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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ポワトー/シャランテ、36

ショウヴィニーChauvigny、サン・ピエール参事会教会Collegiate Saint-Pierreその2

村の小さな広場から、端っこの方に移動して、いよいよ教会です。後陣側から回り込むようなロケーションになっています。




おお、美しいし、装飾的な浮き彫りなどが多数ありそうですが、もう5時を回っていると言う時間が時間なだけに、とにかく中に入ることを優先して、ファサードに回ります。
細い道を通り抜けて、ファサード前に出ました。




教会は決して小さくはないのですが、周囲はせせこましい土地です。猫額の広場のぎりぎり端っこまで下がってやっと、ファサード全体を撮影することができる感じです。
とても地味。一部彫刻装飾が当時のものでしょうが、建物全体は、かなり後代の手が入っているようで、残念ながらロマネスク的な魅力に欠けます。

開いています。やれやれ、よかった、と胸をなでおろしながら入場。なんだこれ?!




真っ白で、壁面から天井から、全部、ペンキ塗り状態~!柱頭まで、ペンキ塗り装飾じゃないか~!
思わず呆然としてしまいました。
でも、呆然としながらふらふらと奥に分け入っていくと、例の、変なものたちが浮かび上がってきました。




これこれ、これは見たかった~。いつも写真で見ては、なんてへんてこで面白いフィギュアなんだろう、と感心していましたが、実物はやっぱり相当変です。ペンキ塗り状態なのも、現実に目にすると、なんとも違和感がありながら、でも、これが彩色のない石のままだったら、おそらくこれほどのインパクトはなかったでしょうしね。




怪物たちが間抜けな顔なんで、ユーモラスですが、実は人をついばんだり、頭からバリバリだったり、かなり恐ろしいシーンの連続です。




聖書の場面もあるのですけれど、圧倒的に多いのが、柱頭の狭いスペースに、ぎっしりとうまい具合に絡まりあって彫られた様々な動物や怪物フィギュア。見ているうちに、トリップしてしまうって言うのか、とにかく不思議なんです。

その上、こんなに観光地状態なのに、ほとんど独り占めで、たまに人が来てもすぐ出て行ってしまうし、外部から邪魔されることなく、静寂の中で思う存分、トリップできる環境だったのも幸いしました。今思っても、なんだか本当に不思議な時間をすごしたような気がします。

続きます。

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  1. 2013/05/30(木) 05:09:10|
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