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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

恒例、朝いちアルコール度40度のアクアヴィテ

グラッパ合宿、アルト・アディジェ、その3

アルトアディジェは、いろんな意味で、イタリアというよりドイツですから、お店の営業時間なども、ドイツ的。要は早仕舞い。
ということで、こちらの蒸留所を訪ねたとき、既に、閉店まで5分、17時55分という時間で、もう受け入れてくれないのではないか、と危惧しながらでした。




Distilleria Privata Unterthurner Srl
Via Anselm Pattis 14
Marlengo (Merano)

直販所に入ったときは、ドイツ人らしき団体で満員で、ドイツ語圏以外は、相手にしてもらえないのではないか、という雰囲気だったのですが、意外にもそんなことはなくて、既に店じまいの雰囲気満載の中、とても気さくに接客をしていただくことが出来ました。それも、イタリア語で!(特筆するのも変ですが、特筆したくなるような、そういう土地なんですよ、本当に)。




団体を相手にしている割には、お値段も良心的な感じで、安心して試飲できる雰囲気がありました。売り上げを守るための警備会社の社員も既に待機している状態なのに、お店の人は、時間を気にする風もなく、数種類の試飲をさせてくださり、結果、わたしは1本。




この辺りの葡萄種ラグラインのグラッパ。試飲でおいしかったし、せっかく土地の葡萄なのに、まだ買っていなかったから。
そしたら、おまけに、極小ボトルを2本もつけてくれるんです。このサービスにはびっくりしました。
極小ボトルって、ピエモンテでは、あまりないような。おまけは、絶対ないです。
これ、味見にちょうどよいんですよね。または、お土産。多分、お店では、実際に販売もしているはずですが、他の直販店でも、ちゃんとボトルを買った場合、極小はおまけしてくれたりしました。
日本で、いつも日本酒のお世話になっている実家近所の酒屋さんに、この数年、グラッパを売り込んでいるわたしとしては、お土産に最適なボトルで、なんだかとっても嬉しくなりました。これこそまさに、商人の王道、損して得取れ、ですよねぇ。

ここで、日付が変わります。
翌日、天気予報大はずれの快晴に恵まれました。さすが、晴れ女の面目躍如です。
晴れていると、青空をバックにしたブドウ畑の美しさが、目にしみるほどです。
しっかりと朝ごはんをいただいて、朝っぱらから、向かうのは、もちろん蒸留所。
朝一の突撃は、こちらでした。




Roner S.p.A.
Via J.V.Zallinger 44, Termeno

かなり商業的な感じのたたずまい。でも、朝も早から開いているのは嬉しいことで、突撃!




整然とした店。開店直後だけに、他に誰もいませんが、お店の人は開店準備状態で、こちらには無頓着ですから、勝手に店を歩き回ります。
奥の方には、グラッパ博物館的なスペースもあり、いかに観光客を意識しているかがわかります。




それも、グラッパではなく、アクアヴィテという言葉を使うのは、やはりドイツ語圏相手って感じですねぇ。
この向こう側には、一室に、グラッパの説明などが多角的にビジュアル・嗅覚的になされていて、結構面白かったです。




一通り見学した後、カウンターで、試飲。




このくらい飲んでくると、地域の葡萄種も大体分かってくるし、自分が今回求めたい方向性もわかってきます。また、各蒸留所の傾向というのも、なんとなく。
これは、何もここで買わなくても、結構流通していそうだな、とか、そういう商業的なことも、ちょっとにおってきます。ここは、まさに、そういう感じが強かったんですよね。お店の人、感じはよいですが、情熱みたいなものはなくて、「会社」。

それでも、試飲したのはどれもおいしかったので、空手では出れませんから、1本、葡萄のアクアヴィテを購入しました。




実は、これまで購入した中で、自分的には、結構好きかも、と思ったのがアクアヴィテ。それって、これまで回ったピエモンテやヴェネトでは、グラッパではなくて、葡萄の蒸留酒という位置づけだったんですけれど、このアルトアディジェでは、果物の蒸留酒が多くて、葡萄のアクアヴィテが、意外にもないんですね。
で、ある意味新鮮だったのが、これ。
なんて、書いていても、多分これ、読んでいる人、分からない、と思いつつ…。

ま、要は、合宿ですからね、朝ごはん直後から、40度超の蒸留酒を飲んでいる、ということです。

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  1. 2015/05/30(土) 06:53:13|
  2. グラッパ
  3. | トラックバック:0
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コメント

No title

グラッパの微妙な味わいや香りの違いが分かるというのは、やっぱりCorsaさんがお酒の分かる、そうしてお酒に強い方だからでしょうね。どのボトルも絵やデザインがとてもきれいで、こちらではあまり見かけない類のような気がします。思いがけないおまけってうれしいですよね。こんなにかわいらしい、そうして味見もできるきれいなラベルつきの小瓶であればなおさらのこと。
  1. 2015/05/30(土) 21:18:00 |
  2. URL |
  3. なおこ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> なおこさん
基本的に、ただ飲んだくれているだけなんですけど(笑)、でもさすがにこれだけ固めて飲んでいると、ちょっと分かった気にはなります。気持ちだけね。
そう、ラベルとかボトルがかわいいのも、グラッパならでは、というところありますね。
最近は、北部以外でも、結構グラッパを作っているようなので(ウンブリアにもありそうですよ)、いつか是非訪ねてみたいですね。
  1. 2015/06/01(月) 19:16:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

このシリーズを拝読していて・・・・・

スコットランドのハイランド地方のスペイ川・サイドのホテルで働いて居た時に、スコットランドの蒸留所巡りをしていた事を思い出しました。

古代遺跡巡りのついで、と言う感じでしたが・・・・・

先程、次回の記事にコメント書きましたが、四角の小さい瓶に巻紙が付いていた事を思い出しました。

白い透明の蒸留酒でした。
ラベルの「HIMBEER}も似ている様な気がして来ました。

価値は知らずに飲んだのですが・・・・
食後酒として戴きました。
(ちょいと思い出したので、こちらにコメントを)
  1. 2015/06/01(月) 22:14:00 |
  2. URL |
  3. 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> 山下亭さん
ハイランド地方のホテルで働かれていたんですか?うへぇ、かっこいいですね。
スコッチなんて、まったく興味なかったけど、グラッパにはまってからは、今なら飲める!ロックで飲める!って感じになっています。
でも、わたしにとってグラッパのよいところは、実は、とてもお値段が安いこと…。スコッチでは、こんなに何本も買えません…。
木苺酒については、是非探索を!
  1. 2015/06/02(火) 22:56:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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