ポワトー/シャランテ、52
ポワティエの町は、どうやら中世当時から本気で栄えていたようで、結構広い地域に、満遍なく立派な教会が点在しています。一日かけても、全部回るのは大変なお仕事。といいながら、もらさずチェックしていますので、ロマネスク的な重要度に関係なく、訪ねないわけには行きません。 そういうわけで、ほとんどゴシックらしいと思いながらも、次に来たのが、サン・ピエール・カテドラルCathedrale de Saint-Pierre。
おお、どうみてもこれはロマネスクじゃない。でも、緑が多いお屋敷街みたいなロケーションで、写真的にはヨーロピアンかも。しかし、これでは…。
こりゃ完璧なゴシック。みるところはなさそうですが、ここまで来たら素通りはできませんので、入場。
だめですね。ここで最も重要なのは、13世紀作の、内陣に置かれた木製の椅子と、立派なステンドグラス。確かに細かい彫り物が施された木製の椅子は素晴らしいものですし、ステンドグラスも美しいのです。でも、わたしの求めるものではないし。
一部の柱頭は12世紀のアーカンサスモチーフのようなのですが、教会全体の中では、ロマネスクというよりはもうゴシックに取り込まれて安定しているような有様で、わざわざ詳細を観察する気力もなく、早々にお暇。 そしたら、多分側面の小さい扉だったと思うのですが、かすかにいらっしゃいました。
少々傷みがあるんですが、これは明らかにわたしの好む時代。 聖母子とか、エリザベツ後訪問とか、マギとか、どうやら聖書エピソードがテーマの柱頭のようです。特に左側は、二段にわたってぎっしりと彫られており、保存状態がよければ、結構面白いものだと思うのですけれど。
ここでは、見学時間10分で終わりました。最速。一度は訪ねないとわからないからね。でもちょっと寂しい。ゴシックだけ残っているのは、ある意味バロックになっているよりもっと寂しい感じ。 かわいらしい猫ちんが、「ま、そういうこともあるにゃん」とつぶやいたような。
そうね…。
スポンサーサイト
2013/07/29(月) 05:31:56 |
ポワトー・シャランテ・ロマネスク
| トラックバック:0
| コメント:0