ミラノ万博、その3
順不同で、パヴィリオンめぐりをしたいと思います。
ネパール。
入り口から比較的近く、目が引かれるオリエンタルな寺院建築となっています。
万博開幕直前に、ネパールが大地震で大変な被害を受けてしまいました。万博では、多くのネパールの職人さんたちが、このパヴィリオン建設のために来ていたのですが、責任者を残し、ほとんどのネパール人は国に戻りました。そして、残る工事は、われもわれもと支援の声を揚げたイタリア人職人さんたちの手にゆだねられた、というような話を聞いていたのですが、実際には、未完成のまま。
実際にそのパヴィリオンを見れば、これは仕方ないな、ということが分かります。本国から持ち込んで来たに違いない、伝統的な装飾満載のとても美しい建築なんです。
これでは、ただ組み合わせるだけでも、門外漢には、とても手が出せないでしょう。
6月に行ったときは、時間がなくて近寄ることも出来ず、完成に向かっているのか、どうなのかが不明です。
いずれにしても、直接募金できたので、よかったです。今では、メイン・ストリートにも大きな募金箱が置いてあります。
それにしても、木彫り、激かわです。超わたし好み。
アジアつながりで、ベトナム。
竹で飾った外観が、とても印象的。そして、建物の周りに池が作られていて、極彩色のはではでオブジェクト。神様的な女性像多数と、蓮の花。
女性像は、ひじが曲がるようになっていて、ポーズもかわいらしいし、派手な色彩が、竹や緑に映えること。伝統的な人形なのかな。
内部には、伝統的な楽器が置かれたステージがあったので、コンサートが行われるのでしょうね。興味があります。
1階には、伝統的なオブジェクトなどが置かれ、2階は、いきなり物産展でした。
経済大国でない国のパヴィリオンでは、物産展お土産屋併設率高し、です。それも大いにありで、そういう物産を見るのも、楽しいものです。
ベトナム館では、木のお椀を買いました。薄く漆が塗ってあり、とても軽いお椀。いくらだったか忘れちゃいましたが、安いものです。
タイ。
食事をしようと思って訪ねたのですが、レストランがなく、その代わりに、コンビニのようなお店が併設されていて、そこで電子レンジで暖められるインスタントものが販売されていました(実際に暖めてくれます。まさにコンビニ)。ちょっと残念。トムヤムクム、いただきたかったけど、チンじゃねぇ。
ちょっとした行列がありましたが、入り口まで行列する通路から見える場所は、水田になっていました。
万博は10月末までだから、もしかして、ちゃんと育てて収穫するんですかねぇ。そういうのって、なんだか楽しいです。
水田の中には水牛。水牛というとすぐにモッツァレラをイメージしてしまいますが、イタリア以外の国では、水牛のミルクを、何かに使っているんでしょうかね。
最初の部屋は、360度のスクリーンとなっていて、美しいタイの風景が写ったり、今の地球の様々な問題が喚起されたりという、教育的なビデオが流されました。この「いきなりビデオ」スタイルは、多くの館で共通ですね。
次の部屋もビデオなのですが、こちらは見せ方が面白かったです。
2階から1階の中庭を見下ろすような形になっていて、見下ろす部分は全面ガラス張りで、実はビデオが写されるということも、最初は分かりません。
床部分に映像が見えるのですが、色の氾濫的な画像が反射で全体に広がり、面白い効果です。いろいろ考えるもんだな~、と感心しました。
ちなみに、クーラーが、すごく効いていたので、暑さに参った人にもお勧め。
これでおしまいかと思いきや、さらに誘導された先は、立派なシアターでした。階段状の席にゆったりと座り、映画を見ます。
それが、なんと、国王礼賛映画!
びっくりしました。冗談か、とも思ったのですが、もちろん大真面目です。
しかし、短くまとめられた国王の業績の数々は、実に目覚しく、タイの発展にいかに寄与したかということが分かりやすく、見終わったときは、素晴らしい国王なのですね、と素直にタイ人に話しかけてしまいそうな気持ちになっていました。
全然国王っぽくなくて、見た目は、「インテリぶった普通のオヤジ」って言うのが、やってることとの落差で、インパクトあります。
タイっていい国なんだな。微笑みの国っていうだけあって、ちょっと貧しくても、みんながまじめにがんばって、幸せなんだな、というイメージで、見学終了。
タイ、すごいです。
韓国。
ここも、食事を求めて行っただけ。パヴィリオンは見学せずでしたが、脇の方に、展示の一部がはみ出ていました。
缶詰の缶だと思います。保存食とか、エコとか、そういう流れの展示、かな。
さて、韓国飯、食べたかったんですが、そして、カフェテリア、とてもきれいだったんですが、調理済みのお弁当状態のものを販売しているだけでした。
先日、韓国食材店のマダムとおしゃべりしたときに、「パヴィリオンの調理所は電磁調理器しかないので、火力が弱くて、そこで調理できないので、ああいうものになったらしい」と言っていました。そういえば、日本館のレストランでも、フードコートはほとんどオープン・キッチン状態なのに、ぶわーっと蒸気が上がるとか、暑そうなイメージがほとんどなかったと思うのです。
それにしても、韓国料理も、中国料理のように、火力が必要なんですかね。知らなかったな。
キムチにはひかれたものの、他はあまり食べたいものがない。韓国風の海苔巻きなんていうもの、初めて知りましたが、海苔巻きなら日本のものがいいし。
というわけで、食がテーマで、食べるものが山ほどあるはずの万博で、まさかの食事難民。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2015/06/20(土) 21:16:38|
- ミラノ徒然
-
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| コメント:4
個人的にはネパールがすきです。日本よりいいかも。
この前アジアのお弁当箱の本を読みましたがネパールはアルミの丸いお弁当が積み上がったような感じですごく面白かったんです。ベトナムはペッパーミルが素敵だしアフリカは反物が美しいし。
万博は世界に自国のモノを紹介するチャンスだから食べ物など日常生活のものをしっかり紹介しないと損ですね!
- 2015/06/20(土) 13:35:00 |
- URL |
- はなさん #79D/WHSg
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<見終わったときは、素晴らしい国王なのですね、と素直にタイ人に話しかけてしまいそうな気持ちになっていました。>
いや~~!なんていうか笑ってしまいました。
うれしくなって。
- 2015/06/20(土) 15:24:00 |
- URL |
- ガビィ #79D/WHSg
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> 洋吉ちゃん
ネパールは、木の彫り物が本当に美しかったのです。8月にもう一回行くので、そのときは、その後どうなっているのかをちゃんと確かめてきたいと思います。
ネパールこそ、物産販売とかして、とにかくお金を稼いで欲しいものなんだけど。
物産もそうだけど、普段接することのないエキゾチックなものは、やはり興味が惹かれますね。
- 2015/06/21(日) 21:52:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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> ガビィさん
だって、本当に素晴らしいんですよ(単純…)。
国として発展するには、やはり素晴らしい指導者が出るかどうか、ということに尽きると思うんです。
それに比して、今の日本…。
タイの人は、きっとみんなこの人のことを尊敬してるんじゃないんでしょうか。単純すぎるかな。
でも、そういうのっていいよね。
- 2015/06/21(日) 21:55:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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