秋のグラッパ合宿、ピエモンテ、おまけ食事編1
グラッパ合宿で楽しいのは、一年に一度のピエモンテ料理、がっつり。
と言っても、別に事前に調べるなど、そういうタイプのグルメ・メンバーではないので、行き先は行き当たりばったりですが、それでもはずれがないのが、さすがピエモンテと思います。
初日のランチは、ちょい悪おやじ風、マーニョベルタ蒸留所のオーナーさんお勧めのレストラン。
La Cucina come una volta (ラ・クチーナ・コメ・ウナ・ヴォルタ)
Str.Alessandria 6/b, Casale Monferrato (AL)
街道沿いで、建物はちょっと掘立小屋というか、テラスを建て増ししている感じが、かなり安普請ではありますが、中に入ると、レストランの名前通りに、懐かしいような、おばあちゃんのお家ってこんなだったよね、的な、そういう空間です。
で、ここは、先のおやじによれば、ニョッキが絶品、ということだったんで、迷いなくニョッキを頼みました。
所詮ニョッキなので、写真的には超地味ですが、まさに絶品でした!
ニョッキって嫌いではなく、どちらかと言えば好きと言ってもいいのですが、大体、二口三口で飽きちゃって、一皿完食するのが難しいので、自分で頼むことはないというお皿なんです。それが、このときはイノシシのラグーを選びましたが、ソースが云々というよりも、とにかくニョッキが、軽くてふわふわで、それでいてもちもち。ツルツルと入ってしまって、あっという間に間食で、自分でもびっくりでした。
厨房で、作ったそばから料理しているようでしたから、やはり新鮮なものがおいしいということなんですね。いやはや、感動しました。ちょい悪おやじに感謝です。
地味ついでに、これもアップしちゃいますが。
前菜に頼んだ野菜団子。
これまた軽くてふんわり、そこはかとなく、なぜか紅ショウガ風な香りがして、不思議なおいしさでした。このあたりの家庭料理と思いますが、初めていただきました。あの香り、なんなんだろう?
わたし的には、しょうがと赤ワインは合わないと思うのですが、地元産のバルベラとバッティングすることもなかったので、しょうがではないはず。うーむ。
二日目のランチは、まったくタイプの違うお店です。
Trattoria Pautassi
Via Boetti 21, Govone (CN)
ゴヴォーネの住宅地、微妙なロケーションに建つレストランで、外観は、昔からあるトラットリア的なんですが、入ってびっくり。
古い建物をリストアして、完全にコンテンポラリーな内装なんです。打ちっぱなしの壁や、モダン・テイストの家具や小物。もとは普通のお家だったと思われますが、古めかしい階段はそのままに、周囲はモダン。かなりおされな店です。
メニューも見ずに入っているので、ちょっとお値段が気になりましたが、非常に良心的な設定で、一気に嬉しくなってしまいました。
20ユーロと30ユーロのメニューがあり、ランチなので、前者を頼みました。選択肢がいくつかあった中で、私が前菜に選んだのはこちら。
ピエモンテに来たら、一度はいただきたい生肉~!あっさりしていてとてもおいしかったです。生肉は好きですが、量はいただけないので、前菜扱いが一番うれしいです。
そして、プリモは、地元のパスタ、プリン。
これも、いかにも手作り手打ちで、つるつると驚くくらい簡単に間食。こういうパスタって、なんでこんなにおいしいんでしょうねぇ。
友人たちが選んだのは、チーズと胡桃とセロリのサラダ。
サラダと侮ってはいけません。チーズの量が多くて、結構なボリュームだったようです。
デザートは、チョコレートムースに、大粒の塩とオリーブオイルがかかっているという変わり者を頼んでみました。
見た目、ちょっと改良の余地ありですよね。後、量が多すぎ。
オリーブオイルは邪魔にはならなかったけど、あまり理由がわからず、ただ、大粒の塩はナイスなマリアージュでした。チョコレートが、もうちょっと甘み控えめでもありだったと思いました。
一人は、セミフレッド。この方が、食後にはさっぱりしたかも。
いずれにしても量がどっさり過ぎて、盛り付けがもっさり過ぎですかね。少なくていいから、見た目をもう少し洗練した方がいいなぁ。
帰りにカウンターに出されていたトリュフに気付きました。
思いっきり匂ってました。
このために世界中から来るわけで、こういったアルバから離れたレストランも潤っているわけです。
オーナーさんとちょっと話したら、レストランは5年前からやっているということでした。おそらくトリュフ祭りが大規模になってきて、観光客も増えてきて、不動産もあるし、いっちょやったるか、とそういう感じ。だって、年金生活とかしてそうなお年の方でしたから。
いい決断をされたと思います。って私がいうことないか!
