのも、到着時に行き、ホテルのチェックインに戻るために往復し、また引き返して内部をゆっくり見学し、さらに夜間ツアーにも参加したので夜道も往復し…。シャワーしてもしても大汗で、我ながらあきれたものです。

その何度目かに、この坂を上っている際、ボンジュール!と声をかけられ、驚きました。だって、こんなところに知り合いがいるはずもないんですから。ほぼ下を向いて必死に上っていた私が、おそらく怪訝な表情をして顔を上げたところ、中年男女のカップルがニコニコと、親しげに話しかけてくるのです。
なんと、サン・コーム・ドルトの村で、私有地の門の場所を教えてくれた方々だったんです!
友人たちと、一日遠足みたいな感じで、遊びに来ていたようです。
それにしても、声をかけてくれたことが、とても嬉しかったですねぇ。一期一会に過ぎない出会いだけど、何かこう土地になじんだような、そういう気持ちになりました。この道を歩いていてよかった~。

色々、前置きが長いですね、笑。
実は、どうやって記事を書いたらよいのか、あり過ぎるくらいの写真(ここだけで400枚以上あります)を、どう整理したらいいのか、戸惑っているんです。現場での見学も、おたおたしていましたが、後付でもオタオタしているっていうわけです。
まずは、やはりメイン・イベントで、タンパンからでしょうね?

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ここは、各種解説もたくさん見つかると思うので、そういう記述はなしにします。

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すごくうまい彫刻です。エスパリオンの人たちが、真似したくなる気持ちもよくわかるっていうか。
ま、うますぎます。すごいアップで見ても、狂いがないですし、かなり細かいところまで、きちんと彫られています。このキリストなんて、なんかすごいですよね。トマスが指突っ込みしそうなあばらがきっちり…。
でもあまり楷書な感じで、なるほどな、って受け止めてしまう感じ。

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全員楷書の人。
手とかも写実ですごいし、ペトロンのカギなんかもう、写実すぎでしょって、その割にでかいしって、変な突込みしかできない。表情とかも、こういう人、確実にいるし、ペロトンの顔の人は知ってる気がしちゃうしさ、笑。
そして、背景とか、空間恐怖的な装飾的彫り込みが、これまたすごい。今でも、一部彩色が見えますので、ここは確実に全体が彩色されていたはずで、だとすると、かなり激しい様子だったんだろうと思います。ちょっと中国的な、おそらく日光の東照宮的な。色が落ちてしまった状態になれていると、なかなか想像もしにくいし、彩色ありは、ちょっと…、と感じてしまいます。

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それにしても、タンパンの区切り方、そのスペースごとにギュッと詰め込んだ内容、すごく計算されて作られたんだということはわかります。無駄がないし、各所に工夫された様子が見えますし、とにかく細かい。手がすごいですよねぇ。

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悪魔の表情とか、身体の不気味な様子とか、細密なだけに、まじ怖い。

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地獄絵図。かなりやばいですよね。悪魔がちょっとかわいい系キャラ入ってたりすることもあるけど、ここのは、憎々しいを通り越して、やばい人たちになってるし、子供が見たら、本当に震え上がったんじゃないか?というレベルです。

写実という意味では、鍵にもびっくりしました。

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ピエトロのカギもかなりの写実性でしたが、この扉の鍵は、ちょっと他にない細密さで、写実そのものです。上の方にアップした、地獄のグールーの右側の扉も、やはりカギ穴すごいんです。カギに思い入れが激しくある石工さんがいたのか、鍵穴フェチか?

