カタルーニャ・ロマネスクめぐり、その24
ヴィックVIC、司教の博物館Museo Episcopale続きです。
祭壇板絵や木彫りの像の他に、もちろん、得意のフレスコ引っ剥がしも、いくつか展示されています。
Sant Sadurni d'Osormortという教会の後陣。 色の後退ぶりが、いかにもオリジナルって感じではありますが、それにしても、張りぼてのように形を作って博物館展示される後陣フレスコは、本当にいただけないです。こうやって正面から周囲を切り落として見れば、それなりの雰囲気も出ますけれど、でも実際は、かまくらを半分にぶった切ったような形をさらしているわけで。どうせなら、全体を教会の雰囲気にしてくれれば、まだいいんですけれども。
12世紀のものということですが、表現力は、プリミティブで、すごく力強いです。ビザンチンの風がなくて、色合いもあいまって、なんとなくカロリング風味が感じられてしまいます。
それにしても、足が立派…。
足つながりで、これも是非載せておきたいもの。
いや~ん、めちゃくちゃかわいい上に、色っぽい?ガーターの人たち。 EspinelvesのSant Vicenc教会の祭壇板絵で、もちろんまじめなテーマですよ。このお二人、誰だと思います?
じゃーん、左上の三人のうちの二人。どうやらマギの三博士。 こんなぽちぽちつきのタイツにガーター、それも、まさかの太もも生足で、ちらリズムですか~! それにしても、この祭壇画の絵は、本当にかわいらしいです。
引っぺがし系に戻り、これもまた重要そうな一枚。
セウデウルヘルSeu d'Urgellのカテドラルから来たもの。いつか行きましたが、こんなものがあったなんて、記憶にないのですが、複製も置かれていないんでしょうか。 それにしてもこの最後の晩餐。相当、無礼講的な…。
そして、先に紹介した、今はずっと後代の形になってしまっている、この博物館のお隣にあるカテドラルにあった彫り物なども、並べられています。
窓外には、ロマネスク時代のままの、壮大な鐘楼が見えて、そうだった、ヴィックにいるんだった、としみじみ。だって、博物館とかにいると、展示は古くても新しい建物で、ここはどこ?って感じにもなるじゃないですか。
最初の記事に(確か)書いたように、ロマネスク時代については、意外と展示品少ないのですが、そのためにじっくりと見られたし、こうやって改めて振り返ると、すごいものを持っていることに感心しています。オリジナルを持ってきてしまうことについて、個人的には、賛否の否の方ではあるんですが、それでも、二度楽しめたことは確かです。
やっぱり、またスペインに行きたくなって来てます。
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2015/04/15(水) 06:33:36 |
カタルーニャ・ロマネスク
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| コメント:2
おもしろいですねぇ!
ガーターまで描きこむところが不思議、かわいい絵ですね。名前が書いてあるけれど読めません。
最後の晩餐は無礼講的ですね
これは、聖ヨハネがイエズスの胸にもたれているところ
聖書に書いてあるので聖ヨハネ教会の売店などは
この構図の絵が多いですよ。
手前がユダですね、イエズスさまからパンを差し出されています。
聖ヨハネは若者で清く、最後は聖母と暮らされました。
聖母を見送られたんですけれど。
2015/04/15(水) 01:06:00 |
URL |
ガビィ #79D/WHSg
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> ガビィさん
お返事送れてごめんなさい~!
最後の晩餐、そうなんですね。いちいち、出会って初めて、そうだったんだ、と、今さら思うのも情けないですが、いつまでたっても聖書についてはそんな感じ。
それにしても、ヨハネのかわいさは勿論としても、ユダ、わんわんって感じで、妙に愛らしいっていうか。
気に入りました。
ガーター、いいですよね。
2015/04/19(日) 13:01:00 |
URL |
corsa #79D/WHSg
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