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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ラツィオ田舎ご飯

ラツィオ北部のロマネスク その11(番外)

旅の楽しみの多くは、ご飯にあります。
少なくとも、わたしの場合、ですけれど。というのも、ミラノの日常では、仕事関係以外、またランチ以外は、たまに友人とアペリティフするくらいで、外食というものをめったにしません。なぜかといえば、高い。高いくせに、たいしたおいしくない。だから、ご飯といえば、我が家で自分の作ったご飯、または、友人宅で友人のお振る舞い、ということになってしまいます。昔は、ミラノでもそれなりにアクセスしやすいお値段のお店もあったし、それなりに外食というのはしたのですけどもねぇ。

ミラノをちょっとでも出ると、いきなりお値段の相場が下がり、お味とのバランスがよくなります。特に田舎の方に行った日には…。
というわけで、今回は、一人旅修行旅ではありますが、一応ご飯は期待して、ちゃんと事前にレストランもチェックはしておいたんです。

最初にご飯タイムに当たったのが、タルクイニアです。それは想定内だったので、ご飯場所を調べてありました。ただ、調べてあったとしても、レストランにたどり着けるかどうかは不明なわけですが、今回に限っては、探すまでもなく、タルクイニア最大の観光スポットであるエトルリア博物館のすぐそばでしたので、苦労なく、期待のレストランに、それも絶好の時間にアクセスできました。

Ristorante Arcadia
Via A.Pertini 4/B Tarquinia




全然普通のお店で、特に混雑しているというわけでもない、いたって普通の町の食堂です。タルクイニアの町は内陸なんですが、海が結構近いせいか、お魚メニューが充実。ボンゴレのトロフィエをいただきました。トロフィエって、ジェノバあたりでよくある手打ちパスタです。
フレッシュのトマトソースで、めちゃうま。
ビジネスマン風常連オヤジ二人が、白ワインをぐびぐびとしながら海の幸をやっているのを目の前にして、一杯、とも思いましたが、一応修行旅のランチはお酒断ちと決めているので我慢して水だけなのが残念なくらい、海の幸てんこ盛り。主菜は無理でもせめてデザートくらいと思っていたのに、もういいや、と、パスタ一皿だけでカフェとしました。
それでも18ユーロ弱ですから、イタリアのランチは、やっぱり若干高い。

実は、ランチをちゃんと食べたのは、この初日だけとなりました。結局修行になってしまうんです。どういうことかというと、時間がない。それに加えて、この旅では、レストランのあるアグリツーリズムに泊まったこともあり、夕食が重いので、少しでもランチの時間が遅れるなら、食べない方が夕食のため、という状況があって、ついつい昼間は水やカプチーノでしのぐ、ということになってしまいました。

そのアグリツーリズムがこちら。
Antica Sosta
SS Cassina Nord 33 (Km88.600) Viterbo




ヴィテルボの北部、カッシア街道というローマ起源の古い道を北上して15分くらい、まさに街道沿いにあるので、アグリツーリズムといってもなんだかなぁ、というロケーションではあるのですが、でも、建物は道からちょっと奥まっているし、後ろ側は緑だし、街道を通過する大量の車の走行音とも無縁で、実になかなかよいお宿でした。なんせ、安いし。




ランチと夕食オープンしてるレストランつきのアグリツーリズムですが、お客さんにはお食事つきを強要せず、併設のレストランでお食事をする人は、若干の割引を受けられますよ、というスタイル。これも気に入りました。お仕着せのフル・メニューで、安かろう悪かろうみたいな大量生産ご飯を供されるのも嫌ですからね。
で、このアグリが何をやっているかというのは、レストランのメニューを見て初めて知りましたが、畜産でした。
というわけで、お肉。ひたすらお肉。




最初の日は、タリアータ。どっさりで、半リットルの赤ワインを飲みながら、かろうじて完食。翌日は、やはり試さなければ、と思いグリル肉。最低限の量ってどのくらいか聞いたら、300グラム。それは多いのではないかと思いながらも、「昨晩のタリアータも、300グラムはあったんですよ」といわれたので、ただの塩グリルをお願い。




ちょいと端っこをいただいたあとで慌てて撮影したので、ダサい写真になってしまいました。すごいボリュームでしたが、焼き加減も絶妙でおいしくて、すっごい肉好きというわけでもないわたしですが、ゆるゆると完食してしまいました。
それにしても、さすがに食べすぎでしょう、と反省して、最後の夜はパスタにしてみたら、これがまた手打ちパスタで、すごいボリュームながらおいしくて完食。大量の炭水化物と大量の動物性たんぱく質、栄養素的にはどっちがよかったのかよくわかりません。
そういえば、ピッツァも石窯で焼いているようで、人気メニューみたいでした。宿泊客以外の多くの人はピッツァをいただいていました。

そんなわけで、ちょっと動物タンパクに偏った旅食となってしまいました。

しかし、このレストランの本領は、カメリエーレ(ウェイター)。
特に若い男子二名が、異常に素晴らしいサービスで、かゆいところに手が届く、というのはこういうサービスではないか、というような有様なんです。その上、一人はイケメン(もう一人は、テクニシャンながらイケメンではない某サッカー選手に激似)。そのイケメンの方の坊やが、最後の夜に、「明日は帰られてしまうのですねぇ、寂しいですねぇ」と捨てられた子犬のような瞳でウルウルと挨拶してくれた日には、自分がいかにオバサンか、という事実を実感しましたです。いやはや。

というわけで、お食事的にも、”一部”充実の旅でございました。

ロマネスクは、以下でどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2013/06/16(日) 06:48:50|
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  4. | コメント:2
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コメント

No title

いいわねえ・・・しみじみ。

えっ!おいしいお肉?

えっ!イケメンのうるうる?

どっちもですよ。
  1. 2013/06/16(日) 08:01:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ガヴィさん
こんにちわ~!お肉もいいけど、このイケメンウルウルおにいちゃんは、ガツン、でしたよ~。ウルウル好きには強力にお勧めです~!何言ってんだか~、って感じですけど、ほんと、あんなに愛らしいカメリエーレは、ミラノには絶対いない!
  1. 2013/06/16(日) 22:50:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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