左の方にある、これも、そういうセンスで細密だし、それにしても、手鎖的なものにしか見えないんですが。でも、天国サイト、というか天の国エルサレム側にあります。

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例によって書物の斜め読みだけど、サント・フォワのためにとらわれ人が解放された牢獄とかそういうことらしい。それにしても、まぁ、この鎖系の細密なこと!やはり、フェチですね、こういう系の、笑。

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この方がサント・フォワさんということなのかな。

それにしても、壮大だよね。全部で134人彫られているそうです。どひゃあ、ですね。
周りのこの人たちも、すっごいいいよね。

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これは、独特の面白さがあります。タンパンは写実楷書で、すっごくまじめに彫って、遊び心をここで満たした感じ。
アーキボルトは、地味なんだけど、この出歯ガメ系の人たちが、ずらりと等間隔でのぞいています。

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きりがないですね。続きます。

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  3. | コメント:4

ネズコじゃなかった…笑(ボズール12-アヴェイロン/その2)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その34

前回の記事では、そのあり様のあまりの面白さに、教会そっちのけで町の紹介に終始してしまいましたが、本日は、そのドラマチックなロケーションの割には、かなり地味目なたたずまいの教会です。

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ボズールBozoulsのサント・フォースト教会Eglise Sainte-Fausteです(8 Rue du Chateau)。ちなみに、すぐ近くまで、車でアクセスできます。ちょっと手前に駐車場があるので、そこに置くことも可能。

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最初の印象は、まずがっかりだと思います、笑。だってこんなですから。
全体こんな様子になっているので、外観的には、もうロマネスク終わってしまっています。

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だから、教会に限って言えば、中に入れないと、あまり意味はないということになりますが、ただ、このドラマチックなロケーションの中では、こういうゴシック以降の様子の方がしっくりするような気はします。ここに、ずんぐりむっくりしたロマネスクの田舎聖堂があっても、ちょっと違う感じっていうか。かといって、なんとなし優美なオーヴェルニュ系の大きめの教会も、優美過ぎて違うっていうか。

幸い、内部は、ほぼロマネスク時代のままです。

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意外と高い天井。
最初にぎょっとしたのは、なんか、全体傾いているように見えたことです。
写真に写し取ろうと努力はしたと思うのですが、分からないですよね。わたしも、メモしていたから覚えているので、そうでなければすっかり忘れているし、自分のつたない写真を見ても、おそらく思い出さなかったと思います。

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身廊を分けている円柱の、上の方が、ほんのわずか側身廊側に倒れ込んでいるというのでしょうか、斜塔状態になっているんです。全体にちょっとずつそういう感じで、それが、意図的なのか、またはピサの斜塔状態で、作っているうちに傾きだしちゃったけど、とりあえず最後まで工事しちゃったというやつなのか、わかりません。

それにしても、この側廊の狭さといったら。

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スペース的には一身廊でよさそうなのに、こうやって狭くても側廊を作る構造は、フランスではあちこちで見ますけれど、これは、やはり背を高くしたいから、ということなのでしょうかね。ゴシックへの萌芽が早くからこういう形で出ていたということかな。はっきりって、実用的じゃないし、この狭い側廊って。
下の図を見ても、狭さが分かると思います。

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茶色っぽい部分が12世紀とあります。

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狭い身廊から、そのまま狭い周歩廊。巡礼も多く立ち寄った教会ではないかと思いますけれど、これだけ狭いと、アドベンチャー感も感じそうです。
この、内陣の部分は、かなりシンプルな植物モチーフの柱頭ですが、そして、若干再建くさい様子もあるのですが(または過剰修復)、本堂のあちこちに、面白い柱頭もあるんです。

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一瞬ダニエルさんかと思いましたが、角っ子にいるやつらは、どう見てもライオンには見えませんね。葉っぱに乗せている前足が、激烈かわいいです。

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こ、これは、今はやりのネズコ的な?と思いましたが、笑、何ですかね。右手で、ホールチーズみたいのを抱えて、左手は、ホットドック?でも表情辛そうだし、明らかに何か訴えています。
説明盤にあった守銭奴のシンボル化なのかな。

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こちらは、全体に傷みが激しいですが、雰囲気のある柱頭群。
真ん中のは、ベシュエジュールの教訓がなくとも、巻物だと分かりますね。やっぱり巻物はこういう感じじゃないとねぇ。
右側の壁にはめ込まれているこの方が、とても好きです。

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巻物天使の柱頭も、アップしますね。

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副柱頭の、翼と市松モチーフの組み合わせが斬新なのと、右側の天使が、イケメンなんですよ~キュン!
この位置群は、入り口扉脇の柱頭だったと思います。

内部に、こんな素敵な彫り物も飾ってありました。

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装飾的に美しくすぐれているうえに、真ん中の人が…!

