ベネチア、建築ビエンナーレ2014、その10
ジャルディーニの、中央パヴィリオンに到着。ジャルディーニの見学も佳境です。
今回の中央パヴィリオンの展示は、とっても正統的な建築展、基本に忠実な内容になっていました。
でも、入ってすぐは、それが分かりませんでした。最初の大きなスペースには、大スクリーンがあり、映画の場面が、細切れに延々と流されています。
なんとなく引き込まれて、開いている椅子に座って、しばらくゆっくりと鑑賞。
どうやら、建築がクローズアップされる場面を、テーマごとに流しているのでした。廊下とか、窓とか、部屋とか。すべて細切れなのですが、面白かった。同じ窓が、撮られ方ひとつで、喜劇にも悲劇にもホラーにも効果的な事実。
ひいては、建築がいかに現実生活にかかわっているものか、というようなことを感じさせられました(実際のスペースは、もっと暗くて、倉庫の中にガラーンとした映画館がある感じ。そこを、見学者がひっきりなしに行きかっているので、なんとも不思議な異空間になっていました)。
で、このスペースを囲むようになっている場所に、建築資材とか、内装素材とかが、いろいろ展示されているのです。
壁材って言うか、仕切り材のコーナー。
レンガや木材やガラスや、そして障子の類まで。障子の種類など、あまり考えたことなかったので、日本人の癖に、説明書きに、しっかりと食いついてしまいました。
便器のコーナー。
紀元前のものから、ウォシュレット(イナックス)まで、展示されていました。それにしても、ロココっぽい陶器のハデハデ装飾の便器は、ちょっとすごいですね。19世紀後半のチェコのもので、注文制作されたとか。
窓のコーナー。
ほしいなぁ、と思わずうっとりする窓もありました。どの部位も、歴史的なスタイルなしには、今のスタイルはないってことなのかな。
楽しい床材。
ぴゃんぴょんすると、そこの床の色が変わって、発電する仕組みになっているようでした。かなり飛び跳ねても、できる発電は、ほんのちょっとでしたけれど。
バルコニーのコーナー。
手堅い展示。ところどころ遊び心があるとは言え。
このパヴィリオンから出口に向かって、スペイン館などいくつか並んでいるのですが、わたし的には特筆するべき展示はなし。ということで、ジャルディーニも終了です。
本当はこのまま帰ってもいいくらい、相当疲れていたのですが、実は、今回、何十年ぶりに訪ねたい場所がありました。
というわけで、ビエンナーレ、もうちょっと、続きます。
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- 2014/10/14(火) 05:47:11|
- アートの旅
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