アストゥリアス・ロマネスク9(番外)
ここらでちょいと、修行一休み。もしかしたら、今後ご旅行される方への情報として、お食事など、オヴィエドの観光要素を振り返ってみたいです。
今回宿泊したのは、オヴィエドの西のはずれにあるホテル。真ん中の赤茶色の建物です。
Nap Hotel Oviedo
Calle Jose Ramon Zaragoza 6, Oviedo
住宅地と市街地の狭間というような立地で、周囲には商店やレストランが並び、旧市街に頻繁に行く必要がない旅ならば、それなりに便利と思いました。ただし、駐車場はホテルからちょっと離れた場所にありました。と言っても、徒歩5分程度だし、ホテルの前には、常に車を一時停止して置けるようになっているので、問題なし。その上駐車料金は、一日5ユーロということだったのに、ホテル料金を現金払いするなら無料にします、というので、現金を持っていたわたしには、お値段的にかなりお得感がありました(三泊=15ユーロ)。
滞在中に受付の人は何人か代わりましたが、どの人も英語オウケイだし、とても感じがよかったです。
外観から分かるように、ちょっとモダンなデザイン・ホテル風で、内装もがんばっている風、だけど、完全には成功してないみたいな。
洗面台の水が、ガラスのお皿を伝って流れるようなデザインだったり(でもガラスが欠けていたりするし、顔を洗う際にすごく邪魔だったりするし)、シャワーもジャグジー・システムみたいのがついていたり(でも水流弱いし、ラジオは鳴らなかったし)、うん、デザイン・ホテルだよね、と笑っちゃいました。
朝食のお部屋なんかもミニマリズムでスタイリッシュで、食べ物の並べ方もお洒落。それでいて、あるべきものはちゃんとあるって言うのはよかったです。手作りのヨーグルトとかね。
旧市街までは、徒歩で15分。ビルが立ち並ぶ新市街の面白くない道ではありますが、碁盤目状なので、分かりやすい(ちなみに上の写真を撮影したのは、夜の10時過ぎですが、なんとまだ夕方状態。オヴィエドがいかに北にあるか、ってことですね。びっくりしました)。
旧市街に入る手前には、素敵な公園があります。
この公園の一角にツーリスト・インフォメーションがあり、その先が旧市街。わたしは一度しか行きませんでしたが、びっしりと商店街が並び、活気がありました。
ホテルの近所に、びっくりするくらいたくさん、レストランがあるので、わざわざ旧市街方面に行かなくて済むのは助かりました。
初日は、大西洋沿いの道で工事渋滞に巻き込まれてしまい、予定を大幅に遅れ、到着したのが21時半過ぎだったと思います。かなりお腹もすいていたし、荷物をほうり込んですぐ、受付の人に勧められた近所のお店に行きましたが、考えたら、22時くらいって、ばっちりスペインの夕食時間でした。
Calypso
Avenida de Galicia 50, Bajo, Oviedo
水気のあるものがいただきたくて、サラダと、そして蛸を頼みました。サラダは、レタス系の上に、どっさりと熱いラタトゥイユが載っていて、周囲にはホタテがどっさり。ああ、この辺って海近いんだよな~、と納得しましたが、それにしても、これ一人分じゃないだろう、という量です。といいながら、あらかたいただいてしまいましたけれど。
サラダは前菜と思っていたので、蛸も頼んだのですが、はっきり言って、量的には、一皿で十分でした。
蛸は、いわゆるガリシア風ってやつです。パプリカがかかっていて、すごく柔らかい。ガリシアはお隣の州ですが、食の文化圏は同じようなもんらしいです。または、この店がガリシア料理の店だったか。蛸は少々塩がきつかったですが、野菜をたっぷりといただいて、生き返った気持ちでした。グラスにたっぷりの赤ワイン二杯つけて、26ユーロ(二人分、と言ってもよいでしょうから、お安いです)。
さて、行って初めて知ったのですが、ここらの名物のひとつがシードル酒。りんごの発泡酒です。イタリアにはあまりないと思うので、イメージが湧きませんが、近くに、シードルのお店が並ぶ通りがあるよ、とホテルで教えてもらって、二日目はシードルを飲むぞ!と意気込んでいました。
時間がちょっと早かったので、まずは食前酒かな、と思い、レストランのテラス席に座って、シードルを頼んだのです。
そしたら、いきなり瓶が一本。慌てて、いや、グラスでいいんだけど、と言うと、シードルは瓶売りだ、と言うのです。それも別にこの店だけでなく、どこに行ってもそうだ、と。一本は食前酒には多すぎる、でも、せっかくの名物、やっぱり飲みたい!