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つる草モチーフの中に、人や動物のフィギュアを置くのは、普通な感じですけれど、なんかこう、つる草の混じって、それでいてあまり溶け込んでいない様子で人を送って言うのが、珍しい感じ。
おててがね、五本指しっかりと彫られていて、何だろう、かわゆし…。

このつる草の石版は、古い時代の教会の遺構ではないかと思うのですが、いずれにしても、この教会の彫り物装飾には、複数の手が入っている様子で、植物専門のデザイン的な仕事をする方。

midipirenee 433

それから、フィギュアものの方。それらが合体して、一見ダニエルとか一見ネズコの、背景的なすっきり植物モチーフになっているって感じで、おもしろいです。
この、植物文様のすっきりしたデザイン性は、なかなかすごいですよね。

というわけで、見なくてもいいか、と思っていたくせに、色々な意味で堪能した町でした。泊ってよかったです。

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仰天した不思議な土地(ボズール12-アヴェイロン。その1)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その33

ロット川沿いにある町村にたたずむ、決して華やかではないけれど味のあるタイプの教会を多数堪能した後、実は、まだ時間的には多少早めではあったのですが、前日からの宿泊地に戻ることにしました。
というのも、宿泊している町というのは、意外と見学しづらいんですよね。大抵到着は遅くて夕食の時間ギリ、となってしまいますし、翌朝は、移動時間を考慮して、早めの出立ということが多くて、宿泊しているのにその地の教会を訪ねる適当な時間がない、となってしまいます。もちろん、重要な教会のある場合は、逆に、ゆったりとした日程を組むわけですが、ここの教会は、時間が合わなければパスしてもいいかな、という印象だったんです。
でもね、早く戻って大正解でした。やっぱりなんか予感があったのかなぁ、笑。

宿泊したのは、ボズールBozoulsという町です。

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グーグルの地図ですけれど、今の町は、右側の大半で、平地にあるいたって普通の町です。私が宿泊したホテルも、そちらの方の住宅街みたいな道沿いにありました。
でも、もともとは、左の方の、道がグネグネした方が町だったはずで、平地にある今の町は、新しいのだと思います。

ホテルは普通の町の中にありますから、この日教会のある旧市街の方に行って、仰天しました。

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これもグーグルですけれど、左の方のグネグネの部分、分かりますでしょうか。小さくてわかりにくいですけれど、その真っただ中に教会の名前も見えると思います。
地図でも航空写真でも、高低差はわからない、という話を、少し前の記事に書いたと思いますけれど、ここも、高低差がポイントなんです。地図で、お店とかいろいろグーグル的なシンボルが並んでいる道、それが、平地の末端の道で、くらい色になっているのは緑なんです。その末端の道から、ぐっと渓谷になっていて、その中の中州みたいな土地に、教会があるんですよ。

あ、この地図の方がわかりやすそうです。

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あ、これはもっとドラマチックで、かつ分かりやすいですね。

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ね、渓谷がぐるっとなっていて、中州状になっている突端に教会があって、教会までの道も、町の延長になっていて。今の町は、渓谷の向こう、上の写真だと奥の方に平地で広がっているのですよ。

これはもう本当にたまげました。あまりにすごい予想できない風景だったので。教会を見に来て、町の方に惹かれる、というのは、あまりないのですが、というか、大抵の場合、教会を目指してそこだけ見て、町などほとんど歩くこともなく次に移動する、ということが多いので、町に感銘を受けることは本当に少ないんです。
それに、これだけ長く欧州に暮らしていると、普通の中世の雰囲気くらいでは、ふーん、程度の印象だったりする、もはやかわいくない旅人状態なんですよね。
それが、このボズールは、もうわくわくしちゃいました。

町側から見る教会。

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渓谷の下に、道が見えます。緑の中、美しい公園ですよね。でも、あそこまで、どうやって行くんだろう。

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この谷底の道は、ずっと続いています。緑がうっそうとしているけれど、川も隠されているのかな、とじっと見ていると、見える場所がありました!

