ベネチア・ビエンナーレ2015その1
毎年のビエンナーレ詣で。
ビエンナーレ=二年ごと、という意味ですから、文が既におかしいんですが、美術と建築がそれぞれ二年ごとでやっているので、建築ビエンナーレにも行くようになって以来、毎年詣でとなってしまったのです。
今回は、ミラノからの日帰り旅で、ベネチア滞在は、9時45分より18時20分まで。会場までは、時間節約のため、列車駅より水上バスで直行します。
大型クルーズ客船や、帆船が停泊しているのを横目に、甲板に立って、一年ぶりのベネチアの空気を堪能。
水上バスVaporettoのチケットは、このところ毎年値上がりしているように思います。今年は、シングル・チケットが7.50ユーロにもなっていました。おそらく、世界で最も高い、公共交通のチケットではないのでしょうか。
とは言え、乗るだけで観光バス気分と思えば、仕方ないとも思いますが、それにしても高い。貧乏なわたしとしては、毎度、行きに利用するだけで、後はひたすら徒歩です。だから、ビエンナーレの日は、多分3万歩くらい歩くんじゃないでしょうかね。もっとかな。
ちなみに、居住者には、他の町のバス・チケット(ミラノだったら1.50ユーロ)と変わらない金額が適用されていると思います。
日帰りだと、常に時間に追われてしまうので、この、行きの水上バスの時間だけが、ベネチアの美しさをのんびりと堪能できる時間。何度目にしても、やはりその独特の美しさには感動させられます。
今回、帰り道で、大型客船が走っているのを目にしました。
サン・マルコにも比較的近い岸壁に横付けされているのは見たことがありますが、走っている姿全体を見るのは、おそらく初めて。
そんな人が多いのでしょう。道行く人々は、みんな目が立ち止まって、撮影していました。
それにしても巨大です。旅客のほとんどが、屋上に出て接岸を待っていたようなのですが、その数にもびっくり。船のキャパって、半端ないですね。
数年前、イタリア沿岸で沈没した客船も、おそらくこの規模だったと思うと、そりゃ恐ろしいことだったろうと、改めて思いました。
帰り道には、必ずサン・マルコ広場を通ることにしています。目的は、サン・マルコを一目拝むことでもありますが、超方向音痴のわたしにとっては、サン・マルコからなら駅までの道が、かなりしっかりと指示されているからでもあります。他を行くと、必ず迷う上に、今回地図を忘れてしまったので、切実でした。
今回もそういうわけで、人ごみに閉口しながらもサン・マルコ広場に足を踏み入れました。そして通りがけに、ドゥカーレ宮殿側のサン・マルコ寺院の装飾に、ふと目が留まりました。
ラベンナ風柱頭。というより、ビザンチンということなのでしょうね。
これまでにも、きっと何度も撮影している柱頭なのだとは思いますけれど、今回目に留まったのは、この夏訪ねたラベンナの写真を、最近、ブログで整理しているところだからだと思います。
改めて、ラベンナ風の透かし彫り柱頭が、ビザンチンのものなんだ、ということに気付かされました。
これなんかも、ちょっとオリエント風で、やっぱりビザンチン風装飾なのかな。再建っぽいけれど、オリジナルのモチーフもきっとこんなだったのでしょう。
サン・マルコは、特に外側は、後代に相当手が入っていて、時代が混ざっているので、柱頭なんかもいろいろなんですが、ざっと眺めて、いくつか、ビザンチン風が見つかりました。
どこに行っても、ついつい探してしまいます。ま、それはおいといて。
2015ビエンナーレです。
今回のテーマは、「ALL THE WORLD'S FUTURES全世界の未来」。なんだか大上段に出ましたね。キュレーターは、勉強不足で、見たことも聞いたこともない、オクウィ・エンヴェゾーさん、Okwui Enwezor。ナイジェリア出身の方だそうです。
では、次回より、お楽しみに。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2015/09/28(月) 02:02:15|
- ヴェネチア・ビエンナーレ
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| コメント:2
> 山下亭さん
そうなんですよ、本当に美しくて、退廃感も含めて、他にない街ですねぇ。
確かに生活するのは、ちょっと大変と思いますが、バカンスならオウケイかな。お魚もおいしそうなので、いつかキッチン付きのアパートでバカンスしたいと思っています。高そうだけど…。笑。
- 2015/09/28(月) 21:57:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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