カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その11
サンタ・マリア・デ・レスタニー教会Eglesia de Santa Maria de l'Estany、続きです。有名な回廊に移動する前に、もう少し教会を。
全体に修復再建が激しくて、後陣側ももちろん同様なんですが、でも、ファサードに比べると、とても美しい姿なんです。真ん中の大きな後陣の円筒と鐘楼の姿が、フランスで見るものの雰囲気にも似ていて、すっきりと優美。
それに、教会裏側は、ちょっとした公園に整備されていて、真冬とは思えない日差しに、しばし日向ぼっこで、一服。なんだかとっても幸せなひと時でした。
再建の中にも、オリジナルのものも一部あるかと思います。地味ながら、ちょっとした彫り物が見つけられるんです。
小さい後陣。
かなり再建。多分全部。でも、がんばってます。
一方、こっちはオリジナルっぽい風格。
この市松模様って、何でこんなに好きなんだろう、と不思議ですが、好きですね、わたし。付け柱が好きなのと同じくらい、自分でも、特別に「好き」の理由がよくわかりません。
柱頭。
ライオンっぽい獣のフィギュアの尻尾が、キメラみたいになっていて、それが、ナスカの地上絵のような一筆書きのフィギュアになっています。なんでしょうね。いずれにしても、愛らしいです。
実は、有名な回廊は、直接教会とつながっていて、この辺りから入れるのかと思い込んでいたので、後陣、ぐるりと回って、覗き込んだりしていました。ロマネスク的にはこんなに有名なのに、教会には、回廊の場所の案内板とかおいてない。毎度のことですが。
ファサードの方に戻り、先に進んだところに、回廊のために作られた博物館があります。
ここで、またぞろ間抜けな事件。
到着したときに、コートを羽織ったものの、ちゃんとファスナーまで留めずに、アワアワと教会見学を開始してしまいました。何でこういつも、焦るんでしょうか。教会は消えるわけもなくそこにあるし、時間もたっぷりあるというのに。
回廊に移動するときに、寒かったので、歩きながら、改めてファスナーを閉めようとしたところ、ありがちなことですが、ファスナーが周囲の布地をかんでしまって、上にも下にも動かなくなってしまったのです。
歩きながら悪戦苦闘。博物館の受付にたどり着いた途端、挨拶もそこそこに、「セニョーラー、これが、ここが、動かないんです~」、とほとんど涙目で訴えるわたし。情けない。
受付のおばさまは、まったく驚かず慌てず、あらあら、とか言いながら出て来てくれて、ああでもないこうでもない、と一心不乱に問題に取り組んでくれました。もういいです、後で何とかします、と言っているのに、渾身の力をこめて、約5分後、見事に解決してくださいました。
なんて親切なのでしょう。そして、なんて間抜けで図々しいんでしょう、わたしと来たら。
開館して数分後の、その日一番のお客さんだし、オバサンも余裕があったのでしょうけれどね、でもこういうことは、フランスでは絶対に起こりえないと思います。っていうか、フランスではこういう態度を取れないですよね。
うーん、やっぱりスペインはいいな。
次回、お楽しみの回廊です。じっくり。
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- 2015/03/20(金) 06:33:06|
- カタルーニャ・ロマネスク
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| コメント:2
最初の写真、まさにこの場所でスケッチしとりました。時間を間違い、私は入ることなくぐるぐるしただけで次に進むしかなかったです。
corsaさんのこの報告ありがたいです。
- 2015/03/21(土) 00:19:00 |
- URL |
- otebox #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> oteboxさん
そうでしたか。この後陣、いいですよね。座る場所もたくさんあるし、まさにスケッチにうってつけですね。
回廊にアクセスできなかったのは、残念でしたね。では、くだらないことばかり書いてんじゃね~!と、怒られそうです(笑)。遅いですが、丁寧に柱頭をアップするようにしますので、機嫌をなおしてくださいねぇ。
- 2015/03/21(土) 18:35:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]