最終日のランチは、また全然違うタイプのお店に。
Le quattro stagioni d'Italia
Via Volta 21, Saluzzo
サルッツォという古い町の住宅街を抜けた、地味な商店街に、いきなりこういう、なんていうか軽い看板っていうか、ちょっとファストフード的な、チェーン店的なメニューなどがドン、という感じである店なんです。
建物は古いのに、入り口はこんなで、中はキラキラ、相当奥に広い様子。
実際、入った時はほぼ満員で、びっくりするくらい大きなホールでした。ウェイターもたくさんいて、ファミレスみたいな感じもありながら、オサレ空間でもありました。
メニューは幅広くて、選ぶのが難しかったのですが、前菜には、なぜかイワシのフライ。
イワシのフライは、あまりアジが売っていないミラノで、最近よくやるのですが、ここのイワシが膨らんでいるのは、なんとリコッタを詰めているからなんです。
うーん、どうだろう。あまりリコッタが感じられず、やはりイワシだったんですが、リコッタ分ボリュームがあって、人とシェアしてちょうどよい感じ。一人で5匹食べたら、満腹になってしまいます。
メニューの最初、数ページがチーズで、さすがピエモンテ。一人はチーズ盛り合わせを頼みました。
チーズ名の旗がたっているのがかわいい!
それにしても、前菜にチーズとか、チーズにジャムとか、フランス人に怒られそうな感じ。
チーズにジャムやはちみつをつけていただくのは、イタリアで学んで、結構好きなんですが、フランスでは完全に邪道らしいことを、この夏のオーベルニュで知ったところです。
でも、おいしいんですけどね、塩味のチーズと果物の甘さや酸味って。
イタリア人の料理についてのかたくなさは相当ですが、フランス人はもっとかもね。
イタリア人は、かたくなだけど、食べておいしければ認めて、簡単に好きになることもあるけど、フランス人は、まず、試さない感じっていうか。
プリモは、地元パスタにしました。
キタッラみたいなタイプの手打ちです。ソースは辛めのトマト。激うまで、すっごいボリュームだったのに、ほぼ完食。パスタのツルツルは、やめられなくて、おいしいと、食べてしまった後で後悔することが多いです。
友人が頼んだリゾットも、おいしそうでした。
このトリュフの時期、黒トリュフは、どこでも結構気軽に食べられます。白は高価なので、食べる気がないととても払いたくないお値段だったりしますけれども。
みんな満腹で、とてもデザートは無理。最後はコーヒーで締めました。
エスプレッソが、蓋つきで登場~!ファミレス風のくせして、やっぱりオサレ―!
というわけで、長くなってしまったので、続きます。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
インスタグラム
スポンサーサイト
- 2016/11/27(日) 03:55:19|
- イタリアめし
-
| トラックバック:0
-
| コメント:7
> 山下亭さん
なんか、この夏のフランスで影響受けちゃって、このところチーズ常備の人になってしまいました。
熟成ものやアオカビものはダメなんですが、意外と食べられるチーズ、あるな、と気付いたんですよね。やはりチーズはフランスかも。ピエモンテは、フランスの影響が強いですから、イタリアでは一番チーズの地位が確立しているかも。
- 2016/11/28(月) 22:50:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> Atsukoさん
グループで旅すると、いろいろなものが味見できるのは楽しいですね~。
一人旅でも、食事のときは結構がっつりと気合入れてのみ食べする方なんですが、それでも、一人の胃袋には限界がね~。
チーズが前菜って、私もちょっと驚き。食後というのも慣れませんけどね。あ、スイスでも、フランス語圏だと、お食事はやはりフレンチなんですね。ティチーノはイタリアンだから、当然か。
- 2016/11/28(月) 22:53:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]