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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

妖しいフィギュアににんまり。ロマネスク王道。

カンタブリア・ロマネスク、その2

サンティジャーナ・デル・マルSantillana del Mar続き、いよいよ、目的の教会を訪ねます。




朝日に輝く、参事会教会la Colegiata de Santa Juliana後陣。
早朝散歩をしたとき撮影しましたが、杖を持って歩いている巡礼風の方がいらっしゃいますね。
村の様子が変貌したとは言え、教会は、その中も外も、千年前の姿を、最大限によくとどめています。その、オリジナルの姿をとどめた素晴らしい姿は、この地方のロマネスクを訪ねる指標として、見るべきものを理解するに、最適な例ともなっているのかとも思います。
なんといっても、まずは、この軒送りの装飾です。




軒送りは、イタリアでもある装飾ですが、この、スペイン北部地域におけるその装飾性の高さは群を抜いています。




そもそもこの場所に、これだけの装飾を施す、という点で、他では見られないこだわりがあります。また、表現されている彫り物のオリジナリティがとても高いのです。
その凝縮されたものが、ここにあるといってもいいかも。
ここは、一つ一つ、見ていただくしかありません。




まるで、現代アニメのキャラクターのようなフィギュアです。




アクロバティックな姿勢の人のフィギュアは、時々見かけますが、動物、それも、現実に存在しそうにもない動物が、変な姿勢を取っているフィギュアというのは、なんとも、ロマネスク的っていうか…。ただ純粋に、かわいいとしか…。




エロティック、というよりは、原始宗教的なフィギュア。男根崇拝とか女性器崇拝とか、そういうことにおおらかなフィギュアが多く見られるのも、この辺りの特徴なのかも。

カンタブリアの前に訪ねたアストゥリアスと並び、おそらく、西ゴート王国の影響などもあり、この地域は、ある意味歴史に翻弄され、宗教的にも相当翻弄された地域なのですね。
キリスト教化した後、またイスラムが入ってきて、その中で隠れキリシタンが脈々と生き、レコンキスタがあって、という長い歴史の中で、キリスト教以前の原始宗教の生きながらえるような隙間もあったのかもしれないし、そういうのを、キリスト教が利用したのかもしれないし…。

美術から入っているので、歴史に疎いのですが、ロマネスク美術はもちろん教会に結びついているため、歴史本流とも切り離せないものです。だから、この辺りは、ちゃんと勉強すると、かなり面白いものなのだろうなぁ、と想像しています。
と想像するばかりで、なかなかちゃんと勉強する気合も時間もないんですけどね。




だって、この大口開けた、明らかに犬的なフィギュアなんか、もうキリスト教とか、全然関係ないですよ。

かと思うと、手があったり。




足があったり。




こういうのは、もしかすると、問題のある場所が快癒したとか、なんか奇跡的な意味合いで、奉納されたものかも、と思ったり。

後陣全体としてみると、こうやって、町並みに見事に溶け込んで、実に美しい姿なんです。




なのに、細部を観察すると、上記した軒送りのみならず、柱頭にも、本当にいろんな変なフィギュア満載。




こういうのは、どういうんでしょうねぇ。




とかいいながらも、改めて見ると、なんて楽しいんだろう、とにんまりしてしまうモチーフ満載ですね。ロマネスクの王道です。

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  1. 2015/07/11(土) 06:02:48|
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