ルシヨン・ロマネスクその26
セラボンヌPrieure de Serraboneのサント・マリー教会Eglise de Sainte Marie続きです。
本堂で11世紀のすごいものを見てしまった後、回廊に戻ってうろうろしていたら、係員みたいな女性が声をかけてきました。もちろん、オール・フランス語。おろおろしている感じは分かったのですが、英語もスペインも語も、とにかくフランス語以外は一切出てこない。こっちとしても、まったく分からず、困ったなぁ、と思っていたら、仕方なさそうにどっかに行ってしまいました。
回廊からは、下にある庭に降りられるようになっていました。下の方に見えるラベンダーの植わっている部分。
ちょうどラベンダー最盛期で、狭いスペースでしたが、見事な咲きっぷりでした。
それにしても、手前のこれ、花的にはラベンダーだったのですが、白って。白いラベンダーってあるんですかね。またはラベンダーに似た、まったく別の花なのかな。
この場所は、回廊の中庭、というような位置づけになるのでしょうか。おそらくオリジナルもこういうスタイルであったのはないか、と思われます。回廊部分から、ちゃんと古そうな階段があるしね。
ここは丘の天辺ですが、今、教会が建っている場所のファサード側には、結構スペースがあります。でも、当時は、平らな場所は、この教会が無理やり建てられた場所だけだったのかもしれません。だって、スペースがゆったりあれば、やはりちゃんと四角い回廊を作っていたのでしょうから。もっともっと山深くて、見通しも聞かない場所だったのだとしたら、今とはずいぶんと趣が違います。
等々、つらつらと考えながら、回廊部分に戻ると、あれ?回廊の端っこにある階段の上の扉が、大きく開けられています。
この写真では見えにくいですが、左はしにある階段を登った突き当たりに、扉があるんです。入ったときに、階段は閉ざされていなかったので、もちろん試したのですが、扉は閉まっていたんです。それが大きく開いている。当然、大急ぎでアクセス!
今のレセプションの上部が、テラスのような空間になっています。そこで、ガイド・ツアーが始まっていたんです。
さっきフランス語で話しかけてきた人が、ガイドをしていて、わたしが登ってきたら、一瞬気まずそうな顔をされました。なるほどね。わかっていても毎度驚く、フランス人のコミュニケーション能力の低さ…。って言うか、ひどい…。たまたま気付いたからよかったものの、完全無視とはね~。
いくら英語ができなくたって、ガイド・ツアーがあるなんて、どうやっても伝えられるだろう?というか、そのくらいの英語を覚えようという気がないって、どういうカルチャーなんだろう?
ここは、もともとテラスのような場所ではなかったと思いますが、いや、階段は古そうだから、スペースとしては使用されていたのか?
いずれにしても、建物構造を身近でみられるのが面白く、必見の場所だと思うんですよ、ある意味。
だって、木があるんですよ。木のアーチ。
フランス語の説明がまったく分からなかったのは残念だったです。そして、完全無視されるのも、寂しく悔しかった…。確かにここはフランスだから、フランス語メインであることに文句はありませんけれど、ホンの少しくらい外人対応してくれてもよいのじゃないか。参加している人だって、ちょっとはかわいそうと思わないか?
そのあたりが、フランス人と、イタリア人や日本人とのカルチャーの違いですねぇ。やだやだ。だからフランス語は必至なのに、全然上達しないわたしも、そりゃなんですが。
みなの空気を困惑させながら、大いに写真を撮り、勝手にうろうろして、さっさと離脱。道が混まないうちに退却。もちろん、外側にあるものもしっかりと撮影。
建物北側側面に扉がありますが、ここの装飾がなかなか。
アーキボルトを支える柱頭は、やはりちょっと赤みがかった石で、左に、やけに「そこらにいそうなおっさん」状の人が祝福していて、右にはライオンが大きな口を開けています。
おっさんのおっさんぶりが、なんとも。でも祝福のポーズって、これキリスト?いや、まさかね?
というわけで、長くなりましたが、期待のセラボンヌ、終了。
帰りも、対向車もなく、道がおおよそ分かっているだけに、かなりリラックスして走れました。早朝訪問作戦、大成功です。
フランス人には改めて疲れたものの、時間的にもかなりいい感じで、午前中にもうひとつ訪問できそうなので、この後、飛ばしました。そして思いっきり迷いました。
乞うご期待、かな?
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- 2014/06/29(日) 06:52:24|
- ラングドック・ルシヨン
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