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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ゴシック無視で、ロマネスクの宝探し。ボザ。

サルデーニャ、ミニミニ修行旅、その25

さぼり癖もあるんですが、それだけじゃなくて~!
先日、下書きしていたら、いきなり、ウィンドウズ10のインストールが始まってしまって、いやでも応でも、ブログの更新はアップデートせざるを得ず。
特に10にしたかったわけではなかったので、毎回、ポップアップのインバイトが来るたびに無視していたんですが、なぜか、いきなり更新になってしまったのですよねぇ。

というわけで、今回からウィンドウズ10。いきなり、インターネットのお気に入りは全部消えているしね。何も変わらないって、大ウソ。
日本語入力も、なんか、うっとうしいことになってるしね。

それはともかく。先を続けます。

ボナルカードBonarudacoの次のあて先につき、選択肢はいくつかあって、迷ったのですが、最終的には、修行の鉄則、「最初の訪問地では、とにかく著名教会を優先する」に従って、ボザBosaを目指すこととしました。
実は、ちょっと距離があるし、最終的にオルビアの空港を目指す道筋からは、相当はずれる場所なので、迷いはあったのですが、次にいつ来られるかはわからない以上、やはり著名地を見ておかないと、確実に後悔するのがわかっているので、がんばりました。

実際、1時間以上かかって到着。教会を訪ね当てるのは、ちょっとてこずりました。
というのも、例によって、アップデートしていないわたしのナビは、かつてあったであろう道を示して、従わないと、完全に止まってしまったからです。
結局、これまた例によって、古典的方法に切り替え。通りすがりの人に聞きまくって、なんとかたどり着いた次第です。

実際、相当予想外のロケーションでした。
ボザの町から完全に離れた、「人里離れた」場所に、取り残されたような有様。こんな道でいいのか?と思いながら走っていくと、いきなり開けた空き地に現れたので、びっくりでした。




サン・ピエトロ教会Chiesa di San Pietro。

毎度、いかにたどり着くのが大変だったか、というストーリーを披露するのがお決まりみたいになってしまっていますが、実際にこれまで訪ねられた方たちは、苦労せずにアクセスできたのでしょうか。ナビがあって、さらに、現地語に問題がないにもかかわらずの、この苦労を思うと、ナビのない時代にイタリア語も不明で歩かれた方々は、さぞや大変だったのでは、と思うのですが、もしかすると、わたしの方向音痴と勘の鈍さが問題なんでしょうかねぇ。

それはともかく、なんとか辿りつけて、ほっとしました。
冬季は、クローズしており、最低5人のグループに対して、事前リクエストでしか、対応しないと事前に調べておりましたので、クローズしていることには、特に気落ちもなかったのですが、一見して、ロマネスクというよりもゴシック臭というのか、期待していた姿ではなかったことに、がっかりしたのは確かです。

とは言え、人里離れている分、緑滴る美しい風景です。何度も繰り返すようですが、12月なのに、この緑、そしてこの青空!




教会の周りは、畑や牧草地になっているようで、オリーブもきらきらと、春のような眺め。

とりあえず、ぐるりと一巡。




ここでも、多様な石色が美しいです。それで、つい石積みにも注目してしまいます。やはり、下部が大きくて、上部は小さい切石ですね。石が小さくなると、色の遊びが面白くなります。
凝灰岩っぽい黄色が入っていますね。

美しいたたずまいの後陣。




かなり修復している様子ですが、おそらくオリジナルの石積みに忠実なのではないかと思います。どうでしょうか。
それにしても、やはりちょっとさっぱりしすぎですよね。思わず、目を皿のようにして、お宝探しです。
いた!




こういう子がいると、それだけでにっこりです。かわいい。
建物が、妙にすっきりしちゃっている中で、ロマネスク満載のこういうフィギュアがあると、やはり、修復しすぎなのではないかという気もしてきますね。
もひとつ!




いずれも、飾りアーチの根元にある彫り物で、他は、幾何学模様で、古いものと再建ものが混ざっています。こういうフィギュアを残して、全体は13世紀に再建しているとか、そういう教会なのかな。
と思ったら、17(XVII)と彫ってある石があったので、17世紀の再建なのかな。

改めて、ファサードへ。




スタイル的には、ゴシックですよね。
でも、最初に目に付いたまま、ちゃんと見なかった扉上のアーキトレーブへ。




ここだけ、石が違います。凝灰岩かと思いますけれど、どうだろう。
そして、なんと、かわいい!




バックのアーチが既にゴシックだから、13世紀以降の彫り物と思いますが、ちょっとヘタウマ系の人物フィギュアは、なかなかいい味です。聖母子と司教?持っているのは十字架だから、教会が捧げられているサン・ピエトロじゃないですねぇ?




これは、もっと誰だかわからないです。
樹木がやっぱり、ちがうな~って感じします。もっと浅浮き彫りで、カーブだらけのタイプが好みですね~。
左側の人物は、剣を持っているようです。







扉は、大きなアーチで囲まれていて、その付け根に、おそらくライオンだったであろう姿が、半身だけ残っていました。




ちょっと残念ですね。もしかして、あまりかわいくなかったかもしれないけど…。
見学、ものの10分。

遠くにボザの街が見えて、建物の色とりどりの外観が、ちょっと面白かったのですが、なんだか、わざわざ行こうという気にもならず、結局、やってきた山道を、そのまま引き返して、内陸に向かうことにしました。

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  1. 2016/05/23(月) 06:17:39|
  2. サルデーニャ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

No title

サルディーニャは素敵な場所ですね~!
こんな建物あったら何時間でも過ごせるしここに生まれたら幸せだろうなあ。
植物の彫り物は本当に素敵。昔はもっと緑が深かったんでしょうね。
  1. 2016/05/22(日) 22:53:00 |
  2. URL |
  3. まーたん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

お気に入りが消えた???よーくアイコン見てごらん、そのブラウザはEdgeでーす。お気に入り入れてたのはIEでーーすwwwwwww
  1. 2016/05/23(月) 00:38:00 |
  2. URL |
  3. 774 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

まーたんさん
本当に素敵な島なんですよ。ごはんもおいしいしねぇ。近いうちに、また訪ねたいと思っています。ただし、夏は、世界でも有数の美しい海を求めて、世界中から観光客が集まってとんでもないことになるので、また冬になるでしょうけれど。
  1. 2016/05/24(火) 21:46:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> 774さん
アドバイス、ありがとうございます。
本当に、迷惑なアップグレードで、まだ、IE、どこにあるのか、見つけられないでいます。ひどい。
  1. 2016/05/24(火) 21:47:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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