今日は、ベランダで、自然の生業に戦慄してしまいました。
そのお話は、我が家の猫額ベランダの春から。
嬉しいことに、今年もまた、ジャスミンが花をつけてくれました。
きちんと刈り込みなどのケアをしなかったせいか、根元の方はずいぶんと枯れてきて、花の数は少ないのですが、ジャスミンって、ほんの数輪でも、びっくりするくらい豊かな香り。嬉しくなります。
もうひとつ嬉しかったのは、あまりに成長しすぎたので、断腸の思いだったけれど、先日、上の方をちょん切ったびわに、新芽が出て来ていたこと。
かわいらしい芽が、三つも。
このびわ、おいしくいただいた後の種を、そこらにあった植木鉢にほうり込んどいたら、どんどん育ってしまったんです。今ではこんなで、さらに成長間違いなしの元気さ。
50センチは軽くあります。そしてびっくりすることに、こんな背が小さくても、葉っぱの大きさは、大木並みなんです。びわの葉は、煎じ詰めたり、アルコール付けにすると、アトピーとかいろいろな皮膚病に効くということで、試そうと思って、密閉瓶など買ったこともあるのですが、つい面倒で、まだちゃんとやったことがありません。この立派な葉を見る度に、申し訳ないような気がするんですけれどね。
でも、ほおっておけば、上に伸びる一方。そして、どんどん樹木化して、切るのも容易じゃなくなるので、ぱちんとしたわけです。
それで新芽を見ていたら、雪や霜で、一度全滅したマーガレットも、奥の方で復活していました。
なんと、つぼみが付いています。
昨年は、茎と葉がやたら成長して、手のつけられない茂みとなった挙句に花が付きましたが、今年はちょうどよい按配。決まった季節に決まった子が帰ってきてくれるって、嬉しいもんですね。
この多肉ちゃんも、一度ほとんど葉が落ちましたが、見事復活。
冬中、戸外に出しっぱだったのに、良くぞ元気に冬を越してくれて。
いい気分になって、バジリコの種を植えました。
去年は、植木になっているのを買ったのですが、どうも成長が悪くて、種も小粒で元気のないものしか収穫できませんでした。だから、気温がある程度上がってから、と思って、今日まで待ったのですが、さて、どうでしょうか。水を与えたら、きれいな紫色になったので、種としては生きているようですが…。
と、ベランダ仕事が終わったとき、頭上で、激しい鳥の鳴き声や羽ばたきの音がしたのです。びっくりして見上げたら、我が家の建物の屋根に沿った雨どいの辺りで、カラスと小型の鳥が大騒ぎしているんです。
また、話が前後しますが、3週間ほど前の週末。
窓際に座って読書していたら、不審な音がしました。最初、どこから聞こえる何の音か、まったく分からず、きょろきょろした挙句、ベランダだと気付きました。
じっとしたまま見ていると、すずめより大きく、鳩よりは小さい灰茶色の鳥(ムクドリとか?)が、我が家の植木をいたずらしているような。にらのプランターに座り込んだり、びわの鉢植えに載っているホタテ貝の殻をつまんでみたり、落としてみたりしているんです。
ええ~?とびっくりしましたが、面白くてじっと見ていると、去っては戻ってきて、同じようなことを繰り返しました。
そして、翌日。
今度はすずめが、ラベンダーのプランターにやって来ては、枯れた茎をつまんで去っていくのを目にして、やっと理由が分かりました。巣作りらしい、と。
春は繁殖の季節なんですね。でも、今まで、我が家のベランダが、建材倉庫になったことはないように思います。それも、灰茶色の鳥は、初めて目にしました。
楽しい気持ちになりましたね~。
で、話はやっと本日の大騒ぎに戻ります。
大騒ぎしている一方の鳥は、どうも、その灰茶の鳥で、雨どいに巣を作っていたようなのです。それをカラスが発見して、襲い掛かってきた、その大騒ぎと言うか、戦いの場面を目にしてしまったというわけです。
最初二羽のカラスが来て、灰茶の親鳥が周りでばたばたするのですが、カラスは我関せず。一羽は引き上げましたが、もう一羽は、ずっと巣に張り付いているようで、わたしからは下半身しか見えなかったんですが、本当に辛かったです。灰茶たちは、何も出来ず、周りを飛び回るか、離れたところに留まるだけ。カラスの姿は、BBCの動物ドキュメンタリーとかで見る、サバンナの肉食獣が、草食動物の子供を襲っている姿を彷彿とさせて。
羽根をばたつかせて、いい加減大騒ぎしたカラスは、大きな獲物を咥えて、悠々と去っていきました。かなり大きな身体でしたから、もしかして卵を食べられちゃった上に抵抗した親鳥?または、既に大きく成長した雛だった?
カラス、本気で憎かったし、怖かったです。
飛び去るカラスを見つめるように、親鳥が、しばし巣の辺りに留まっていました。
こんな身近で、過酷な自然の姿を目にするなんて、びっくりしたし、恐ろしかった。東京だと漁れる残飯が豊富だし、そっちの方が簡単だから、賢いカラスは、残飯漁りに精を出すのかもしれないけれど、多分、ミラノの我が家の辺りだと、生ゴミはいつも蓋のあるゴミ箱に入れられているから残飯もそう見当たらないし、まだこういう食物連鎖が成り立っているのでしょうかね。
考えたら、野良犬も野良猫もいない都会では、カラスって最強じゃないでしょうか。
なんか、周期なのか、食物連鎖の関係なのか、最近、カラスが多くて、そういえば鳩が少ない。鳩たちも、どこか隠れるようにして、繁殖に励んでいるのかもしれませんが。でも、燕も例年に比べると少ないような。
とは言え、カラスが増えすぎれば、食物に困って、カラス自体も減っていくのでしょうから、確かに食物連鎖が成り立っています。
ああ、でもカラスのあの恐ろしい急襲と、そしてしつこい攻撃は…。悪夢を見そうです。
灰茶、めげないで、もう一回がんばれ!
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- 2015/05/04(月) 01:21:10|
- 植物、花
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