サルデーニャ、ミニミニ修行旅、本編その1
昨年12月に四連休を利用して、サルデーニャを急ぎ足で回ってきたのは、以前に記事にした通り。あまり気に入ったので、イースターに再び行こうかと、考えないでもなかったのですが、記憶も新しいうちに同じ場所を訪ねるのも、なんとなく面白くないような気がして、結局、イースターには、ちょっとひねった行き先を選びました。
再訪するなら、それを待ってまとめてアップ、と考えていましたが、再訪は当面なくなったので、今回いつになく早いタイミングで、記事にする次第です。
そもそも、サルデーニャってどこにあるか。
長靴の形のイタリア半島の西側、カリアリCagliariを州都とするのが、サルデーニャ州であるサルデーニャ島。
これはイタリア領だけの地図で、本来は、サルデーニャの上に、ほぼお互いの端っこをくっつける感じにして、フランス領コルシカ島があります。
それにしても、こうしてみると、結構島としては大きいのですね。正確な面積はわかりませんが、本島の多くの州やシチリア島と比べても、遜色ない広さですね。
島というイメージから、どうしてもこじんまりとした印象を持ってしまっていました。そういうイメージで、旅の計画を立て、実際、島中を駆けずり回り、3日で走行距離千キロともなってしまったわけですが、週末ミニ旅行で制覇など、本来なら無理、と思うべき土地だったのですね。今更ですが、あきれてます。
サルデーニャから、誰もがイメージするのは、紺碧の海。
世界レベルでも、トップレベルの美しい海、そして、ファシリティー的にもトップレベルのリゾート地があります。そのため、観光産業的には、なんと言っても夏のリゾートという位置付け。
夏は、そういった旅行客のために、飛行機やフェリーがピストン操業して、島の各地に観光客を送り込んでいるわけですが、それ以外のシーズンは、アクセスがぐっと限られます。
今回は、ミラノから格安エアが飛んでいるオルビアにアクセスすることとしました。地図では、島の右上の、港ともなっているサルデーニャの北の玄関口となります。
ちなみに今回、海にはほとんどアクセスしないで終わりました!修行旅では日常茶飯事ですから、驚くことでもありませんけれど…。
到着は夜の9時近く。夏だったら、うっすらと日が残る時間でしょうが、12月ですから既に真っ暗。空港でレンタカーの手配をして、町に向かいました。
余談になりますが、自分の戦略(?)に、われながら感心したのが、レンタカー会社の選択でした。
格安エアのサイト経由だと、提携レンタカー会社の料金が若干安くなるのですが、こんな時間に、こんな空港に到着する飛行機は、これだけに決まっています。フライ・アンド・ドライブの人の多くは、自動的にエアと合わせてレンタカー契約する可能性が高い。とすると、ヘタすると、飛行機を出るのに手間取ったりして、レンタカー手続きの行列の後ろになってしまったりすると、とんでもなく時間を無駄にすることになります。レンタカーの手続きって、結構な時間がかかるので、侮れません。
なんか、修行旅のときって、特にこうやって短期間の場合は、時間が勝負、みたいなところがあるので、いろんなこと想定しちゃうんですよね。
そういうわけで、色々チェックして、違うレンタカー会社を選んだのです。少しは高かったかもしれないけれど、この際、時間の方が重要。
結果、大成功でした。そこの窓口に直行したのは、わたし一人。一方、格安エア提携のレンタカー会社の窓口は、あっという間に長蛇の列。
いずれにしても、手荷物だけで身軽なわたしは、かなり早く到着したのですが、トップには並べなかったから、大きな違い。
その上、今でもレンタカーに対しては、若干の恐怖があり、できれば最低限の説明(ライトやウィンカーの位置など)をしてほしいわたしとしては、お客が他にいなかったので、車のところまでついてきてもらえたのは、大変ありがたかったです。
おっと、長々となってしまいましたが、時間のない方には参考になるかと思い、綴った次第です。
空港から町までは、15/20分程度、だったのですが、高速的な道の降り口を間違えたために、結局30分くらいかかってしまいました。しかし、道を間違えたために、本来とは逆方向から宿にアクセスすることとなり、そのために、オルビアの唯一最大の目的地の脇を通過することが出来ました。
サン・シンプリーチョ教会Basilica di San Simplicio。
この町での目的はこれだけだったので、教会に徒歩で簡単にアクセスできる宿を選んだのですが、その甲斐がありました。
ホテルにチェックインして、宿の人が、安全も保証してくれたので、すぐ、ライトアップの教会を楽しみに出ることにしました。なんと、公共の駐車場が、この教会の下にあるのでした。
ロンバルディア様式ばりばりの、実に美しい教会です。サルデーニャのロマネスクのイメージは、ピサ様式だったので、いきなりのロンバルディアに戸惑いましたが、ともかく、このアーチと付け柱という、大好物の組み合わせにわくわくです。
