日本から来ている友人と合流して、ヴェローナで楽しい週末を過ごしました。たったの二泊ではありましたが、近づいている夏休みのつまみ食いという感じの、ロマネスクあり地元食ありの、とても充実した週末となりました。
第一弾として、「食」から。
車でロマネスクを回る旅をしている方々なので、宿泊は、駐車の問題のない場所ということで、ヴェローナ北西部の”郊外モーテル”というタイプのホテルでした。わたしも、ミラノから車で駆け付けたので、高速の出口からも近く、大変便利で、クルマ停め放題というところは、大変好ましいロケーションだったのですが、周囲にはなにもなさそうな感じで、夕食が若干心配でした。
ところが事前に検索すると、意外にも、徒歩圏内に、結構レストランがあるんです。その中に、トリップ・アドバイザーでもかなりランキングの上位となっている店があったので、びっくり。
ホテルの方に尋ねると、「あそこはすごい!何を食べてもおいしいし、特に手打ちパスタが超お勧め!」と言うのです。
さらに、「絶対にお腹がはちきれんばかりに食べちゃうくらいおいしいから、食後腹ごなしのためにも、徒歩がお勧め」と、ありがたい情報まで。
それが、この、トラットリア・ダル・ガル。
Trattoria dal Gal
Via Don Gregorio Segala 39/b, Verona
完全な住宅地の中、いきなり、モダンな店構えの店で、予想外の姿にびっくり。すごく地味にした恵比寿辺りの感じって言ったらよいのかしらん。周囲にここまで住居しかない立地は珍しいです。
門構えは、こじんまりとしているのに、入ったら、裏には庭もあり、相当広い店です。これまたびっくり。内装は、やはりモダン系。
テーブル・セッティングも何やらオサレ~。水のボトルまでおしゃれで、とっても高級感があります。
でも、カメリエーレたちは、とても感じがよくて、フレンドリー。そして、何より、メニューを見てびっくりしたのは、そのお値段です。安い!
多くのお皿が、ミラノで、このレベルのレストランだったら、このくらいだろう、と想像する値段の半額と言ってよいレベルです。
ホテルの人にも勧められた、お店の名物らしい手打ちパスタの五種盛りでスタート。
まずは、トルテッリーニ。ツルツル入っちゃう。
それから、包み焼みたいのを二種。とろけるチーズを包んだものと、キノコソースを包んでかけたもの。
結構空腹だったんですが、このあたりですでに、一人分でよかったかもね、と、気づきました(二人分を三人でシェアしていました)。
次は、ポルチーニ・キノコのリゾット。
そういえば、このヴェローナのあたりも、結構米どころ。程よいアルデンテで、美味でした。どのお皿も、味付けが優しいのがいいです。
五種盛り最後は、パッパルデッラでした。
どのパスタも、びっくりするくらい薄いので、軽いですが、それでも五種は、おなかにきました。でも、三人それぞれメインを頼んでしまって、その上、お勧めに従って、温野菜まで頼んでしまって、大後悔です。
せめても、軽いカルパッチョを頼んだ私は、何とかいただくことができましたけれど。
立派なマッシュルームが生でどっさり。
ほとんど食せなかった野菜盛り合わせ。もったいなかった~!
ワイン・リストもすごかったです。地元ヴァルポリチェッラだけで、1ページ以上並んでいました。お店の人におすすめを聞いて、クラシコから始め、スーペリオレ、同じ生産者さんのヴァルポリチェッラを2本、カラにしてしまいました。ま、呑兵衛3名ですから、妥当な量ですね。
同行者さんは、いつもラベルはがしを持参しているということで、噂には聞いていましたが、ラベルはがし、初めて目にしました。
すごく簡単にきれいにはがれるので、びっくりでした。なるほどね~。
で、実は、翌日、ロマネスク巡りの最後に、この生産者さん、訪ねてみたんです。
Tenute Ugolini
Fumane di Valpolicella
ヴァルポリチェッラの多くの生産者さんが集中する、ブドウ畑びっしりの、実に美しいロケーション。そこに、古い時代の建物を再生した立派な建物が、熟成所及び販売所になっていました。
土曜日の18時過ぎという時間にも関わらず、短時間ならいいですよ、と訪問を受け入れてくださり、結局1時間以上、時間を割いていただいてしまいました。
まずは、施設の簡単な説明。
古い建物ってすごいですよね。クーラーいらず。
そして、素敵なテラスにいざなわれて、試飲です!
