アストゥリアス・ロマネスク32
パラドール併設の、サン・ペドロ・デ・ヴィリャヌエヴァ教会Iglesia de San Pedro de Villanueva、続きです。
内部をじっくりゆっくりと、貸切状態で堪能したあと、パラドールでトイレもお借りして、当時の面影を残す部分を見学。
すべてが整然と美しく作りこまれていて、さすがパラドールは美しいです。
ここ、元は修道院で、長い時間栄えた場所のようで、よくあるパターンですが、古い時代の建物に、重層的にいくつもの建造物が重なって建てられているのです。
トップに置いた写真の中庭は、ちょっと後の時代の回廊跡のようですが、パラドールに建て替える際の工事で見つかったのか、またはそれ以前に、既に考古学的な発掘をして存在が分かっていたのか、ロマネスク時代の、より古い回廊の、礎石の一部が、そのままの姿で、見えるようになっていました。
すごく地味ですが、こういう感じ。平面図の、右下に囲ってある部分に、残したようです。教会の柱頭の素晴らしさを考えれば、回廊にも、同じように素敵な彫り物の柱頭があったはず。直近の回廊は17世紀のもののようなので、それよりもずっと前に朽ちてしまったのでしょうが、ですから今更悔やむのも変な話ではありますが、これは実に惜しいですね。
いずれにしても、ここは、いつか泊まりに来たいものです。宿泊棟は新しいですが、この元修道院部分は、あちこちに古いものが並んでいるので、雰囲気が楽しめそうです。
今回も、ばたばたとトイレをお借りするだけでなく、ゆったりとカフェでもいただきながら、歴史の中に身を置き思いを馳せたい、という、普通の人が普通に楽しむようなことを、自分もしたい気持ちがなかったわけではないのですが、修行旅には、そういう時間が許されない…。いや、自分で決めただけのことなのですが…。いつか、修行をせざるを得ない煩悩から脱して、宝に囲まれても、アワアワせずにゆったり出来る人になりたいものです。
いよいよ、本当にお宝、後陣へ見学に向かいます。
パラドールが出来る前は、何もない場所に教会だけがあったのだと思います。その当時の雰囲気を、ほんのちょっとは想起できるように、教会北側には、草原が広がります。背景には山だけですから、当時、もう3,40年昔になるでしょうが、何もなかったときは、本当に素晴らしい風景だったことでしょう。山に向かう人しか来なかったでしょうしね。
まずは、後陣のすぐ脇に置かれた、扉です。
後陣の南側に塔があり、その下から教会本堂へ入る扉です。
南側からも、アクセスできます。
じらすわけではないのですが、自分の記憶のためにも、しつこくアップ。
ここも、本堂同様に、え?というような色に壁が塗りたくられていたのですが、それでも、残すべきところを残してくれているのがありがたいです。
というところで、すみませんが、to be continued...
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- 2014/12/03(水) 05:01:53|
- アストゥリアス中世
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