ベネチア、建築ビエンナーレ2014、その4
アルセナーレ、続きです。
次々と、各国パヴィリオン。印象深い展示だけ、さくさくとまとめてみます。
バーレーン。
円形に作られた書棚の内側は会議場みたいになっていて、アラブ世界の粋を集めたカルチャー・センター構想を形にしたもの、というようなコンセプト、らしい。なんかかっこよかった。っていうか、壁中が本棚って、うっとり。これだけ置く場所があったら、本の整理もつくよなぁ、と変に生活観あふれる感想を抱くわたし。ずれてます。
ベネズエラ。
色鮮やかでとってもきれいなふわふわ絨毯。小さな子供が嬉しそうに歩き回っているのが、愛らしくて、印象的。メインは、スクリーンに映されている会議場とかの計画図らしかったんだけども。
そして、やっと、アルセナーレの先っぽ、入り口から最も遠い位置になるドッグのところまでたどり着きました。
ここは、雰囲気があって、とても好き。何度きても、やっぱりいいなぁと思います。この先、イタリア館と中国館。
まずは、ミラノ・エキスポ2015に向けられたスペースがありました。
ミラノ・エキスポ、開催は来年5月から半年ですが、正直言って、現地では、全然見えてきません。仕事の関連で、今現在日本館建設中とか、内装工事が11月頃から始まるとか、そういう話はもれ聞こえてきますが、では、今後どういうスケジュールなのか、段階的にイベントとかあるのか、まったく見事に不明。
つい最近、ニュースで、「既に入場券が発売中。順調な売れ行き」、という話が出ていたのですが、どこで売っていて、誰が買っているの?という感じです。なんか変。まぁしかし、入場券まで売っているというのなら、間違いなく開催はされるのでしょうけどねぇ。日本は、参加国中で最も大規模なパヴィリオンを作るとか言う話は聞いていますけれども。
ま、そういうわけで、一応ミラノのスペースがありました。
ミラノの、立体白地図。
これは、かつて町を縦横に走っていた運河(ナヴィリオNaviglio)を表したもの。今は、そのほとんどが暗渠になっています。しかし、工事に不備があるのか、わたしが暮らしている北部では、大雨が降ると、暗渠から水が溢れ出して、洪水になります。ひどいときは、駐車している車の半分くらいの高さまでの水かさで、この夏は雨が多かったので、数回そういうことがありました。翌日は道がどろどろになっています。自分に直接被害がないと、ベネチアのアクア・アルタみたいで、ちょっと面白いんですが、地下鉄が止まっちゃったりすると大変。
この他にも、20世紀以降に建設されたビルだけが浮かび上がったり、中世の町の様子が示されたり、と、ありがち、かつ、ちょっと子供だましレベルですけれど、立体地図ってなんかそそられてしまいます。全部のパターンを見てしまいました。
ドゥオモ周辺の、結果的には実現されなかった都市計画の展示なども、結構面白かったです。
そして、イタリアのスペースでは、世界各地の印象的な建築が、美しいスライドとなって、並べられていました。ただきれいだったし、面白く、建築とアートは、やっぱり分けられないものであるよ、と感じました。
イタリア館のお隣は、中国館。
中国館、軽くショックでした。
このスペースって、もともとは使われていなかったのを、無理やり使うようになって、途中から中国館になったんですけれど、上の写真にある鉄の釜らしいもの、おそらく造船所時代に使われていた古い機器が、びっしりと並ぶ薄暗い怪しい空間だったんです。この装置のために、使えるスペースは限られていたんだけど、その雰囲気が、なんとも気に入っていたんですよ。それが、今回、この一基を残して、他は取り払われていた…。ただのオープンスペースになってしまったら、とってもつまらないのになぁ。
ちなみに中国館は、とてもつまらなかったです。残念ながら。
今は造船設備はなくなりましたが、辺りの一部は、今でも軍の施設になっているようで、それらしい船が見えました。
朝から歩き詰めなので、ここらで一服。サンタ・ルチア駅に9時ごろ着いて、それからずっと立っているのですね。ビエンナーレはいつもこんな状態だから、そりゃ疲れる。
ランチにはちょっと早いせいか、すいているバールで、パニーノの簡単ランチとしました。
ビエンナーレの会場内には、あちこちにカフェやバールが設けられていて、これが意外と良心的なお値段。わたしのお口が貧しいのかも知れませんが、パニーニは結構おいしいし、カフェはイリーだし。
時間がもったいないので(この辺、ロマネスク修行同様の精神状態)、そそくさと食べて、また行動開始です。
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- 2014/09/16(火) 05:48:37|
- アートの旅
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| コメント:2
ベネチアもミラノも観光客が常に沢山いるから生活している方々は大変なんでしょうね~なんか毎日渋滞している鎌倉のイメージです。
兄がバーレーン在住なんですがこのイメージ見せたらびっくりするかも。
そうそう、小学校のユネスコの取り組みで世界の国々と交流しようという企画があり、日本の小学校ではカブトムシやアリを飼育しているという説明で欧米の方々がかなりドン引きしていたんですが、ヨーロッパでは虫をペットとして飼うって事はあまりないのかな?って思いました。
最近では日本にも様々な国々の方々が増えて、本当にお話ししていて興味深いんです。チビタのクラスはアルジェリアの先生がたまにいらっしゃるんですが、これからは英語必須、その他言語もいくつか学ばせたいですね~私なんかはラテン語系勧めますが。ラテン語やってりゃ何とか通じるし。ヨーロッパと南米はね。
来年楽しみですね!きっとギリギリ完成しますとも!
- 2014/09/16(火) 01:37:00 |
- URL |
- はなさん #79D/WHSg
- [ 編集 ]
洋吉ちゃん、お兄さん、バーレーンなんですか。あの辺って、石油?みたいなイメージしかなくて、こういうのってどうなんでしょうね。
学校教育とか学校生活、本当に国によっていろいろ違うから、面白いよね。わたしは子供がいないので、残念ながら友人知人の話で聞くだけですが、イタリアの学校はかなり強烈です、いろんな意味で。
そういえば虫を愛でるっていうのは、ないんでしょうね。朝顔を育てるとか、そういうのも聞かないし。基本がすごく違うと思います。
言葉はさすがに小さい頃からやるし、ヨーロッパ言語なんて、方言程度の差しかないわけだから、いまどきの子供たちは、英語を基本に、第二外国語までやっていますね。当然でしょう。今はイタリアでも、英語できないと、仕事ないからね。
エキスポのことは、最近やたらニュースになってきています。信じてないけど、まぁ確かに、ぎりぎり帳尻合わせるでしょうね。折に触れ、報告したいと思います。
- 2014/09/17(水) 21:39:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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