まだ時間が早いけれど(と言っても、20時半回っていましたけどね)、夕食できるか尋ねたところ、できるということなので、落ち着ける店内に入りました。
そして、料理を選ぶ前に、早速シードル。これは、受けました~!
毎回、こうやって注いでくれるんですよ~。
何でこんな馬鹿でかいグラスなのかが、分かりました。
で、毎回、このくらいのちょっぴりの量しか入れてくれません。シードルは発泡酒なんですが、どうやらここのシードルは発泡が非常に軽くて、このくらい空気を入れないと泡が立たないみたいな、そういうことみたいです。そして、少量ずついただく。
瓶は70cl、もちろん完飲しましたが、一体何回注いでくれたことになるのか。時々もどかしくなりました。でも、なんか自分でついじゃいけない的な空気だったんで、おじさんを待つ…。主に注いでくれたおじさんは、意外とヘタで、実はこの70clの、かなりの部分は、お店の床に飲まれてしまったような気もします。
ちなみに、アルコール度は、6.5%ですから、ちょっと強めのビールくらい。それをちびちびですから、ほとんど飲んだ感じなしです。あ、味は、ぼんやりしていて、表現が難しいんですが、ポカリスウェットとかのスポーツ飲料に似ているような。
食事は、完全な居酒屋状態で、たんぱく質ばかりいただいてしまいました。
チョリソと、アンコウのフライ。アンコウ、だったと思うんですけど、熱々で、本当にうまかった~。アンコウ好きだけど、こんなにたっぷり食べたのは初めてだな~。ここもやっぱり、複数で行ったほうがお得~。
La Cuadra de Anton
Calle Leon y Escosura 5, Bajo, Oviedo
最後に、ちょっとさっぱりしたくて、スイーツまでいただいてしまいました。プリンとういろうを足して二で割ったような味わいの冷菓、口当たりがよくて、あっという間にいただいてしまいました。
さて、お会計は、大体心積もりしたより安かった(28ユーロ)ので、明細を確かめて、びっくり。シードル、一本2.4ユーロだった…!あれだけのサービス付きで~!いやはや。シードル、恐るべし。
ちなみに、後日、他の町で、自動注ぎ器を発見。やはりさすがに毎回人手ではできないってことですな。
もひとつ、特に記録しておきたいのが、最後の日の夕食にしたお寿司のこと。ホテルの近くを歩いたときに、お店を発見したので、夜行ってみたところ、カウンターだけの小さなお店で、予約で満員だと。で、お持ち帰りならできるというので、握り盛り合わせを注文、スーパードライの小瓶を立ち飲みしながら、出来上がりを待ちます。
Kaisen Sushi Bar
Comandante Vallespin 53, Bajo, Oviedo
これ、絶品でした。ネタも豊富な江戸前で、ご飯が小さいんです。ひょいひょいっと、食べられちゃう。添えられていたわさびが、昔ながらの毒々しい着色料ものだったこと以外は、日本のヘタなお寿司よりおいしかったかも。お値段、12ユーロは、ここの物価からすると、安くないと思いましたけれど(なんせ、量が少ない)。お店には、日本人の職人さんは見当たりませんでしたが、ヨナヨナペールエールとか置いてあったから、絶対、日本人は絡んでいると思います。
結局、飲み足りないし、食べたりないので、前日のシードルのお店に行き、テラスで赤ワインとつまみをいただくことになってしまいました。
ワインの量がたっぷりで、嬉しくなりますね。スペインって、飲兵衛には天国。今度は、飲む人と行きたいなぁ。
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- 2014/09/15(月) 02:21:19|
- アストゥリアス中世
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