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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

まずは、サルデーニャらしいご飯から。ポルト・トッレス。

サルデーニャ、ミニミニ修行旅、その10

今回の旅で最大の期待だったサッカルジア見学を終えて、ちょっと気が抜けた気分と同時に、ランチを逃してなるものか、という気持ちをもって、次の目的に向かいました。というのも、既に13時近くですから、焦っていました。イタリアでは、特にミラノあたり、北部の都会のレストランでのランチは、遅くとも14時くらいには、店に入る必要がありますので、結構ぎり。

目的地は、ポルト・トッレスPorto Torresのサン・ガヴィーノ教会Chiesa di San Gavinoです。

幸い、事前に調べておいた地図をナビに入力したところ、教会のすぐ裏手にたどり着くことが出来て、無事駐車も出来ました。
13時半。




いくらランチが気になるとは言っても、そこは修行旅ですから、この後陣を見たら、空腹を一瞬忘れ、とりあえず、周囲をぐるりと見学しました。というのは、美しさに気が引かれたことに加えて、もしかしたら開いているかもしれないし、クローズでも、オープン時間が掲げてあるかもしれないので、それを確認したかったからです。

とりあえず閉まっているし、時間も描かれてない。ただ、美しさに感心しつつ、これは心を落ち着けて、ランチに集中!
通りがかりの人に尋ねたら、この教会のすぐ下にあるレストランを教えてくれました。




その名も、サン・ガヴィーノというレストランでした。
寄り道して申し訳ないですが、このレストラン、とってもよかったんです。
ゆったりしていて、サービスも適当で、穏やかないい雰囲気。サルデーニャだから、とお約束な感じで、えびとカニのタリアテッレ(きし麺状パスタ)をオーダー。昼間は飲まないことにしているので、お供が水なのが、とても残念でした。




サルデーニャのパンもたっぷり。パリパリしたこれだけでも、結構ワインいけちゃうんですよね~。




前夜遅くに到着したので、夜はろくに食べないままだし、宿泊したホテルの朝食はかなりしょぼかった上に早朝出発、それに加えて、時間が遅いので、かなり空腹だったのですが、ここでしっかり食べてしまうと、時間が遅いだけに夕食が入らなくなる恐れがあります(大好きなサルデーニャ料理をしっかりいただく、というのも旅の目的でしたから)。というわけで、メインはあきらめたのですが、新鮮な魚介類をいただいてみたかったな~。

ちなみに、ここではミラノより時間に寛容なようで、14時過ぎにも、お客さんが結構入ってきていました。そういえば、このあたりはスペインの影響もあるはずだから、食事時間もスペイン時間に引っ張られている可能性もありますね。

教会オープンの正確な時間はわからなかったものの、事前情報では、午後のオープンは15時となっていましたから、一応10分ほど前から教会に戻りました。

改めて、見学開始です。

この教会、なんと東西両方に、後陣があります。
いや、正確には、東西ではないみたい。縦のラインは、東北と西南、つまり、斜めっているみたいなんです。
ご興味があれば、グーグルのマップで、サン・ガヴィーノ、またはVia Turritanaで検索し、写真を拡大すると、よくわかります。

で、トップの後陣は、東北側の後陣。そして、こちらが、反対側の後陣。




スタイルはほぼ同じです。
なぜこういうことになっているかというと、実はまだ全然調べてないんですが、東北側は周囲に比べて高台になっているのに、反対側はその段差がないなだらかな土地になっていること、そして、ローマ時代の寺院二つの上に建てられていることなどが、理由になっているのかもしれません。
両側後陣だけあって、妙に縦長で、大きな立派な教会です。

この、西南側の後陣のある方は、すぐ周囲を住宅が取り囲んでいて、後陣周りが、その家の人々の庭みたいになっていて、庶民的というか、親しみやすいって言うか、ひとんちの庭的なプライベートな空間的な様子になっているのが、独特。




左側の建物は、個人宅。
旧市街で、建物が引っ付いて建てられているような場所だったら、当たり前な距離ですが、ここの場合、住宅が比較的新しいですよね。かつての教会関係の建物という感じもない。イタリアにありがちな、早い者勝ち的な状態で、ドサクサで建てられた住宅ではないか、とにらんでいるんですけどね~。

飼い猫らしい猫ちゃんも、オレ様の庭的に、堂々と歩いていました。




そして、この場所で、ローマ時代の名残が見られます。




こんな立派な円柱が四本、唐突に建っています。
後付で、ここに保存されたものでしょうかねぇ。もともとの神殿に使われていた円柱なのかもしれません。柱頭も含めて、よくこれだけきれいに残されたものだとびっくりします。

二千年前の柱と、千年前の教会と、そして、40年位前の住宅。ぽっつり黒いのは、さっきの猫ちゃん。




南側は、やはり住宅に囲まれた広場になっているのですが、まさに庶民の庭として機能していて、子供たちが、サッカーに興じていました。




のびのびと微笑ましい風景ではあるんですが、でも、教会の壁にドシンドシンとサッカーボールをけりこんでいるんですよ~。他ではいいけど、これは古いもんなんだし、遺産なんだし、やめてほしい~。大人たちは、あまり気にしてないようでした。
どうも、いつもこうやって遊んでる様子でした。何か壊れたらどうするんだろうか。寛容すぎ。

南側の壁。




カタラン統治時代ということなので、ちょっと新しめ。扉口装飾も、ロマネスクではありません。

そして、北側、東北向きの後陣側から。




こちらの面には、小さな扉が二つあり、どちらもかわいらしい装飾があります。
そして、こちらは芝生の中庭になっていますが、地面に、かつての寺院の跡が、石で記されていました。




こういうの、意外とぐっと来ます。
かつての寺院も、結構大きいものだったようです。

次回、細部をまとめてご案内します。

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  1. 2016/03/18(金) 07:19:35|
  2. サルデーニャ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

このランチは見るからに美味しそうですね?

一度味わって見たいですね。

食事の楽しみも、旅の一つの楽しみですね!
  1. 2016/03/18(金) 00:54:00 |
  2. URL |
  3. 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

山下さん
そうなんです、食事は、大きな楽しみですよね。以前は時間がもったいない、とランチを抜くことも多かったのですが、最近はなるべくちゃんと取ることにしています。といいながら、そうも行かないことがママあるのですが。
このパスタは本当においしかったですが、おいしいものをいただくときに、お供が水というのは、おいしさ半減気分です。涙。
  1. 2016/03/19(土) 16:16:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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