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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

サン・ミニアートで愛でる石の白黒レース

夏休み旅その16、フィレンツェその1

フィレンツェ、姉の希望で再訪です。




前回訪ねたときは、希望を盛り込みすぎて、周囲の町村を移動しすぎ、フィレンツェの町そのものをあまり堪能できなかったので、今回はフィレンツェにどっぷり。
まずは、まさに前回訪ねることができず、残念だったミケランジェロ広場から。

やはり、フィレンツェの赤い屋根の眺めは美しいです。わたしにとっては、どうしても映画「眺めのいい部屋」を想起してしまう眺めです。

この場所のダヴィデも久しぶり。




やっぱり、いいケツ…。下品ですみません。

ここ、立派なレストランがあり、高額なのは分かっていましたが、トイレ休憩としゃれ込みました。超観光客ですからね、たまにはそうゆうのもあり。




エスプレッソが、4ユーロとか5ユーロとか、びっくりするお値段だけど、それでもミラノのビットリオ・エマヌエレ・ガッレリアのカフェよりは安いかも。高い分、カントゥッチと水が、漏れなくついてくるようです。
カントゥッチは、スパイスや木の実が練りこまれたかちかちのビスケットで、この辺の甘い食後酒ヴィン・サントに浸していただくもの。味はおいしいんですけれど、唾をすべて持っていかれるこのようなお菓子なので、真夏の高湿度な暑さの中では、おいしくいただくのはかなり難しい代物です。
姉は、ティッシュに包んでお持ち帰りしましたが、そういえば、あれ、どうしたんだったかな。かばんの中で粉々になったんじゃないだろうか。

さて、わざわざミケランジェロ広場まで来たのは、姉のリクエストではありますが、わたしとしては、フィレンツェで数少ないロマネスクの名残を再訪したい気持ちも当然あります。大好きなサン・ミニアート教会。




この階段も、結構辛いものがありますが、がんばって登る価値大ですね、この教会は。なんだかんだ言っても、街中よりは、観光客も少ないし。広場までは皆さんいらっしゃいますが、ここまで足を伸ばす団体客はいませんから。

ファサードからして、装飾性が激しくて、ちょっと足が引ける気持ちになるんですが、細部見ていくと、面白いんですよね、ここ。時代はいろいろ混ざっていますが、様々な装飾的工芸の粋が見られるんです。




特に、石のはめ込み細工って言うのか、モザイクと似ていますが、床面上ではより絵画的なこの工芸については、すごいものがあります。




特に床面のはめ込みは、すごいです。




細かいんですよね、びっくりするくらい。そして、どの幾何学モチーフも独創性がすごい。




こういうのは、後代のデザイナーさんや職人さんたちに、相当影響を与えているんだろうなぁ、と想像します。デザイン的にも技術的にも、すごいですよね。そもそもどうやって製作するのか、想像もつかない。
中央身廊の、今は閉ざされている正面の扉から後陣へ伸びる、結婚式だったらヴァージン・ロードとなる通廊部分の床面は、実にすごいです。以前来た時にも撮影しているのですが、今回ほどきちんとはチェックしていなかったと思います。今回、隅々まできっちり見学してきました。




ペアの、多分ライオンなんだと思うんですが、同じモチーフの円が一杯。同じモチーフを中央に置いた版もあったんですね。




同じモチーフがずらずらしているパターンでは、獣フィギュアの口とかしっかり赤色が刺されていて、さらに繰り返しの面白さが強調されてるように思うんですが、大きいモチーフは、白黒のみ。
ペアのバリエーションは、ドラゴンとか、




鳩も。




もっと大きいデザインだと、ペアやつる草中心に、繊細さがさらに激しく。




このレース状態は、すごいです。

いや、サン・ミニアートは、やはりいいですねぇ。
もいっかい、続きます。

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  1. 2015/10/28(水) 05:50:36|
  2. トスカーナ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

ロンドンから訪れた我が一家一人息子と三人連れ。
フィレンツェの街角で、私が子供達に狙われて・・・・・・

首から掛けていたカメラを手に取ろうと、数人のジプシー風の子供に襲われました。

その手を避けようと仰け反りました。
その時に、ジーパンの前ポケットに入れていた20ポンド札を一枚スリ取られました。此れは後で気が付きました。

小さな子供が仰け反った時に、手でポケット口を引き、小さな手を入れて盗み取った様です。

襲われた時、カメラを抱えてかがみ込めば、盗難を防げた様ですが後の祭りでした。

長い海外の暮らしの中で初めての経験でした。

お金持ちと見えたのでしょうか?
ピチットしたジーパンの前ポケットから、盗み取る技術は拍手!物です。カメラに手に掛けるのは、オトリのの動作だった。

そう言えば、後から思うに小さな手が前ポケットに入った様な気が後から思い出された。

そんな事があり、フィレツェは忘れられない街と為りました。

タイル模様が綺麗ですね。
上辺だけの観光旅行でした。
  1. 2015/10/28(水) 03:47:00 |
  2. URL |
  3. 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> 山下亭さん
いやな体験をされたのに、盗み取る技術に感心されるとは、さすがです!昔の人たちは、確かに技術があったとわたしも思うんですけどね。笑。
初めて長期滞在で来た時、ローマの地下鉄でスリに会いましたが、お財布をそのままに、中身だけ掏り取られましたからね~。
そういえば、ジプシー、めっきり減りました。
  1. 2015/10/28(水) 22:59:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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