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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

(多分)サムソン、やっぱり好き。

アストゥリアス・ロマネスク21

ヴィラヴィシオサVillaviciosaのサンタ・マリア・デ・オリーヴァ教会Iglesia de Santa Maria de Oliva続きです。

ファサード側の正面扉の装飾。




扉上部の、アーチ下部分にある縁取り装飾とか、ファサード上部にあるバラ窓の感じが、ほぼゴシックだったので、これは見なくてもいいものかも、と思い込みそうになりましたが、よく見たら、側柱装飾も、アーキボルトの装飾も、しっかり古い時代のものです。




扉前にアーチが飛び出す構造になっていますが、その上に並んでいる軒送り状の突き出た石部分にも、おそらくオリジナルでは、ちゃんと彫刻があったものでしょう。全体に、おそらくプレ・ロマネスク起源の雰囲気と、その後のロマネスクの構造が、きちんと残っている教会です。

両側の側柱上部に、結構大きい人物像が、並んでいます。




女性男性が混ざっていると思うのですが、どの像も、顔の部分が壊れているのが、痛々しい。そして、残念です。こういう風に全部の柱に人物って珍しいような気がします。それも、どうもプロポーションが、微妙に違うって言うか。




柱の表面に、それぞれ異なる浅浮き彫り、上部には、凝った彫り物の柱頭および副柱頭、そしてアーキボルトにも、植物や幾何学モチーフの浅浮き彫り、と、一見地味ながら、なかなか石工の力量、惜しげなく大奮発、という装飾になっています。





その場では、よくわかりませんでしたが、最も彫りこみの多いこれなど、よく見ると、サムソンかしら?あまりイケメンではないけど、髪が長いし、右の方にライオン状の獣が見えますね。右手にいる人の顔がまん丸で、南側扉装飾と同じ石工さんと分かります。

これまた不思議な物語的柱頭。





正面側では、イノシシ狩りらしい様子で、扉向きの面には、不思議な姿勢の人がいるんです。これらは左側にある柱頭で、右側の方は、摩滅具合が激しく、また、モチーフは、割と普通な感じ。





おっと、さくさくと、外観全部まとめるつもりが、つい長くなってしまいました。もう一回、続きます。

おなじみのロマネスクは、こちらへどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2014/10/29(水) 04:23:36|
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