ファサードも地味ですが、石の質感がうっとりものです。
修行旅のメインは、夏なので、いつまでも日が残ることもあり、ライトアップされた夜の姿を拝めることは、めったにありません。町の教会でも、必ずしも、近所に宿泊することもないし。そういう意味でも、旅の始まりに、こういう素晴らしいたたずまいの教会に出会えたのは、まさに幸先がいいというのか、自分、ナイス!って、自画自賛状態です。
北側壁も、同じように美しいです。ライトアップ効果もあるかな。
周囲を舐めるように、何度もぐるぐるしてしまいました。
上の方には、レンガ積み部分もあるみたいですね。
ホテル到着直後、宿の方、「まだ早いから、町の方に行ってみるといいよ」、と勧めてくれたのですが、まずはサン・シンプリーチョに行く、と言うと、目を丸くして、「なぜ?なにもないよ?」。驚くこともない、ありがちな反応ですが、こんなに近く、というより、同じ通りにありながら、教会の価値をまったくわかってないんですねぇ、多分。観光業やっているなら、自分的に興味がなくても、せめて、価値はわかってほしいもんだと、ちょっと寂しく思いました。
とは言え、ライトアップを堪能したあと、町の中心部方面へ散歩。
既に10時半過ぎですが、寝る前に、ちょっと一杯引っ掛けようかな、と。
線路を渡った先が、旧市街中心地となるようです。
遠くに明かりがついているのが駅のホームだと思いますが、ここ、列車が走っているのかしら、というような雰囲気。
サルデーニャは、一応列車網があるのですが、運行は相当少なくて不規則らしいです。島内を車で走っていると、びっくりするような田舎の、素晴らしい景色の中、線路に出くわすことがあり、こんな路線なら乗ってみたいと思うことがしばしばありましたが、実際に列車が運行している姿には、一度もお目にかかれませんでした。
まぁでも、明かりがついているということは、この時間でも、一応列車の運行がある、ということなんでしょうねぇ。
旧市街の中央部にあった広場のひとつ。
いくつかのお店をのぞいたのですが、なんか落ちつかなそうだったり、サッカーの国際試合を大音響でテレビ放映していたり、どうも入りたいようなバールがなかったため、結局、広場のベンチに腰掛けて、のんびりスマホをいじったり、くつろぎました。
ミラノはぶるぶる冷え込んでいたのですが、ベンチに座ってぼんやりしていても、全然寒くない!ミラノで言えば、3月くらいの陽気でしょうか。まだ子供も遊んでいたりして、気持ちのよい春の宵、という感じでした。
基本的に、暖かい土地でリラックスしたい、というのも、旅を計画したときの目的のひとつだったので、大正解。
ただし、このあと、冷え込みましたので、ちょっと予想外でしたが。
次回、朝の教会です。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2016/02/29(月) 03:54:39|
- サルデーニャ・ロマネスク
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何故か外国に住んでいると、イースターなどの連休が在ると気軽に外国旅行に行く気に為るのですが・・・・・
日本に居ると五月の大型連休でも、何処にも出かける気に為らないのは何故だろう?
詳しい解り易い地図ですね。
イタリアの地図、改めて見ると当然の事ですが各県が在るのですね。
観光客は都市を目指しますから、この様な県地図は新鮮ですね。
私、地図観るのが好きなのです。
沢山の教会が在りますね。
車なら全部回れますね!
- 2016/02/29(月) 22:51:00 |
- URL |
- 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
- [ 編集 ]
外国の都市は、なんだかんだ言っても小さいし、気持ち的に外が近いんですかね。ヨーロッパは、特に同国より外国の方が近いケースもありますし。
ミラノなどは、南イタリアよりも、フランスやスイスなどの方が圧倒的に近いですから、気持ち的に気軽なのかも。
地図見るの、楽しいですよね。わたし、いまだに紙の地図は手放せません。というより、最近は、旅先のコンパクトは地図は必ず携帯するようにしています。全体をみるには、やはり紙の地図。出来れば20万分の1かそれよりももっと詳しいやつ。
イタリアではTouring Clubがいいものを出していますが、幅広さでは、やはりミシュランにはかなわないですね。
- 2016/03/02(水) 22:55:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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