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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ちまちまモザイクとコロッセオ

イタリア王道観光旅行2
今回のローマの旅で実感しましたけれど、観光客の数が本当に増えましたね~。わたしが、王道旅を最もよくしていたのは、今を去ること20年前前後のことなので、二昔前に比べると、ということで、当たり前かと思われるかもしれませんが、20年前でも、イタリアは既に立派な観光国だったのです。それでも、今に比べれば、どんな観光地であっても、どんなモニュメントであっても、行列はささやかなものでした。それが今では、夏真っ盛りで、本来のローマ人はほとんどいないはずなのに、町にはとにかく人があふれているんだから、本当に呆然としてしまいます。

といいながら、実は今回の旅の口開けは、おなじみの中世。
というのも、テルミニ駅近くに取ったホテルに到着したのが、そろそろお昼も近い時間だったので、まずは適当にご飯を食べようということになり、どうせなら観光スポットのある方に行きながらレストランを探しましょう、と歩き出したのが理由。
観光スポットとして想定したのはサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂だったのですが、もしかして午前中ぎりぎりで開いているかも、とちょっと小走りに行ってみたのがここ。




はい、おなじみのサンタ・プラッセーデです。
2009年の暮れの修行旅で、初めて出会った黄金のモザイク。やっぱり美しいです。この礼拝堂にも人がいて、入ったときにはその人たちが灯してくれた明かりがついていましたので、輝く天井から光の祝福を受けた気分。




ローマ帝国の遺構観光を想定していた姉は、唐突に出会ったちまちまモザイク、らしからぬ教会のたたずまいに、え?という戸惑いがあったと思いますが、何はともあれ、ローマのモザイクはすごい、という刷り込み(?)完了。このあとも、通り道にかこつけて、4年前の修行の後を辿ってしまいました。
当時と違って、撮影に追い立てられない分、また、今回はしっかりとオペラグラス持参したのもあり、どこでも撮影そっちのけで、じっくりと見ることができて、とてもよい機会でした。おっと、既に添乗員返上、姉そっちのけです。




それにしても、ここのモザイクは素晴らしいです。細部を見ているとますます楽しくなってきて、目を離せなくなります。色もびっくりするくらい美しく輝かしい。
入ったのが、お昼前ぎりぎりの時間だったので、ほんの10分ほどで追い出されてしまいましたが、見ることができてラッキーでした。ローマは帝国だけじゃないことの片鱗。王道旅に、ひとつ何かがプラスって言うか。ちょっとこじつけって言うか…。

その後は、きちんと、サンタ・マリア・マッジョーレを訪問しました。でも、ここも実はとても古い教会ですから、うるさいほどに中世美術の解説をするわたし。鬱陶しい妹だなぁ。

ここはさすがに写真は撮らなかったのですが、かなり高いところにある側壁のモザイクをオペラグラスで、しっかりと見てきました。前回はオペラグラスを忘れた上に、冬でしたから外光に乏しく、見切れなかったのですが、様々なエピソードがとても細かいモザイクで表されていて、オペラグラス、大活躍です。
サンタ・プラッセーデは数えるほどの観光客で、かなり静かでしたが、こちらはさすがに有名スポットで、すごい数の観光客。ざわついていて、神聖な場所ということを、本来クリスチャンが大部分であるはずの皆さん、忘れておりますね。こういう点では、シーズンオフの訪問がベターではあります。

その後に向かったのは、というか、まったく無計画、行き当たりばったりだったのですが、道筋的に近かったので、ミケランジェロを見ようと、サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ。
この階段には呆然。




ローマの旧市街を歩いていると、嫌でも七つの丘を足で感じますね。登っては降り、の繰り返しになります。だからこそ、道の先に予期しない風景が現れたりする面白さがあり、ミラノでは決して出会えない空気で、それが新鮮なのですが、35度ほどの日中の散歩は、拷問に近いものもあります。

その上、たどり着いた教会は昼休みでクローズ。




12時半に閉まって、再び開くのは15時。
田舎の教会に比べたら、お昼休みは短いかもしれないけれど、これだけ観光客がいるローマとしては、昼休み止めてほしいものです…。

まだ13時半くらいだったし、とても待つことはできない、と先を急ぎます。こんな雰囲気のある階段を下って。




一般的にローマは湿度が低いのですが、今回の旅の期間は、いつにも増してからっとしていたので、日陰に入るとスーッとして、汗が引きます。実際そうでもなければ、一日中歩き続けることはできなかったと思います。
そして向かうのは。




コロッセオ。
巨大だ~!

ベネチア広場の方からアクセスすることがほとんどですが、今回は、ちょうどその反対側からで、狭い道の突き当たりにコロッセオの一部が見えるような不思議な眺めにも出会って、面白かったです。
そういう中で日々暮らしているローマの人のカルチャーって、やっぱりミラノの人と同じではありえない、とか考えました。

続きます。

いつものロマネスクは、以下でどうぞ。
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  1. 2013/08/20(火) 05:12:50|
  2. 旅歩き
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

観光客増えているんですね!

イタリアもフランスも最初に行ったのは30年以上前です。

コロッセオもがらんとしていたし

ミラノの最後の晩餐もだ~~れもいない

パリのノートルダムも毎日夕方に寄っていたれど
だ~れもいなかった

数年前行ったときは、押せ押せでした(汗)

モザイクすてきですね。
  1. 2013/08/22(木) 11:44:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ガヴィさん
やっぱりそうですよね。昔はあっちこっち、特に混んでない場所がたっくさんありましたよね。今はもうびっくりするくらい混んでいるので、予約とかも必要だし、面倒なことになっていますねぇ。
そうそう、パリのノートルダムはすごい行列になっていますよね。
少なくともイタリアに関しては、すっごく貧乏旅行ばっかりだけど、昔いろんなところにいっといてよかったな、と思うことが多いです。
  1. 2013/08/22(木) 19:15:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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