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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

山道の行き着く先は。

アストゥリアス・ロマネスク11

大騒ぎしたあとで向かったのは、サンタ・クリスティーナ・デ・レーナIglesia de Santa Cristina de lenaです。
修行事前の調査では、訪ねるべき場所のひとつではあったのですが、かといって、他の同様の場所と比べて突出していたわけではなかったのです。でも、ここ以前に訪ねた複数の場所で、プレ・ロマネスクとしていくべき場所を尋ねたときに、必ず、ここは必見、と勧められる場所だったので、なんとしても行きたいと思ったのです。

今回の修行旅のネックは、スペイン時間でした。
スペインは、ラテンの国の中でも、特に時間が難しい。位置的な問題もあるのでしょうけれども、朝が遅くて、夜が遅い。
普通の生活でも、朝早い割には、昼休みをしっかりと取って、午後の活動時間の始まりが遅くて夜が遅いので、そこに暮らしていない人間にとっては、ご飯の時間だけでも、結構適応するのが難しかったりします。お昼は2時過ぎだし、夜は、9時過ぎだし、みたいなね。
で、教会も、そういう生活時間に準じていますので、教会も、朝オープンするのが、10時とか11時、というのがざら。その替わりにクローズは比較的遅かったりはするのですが、昼休みが長い。そういうわけで、このサンタ・クリスティーナのように、朝は11時から13時、午後は16時半から18時半、というようなスケジュールだと、どういうタイミングで訪ねればいいのか、本当に途方に暮れます。

というわけで、疲れた一日ではあったものの、ここで訪ねない限り、時間的な余裕がなかったために、無理やり出かけました。

スタートはよかったのですが、途中で、ナビがわけのわからない状態になりました。人に尋ねたり、行ったり来たりを繰り返した挙句、教会手前の町のメイン・ストリート沿いで目に付いた観光局に立ち寄って、道を尋ねる羽目になりました。

すごく親切な女性がいて、苦手だという英語を駆使してくれ、異なるタイプの地図をくれて、事細かに、どうやってアクセスするかを教示してくれました。本当にありがたかったです。その人の言うとおりに進んだら、あっという間に、ちゃんとたどり着いて、そして、教えてもらえてなかったら、どうやってアクセスすればいいか分からないような状況だったので、ますますありがたかった!

その村ラ・ポーラLa Polaで高速を降りて、高速沿いの道なりに進んで、表示に従ってすぐ、車を停めて、そこからは徒歩で、ちょっと山道を行くのよ、という指示だったんですが、駐車場が分からず、ちょっと先まで行って、引き返しました。
ここが駐車場。




今回レンタカーした黄色のマイカー。もらったときは、正直その派手な色にぎょっとしましたが、遠目にもすぐわかって便利でした。本当に自分の車だと、なかなか派手な色って手が出ないと思うので、レンタカーでこういうのは、結構いいかもね。

さて、こういう地味な道端に車を停めて、この陸橋の向こうが、目的の教会のある村となります。村と言っても、民家が数軒、道沿いに肩を寄せ合っているだけ。




何もない場所なのに、教会の表示がしっかり。いきなり、かなりの登り道です。




マジ、結構。




え…?本気っすか、という激しい坂道。





正直、ここでこのような山道を登ることになるとは予想外だったので、かなりびっくりしました。たいした距離ではなく、時間にしたら、15分とか20分程度でしたけれど、先行きが分からないときって、妙にどきどきしますよね。だから、教会が見えたときは、すっごくほっとしました。




下を見ると、おお、こんなに登ってきた!と。




丘の向こうに続いているのが、オヴィエドからの高速。そういえば、お天気も回復していて、なんかすべて順調。
丘を回りこんで、より教会の全貌が見えたときは、本当に嬉しかったです。




歩きでアクセスする教会は、たたずまいがいいですよね。特に、こういう山にある教会は、全体の雰囲気がとってもよくて。ここなんて、歩きの部分はわずかなのに、このエフェクト!感動です。

おなじみのロマネスクは、こちらへどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2014/09/21(日) 06:17:35|
  2. アストゥリアス中世
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<男は黙って!だろう~?やっぱり。 | ホーム | 恐ろしい勘違い>>

コメント

No title

15年以上前カルチャーのスペイン建築史の講座で、この教会を紹介されたとき、「アストリアス建築で個人的にはここが一番好きだ、行きにくい所だけれどロケーションが実にいい」と言われたことを思い出しました。前回の教会、中に入れなくても外観の姿がいいですね。窓の装飾もいいですが、かなり修復されているようですね。スペイン、観光に力をいれているのでしょうか。去年行ったとき以前に比べて案内板の整備とか教会周辺の整地(これはない方が良かった)が進んでいるのに驚きました。、
  1. 2014/09/20(土) 23:22:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ykさん、こんにちは。その後、体調はいかがでしょうか。
15年以上前から、この教会のことをご存知だったのですね。わたしは、今回の旅まで、ほとんどのプレ・ロマネスクについては未知でした。お恥ずかしい限り。
このサンタ・クリスティーナは、ナランコに比べると、かなり知名度が落ちると思うのですが、それにしては素晴らしいものを持っております。一番に勧めたいくらいの場所です、その講師の方同様。
スペイン全体に、修復や整備が進んでいると思います。この20年くらいのスパンで考えると、スペイン人が積極的に観光するようになったことが大きいと思います。
  1. 2014/09/21(日) 19:09:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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