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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

「世界の車窓から」ファン向け?

アストゥリアス・ロマネスク13

サンタ・クリスティーナを堪能したあと、オヴィエドへの途中にある村、ウフォUjo(読み方はこれでいいのでしょうか)に立ち寄ることにしました。地図上では、まさに途上なのですが、毎度のことながらナビの指示が変で、いったん入ったはずの町から外れていくばかり、という感じだったので、鉄道駅のある場所に停車して、道を尋ねることとしました。

古い教会なら、駅の反対側にあるあれじゃないかな、と指差してくれましたが、車での行き方を説明するのは面倒だったのか、徒歩で線路を超えた方が絶対に早い、というので、車は停車したまま、徒歩で駅の鉄橋を超えることとしました。




おお、多分駅関連だろう白い建物の向こう側が、目的の教会、サンテウラリアIglesia de S.Eulalia。まさに線路隣接。「世界の車窓から」にばっちり。車窓からだと、残念ながらファサードは見えませんが、後陣はちらりと見えそうです。

最近は減ったものの、鉄道で移動していると、突然ロマネスクらしい教会が見えたりして、ドキッとすることがあるんです。大体は、名もないマイナーな田舎の小さい教会ですが、でも車窓に見える場合のたたずまいというのが、もういかにもこじんまりとした聖堂って雰囲気で、ドキッとするとともに、今すぐ列車を飛び降りたい!という衝動に駆られるんですよね。
ここも、ちょっとそういう衝動を起こさせそうな。

駅前広場は、「教会広場」となっていて、その一角に堂々と。




全体に修復臭が相当濃いですが、たたずまいはロマネスク様式そのもの。
不思議だったのは、教会前に置かれていた歴史的建造物としての教会の説明版。
まず、教会の名前が、サンタ・オラヤSanta Olayaとなっていたこと。そして、スペイン語の下に、似て非なるラテン語系の言語での説明があったこと。雰囲気としてはバスク語っぽいけれど、もしかしてガリシア語とか、この辺の言葉?

それはともかく、やはり20世紀初頭に大きく再建修復された結果で、オリジナルは一部しか残っていないというようなこと、また、ここがサンチャゴへの巡礼路のひとつの通過点であることなどが書かれていたと思います。

再建ながら、往時の雰囲気をよくなぞったファサードのポルタイユ。




左側の柱頭は、オリジナルっぽい摩滅ぶりで、雰囲気ありました。




相当傷んでいますけれど、なんでしょう。なんか、ふんどし巻いた力士がどすこい状態、に見えちゃうけど。相変わらず教養のかけらもない解釈で恐縮です。

内部は、何もないけれど、それなりに雰囲気を持っていました。




結構よかったのが後陣。




新しいんだけど、やっぱりオリジナル忠実な再建なんで、付け柱とか、中間部にあるチェッカーモチーフが好き。軒送りも、結構凝っています。





ところどころに古そうなものがはめ込まれていて、ちょっといい感じが出ています。とは言え、全体は、ま、すっごく苦労して来なくてもいいか、というところ。
この頃から、雨が降ってきて、いきなりざぁざぁ状態だったので、さっさと退却です。

帰りは難なく国道に戻れたのですが、オヴィエドに向かう道は、まさにバケツをひっくり返した状態の雨となり、雨脚の激しさにワイパーも間に合わず、他の車の跳ねもすごくて、本当に怖かったです。こっちはせいぜい50キロくらいで走るのがやっとなのに、他は地元の人ばかりらしく、かなりの勢いで飛ばしていきます。イタリアかよ!
相当緊張して、ハンドルを握り締めつつも、冷や汗が出て困りました。
でも、ホテルに到着するころには、すっかりあがって。

やっぱりかなり晴れ女。見学中は大丈夫で、移動のときだけ降るって、結構すごい。今回の旅、全体にお天気は悪いのに、そういうことが多かったです。

おなじみのロマネスクは、こちらへどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2014/09/28(日) 02:28:54|
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