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なんだかうっとりするような土地です。

それにしても、あのへんてこな場所にある教会までは、どうしたらいいんだろう、と思ったら、ちゃんと車で行けるんです。確か事前に教会の住所をメモしておいたので、それをナビに入れたら、ちゃんと行けました。

あの道を通ったのかな、とか、見学の後、上から確認。

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一旦、かなり低いところまで降りて、それからまた緩やかに上る、というような道になります。でも、教会の近くまで、かなりびっしりと住宅街で、それはそれでまたびっくりしました。

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この町は、この町の散策だけで半日くらい時間をとっても良かったと残念に思いました。渓谷の下の方まで歩いてみたかったです。

肝心の教会は次回。

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こんなところに、金魚のボンボン先取り!(ベシュエジュール12-アヴェイロン、その2)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その32

本日のミラノ、二週間ぶりくらいですかねぇ、本当に久しぶりの青空でした。
そして、本日から、外出規制が緩和されていますので、以前よくやっていたウオーキングコース、10キロから15キロくらいなんですけど、今日は10キロ強くらい、歩いてきました。我が家の北部に、かなり大きな公園があるので、そこまで往復と、公園内を端から端まで歩く感じです。
お天気に浮かれて、人出は多かったですが、大きな公園なので密は避けられますし、何よりどの人からも、うれしい喜びオーラが発散しているというのでしょうか。公園中にそういうポジティブなエネルギーがあふれているように感じられました。多分、自分自身がそういう気持ちということなんだろうと思いますけれど、人々の態度にしても、びくびくぎすぎすしたところがなくて、余裕さえ感じられるというのか、そういう空気でした。
以前は、もっとぎすぎすした何かがあったんですよね。マスクちゃんとしていない人たち、いやだわ、とか、他人を監視するような。
今日は、そういうことよりも、お日様の下、ゆったりお散歩できる幸せを皆が共有している感じでした。

今後も、ワクチンの効果や免疫の獲得などで、ウィルスがコントロールできるまでは、こうやって規制の強化と緩和を繰り返しつつ、共生生活が続くことと思います。お天気の良い日には、なるべく外出して、ビタミンDを獲得したいと思います、笑。

さて、ベシュエジュールBessuejoulsのサン・ピエール教会Eglise Saint-Pierre、続きです。

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内部の続きですが、下の、右手に見える祭壇を見ておきたいと思います。

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正面は、幾何学文様となっています。

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組紐とか鶴植物のモチーフ、やはりケルト系のものでしょうかね。こういうのは、無条件に好きです。
でも両脇は、全然違う様子なんで、あれ?と思います。

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上の写真に見える、祭壇の左側側面、つまり信者側からは右手になります。
大天使っぽいですが、何でしょう、この両手で持っているもの。なんかさ、こっちだと、パセリとかニンニクとかをまな板で刻む包丁的なものに見えるんですけど、でっかすぎるし、天使だしねぇ。何を刻むのかってことですよね。
そして、反対側。

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こっちはドラゴン退治っぽいし、ミカエルかなと思ったりするんで、反対側も大天使なのかと。でも図像はさっぱりなんで、めちゃくちゃ言っててもご容赦くださいね。

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先客は、私と入れ違いな感じで出て行ってしまったので、ずっと一人で、実に実に去りがたく、私にしたら、かなり長い時間を過ごしました。

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狭い空間にも関わらず、どこを切り取っても大好物な様子で、いつまでたっても目移りしながらうろうろおろおろしていたと思います。次の人でも来れば、それが踏ん切りにもなってんでしょうけれど、誰一人来ないしねぇ。

というわけで、外へ。
現場には、何枚も説明盤があり、大抵、その場では読まないで、写真撮影しとくので、今、目を通していますが、なんとなんと、冒頭に、Bessuejoulsという名前が、ケルト起源だとありました!
ということは、ケルトの人々が定住を始めたのが起源で、そのころは小さな礼拝堂かなんかがあって、それが教会のもとになっているようなので、ケルトの浮彫装飾みたいのが結構散らばっているとか、そういうことがあるのかもしれません。

