ポワトー/シャランテ、46
ラングドック・ルシヨンの興奮も冷めない状態ですが、まずは、去年の分をしっかりと反芻しとかないと、というわけで、改めてポワトーに戻ります。知らない土地を訪ね、数々の教会を目にすると、ちょっと違う視点ができたりして、実際に訪ねたときの感覚と若干変わったり、というのがあるので、訪問直後とは違う何かが入り込んでしまうかもしれませんけれど、ま、それはそれですね。
さて、ポワティエの旧市街、いよいよ教会訪問開始です。
このEglise de Saint Porchaireですが、サン・ポルシェールでいいんでしょうかね。フランス語の読み方の法則が、いまだにわからないでいます。
旧市街にアクセスして最初に出会ったのが、この教会。ちょっとした商店街の中ほどに、ドカーンと縮尺無視状態のでかさの鐘楼が、自己主張しています。
でかい上に、修復から間もないのか、かなりの白さで、それも目立つ原因となっていました。
教会本堂は新しく、特に見るべきものはないようですが、この鐘楼部分は11世紀と古い時代のものです。
とても不思議な構造で、塔の下部が入り口となっています。その、入り口部分内部、上が左側で、こちらが右側の壁の様子。
やっぱり不思議。本堂の前にナルテックスのようになっている構造はよくあるし、現存本堂以前の建物の一部が残っているような構造もありますが、それが塔構造というのは、初めて見る気がします。
扉口は、柱頭装飾が楽しいですよ。
左側。
怪物や変な形の動物満載ですが、右側には、アーモンドの中のキリストがいます。
トラディショナルな図像ですが、とってもすっきり。アーモンドを支えているのも、天使ではなくて動物みたいです。
扉口の上部には軒送りがあり、面白い形の彫り物が並んでいます。
でんぐり返りにも見えたのですが、どうも、怪物がまたの間に人を抱え込んでいるようにも見えます。一瞬お茶目な感じだけど、よく見ると怪しくて怖い。
塔の各側面には、美しい窓が並んでいます。
一番下には、細い開口部だけ、次は開口部のない二連アーチだけ、そして上部に二連窓、と、ロンバルディア風とは異なりますが、面白いリズムとなっていますね。とにかく白さがまぶしい。もともとの石が、こういう白い石なんですね。フランス人好みっぽい。
各段の軒送りには、それぞれ面白いフィギュアが、きれいに残っています。一部は、新しい時代に付け足されたものと思われました。
そもそも、ノートル・ダムを目指しているに過ぎない感があったのですが、のっけからこれでびっくり。ポワティエの町には、比較的余裕のある時間配分にしといてよかったです。
続きます。
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- 2013/07/22(月) 05:04:45|
- ポワトー・シャランテ・ロマネスク
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