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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

昨年を懐かしむだけ。トリエンナーレ。

ミラノ、フオリサローネ2015 その6

昨年のフオリサローネで、シチズンが、素晴らしい展示を行ったトリエンナーレ美術館にも行ってみました。




カドルナの駅から、ちょっと歩く不便な場所なので、結局フオリサローネの時位しか来ないのですが、実はオサレーなレストランがあったり、それなりにミラノっぽい場所ではあるんです。しばらく来ないうちに、レストランがさらにグレードアップしていたようでした。




展示がどうなっているのかよくわからないなりに、まず二階に上がり、階段の上を吊橋状になっている通路を渡って、大きな展示場へ。




ちょっとそれらしい雰囲気。





ただ冷蔵庫を並べてるだけなのに、かっこいい。さぞや名のあるデザイナーさんがやった展示に違いない、などと感心していると、いきなり「チケットを見せてください」と声をかけられました。
びっくり。このスペースは、有料の展覧会になっていました。無料で入れるのは、脇のほうにある小さなスペースだけ。




これ、ちょっと面白かったんですけどね。無垢の木(さくら材らしい)が壁に張られているだけなんだけど、なんか教会の本堂のようなムードで、なんだろう、これ?っていう。
それにしても、有料ってなになに?なんで?と戸惑いながら、吊橋を引き返しました。同様に、つまみ出される人、多数。

仕方なく、向かいにあった韓国のお部屋へ。





普通に、インテリアとか、食器とかが並べられていて、なんだかとっても伝統的なテイストで、韓国って、有名著名アーティストもたくさん出て来ているけど、インダストリアル的には、まだなんとなく抜け切れてないっていう雰囲気。
この、布は、しかし美しかったです。




薄い布を、縫い合わせているようなもので、伝統的な手工芸のアレンジでもあるのかな。同じ作家さんの作品が何点か置かれていて、どれも素敵。こういうカーテン欲しいな。

他の広いスペースでは、お部屋のインテリアの提案、みたいな感じで、テーブルと椅子、壁紙セットが、いくつも並べられていました。




さりげなく置かれているアレッシの食器などが、妙にかわいらしく。




そして、映像なので、次々と変化する壁紙が楽しく。




壁中に海の映像とか流れたら、素敵だろうなぁ、と思ったけれど、それって壁紙以上になっちゃうから、インテリアではありえないのかと思ったり。

2階は、なんとこれでおしまい。残りは、すべて有料の展覧会です。まさかの展開だなぁ。
1階に戻り、レストランの横の小部屋の、シンガポールのデザインを鑑賞。小物ばかりで、インパクト、ほとんどなし。




建物裏側の庭スペースへ。

おお、こういうのはいいな、と思いましたが、これは多分、フオリサローネに関係ない作品でしょう。




この、コンクリートで出来ているらしい、巨大ズッキーネも、多分いつも置かれているのでは。




もう一度中に戻り、地下にあった展示に気付きました。




イリーは、イタリアの有名なコーヒー・ブランド。トリエステにある会社で、深煎りコーヒーのエスプレッソ、お気に入りです。




Gabriele Galimbertiという写真家さんとイリーのコラボ企画らしく、世界中で、コーヒーを飲みながら、自分の夢や幸せを語る人を撮影する、というような。
そして、この場所でも、希望者は撮影してもらえるということになっていたようです。

それにしても、有料展覧会スペースありすぎで、まったく充実感なし。そりゃ、金を払って、素直に展覧会を見る、という選択肢もありますが、この時期にそれはないでしょう。だって、お金を払うなら、何も一番混んでいるときに見る必要もないわけで。
昨年を思い出すと、本当にがっかりでした。
あーあ、わざわざ行ったのになぁ。

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  1. 2015/04/27(月) 05:33:55|
  2. ミラノ・フオリサローネ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<まさか産直目当てとは。 | ホーム | 手間賃を惜しむと…。>>

コメント

No title

こんにちわ・・・
ご存知かもしれませんが、韓国のお部屋にあった美しい布は、「ポシャギ」と呼ばれるものです。つないだ布の縫い代の始末はミリ単位の仕事で、それが正確に成されていないとあの美しさにはたどりつけません。日本で言う、人間国宝のような方の作品だと思われます。
自然な色のグラデーションが本当に美しいですね。温かみがあり、華美でないことなどなど、ロマネスクの教会に通じるものがあるように感じます。
  1. 2015/04/27(月) 06:14:00 |
  2. URL |
  3. the*mal*13* #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> the*mal*13*さん
ご存知じゃないです!
そうなんですか、やはり伝統的な手工芸品なのですね。ポシャギ。名前もエキゾチック。どうも有難うございます。
写真を載せたこれが、一番好みだったのですが、他のものも素晴らしいものでした。美しいですね。でも気の遠くなるような縫い物仕事だとは分かりました。
カーテンなんて、とんでもないですね。
でも、韓国では、何に使うのでしょう。
  1. 2015/04/27(月) 19:14:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ポシャギの大きさや素材によって、用途は多岐にわたります。
風呂敷の様に、小さなものから大きなものまで包みますし、食物の上にかけて虫除け、小さいポシャギはお金を包んで袱紗のような役割もあるそうです。
もっとカラフルな色の取り合わせで作られるのが一般的だと思いますが、淡いベージュのようなグラデーションは、新鮮でとってもおしゃれですね。 テルマル
  1. 2015/04/28(火) 11:56:00 |
  2. URL |
  3. the*mal*13* #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

テルマルさんでしたか~!
袱紗のような小さなポシャギ、欲しいですねぇ。
カラフルな色を組み合わせると言うことは、パッチワークのようなものなんですね、本来は。
とすると、やはりこれは、相当ハイレベルの技術の工芸品ということになりますね。こんな薄い布を縫い合わせるって大変そうですもん。
よいものを知りました。何もならないけど~。
いろいろご教示、有難うございました。
  1. 2015/04/29(水) 21:39:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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