また、階上の礼拝堂は、ミカエルにささげられたもの、とありました。そして、祭壇の説明で、右にいるのは、おそらく大天使ガブリエルで、巻物を持っている様子、とありました。字は、消えてしまったというのですが、まさかの巻物です!広げている様子ということなのか。こりゃ、分からん、笑。
柱頭の説明もありましたが、見たまんま一文書かれているだけで、おいおい、でした。

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説明でも推奨されているたくさんの軒持ち送りがあるようなので、そこもチェックしましょう。

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ここでは、軒持ち送りも味わいがあります。
久しぶりにかわいいフクロウ発見。目が真ん丸で、これはどう見てもフクロウだ!耳もある感じで、正統派、でもかわいいってやつ。

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これはなんだろうね?特に左の人さぁ、なんか胴体端折ってうろこになっちゃってるんだけど、楳図かずおのマンガじゃあるまいし(蛇女とかそういうやつ、笑)、やっぱりモチーフとしては人魚だよね?顔の感じは、かなりまんまスターバックス的だし…。それにしても、人魚の胸部分を端折るって、ありなんかい?

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身体つきというか、姿勢が愛らしいのに、顔がもうゾンビ系で、困った右の子。左の人は、一瞬開いているのがにっこりしている目に見えるかもだけど、全然違うんです。

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ほら、目は完全に怒っていてにらみつけ状態で、口も閉められないほど、わなわなしてるよね。石が赤いし、天狗とかそういう人にも見えます。姿勢が穏やかなのに、何をそんなにわなわなしてるのかなぁ。

これも、アップにして仰天した。

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遠目には、写真でも、力入れて飛び立つヒーロー的な姿勢に見えたんだけど、なんと、おっぱいには、得体のしれない動物が吸い付いてるし、それも、肩なんか組んじゃって、どう見ても変だし、で、肩には、なんか他の変な動物がまとわりついてるみたいです。うひゃあ、これは面白いわ。
ちなみに、このおっぱい吸い付き、私は国芳の金魚のボンボンを思い出しました。現場ではわかってなかったんで、再訪して、望遠鏡でじっくり見たいものです。

これもすごいよね、顔的には、古いけど、ロナウジージョかな、ブラジルサッカーのね。

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しかし、この人ひづめなの。なんだろね。ハイブリッド、激しすぎです。

面白いですよね。やはり、このロット川沿いの一連の教会は、面白すぎ。再訪したい場所目白押しです。
そういう意味では、この一日は、実に密度濃かったですし、最後に、宿泊している町でも、頑張らなくてはいけません。ふぅ。

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  1. 2020/12/14(月) 02:01:55|
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ケルトもビザンチンも、やっぱり古いものが好きです(ベシュエジュール12-アヴェイロン、その1)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その32

このあたり、どこに行っても巡礼の人がとても多かったのですが、これだけ教会が集積しているので、納得はできます。そして、次の目的地は、巡礼の拠点のような村でした。

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ベシュエジュールBessuejoulsのサン・ピエール教会Eglise Saint-Pierreです。
村の入り口で、トイレなども完備した駐車場が出迎えてくれて、何はなくとも停車しなければ、というような状況になっていました。
教会一帯は、公園状態で、緑の中に、教会の塔が見えますから、探す必要もなく、間違えることもありません。

巡礼。

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サンチャゴ巡礼の道は、フランスやスペインには幾筋もあります。一度どこかを歩いてみたいと思ったときに、フランス在住の友人に、一部ならフランスの道を試してみるといいと勧められたことがあります。というのも、フランスは、美しい町村を通過する場所がいくつもあり、ファシリティーが整っていることと天候で、スペインよりはずいぶんと楽しく歩けること必須だということでした。フランスを回り、それは実感しました。スペインは、やはり天候が過酷だし、道も、過酷な場所が多いように思います。
しかし、最近は、歩くのはもういいか、と思うようになってしまいましたから、巡礼が実現することはなさそうです。

