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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

またもや鍵穴撮影のはめに!(ソンマカンパーニャ他)

久しぶりのヴェローナ・バッサその4、最終回

ヴェローナ方向へ戻りながらの途中、以前立ち寄って、かわいらしかった記憶のある礼拝堂のような、小さな教会に立ち寄りました。
イソラ・デッラ・スカらIsola della Scalaという小さな村にある、バスティア教会Chiesa della Bastiaです。




あれ?ここでもまた、ちょっとした違和感を感じました。
絶対、あったよ、木が!撮影しようとしても、どうしても全体像、撮れなかったんだよ!
というわけで、ここも、昔の写真を確認。




やっぱり~!わさわさじゃないですか!側面も正面も!そうだったよ~!
それにしても、よく伐採したよねぇ、立派な木を何本も。おそらく同時期に、同じ発想で整備したんでしょう。見えるのはいいんだけど、樹木に囲まれている方が、神社的な聖域感があったようにも思います。

ここは、前回もクローズ、今回もクローズだったけど、たたずまいだけで、なんかうれしい教会なんで、別にいいかなって感じ。緑が実に美しくて、のんびりした気分になります。




一帯に、サイクリングで回るコースが整備されたようで、その地図が貼ってあったり、実際、見学中にも、自転車でやってきたカップルがいたり、どこまでものどかな日曜日でした。

どんどん北上して、ホテルに戻る前に、ヴァルポリチェッラへ。




相変わらず美しいブドウ畑の広がる風景。特にこの教会のある村は、遠くガルダ湖まで見晴らせる高台にあるので、絶景が楽しめます。
サン・ジョルジョ・イン・ヴァルポリチェッラSan Giorgio in Valpolicella。




ここは、比較的最近、2年ほど前に来たばかりなので、さすがに記憶も鮮明です。

教会前にたどり着くと、やたら人が多くて、はっとしました。結婚式!
すでに参列者が集まりつつあるところで、教会の中に、座っている人多数。幸い、当事者はまだいないようでしたので、素早く入り込みます。




そういえば、2年前に来た時も、結婚式で、その時は式の最中だったため、相当の時間を待たなければなりませんでした。それを思えば、ラッキーだったと思います。
それに、お葬式と違って、みなさん幸せいっぱいムードなので、無粋な観光客が入り込んで、写真撮りまくりでも、まったく気にしていませんしね。

それにしても、やはり美しい教会です。




結婚式が多いのも、うなずけますね。
同行のお師匠さんたちは、あちこち撮影に余念がありませんでしたが、私は、なんとなく参列者たちを眺めて過ごしました。




市役所結婚や事実婚が増えたとはいえ、いまだにいろいろ縛られるとはいえ、教会結婚にあこがれる人が多いのも、ちょっとわかる気がしますね~。

さて、こちらの教会は、見どころが、本堂のみならず、外にもあります。外から直接もアクセスできますが、教会内陣からも、アクセス可能。




実に小さな回廊ですが、雰囲気は大変良いです。




こういう美しい場所は、二度目でも、やはり楽しめます。
素朴な柱頭の彫り物も、好み。




相当修復されているのですが、やり方がスマートで、程よい具合です。




併設の博物館も開いていて、そこで、お気に入りの古い彫り物にも再開。




しょぼい博物館ではあるのですが、地域をまとめた本が充実していて、そういえば、2年前に、一冊購入していました。それっきり、ちゃんと読んでないなぁ、と思いながら、眺めると、なんと、また新しい本がありました。尋ねると、最近出版されたということでした。地域に、研究されている人がいて、きちんとそれを形にしているんですね。すばらしいことです。前買った本も読めていないので、さすがに購入は遠慮しましたが、ちょっとお尻をたたかれた気分になりました。

すっかり満足して、この後、ワイン農家さんでさらに満足して、庶民レストランで夕食して、という楽しい夕べを持って、師匠夫婦との遠足が終了しました。
たまには、同行の士と歩くというのも、楽しいものだとつくづく思いました。程よく同じレベルの同好の士と出会うのって、難しいんですよねぇ。
イタリア人って、やるかやらないか、っていうのか、オタク系の人か、まったくの素人か、みたいなところがあって、ほどほどのミーハー的なレベルの人って、出会いが難しいところがあるんです。
オタクの人のオタク度は結構激しいから、私もたまに講演会に行く、その主催の中世の会の人たちとは、ちょっと無理、みたいな感じで…。特に、歴史オタクが多いので、ロマネスク美術だけやっている人は、中世の会でも、いない感じだし、難しいものです。

ミラノへの帰り道に、以前クローズだった場所に立ち寄ってみることにしました。日曜日だけは開いているという情報を得ていたため。




ソンマカンパーニャSommacampagnaの墓地教会であるサンタンドレア教会Pieve di Sant'Andrea。
11世紀の教会で、当時のフレスコ画があるということなので、一度は入ってみたいと思っていたんです。

ところが、日曜日開くのは、午後だけでした!情報のチェック、甘かった!
仕方ないので、今回も、外観をゆっくり見学。




そして、前回に続いて、また鍵穴撮影に挑戦…。




これまた、前回とほとんど同じ。ちょっとは違うところが撮れないか?




また来い、ということですね。あまり残ってはいないようですが。

ということで、ヴェローナの週末、楽しく終わりました。

次回からは、直近のスペインとなりますので、お楽しみに。


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  1. 2016/07/29(金) 06:12:44|
  2. ヴェネト・ロマネスク
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コメント

No title

この教会の伐採は、私は理解できませんね!

見事な巨木に育って行きそうなのに・・・・・
この潔さは、縄文文化の伝統が在る日本の神社では考えられない伐採決断ですね?

このあたりに文化の違いを感じますね?

教会の全景を覆い隠してはいけない!
と、いう様な潔さですね。

日本の神社は覆い隠す事で、神秘性が増すと思う様な所が在る!
様な気が致します。
  1. 2016/07/29(金) 01:02:00 |
  2. URL |
  3. 古代遺跡めぐり<山下亭> #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

本当に、このばっさりは、残念ですよね。
なぜそういう方向に行ってしまったのか、まったくわかりません。樹木にも何かが宿るっていう思想、ないですからね~。そういうとこ、キリスト教苦手なんです。
  1. 2016/07/31(日) 11:12:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

素朴で美しい教会ですね
ナイス・ポチ!
地元にもお墓に小さいチャペルがあって
Eglise de Chalières
ロマネスクらしいです。
チャペル内に壁画があります。
家の側にコレジアル・サン・ジェルマン教会がありますが、これもロマネスクだそうですが?
かなり綺麗に修復されています。
隣のジュラ州のSt-Ursanne修道院の回廊も
こんな感じがします。
これは、ロマネスク・ゴチックになっています。
  1. 2016/11/29(火) 16:35:00 |
  2. URL |
  3. Atsuko #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> Atsukoさん
スイスも、数は多くはないけれど、ロマネスク、結構あるんですよね。ティチーノは、あらかた回ったつもりですが、奥地(イタリアから見て、という意味ですが)は、なかなか行けなくて。なんせ、物価が私を拒否します。笑。
  1. 2016/12/01(木) 22:44:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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