ラツィオ北部のロマネスク その21
トゥスカニア3
サンタ・マリア・マッジョーレ教会Chiesa di Santa Maria Maggiore続きです。
内部の見学を終えて、外に出た頃には、またもや雨が降り出し、最悪なコンディションとなりつつありましたが、めげているわけには行かず、ファサード他、外観見学に入ります。なんといっても、ぱっと見だけでも、いかにも面白そうなので、興奮しまくり。
ファサードには、三つの扉がありますが、どれも、独特の装飾を施されているのが見所。正面扉のリュネッタ部分は、聖母子。
若干時代が下る感がありますが、なんか、取り留めのないリュネッタ。でも全体の装飾は、かなり細かくて、「恐ろしくリキ入ってる」って感じなんですよねぇ。サン・ピエトロとかサン・パオロとか、おそらく今以上に誰でもが認識できたはずの聖人の彫り物なんかが施されて、スピリチュアルには、かなりハデハデの正面扉装飾になっています。
左側扉のリュネッタ。
そして、右側扉のリュネッタ。
なんか、素朴って言えばそうなんですけれど、どちらについても、妙な力強さがあって、見ていて「どうしましょ」って思わされるって言うか、押し付けがましい何か力があるのが、不思議でした。やっぱ、スピリチュアルな何かある?
アーキボルトが、ちょっと時代下る感じの完璧さを見せているせいなのかな。
ざっと見ただけでも、確かに、相当長い時代かけて作られて、今この姿になっていうなっていうのがあるからかなぁ。
後陣。
地味ですけれど、半円部分には、大好きな付け柱、そしてロンバルディア風の盲アーチもあって、アーチの垂れ下がり部分には、しっかり細かく彫り物装飾有りです。
こういう、さりげないところに、結構ガツンとやられちゃうんですよね。
本堂前に建っている鐘楼。
この、鐘楼の建ち位置なんかも、ライバルだったサン・ピエトロとの関係から、いろいろ意味があったりするみたいで、ちょっと面白いんです。そのあたり、今のところは旅の際に入手した資料なんかを、さらりと読んでいる知識に過ぎないんですが、サイトにまとめる際には、しっかりとチェックしたいと思います。
いずれにしても、ディテールが面白い教会。もちろん、起源が古くて、その時代のものがそれなりに形として、または思いとして、残っているからこそ。次に訪ねるサン・ピエトロもまたそういう場所。
ここは、土地に、歴史と文化と思いが残っている場所なんだと実感します。エトルリア時代から神聖な場所ってことは、やっぱり何かすごく神聖な場所なんだと思うし。
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- 2013/09/23(月) 06:01:03|
- ラツィオ・ロマネスク
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