美しい緑の散歩道を進むと、自動的に教会にたどり着きます。

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目的はこの鐘楼ですが、何とも武骨で巨大で、びっくりしました。
そして、中に入って、さらにびっくりです。

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あれ?これだけ?おかしいな、と。
ここね、なんかすごいものがあるはずなのに、全然見当たらない。でも、説明版はやたら建てられていて、狐につままれた気分でしたが、隅っこの方に、階段があるんですよ。どういう作りになっていたか、具体的に思い出せないんですけど、ほんとわかりにくい後ろの方の隅っこなんです。
で、その階段がまた、激狭!

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腱鞘炎サポーターをつけていますが、俺の腕、笑。思わずサイズを確認したくなるほど、狭いんです。私のひじの先くらいの幅しかない感じ。太ってる人は、挟まっちゃうと思う。アメリカ人あたりで、普通に肥満している100キロ程度の人でも、危ないかも…。

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まるで先史時代の墳墓とか、ピラミッド中央の石室に向かう道とか、そういう感じですよね。構造的に、このサイズ以上にはできなかったのかと思います。
太ってて挟まっちゃう人には残念ですが、ここを切り抜けて階上に行くと、そこは、ロマネスク病の人にとっては、ほぼ天国ですね。文字通り、天井、いや、天上の世界。

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先客が見えたので、叫べなかったですが、一人だったら叫んでいたと思います。彼らが降りてしまった後は、まさに独り占めで、おかしくなりそうなくらいぐるぐるしました。ちなみに、上の写真の右端が、下からの階段口となります。

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古いモチーフの浮彫から、フィギュアものの柱頭が、非常にどっしりとした様子で、世間から隔絶されて静かにたたずんでいる、そういうイメージです。静謐、という言葉がこれほどしっくりする場所もないっていうか。

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柱頭、でかくて背が低いので、すごい迫力あります。

こちらの組紐系柱頭などは、一見ビザンチンまで?と思ったのですが、副柱頭の組紐の様子や、上にアップした写真からは、ケルティックなんでしょうか。おそらく11世紀とか、かなり古いし、フランスという場所を考えれば、そうなのかな。

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下の三枚は、7枚目にアップしている内部全体の写真で、向かいに見えるアーチ壁下の柱頭だったと思います。

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皆、線が入っていたり穴が開けられていたりしますよね。
おそらくですが、この柱の間に、壁をつけられたりなんか、したことがあったのかと思いますが、どうなんでしょうか。

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こんな様子です。
アストゥリアスはオヴィエド郊外にある古い教会にも、こんな風になっているところがありましたけれど、まさか、オリジナルは、この柱が外に面していた、なんてことはないですよね?

それにしても、どの彫り物もすごい。特に、この二股人魚は、愛らしさ全開ですね~。

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こうやって髪の毛を絞っているかのような様子の人魚って結構いますけれど、これは図像的に何を意味するのかなぁ。
ここのこの子は、髪の毛の様子が名が靴下ピッピみたいで、おちゃめしているとしか見えませんし、太い尾っぽが、結構ツボです、わたしには。ぷくぷくした人魚、好きなんです。誘惑的な意味では、何だろう、豊満と子供的なぷくぷく感との紙一重ということになるのかな。

ちょっと写真が増えすぎるので、一旦切ります。続きます。

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  1. 2020/12/13(日) 02:35:30|
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段差といえばタモリさんですが…(エスパリオン12-アヴェイロン、その3)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その31

エスパリオンEspalionのサンティラリアン・ド・ペルス教会Eglise Saint'Hilarian de Perse、続きです。

midipirenee 367

外側をうろうろしてましたけど、やっと中をご案内。
中に入った時も、ウォーって思いましたけど、正直、それを伝えられるような写真は撮れていませんでした。

言い訳じゃないんですけど、修行旅の時って、どうしても資料的な気持ちで、あれもこれも、と数を撮影する傾向が強くて、そこを表現するような一枚を撮る余裕も気合もないっていうところがあります。日帰り旅の時の方が、そういう意味では、気合の一枚を探そうとする気持ちがあって、まぁそれでも、ほとんど失敗しますけれども、笑。

