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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

育ちすぎの幼子キリスト?(ウンカスティリョ3)

2015.07.スペインの旅、アラゴン編、その23

ウンカスティリョUncastillo、サンタ・マリア教会Iglesia de Santa Maria続きです。




撮影した写真を見て、気付いたのですが、この教会では、細部があんまりすごかったので、全体の写真をほとんど撮影していませんでした。確かに、教会の姿そのものは、あまり面白みがないですよね。というか、妙にシンプルなスタイルで、一軒、教会にすら見えないような建築です。
でも、扉以外にも、好物があちこちにあるんだから、侮れません。

スペイン・ロマネスク定番の軒持ち送りには、たくさんの面白いフィギュアが並んでいます。アクロバティックな逆さ宙返り。




こちらは、ほとんど狛犬状態のライオン。




たてがみのこういう表現って、オリエントから東西に流れたのかしらん。時代が違っているとしても、おんなじだから面白いですよね。

この辺りには、ペアのフィギュアが並んでいるんですが、それが戦いなのか、またはやばいシーンなのか、よくわからず。




でも、これを見ると、お話し的な寓話的ななにか?と思われます。




これ、なんかいいですよね。保存状態もすごいし、モチーフとしては珍しい。衣装がまた、東洋的というのか。いつごろのものなのか、ちゃんと調べたい。




楽師の爺さん。
これを見ると、すごく修復及びお掃除が施されているのがわかります。これだけ燕の巣に囲まれてしまうと、保存も大変だろうな。
とんがった靴が、すっごく好物。何か言わんとしている表情もいいですね。単に自己陶酔しているのかなぁ。

いくつかある窓の装飾も、好きです。シンプルだけど、やっぱり好みの帯があるからかな。




こちらは、柱頭もよいですよ。




ズームすると、この角っこの人物が、イケメン王子風。




この粒粒はブドウに見えるんですけれど、確かにつる草もあるし。でもイケメンさんのスタイルは、農民ではなく、貴族または王族風。全然わかんないな~。

最後に、正面、いわゆるファサードに回り込みました。




この前を通ったら、あ、私には関係ない、と通り過ぎちゃいそうなスタイルです。後ろからアクセスして大正解でした。
でもここにも、一つだけ、注目ポイントあります。




サンタ・マリア教会のマリア、ここにいらっしゃった!
左はマギですかね。
形からして、オリジナルの教会では、ファサード扉のタンパンに置かれていたものではないかと思います。ファサードを改築するにあたっても、これだけは壊せない、ということになったのでしょうが、これだけのタンパンがあったとすると、側柱やらなにやら、他の装飾はどうだったのでしょう。

いや、でも、南壁の扉が、メイン風だとすると、こちらには、もともと何もなかった可能性もありますね。うーん。昼時に訪ねたために、観光局も閉まっているし、資料を何もゲットできなかったのが、悔やまれます。




それにしても、細かい仕事です。ウンカスティリョ、ハイレベルな石工さんが、活躍したのですね。
しかし、ジェズ、なんか育ちすぎ感も?聖母子のジェズって、もっとこう赤子っぽいサイズじゃないですか?これでは、イタリアではよく目にしますが、幼稚園生くらいになっても乳母車に乗せられている子供状態…。ちょっと、うっとうしい…。

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  1. 2017/03/12(日) 19:22:05|
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