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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ブドウ畑のうねうね、ヴァルポリチェッラ

ベネト・ロマネスク1

最近ずっとスペインばかりだったので、久しぶりにイタリア・ロマネスクの紹介です。
この夏に訪ねた、ベネトはヴァルポリチェッラValpolicella地域にある教会で、ずいぶん前から気になっていた場所をいくつか。

ヴァルポリチェッラは、ワインの産地として有名です。ということは、丘がちの土地で、ということは、わたしの苦手な坂道満載…。ということで、以前ガルダ湖周辺は回ったことがあるのですが、ついつい避けてしまっていました。




ミラノからベネチアを目指して東に向かう高速を、ヴェローナの手前で降りて、北上していきます。最初は国道で快適な道だったのですが、一般道になると、カーブ連続の登り坂となり、「これだから嫌だったんだよぉ」と汗をかきながらのドライブです。
怖いときのグーグル・マップ、ストリート・ビュー頼みで、事前に何度も村の入り口の様子を確かめておいたので、とりあえず、迷うことなく村には到着。村の中心、すなわち教会は、村の一番高い場所にあるようなことも分かっていたので、これまた事前にチェックしておいた村の入り口に駐車することも、了解済み。




でも、駐車場は意外と小さくて、既に満杯。左側の路肩にある駐車場に停めざるを得ませんでした。ここでも、後の坂道発進を避けるために、停車が登り方向とならないよう、一度ユーターンして、車の先頭を、下り向けに駐車する辺り、事前の学習が行き届いています。われながら、よしよし、と感心。
しかし、ここまで注意したのに、戻ってきたら、結局とんでもないことになっていたんですけどね。トホホ。それは、また後ほど。

さて、行動開始。坂道を徒歩で登ります。
高台なので、景色が美しいのですが、まずは、目的に一直線です。

しかし!
黙々と歩くわたしを追い抜く一台のクラシック・カー。一瞬ですが、何か白い花をつけていたような…?嫌な予感~!





ビンゴでした…。たいした距離ではありませんでしたが、教会にたどり着いたときには、既に出席者が中にも外にもあふれていて、まさに、通り過ぎていったクラシック・カーから、花嫁さんが降り立つところでした。そう、結婚式の時間にあたっちゃったんです。




せめてもう少し前だったら、中を見学する時間があったでしょうけれど、今更入ることは出来ないような状況になっておりました。まぁ、仕方ないです。

それにしても、素敵なたたずまい。これは絶対に内外見学せねばなるまい。ということは、結婚式のミサの終わりを待たねばならないのだから、すっごく時間がある…、ということで、本当にとてもゆっくりと見学することとなりました。

サン・ジョルジョ教会Chiesa di San Giorgio、サンタンブロージョ・ディ・ヴァルポィチェッラSant'Ambrogio di Valpolicellaという村です。

まずは、のんびりと、美しいヴァルポリチェッラの景色を。




8月半ばでしたから、収穫を1ヵ月後くらいに控えている葡萄は、美しい緑に輝いていました。うねうねが美しいです。




葡萄産地は、ほとんどが丘のある土地ですが、山がちであればあるほど、日照を考えて斜面を無駄なく使うために、モザイク模様のように美しいうねうねになるのですね。ここも、丘としては割りと高い部分もあるので、なかなかに美しいことになっています。




写真ではちょっと分かりにくいのですが、一番遠くには、ガルダ湖の湖面が輝いているんです。

では、まずは、こんなところから。




ローマです、こういう壮大系は。
この土地の歴史はとっても古いんです。こんな高台のちっぽけな村ですが、高台だからこその歴史があるのです。

教会の外壁に掲げられた、歴史を物語る、簡便な説明版。




上に載せた巨大な石の柱は、どうやらローマ時代の墓所の建物の一部だったようなのです。教会はロマネスク時代のものですが、その周辺には、ローマ時代の建物の基礎や、墓所、中世から近世の墓所跡が見つかったそうです。今は埋め戻されて、広場になっています。




教会の裏側は、ちょっとした考古学博物館のようになっていて、お話も聞けましたが、次回。奥の方に見えているのは、回廊?とわくわくされている方もいるかと思いますが、次回。よろしく~。

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  1. 2014/12/19(金) 04:13:54|
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