撮影という意味では、フィルムカメラの時代の方が、無駄に撮れなかったんで、良い一枚が撮れる確率が、格段に高かったと思います。今やデジタルしか知らない人口の方が多そうですから、そういう気合みたいなもの、分かってもらえなさそうですが…。

そういえば、最初に買ったデジカメは単三電池を四本を入れなければならないタイプでした。それでも、フィルムみたいな限界がないというだけで、本当にうれしかったですよねぇ。いやはや、電池四本って…。

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後陣の方です。外はかくかくしていますが、中はちゃんと円形カーブです。
この開口部とかそういう構造も、コンクのマネとあったように思います。

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正確にはわからないのですが、上の図で、一番左の方は、後付で付け足されたとか、そういうことなのじゃないかと思います。いずれにしても、この教会のつくりは、これまたコンクもそうらしいんですけれど、建物全体の半分くらいが、聖職者用のスペースで、比率がちょっと他には無いようなものだとありました。上の図で行くと、多分後陣と翼廊部分が全部聖職者用ということだったんだと思います。

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手前にあるのが信者用の立派な入り口で、奥の方にある小さなのが、聖職者用の入り口みたいでした。でも、図にはないので、後付の扉なのかも。
その扉から入った天井は、こんなきらびやかな。

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この場合、私の好物は、素朴な柱頭の方ですけどね、笑。
ほら、鳩サブレレベルで素朴な…。かわいいです。上にあるチェッカー帯も好物ですし。

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技術はいまいちな人たちだったんだと思いますが、努力は感じられます。

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いっそシンプルな植物モチーフで統一してもよかったんじゃないか、と感じたりもしますけれど、何かこういうドラマみたいな柱頭を置かねば、置きたい、という流れがあったんでしょうかね。

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でも、どっちかというと、シンプルな柱頭の方が、インパクトあるし、雰囲気にもあってると思っちゃいます。

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ってか、謎めいていて、圧倒的にいいよね。
まぁ、千年後の人の好みを考えて彫ってたわけでもなかろうし、千年後に、コンクのマネっ子だ!なんていわれちゃうとは思わなかっただろうし。残ってしまう文化の怖さっていうか、黒歴史的な、笑。

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後陣の方から、信者スペースを見た図です。
今一瞬パニック。階段が見えますが、あれはメインの扉口なんですよね。この激しい段差って、どうなっていたんだっけ?

聖職者用の扉口の方は、同じ高さで、階段などなかったと思います。つまり、外から見ても、そうはわかりませんが、ここ、後陣側が、相当低くなっているということなんですね?

4枚目の写真を見ると、そうかもね、と思わされます。
それにしてもかなりの段差。そこまでして、後陣を崖ぎりぎりに持ってきたかったのかな。
今は墓地スペースになっていて、広い平地なので、当時の雰囲気とは違っていて、全体もっとアップダウンしていて、この場所以外はあり得ないくらい、平らなところが少なかった可能性もあります。特に、この部分は、ちょっと後付みたいだから、最初は、想定していないことだったのかな。

こういったことは、現地では、まったく気が付いていませんでした。写真を見ながら振り返る、特にこうやって書きながら振り返る作業で、気付きがたくさんあるのです。
私の場合は、記憶保持のために、くだらないことばかり書いていますが、実はこういう効果があるのです。
多くを訪ねて、写真も多くお持ちの方には、ぜひ、形にしながら振り返る、特に書く作業はお勧めだと思います。絶対に、色々気付くことがあるし、再訪したくなりますよ。大体気付くことっていうのは、なぜここだけ、ちゃんと撮影してないんだよ~!というところだったりしますので。ふふ、悔しがる仲間を増やそうとしています。

とは言いながら、実際に再訪しても、きっとまた同じところに感動して、同じ見方をして、また忘れた!となったりするのが落ちなんですけどね、私の場合。

脱線ばかりでしたが、ここは、本当に再訪したい教会の筆頭です。

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