ヴァルポリチェッラのブドウ畑のうねうねを見下ろすロケーションでの、この素敵な試飲!予約もなしに押し掛けたにも関わらず、びっくりするほどの歓待に、感激でした。
こちらでは、昨夕、レストランで味わったヴァルポリチェッラ・クラッシコ、ヴァルポリチェッラ・スーペリオーレ、そして、リパッソ、アマローネ、そして甘みの強い食後酒系レフーゾの五種類を作っています。
もともと、ワイン農家にブドウを売るのが生業だったということで、蒸留はほかの生産者さんに頼んで作っているグラッパも、そして、オリーブ・オイルもありました。
オリーブ・オイルも含め、素敵なおつまみとともに、じっくりと味合わせていただきました。
途中から、オーナーさんもジョインして、日本びいきらしいオーナーさんとの会話も楽しめました。大阪の業者さんを通じて、すでに日本にも輸出しているとのことでした。
この暑い時期でもありますし、私は、軽めのヴァルポリチェッラと、アマローネのグラッパを購入。お値段は、バランスとしては、若干お安い気がしました。
オーナーさん、素敵な木箱まで用意してくれて、その上、ソムリエ・ナイフのお土産付き!
結構いろんな農家を訪ねていますが、ここまで歓待してくれるところは、そうそうないです。それもアポなしだったのに。
名残惜しい気持ちで、ブドウ畑を眺めながら、ホテルへ戻りました。
予定よりはだいぶ遅くなっていたので、すぐに夕食へ。
やはりホテルから徒歩で行けるピッツェリアにしました。
Trattoria Un angolo di Lessinia
Via Croce Bianca 9, Verona
とっても庶民的なお店で、同じホテルから食べに来ている人が、多数いるようでした。外人が多くて、この夜、テレビでは、ヨーロッパ・カップ放映中、それもイタリア―ドイツ選でしたが、盛り上がっている人が誰もいないのは、かなり驚きでした。
この店のピッツァ、久しぶりに、本当においしいピッツァをいただいたな、と思うような、うすうす軽の、軽くておいしいピッツァで、超お勧め。お値段も、お財布にとても優しい!前菜代わりに頼んだピンツィモニオPinzimonioのボリュームにもびっくりでした。
生野菜をガシガシといただくと、夜にピッツァを食べる罪悪感が、若干軽くなりますね、笑。
どちらのレストランも、かなりおすすめ。ヴェローナの西側郊外に宿泊される向きは、ぜひ、ご予定に入れてほしいです。
本来の眼目であるロマネスクについては、ちょっと先に紹介します。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
インスタグラム
スポンサーサイト
- 2016/07/09(土) 06:00:44|
- イタリアめし
-
| トラックバック:0
-
| コメント:8
corsaさん、そうでしたか。お聞きしてはいたんですが、大満足(!)だったのですね?下戸の私にはかなわぬ夢ですが、その場の空気だけでも吸って居たかったです。
ロマネスクの方もまた教えてください。
- 2016/07/09(土) 02:10:00 |
- URL |
- otebox #79D/WHSg
- [ 編集 ]
oteboxさん
そうなんですよ。短い時間でしたが、楽しいランデブーでした。
Oteboxさんも、イタリアに来られる際には、ぜひ、声をおかけくださいね。運転をお任せして、私は、お酒を堪能します、笑!
- 2016/07/10(日) 15:39:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
ワイン剥がし!
そんな便利な物あるとは知りませんでした。
スコットランドのハイランド地方に住んで居た時、地ウイスキーを飲んで、ラベルを集めて居ました。
昔からの方法で・・・・・・
水に漬けて置いて自然に剥がれる方法を!
昔風の糊付なら直ぐに剥がれるのですが・・・・・
量産工場のラベルは水に漬けて置いても駄目なんですね。
熱湯を入れたり、苦労してラベルを剥がしたものです。
- 2016/07/11(月) 08:55:00 |
- URL |
- 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
- [ 編集 ]
さすが美味いのたべてますね。
よい旅だったようですが、これが師匠の実力というものでしょう。うらやましい。
若い頃は未だしもですが、食べ過ぎには注意の年齢に差し掛かっていますから、気をつけてくださいね。あっ師匠の事ですよ。
- 2016/07/12(火) 02:25:00 |
- URL |
- クリス #79D/WHSg
- [ 編集 ]
山下さん
わたしも、ビンごと水につけていた時代遅れタイプです。笑。
このワインはがしだと、ラベルの上だけきれいにはがれるんですよ、びっくりでした。
今、グラッパのラベルは、イラストにしています。結構楽しいのですが、飲むスピードの方が速くて、イラストが追い付かず、ビンがなかなか捨てられません、笑。
- 2016/07/12(火) 21:19:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
クリスさん
ヴェローナは、思いもかけず、食が充実しました。よいレストランで、途中でギブアップになってしまったのは、残念でしたが、でも、素敵なワイン生産者さんにまでお会いできたのは、僥倖でした。
やはりイタリアに来たからには、おいしいものを食べていただかないと、と思いますので、何とか、ご満足いただけたかと。
- 2016/07/12(火) 21:22:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> Atsukoさん
このとき訪ねたレストランは、二つとも、本当においしかったので、是非紹介したかったんです。やっぱりイタリアはおいしい、と再確認した感じです、笑。
- 2016/12/01(木) 22:42:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]